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ここだけ魔術のある世界 置きレス進行スレ β

1名無しの魔術師:2014/04/07(月) 00:16:25 ID:???
もう一方の置きレススレが使用中の時に活用して下さい。

非リアルタイムの絡み・イベント用スレです。
長期間の間がある置きレス(レスの書き置き)で進行してゆくスレです。
参加者同士で時間の都合が合わない場合や、イベントの長期化が予想される場合などに活用しましょう。

スレ立ては
>>900
>>950
>>980
>>1000

その他注意事項などは通常の本スレ参照。

2『人間とそれ以外との境目』:2014/04/07(月) 00:26:14 ID:???




   “魔術や呪術などに関する記述を持つもの。多くは本の形をしているが、
   似たような機能を有するものを「魔道書」と呼ぶ場合もあり形状はあまり問われない。”

   “魔術や呪術などに関する記述を持つ記憶媒体。
   多くは書物の形をしているが、巻物(スクロール)や石版である場合もあり、
   時には文字すら描かれていないものもあるため一概には言えない。”

         ――――――――――『ここだけ議論のある世界』、魔道書に関する解説案





   “初めて彼は、いま■で動かさなかった痩せ衰えた片手を■げ、
   部屋の向う側に■る高い本棚を、ぎこ■ない手つきで指さした。
   (中略)
   それがどういう役目を果た■ものか、あらためて説明してもらうまでもなく■解できたので、
   わたしはまるでマラリアの発作でも起こ■たように身ぶるい■た。”

         ――――――――――ハ■ード・フィリッ■ス・ラヴ■ラフト 『■■■■■■』

3『人間とそれ以外との境目』:2014/04/07(月) 00:26:52 ID:???

「今回の依頼内容は、ある人物の捕縛です」

フランク・H・ピーバディ教授は、挨拶や自己紹介を手短に切り上げてそう言った。

「名前は『デメトリオ・ファケッティ』。
 かつてはある大学で教授の職に就いており、学者としてそれなりに名を馳せた人物でした。
 しかし、危険かつ倫理的問題のある実験に手を出し始め……結局、その地位を追われました」

「ですが、その後も彼は単独で実験を続けていたようです。
 別件で、ある男に人身売買の容疑がかかっており、証拠を入手するために身辺を調査していたところ、
 顧客の中にデメトリオが居ました」

「デメトリオはその 人攫い から金で人間を手に入れ、人体実験を繰り返している――
 そう考えた我々は、密偵を一人送り出しました。例の人攫いの身辺調査を行った腕利きです。
 しかし、彼はデメトリオの自宅に侵入した後、帰ってくることはありませんでした」

「更なる人員を派遣したものの、既にデメトリオは姿をくらましており、その行方を辿ることは出来ませんでした。
 しかし、我々はとうとう、彼の潜伏地を発見しました。
 つい、先日のことです」


「―――貴方(達)にやって頂きたいことは、彼の隠れ家に潜入し、その身を捕らえること。
 もし生きて捕らえることが難しいようであれば…………殺害してしまっても構いません。
 報奨金は、多少下がることになりますが」


「何か質問などあれば、どうぞ」

4ヴァールハート:2014/04/07(月) 00:51:27 ID:3cQHs10o
>>3
「その、…デメトリオ・ファケッティと言う男が異常者だと仮定して」

この場にいる者の中では、あまり目立たないかもしれない
ローブにフードを羽織った男が短く手を上げて質問をなげかける

「捕縛対象のその男は"魔術師"かどうかは分かるのか?
 あるいは、意外にも荒事に向いた技能を持っていたとか、そういう話は?」

このフードを眼深に被った男の名はヴァールハート。
傭兵として活動する魔術師であり、金さえ積めばどんなに過酷でも
非合法でも引き受け、そしてこなすことでその筋では有名である。
巷では『不死身』のヴァールハートとも呼ばれる実力者であり、
今回の件でパーバディが雇い入れた事にも納得のいくであろう技量の持ち主である。


