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中編以上のネタの書き込み その52

1ham ◆sneo5SWWRw:2017/08/07(月) 19:09:14
試験的に投稿される場合はネタの書き込み板にどうぞ。
架空戦記関係のネタに関することは、中編以上のネタの書き込み【架空戦記版】にお願い致します。
その他個別ネタスレがあるジャンルに関しては、個別ジャンルのネタスレにお願いします。
ネタ内容に関係のない雑談・議論は、雑談板にお願いいたします。

投稿にあたってはマナーを守り、常識の範囲内でお願いいたします。
二次創作にあたってはルールのあるものもありますので(例:らいとすたっふルール2004等)そちらも参照ください。


>>2以下に公式想定および諸注意(転載)があります。ご参照ください。
次スレは>>980が立てること、できない場合はスレ作成を依頼して下さい。

過去スレ
前スレ:中編以上のネタの書き込み その51
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中編以上のネタの書き込み その50
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1494335115/
中編以上のネタの書き込み その49
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1488943150/
中編以上のネタの書き込み その48
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1486111867/
中編以上のネタの書き込み その47
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1482843684/
中編以上のネタの書き込み その46
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1479629306/
( 中 略 )
中編以上のネタの書き込み その11 ←845より九曜ストパン移転
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1381238471/
( 中 略 )
中編以上のネタの書き込み その1
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1328089288/


継承スレ
中・長編のネタの書き込み ←スレ検索での誤認問題から、次スレより「中編以上のネタの書き込み」に改名
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1327229790/

発祥スレ
銀河英雄伝説 雑談・考証スレ ←次スレより「中・長編のネタの書き込み」に改名
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/9191/1326770204/

ネタの書き込み44 ←134より九曜ストパンを当スレに移転
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1392465498/
( 中 略 )
ネタの書き込み41 ←936より九曜ストパンスタート
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/9191/1387443215/

294影響を受ける人:2017/08/20(日) 22:50:20
この作品にはTS要素が含まれています。
オリキャラ化が含まれています。と言うかオリキャラが出てきます。
最低系である最強要素があります。
オリジナル設定、個人的解釈が入っています。
それでも良い、という方のお読みください。



提督憂鬱×ストパン+零
第百十七話 ―扶桑海事変-21―

“ヤマ”が砕け散った。あれほどの巨体を誇る怪異が、跡形も無く光となって消えた。

「・・・全員最大出力防御!!!」

一瞬誰しもが呆けたが、すぐに我に帰った旗本サエの怒号に、意識よりも先に身体が素早く反応する。
前面にシールドを張る同時に、衝撃波が彼女ら全員に襲い掛かった。
訓練の成果か全員が目を瞑り、口を大きく開く。同時に耳を押さえることに成功。
荒れ狂う暴風に耐え、何とかバランスを取る。
そして、目を開いた時。

「わぁ・・・」

見上げた先には雲一つない青空があった。再び呆けた坂本美緒であったが、

『・・・気を抜くな! ・・・まだ、敵はいるのだぞ!!』
「ッゥ!」

再度の怒号に銃を構え直す。
視線をおろし、周りを見れば黒い雲化がグルグル回っている。最悪な事に台風も消滅しているようだ。
美緒は知らなかったが“ヤマ”の撃破直前には、すでに台風のエネルギーは底を尽きつつあり。
そこに衝撃波が襲い掛かり結界の陣形が乱れ、雲ごと吹き飛ばされてしまっていた。

『さて、逃げる事もできないが・・・』
『はっ! 最後まで足掻いて足掻かなきゃいけないでしょう!』
『ゲハハハハ!! 道連れは多い方が良いぜぇぇ!!!』
『くぁwせdrftgyふじこ!!??』
『ついに方言じゃなくなりましたねぇ。』
『狙撃でどこまで減らせるかが、勝負になるわね。』

