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パロディストーリー

12名無しなメルモ:2008/01/21(月) 22:12:37
『モドールライトの危険な使い方』
雷太は博士の部屋から持ち出したモドールライトを使って
学校の帰り道、公園に立ち寄って悪戯をして遊んだ。
おじいさんが描いていた完成しかけの絵を白紙に戻したり
子供の持っていた模型飛行機を作る前に戻したり
OLが食べてようとしていた焼き芋を生の状態にしたりと
とにかく思いつく限りの悪戯で、人々を驚かせて楽しんだ。
しかしあまりの楽しさに、気がついたらもう夜の6時をはるかに過ぎていた。
雷太は慌てて家路についた。
案の定、家に帰るとママが怖い顔をして待っていた。
「雷太、いったいこんな時間まで何をやってたの?」
ママのカミナリが雷太に直撃しました。
テーブルの上の夕食の料理が冷めてしまったのも怒りの原因の一つだった。
雷太はこの窮地から逃れるため、モドールライトを取り出した。
「ママあんまり怒らないでよ。これを使えばだいじょうぶだよ。」
雷太はママの機嫌を取り戻すため、冷めた料理に向かってモドールライトを当てた。
しかし冷めた料理を温める微妙な調整に失敗して
皿の上には調理前の肉や野菜が並ぶ結果となった。
「雷太、これはどういうこと?ママをからかうつもりなの?」
ママの怒りはさらにヒートアップしてしまった。
もうこうなったらママのお説教から逃れられない。
「まったく、あんたって子は・・・・・。」
雷太は始まったママの長いお説教を逃げたい一心で
モドールライトをママに向かって送射した。
眉間にしわを寄せていたママは光を浴びて思わずたじろいた。
「何するのよ!?」
ただし雷太はその変化を見てさらに驚いてしまい
思わずモドールライトを床に落としてしまった。
「あらららら・・・・?!」
36歳だったママはライトを浴びた直後、みるみる若返り始め
若い女から少女に、そして幼児から赤ちゃんにまで戻ってしまった。
「ばぶばぶばぶ。」
ぶかぶかの服の中からはい出だしてきた赤ちゃんを見て
雷太は一瞬何が起こったのか解らなかった。
「ママ!?」
しかし彼女にはもう大人の意識も知能も残っていなかった。
雷太の声に驚いてママは泣き出した。
「オンギャー、オンギャー。」
雷太は頭の中が真っ白になった。
いつもお説教ばかりで、雷太に言い訳の機会も与えてくれないママが
目の前の言葉もしゃべれない赤ん坊だなんて信じられなかった。
雷太はとにかく泣いているママを抱き上げた。
ペッタンコの胸も小さなお尻もそして可愛らしい割れ目も
けっこうナイスボディだったママとはかけ離れた体型だった。
しばらく揺すっているとママはようやく泣き止んで
うとうとしたかと思ったらすぐに眠ってしまった。
「やった!ママ寝ちゃった。」
しかしホッとしたところで、雷太の頭によぎった不安がみるみる
大きくなって湧いてきた。
「あれ?でもこれからどうしよう。」
母子家庭のこの家にとって母親の家事と稼ぎは何よりも大切なのに
母親を元に戻す方法など知らない雷太であった。
赤ちゃんのあどけない寝顔を見ながら雷太はしばし途方に暮れた。

13beebeetomxxx:2008/02/05(火) 19:58:48
「ふしぎなメル実 親子 前編」

ぼくのママは37歳になる若手代議士だ。
「大臣、そんな説明では私も国民も納得できません。」
ママは今日も国会で偉い政治家を相手に奮闘していた。
ぼくはテレビでその様子を見ながら
お手伝いさんが作った晩御飯を独りで食べていた。
パパとママは3年前に離婚していて
月に一度しかパパと会うことはない。
ママの帰りはいつも遅く、帰ってこない日もよくあった。
でもぼくは何も言えなかった。
授業参観も運動会もみんな秘書の河田さんが代理だった。
ほんとは寂しかった。
でも忙しいママを見ると我慢するしかなかった。
だからではないけど
あの日、いっしょに遊んだ遊園地での一日は一生忘れられない。