ちなみに、今回の件については一切関係がないので反応したり改めて聞く必要はないが
最近は傭兵剣士の相棒と組んでる事が多いと聞いていた。が、今回はその相棒とは一緒ではないようだ。

5『人間とそれ以外との境目』:2014/04/07(月) 01:16:06 ID:???
>>4
「そうですね……」

書類をめくりながら、ヴァールハートに答えてゆく。

「まず1つ目の質問ですが、これは詳細不明です。
 学問としての魔法学に関する才能とセンスには眼を見張るものが有りましたが、
 本人が実践でどれほど魔術を操れるかはわかりません」

「2つ目ですが、これはおそらくありませんね。
 どうやら完全に学究肌の人間だったようで、我々が知るかぎり実戦経験を行ったという情報は1つもありません」

「ただし、失踪前の彼の研究分野は戦闘魔術です。
 特に、後年は魔術師用の武器開発に力を注いでいたことがわかっています。
 例えば、杖、儀式短剣、魔道書、指輪などを開発した実績が残っています。
 それらの術具によって高い戦闘能力を得た可能性は、十分に有るでしょう」

6ニール:2014/04/07(月) 23:23:36 ID:9Yke8Mrc
>>5
「魔術を行使する可能性はゼロではないってことか」
薄汚れたマントを羽織った男が口を開いた。

「ターゲットが仲間を連れている可能性は?」
手入れされていない栗毛の彼はニール・グレイ。
各地を渡り、賭博あるいは時々何かしらの依頼を受けて生計を立てている
根無し草、あるいは渡世人と呼ばれる人種だ。
その身上ゆえに実力は不明だが、この依頼を受けたと言うことは腕に覚えはあるのだろう。

7ヴァールハート:2014/04/08(火) 00:01:42 ID:3cQHs10o
>>5-6
「なるほど…道具頼りならば楽なんだが…」

「隠れ家付近の様子で分かっている事を
 些細な事まで全て教えてもらいたいのだが、出来るか?」

8『人間とそれ以外との境目』:2014/04/09(水) 04:55:34 ID:???
>>6
「ええ。もし彼本人と交戦するとしたら、使う可能性が最も高い戦闘技能は魔術でしょう。
 どこかの武術を習得していたという情報はありませんから」

肉弾戦ができないという保証はありませんがね、とも付け加えた。
いわゆる悪魔の証明というやつだ。

「仲間が居る可能性は十分にあります。
 ただ、偵察した限りでは、仲間の存在を確認することはできませんでした。

 彼も自分の行為が法に触れることは理解していますから、
 傭兵を雇っている可能性はあります――私があなた方を雇ったように。
 あるいは、彼ならモンスターを作り出すことも不可能ではないでしょう。

 ちなみに、追放以前の人間関係に関してはこちらでかなり調べましたが、
 彼と交友関係にあった人々も、彼と同調して姿をくらました人物は居ませんし、
 人攫い 以外に『裏』の人間と接触していた形跡はありません。
 教授時代に知り合った強力な魔術師が彼とともに居る、ということはないでしょう」


>>7
「ええ、構いませんよ」

ピーバディ教授は、ヴァールハート達に地図を見せながら説明を始めた。

「ここが帝都ですね。そしてここ、この山の――このあたりにある洞窟に隠れ住んでいます。
 道中や洞窟付近での危険はほとんどありません。せいぜい山で獣が出るくらいです。

 洞窟については、ほとんど情報がありません。付近の住人はあまりこの山に近づきたがらないそうです。
 1年ほど前に冒険者のパーティが内部に侵入しているようですが、
 特に何の変哲もない洞窟だったようです。どこかに繋がっているということもありません」

9ニール:2014/04/10(木) 00:28:46 ID:9Yke8Mrc
>>7-8
「傭兵と魔物は居るだろうが同志までは居ない。本人の戦闘力は魔術か道具頼みか。
 ヴァールハートだっけ、お前さんの言うとおり少しは楽が出来そうだな。
 ターゲットを確保すればそれまでだぜ」

示された地図と説明に耳を傾ける。
「……何の変哲もないが近隣住民は近寄りたがらない、か。
 むしろ場所にこそ気をつけたほうが良さそうだ」
(洞窟か……おれは動きやすいが風術には少し不向きか?)