通信機から意気揚々な声が聞こえてくるが、もう誰しも魔力が残っていないはず。
空元気であろうとも、指揮を維持していかなくていけない。
年長のウィッチ達は、学兵だけも逃がす覚悟を決めていた。だが、その覚悟はいい意味でしなくてよくなる。
視界の端に、小集団の“スズメバチ”が取り囲む一団に合流しようとしていた。
その一団は最後まで防衛を諦めなかったネウロイ達。

傷を癒す事もでき彼等は・・・とても痛々しい姿。
銃痕が付いているのはまだいい方。翼がほぼ真ん中でちぎれているモノ、抉れるように傷があるモノ、明らかに扶桑刀で切りつけられた跡があるモノ。様々だ。
それでも増援の群れに入ると少しずつ治っていく。他のネウロイからエネルギーを貰い、補完しているのだ。
その中の一体。リーダーネウロイは“傷跡”を残したまま再生する。

遠くから見れば黒一色で見分けがつかないが、近寄ればはっきりわかる位に傷跡が翼に刻まれていた。
それは悔恨。そして誓い。遠き地に飛ばされた仲間に託された仕事。それが完遂できなかった事への悔しさが、傷跡残す行為になった。
この集団を率いてきた“スズメバチ”が近づいてきた。

―あ、あの・・・どうします?―
―・・・帰るぞ。―
―でも・・・一応あれ。殲滅できそうですけど?―

なぜかビビッている仲間に対し、憮然とした態度で応じる。

―もう俺達にエネルギーは無い。―
―俺ら有りますけど?―
―・・・お前ら。なんでここにいるんだ? 本当は、増援じゃないだろう?―
―ゑ!?―
―図星か。お前ら全員ビビっている。雰囲気で分かる。―

指摘してやると、ションボリした様子になった。

―ええ、そうですよ。もううんざりだ! たとえとばされる事になるのだとしても、自分は帰る!!
 あんな化け物、相手にしていられるか!!―

いきなりの怒号に驚くが、すぐに冷静になる。
理由はわからないが帰る気になっているなら好都合。他の仲間達に帰還する旨を伝え、大陸が有る方角に機首を向ける。
すぐさま軍勢は一つの塊となって進軍を開始。撤収に入った。
行軍速度は此処に来た時よりも遅いが、それでも進軍していた時よりは早い。
リーダーネウロイにこの一団を指揮する資格はない。だから少し離れてい飛んで行たが、一度だけちらりと後ろを見る。

295影響を受ける人:2017/08/20(日) 22:52:19

―次は負けん。―

不退転の意思を持ち、睨み付けるのと同時に、一団に遅れないように飛翔した。

「負けんさ・・・」
「隊長ゥ?」
「あ、いや・・・ なんでもない。」

つい口から言葉が出た。それを指摘されたが何も考えておらず、なんとなくだったので恥ずかしそうに頬を掻いて誤魔化す。
その間も視線は、退却していくネウロイの一団を油断なく見つめていた。
いきなり反転する可能性も視野に入れていたのだが、今はなんとなくそんな事は無いと思っている。
何というか・・・妙な、信頼できる思いが共通に出来ていたのだ。
意思疎通も出来ない怪異相手に、何を考えているのか。水瀬大佐に怒鳴られそうだ。

『こちら下田隊の下田なかです。負傷者無し、現在【金剛】【霧島】の護衛を継続中。』
『こちら佐伯隊。佐伯頼子です。負傷者一名。衝撃波の後、ネウロイの残骸の直撃した模様。
 骨は折れていますが、断裂は無し。』

通信機から報告が入る。両部隊とも外周部に移動し、その後通信を繋げていなかった。
“ヤマ”の撃破後。大質量体がいきなり消え去った事による空間衝撃波、そのせいで起こった大気乱流の被害を聞くため、旭川梨奈に繋げて確認するようにっておいたのだ。
“ヤマ”が搭載していた陸戦ネウロイは、衝撃波をもろに受け全て全滅。
砕け散った残骸が中心から離れる様に彼女来に襲いかかかっていた。もちろん戦艦にも。