「徹、ごめんなさいね。ママ急に行けなくなっちゃったの。」
ママが久しぶりの休日で遊園地に連れてってくれると約束をしたその当日の朝、
ママの口から飛び出した言葉にぼくは絶句した。
「約束したじゃないか。みんな待ってるんだよ。」
いっしょに誘ったメル実ちゃんたち3人がおもてで待っていた。
「さっき秘書の河田くんを呼んだからもう時期来ると思うわ。
いっしょに行けなくて残念だけど楽しんで来てね。」
ぼくはそれ以上抗議することもできず、メル実ちゃんたちに事情を説明しに外へ出た。
メル実ちゃんはぼくの話を聞いて何を思ったのか、
ぼくと入れ替わりに家に入ると玄関のドアをバタンと閉めた。
「徹くんのお母さん、今日はどうしてもダメなんですか?」
「ごめんなさいね。こっちから誘っておいて、とにかく急用ができちゃったの。」
「その急用って、これから来る秘書の人じゃ対応できないことなんですか?」
「彼に任せるですって、ちょっと心配でできないわ。」
「じゃあ、でもできないことではないんですね。」
「それはそうだけど・・・・でも。」
メル実はそういうと、カバンの中からキャンディを取り出した。
「これを飲めば徹くんを悲しませないで、すべてうまくいくはずです。」

14beebeetomxxx:2008/02/05(火) 20:01:45
「ふしぎなメル実 親子 後編」

河田さんの乗る黒塗りのセダンが家の前で止まった。
「徹くんお待たせ。さあみんな車に乗って!」
ぼくは玄関のドアを開けて、メル実ちゃんを呼びに行った。
するとそこでぼくは不思議な光景を見てしまった。
ママが変身し始めたのだ。
30代だったママはみるみる20代の若い女性になり、
さらり痩せ細って身体が小さくなり、少女へと変貌を続けた。
ぼくが驚きの声をあげる頃には
そこにはぶかぶかの服に身を包んだ7歳くらいの女の子が
ゆるゆるのスカートを抑えながら立っていた。
「ママ!?」
ぼくは子供に戻ったママに向かって声をかけた。
「どうなってるの?あたし子供になっちゃった。」
彼女はぶらぶらと袖を揺らしながら、惨めそうな顔をした。
「さあ、これでお仕事に行けなくなっちゃったから
遊園地に行くしかないわね。」
メル実ちゃんはうれしそうに言った。
ママはメル実ちゃんの提案に目を丸くしていた。

しかしわずか2時間後、メル実ちゃんから借りた服を着た少女は
興奮しながら、ぼくの隣りでジェットコースターの順番を待っていた。
その晴れやかな笑顔は代議士だったママとは別人だった。
「あたしをママだなんて呼ばないでよ。涼子って呼んで。」
ぼくはすっかり子供に戻ったママに翻弄された。
でもほんとはうれしかった。
ぼくとママは久しぶりに訪れた休日を思う存分満喫した。
ただ親子水入らずとは言えない特殊な状況にぼくは多少戸惑った。
ぼくは涼子ちゃんに手を握られるたびに胸の鼓動が激しくなるのを感じた。
相手がママだとわかっていても、その可愛らしい容姿を見つめると
ぼくの頬は自然と赤くなった。
涼子ちゃんはそんなぼくの気持ちにも気づかずに、観覧車にぼくを誘った。
メル実ちゃんは呆れ顔で他の二人とメリーゴーランドに向かった。

二人の乗った観覧車が昇り始めて間もなく、
それまでまわりの景色を見ていた彼女がぼくを正面から見つめた。
「徹。」
「何、涼子ちゃん。」
「ここではママでいいわ。」
さっきまではしゃいでいた顔がいつの間にか真顔になっていた。
「ほんとにごめんね、これまでママらしいこと何もできなくて。
でもこれからはできる限り、徹の愛されるママになるわ。約束する。」
涼子ちゃんは態度だけ大人に戻っていた。
その雰囲気は間違いなく代議士になる前の優しかったママだ。
ぼくは思わずママの胸に顔を押し付けた。
「ちょっと待って、やっぱり大人に戻らないと無理があるわね。」
未成熟なママの胸はぼくにとってもちょっと硬くて痛かった。

「ごめん河田くん。まだ元に戻れないの。風邪が長引いてることにして
代わり頼むわね。」
「先生、これ以上は困ります。」
涼子ちゃんはメル実ちゃんからもらったキャンディも食べずに
今日も7歳の生活を楽むらしいのだ。
ぼくは彼女の悪戯っぽい顔を見て、ちょっと心配になった。