10ヴァールハート:2014/04/10(木) 14:35:34 ID:3cQHs10o
>>8-9
「確かに、雇われ者がよほど律儀出ない限り
 対象が確保された時点で退くだろうな」
フード越しに、ニールに視線を向けて彼の言葉に頷いた。
魔物だった場合は全て排除すれば良いだけの話だ。

そしてピーバディ教授が出してくれた地図を確認し、話に耳を傾ける。

「話をまとめると奴のアジトは
 ①近々住民が近寄らない山の洞窟
 ②洞窟は特徴がなく、最奥は何処にもつながらない行き止まり
 ③対象は基本的には単独。魔物を創りだしてるか、
 金で俺達のような傭兵を雇って身を守っている…と言う事か」

「想定できるイレギュラーはせいぜい二つ三つくらいか」

「俺からは最後の質問だ、
 近隣住民が何故そこに近寄りたがらないかは分かっているのか?
 特別な理由がありそうだが…」
 」

11『人間とそれ以外との境目』:2014/04/10(木) 21:35:24 ID:???
>>9-10
ニールが発言し、ヴァールハートが今までの話をまとめる。
ピーバディ教授はそのどちらにも口を挟まず、黙って頷いていた。
ミスカトニックが得ている情報と二人の認識の間に、齟齬はないらしい。

そしてヴァールハートが、新たに質問を投げかけた。
ピーバディ教授は再び書類をめくりはじめるが、彼の返答は指を動かす前から始まっていた。
どうやら、この質問をある程度予測していたらしい。

「近隣住民が近づかないのは、山や洞窟周辺に関する不穏な伝説がいくつかあるからです。
 山には恐ろしい化物が居て、迂闊に近づくと食い殺されてしまうとか、
 山に入った人間は心が病んでしまって人が変わったようになってしまうとか、そういったものです」

「しかし、実話に基づく昔話にしては、少し曖昧すぎますね。
 そのような怪奇現象が発生した記録は……少なく見積もっても、直近10年はありません。
 付近の村々の若い狩人は伝説を信じずに山へ分け入ることもあるようですが、ほぼ全員が無事ですし、
 1年前に洞窟に入った冒険者パーティも、心身共に健康です」

「油断はできませんが、まあよくある迷信の類だと思いますよ。
 逆に、そのような根拠の無い迷信が蔓延っている場所だからこそ、デメトリオが目をつけたのでしょう。
 周囲の村人は恐れて近づきませんし、実際には安全なので安心して潜伏できる。
 実際はそんなところでしょうね」


「勿論、油断は禁物ですがね。
 この迷信の話に限らず、私がお伝えした情報が必ずしも正しいとは限りませんから」


もしこれ以上の質問がないなら、貴方達はいつでも出発することができる。
勿論、新しく質問するべきことを思いついたのなら、聞いてくれて構わない。

12ヴァールハート:2014/04/12(土) 13:38:17 ID:3cQHs10o
>>11
「なるほど、確かにありがちな迷信である可能性は高いな
 流石に、どんな化け物かは詳細はないだろう?」

(詳細があったとして、出くわせば倒す以外に選択はないが)

「俺からの質問は以上だ」

「そこの男(達)が何もないなら、俺は何時でも出発できる」
と、ニール(等)に視線を向けてからヴァールハートは一歩下がった。

13ニール:2014/04/12(土) 23:06:19 ID:9Yke8Mrc
>>11
「ふうん、迷信ねえ……。
 得てしてそういうものの裏に真実が隠れてたりするんだぜ。
 ……なんてな」

>>12
「おれもこれ以上はないな。お前さんに先に言われちまった」
ヴァールハートの他にもいるのなら、質問を待つつもりだ。
もし質問がないようなら、傍らに立てかけたクォータースタッフを手に取り
他のメンバーと共に出発するだろう。