「【金剛】【霧島】の被害は?」
『【金剛】の艦橋下部に大型ネウロイが直撃、傾いています。これは舵がやれているでしょう。曳航が必要です。
 対空装備も被害を受けている模様ですが詳細は不明。
 【霧島】は第二砲塔の砲身に大型ネウロイが直撃。へし折れています。
 中型が三体ほど突っ込んできて船体に穴を開け、内一ヶ所が海面近くです。氷で塞げませんか?』

思ったよりも被害は小さく聞こえる。衝撃波は二隻も襲ったはず、しっかり耐えてくれたようだ。
いや、【霧島】は船体に穴が開いているのだ。急いで塞がないといけないだろう。

「わかった。すぐに向かう。」

通信を切り、後方の味方を見る。もうネウロイ達は見えないくらいに遠くにおり、小さくなった塵にしか見えない。
安心して後始末をするのみだ。

「魔力残量が少ないモノはこのまま帰還せよ。もし陸地に戻るのが無理ならば【瑞鳳】に着艦するように。
 無理をして死ぬより。無理をしないで帰還するんだ。良いな?
 まだ動けるモノはこのまま救助活動をする。異論が無ければ行動開始だ!」
「「「「「了解!」」」」」

皆疲れ切っているだろう。それでも切れの良い返答が帰ってきた。
負傷者は出たが、みんな無事。みんなが家に帰れるのだ。たった一つ、若本徹子の安否が心配だが・・・
悪い考えを封じつつ、そう言えばと慌てて狐狸部隊に通信を繋げる。

「こちら北郷章香。そちらの状況を知りたい。」
『ちょうどよかった。【伊勢】が沈みそうだ!
 誰でもいいから増援をよこしてくれ!! 人数が欲しいんだ!!!』
「っな! わかった。すぐに出す!!」

狐狸部隊大隊長の、加藤武子の焦った怒鳴り声が頭を揺すっが、すぐさま旗本サエを見る。
振り向いた視線と、なんとなく聞こえていた内容を把握し、瞬時に派遣要員を決めた。

「・・・真嶋。 ・・・坂本と竹井と鮫島を連れて行け。」
「うっす。」

短く答え、真嶋志麻が移動開始すると坂本と竹井醇子がその後ろにつく。その後ろに鮫島トミが付いて離脱していった。
視線の先ではもうもうと上がる黒煙。先の通信では突破された報告しかなかった。
被害は受けただろうと思っていたが・・・思った以上に被害は大きいようだ。

「戦艦が二隻、沈むか・・・」

想定では最悪戦艦が6隻沈む可能性もあると言われていた。それに比べれば少ないと言えるだろう。
しかし無傷と言える戦艦は【紀伊】に【長門】のみ。残りは大小さまざまな損傷を受けている。
戦力が回復するまで、いましばらくの時間が必要。悲観的な事を考えていると、【紀伊】から通信が入った。
相手は古賀峯一。目上の重鎮の登場に、気が滅入りそうになるが気合を入れなおす。
・・・はぁ。今日だけで何度気合を入れなおしただろうか?

『護衛ご苦労だった。』
「いえ。古賀司令もお疲れ様です。」
『ここまで被害を受けるとは思わなかった。』
「自分もです。そちらの被害はどうでしょうか?」
『衝撃波で船体が痛めつけられたくらいだな。
 戦場カメラマンが君たちの活躍を撮影しいて。止めを刺したところを撮影したまでは良いが、すぐに艦内に避難したのにも拘らず足を滑らせて転倒し、医務室に厄介になっている。』
「あ、あははは・・・」

296影響を受ける人:2017/08/20(日) 22:53:41

何と回答していいかわからない。答えに困って笑っていると、本題を持って来た。

『良い報せと悪い報せがあるが、どちらから聞きたい?』
「悪い報せからお願いします。」

喉がなった。もしかして・・・若本の子だろうか?