15サスガ:2009/02/23(月) 17:07:47
B・AR

1-1


トンネルを抜け、眩しい日の光がさしてくると、俺は目が覚めた。
バスの窓からは富士山が見える。
俺にとって初めての富士山はとてつもなくきれいだった。と、思うと同時にここがまだ静岡であることを自覚した。


クラスでの修学旅行は京都への旅だった。東京から、バスで京都までは長いので、幸太は途中で寝てしまったのだ。
「(まだ時間が掛かりそうだから、もう一寝入りするかな・・・)」
と幸太が思った時、隣の席の真人が話しかけてきた。
「おい、幸太、寝てばっかりいないでお前も大富豪(トランプ)やれよ」
幸太が横を向くと、バスの小さなテーブルにトランプが重ねてあり、周りの友達が囲んでいた。
「ん、あぁ、じゃあやるか」
そう言って幸太はトランプに参加した。

「おっ、幸太もやるか?」
友達の朝田卓治が言った。「あぁ。で、現状は?」

「今、大和が5回連続で大貧民」
「ハハハ、マジかよ。大和ホント運無いよな」
「参っちゃうよ、ホントに」
竹田大和が困った顔で言う。
「よし、じゃあ始めるか」
そんな感じでトランプを始めた。




この後に訪れる悲劇なんか知らずに・・・。

16急成長だいすき:2009/03/01(日) 02:04:21
サスガさん、これはもしかして少年ARですか?
楽しみにしてますね。

17サスガ:2009/03/10(火) 15:49:47
B・AR
1-2


幸太達がトランプを始めた頃、バスの後ろの席では女子達が楽しく会話をしていた。その中の一人が森山紗耶香だった。紗耶香はクラスの中でも、色白でスタイルもよく、さらに純粋なので、男子からの人気が高かった。

「紗耶香、飴食べる?」
と、隣の席の黒岩高子が彼女に飴をすすめた。紗耶香は飴を受け取ると高子に
「ありがとう。」
と言った。女子からも可愛がられるので、得することも少なくない。

そんな楽しい会話をしていると、紗耶香は窓から富士山を見つけた。

彼女は自然に
「綺麗・・・・・・」
と呟いた。

18サスガ:2009/03/10(火) 16:13:25
B・AR
1-3


バスの一番前の席では、幸太達のクラスの担任である坂井麻子(26)がまるで頭を抱えるように苦悩していた。

「(まさか、あの子達が“アレ”に選ばれてしまうとは・・・・・・)」

麻子は教員生活2年目で、大人っぽい美しい顔を持つ女だった。しかし、今の彼女の顔は恐怖と絶望に満ちていた。
耳に入ってくる生徒達の楽しい話し声がもう聞こえなくなると考えると涙が溢れそうになった。それは本当にありえないことだった。
あれこれ悩んだ末、彼女は決心した。

―どんなことがあろうとも、私が生徒を守ろう―

と。



その時、バスのスピーカーのようなところから、白い煙が出た。
麻子はすかさず、マスクを着けた。

19サスガ:2009/03/10(火) 16:40:51
B・AR
1-4


「あがりっ!」
と、幸太はスペードの13をテーブルの上に置いた。
「えー!また幸太が大富豪かよー!」
真人が文句を言った。
「まぁ、オレの実力じゃね?」
幸太は胸を張るように笑いながら言った。
幸太は大富豪をやりながら、今日はホントに調子がいいと思った。
「(こんないい調子なのはいつぶりだろう。絶好調だ、絶好調。この調子で修学旅行も楽しめるといいな。)」
と、幸太は胸を弾ませていた。
「よし、じゃあもう一回やるか」
とみんなを誘った時、真人があくびをしながら言った。
「あー、ゴメン幸太。オレ眠いから寝るよ。」
「あ、そっか、じゃあ他の人は?」
と周りの席を見たとき、みんなはすでに寝ていた。幸太は少しがっかりしたが、「何だよ、みんなして・・・」
と言い、自分も寝てしまった。


しかし、彼はバス内に白い睡眠ガスが充満していたことなど全く知らなかった。

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21名無しなメルモ:2018/11/19(月) 19:08:42
急成長するのも見てみたいですね。

22名無しなメルモ:2018/11/24(土) 20:05:53
B・ARの元ネタが分からないけど、どんなのかな。

23名無しなメルモ:2019/01/12(土) 20:29:32
良いのが浮かびません。


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