『【榛名】が増援部隊の進路上にいたらしく、猛攻を受け撃沈した。通信があったが『我攻撃を受ける』と言う一報を入れた後は何もない。
 ウィッチが先行して救援に赴いたそうだが、もう半ばまで沈んでいたらしい。生存者は少ない。
 更にだ・・・【尾張】も沈んだ。復旧が上手くいかなかったらしい。幸い、総員の退艦は完了している。』

確かに最悪だ。今沈みつつある【伊勢】。それに続いて【榛名】【尾張】までが沈む。
特に【尾張】が沈む事実は、堀井一派にとって絶好な攻撃手段となるだろう。
しかし、想定していた悪い報告ではない。それでも死んだ兵士たち思い、心の中で念仏を唱えて気持ちを落ち着かせた。

「・・・良い、報せとは?」
『君達が後方に下げた学兵。若本徹子に関してだ。
 彼女は赤城に一旦収容され手術を受けた。かなり衰弱しており、応急手当てを施し・・・一命を取り留めたらしい。』
「そうですか! 有難うございます!!」
『ああ、今はそれだけだ。救助活動をよろしく頼むぞ。』
「了解です!」

それは確かに朗報だ。しかし悲しいかな。その知らせを最も聞きたい二人は、少し離れている。
すぐに知らせてやりたいが、まずは仕事を終えてからでもいいだろう。
【霧島】の傍によると、砲身が拉げているのが最初に見えた。
更に近付けば、船体に大きな穴が空いているのも見える。その穴を作ったネウロイの残骸は既にない。
邪魔だから投棄したのだろう。

反対側に回り込めば、海面近くに大きな穴が見えた。
此方もネウロイの残骸は見えないが、自然とはずれたと思われる。
蓋が無いから波が押し寄せると海水がなだれ込んでくるため、早急に氷で蓋をしなければならない。

「【霧島】へ。こちらは北郷隊隊長北郷章香だ。」
『こちら【霧島】。来てくれたのか? 助かった。すぐに塞いでくれ。』
「退避は完了しているか。防水壁は?」
『どちらも大丈夫だ。すぐに塞いでくれ。』
「了解した。」

【氷刻刀(ひょうこくとう)】を振るい、穴付近から氷を発生させる。
氷は瞬く間に成長し、艦内に侵入しそのまま蓋となった。それなりの大きさだから、すぐには溶けださないだろう。
普段は夏場の氷売り(氷結能力持ちのウィッチ)ぐらいしか見ない。こういう使い方もあるのだと、改めて知る。
かなり便利だからまだまだ使いたいが、天皇陛下に返納する予定だから諦めた方が良いだろう。

「応急処置をした。もう大丈夫だろう。」
『済まない。恩に着る。』

一息つける状態となったが、まだやる事は有る急いで【伊勢】の救援に向かうべき。
【霧島】に断りを入れようと通信機させようとした時だった。

『こ……ら【…代】………援を………』

不明瞭な通信が入ってきた。方角はわからないが、これは軍の通信だ。

「うん? こちらは北郷隊、北郷章香だ。通信が不明瞭なため、もう一度言ってくれ。」
『こち……【山……救…乞う!!』
「救援・・・か? 何があった。応答されたし。」

応答があった。しかしまだ不明瞭。それでも先程よりは聞き取れる。

『こちら【山代】…物が出た!! 救援……救援を乞う!』

よりハッキリしてきた。どうやら救援を求めているようだが、相手は作戦に参加していなかった【山代】。
何を相手にしているのだろうか?
通信先の【山代】は繋がった事に安堵したのか、縋るように通信機に怒鳴ってきた。

『こちら【山代】! 救援を乞う!! 怪物が・・・怪物同士が戦っている!!』



以上です。
次回から九曜さんVSだじょ。




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