14『人間とそれ以外との境目』:2014/04/13(日) 01:16:43 ID:???
>>12-13
「化物の詳細ですか。
 あるには、あるのですが―――」

教授が書類をめくる。

「その1.二足歩行で歩く、毛むくじゃらの熊のようなモンスター。
 その2.霧のように実体がなく、触れることのできない病魔の一種。
 その3.人間よりやや小さくて頭が大きい、人型の空飛ぶ生物。
 その4.完全に人間とそっくりに化けることができる不定形モンスター。
 その5.蟹のような鋏と蝙蝠のような翼を持っていて、頭には天使の輪がある昆虫。
 …………などなど」

「いずれも少数の目撃談です。
 それも本人がこの目で見たというものはほとんどなく、昔話ばかりでした。

 仮に伝説が本当で、何かが山に潜んでいたとしても、
 これではどれが本当の姿かはわかりませんね。
 もしかしたら、これらとはまた別の姿なのかもしれませんし、
 あるいは、どんな姿にでも変身できる怪物なのかもしれません」


言い終えたピーバディ教授は少し待って、
貴方達からの新たな質問事項がないことを確認した。
書類を閉じて話を終える―――。

「そうそう、言い忘れるところでした」

ちょうど貴方達が部屋を出ようとしかけたところで、再び口を開く。

「もし彼の研究成果――マジックアイテムや研究日誌などを無事確保できたなら、追加報酬を出しますよ」

洞窟ごと爆破するような方法は、最終手段というわけだ。


そして、貴方達は帝都を出発し、目的の山へ向かった―――。

15『人間とそれ以外との境目』:2014/04/13(日) 01:17:27 ID:???





   “「あの恐るべき者たちが、ま■誰も足を踏みこ■だこと■ない高い山の森の■かに
     住ん■■るという証拠をつ■みました。私■まだ、■■で■■■れたような、
     ■■■に■■■■いたものは見たことがあり■■んが、
     もう二度■申しあげ■くないような■況のもとでそれに似たものを見たことがあ■ます。
     足跡を見■■■し、最近では、今こ■■てお話し■ている場■よりも、
     ■■■■(中略)に近■ところでそのものたちを見たことがあります。
     そ■に、森の中の、とても紙の上に書きと■る気になれないある地点で、
     そのもの■ちの声を聞いた■ともあります。」”

         ――――――――――ハ■ード・フィリッ■ス・ラヴ■ラフト 『■■■■■■』

16『人間とそれ以外との境目』:2014/04/13(日) 01:20:13 ID:sPGLPOIk
>>ヴァールハート
>>ニール

貴方達は帝都を出発し、目的の山にまで辿り着いた。
そして今、デメトリオ・ファケッティが隠れ潜んでいるという洞窟を発見したところだ。

山に登る前の段階で、既に周辺の村には立ち寄っていたが――――
デメトリオや化物について、ピーバディ教授が提供した以上の情報は得られなかった。

山全体には鬱蒼とした森が広がっており、視界はあまり良くなかった。
おそらく、洞窟の中は更に暗いだろう。

目視によって確認した限りでは、周囲に怪しいモノはない。
ただ、確かに洞窟の中から、魔力を感じ取ることができる。


※もしここに来るまでに、やっておきたい行動があったなら宣言して欲しい。
  また、上記以外での情報収集に関しても同様に、既に行っていたことにして良い。

17ヴァールハート:2014/04/13(日) 02:42:26 ID:3cQHs10o
>>13-16
「出来る事ならば、追加報酬もきっちり受け取りたいものだな」

細いがはっきりとした声で、洞窟を見やりながらヴァールハートは呟いた。
この呟きはニールにも聞こえているだろう。

化け物に関する情報はあまり信憑性が高いものではなく、
ピーバディ教授から得られた以上の情報は無かった。

現在の所、ヴァールハートの方針は
・デメテリオの捕縛
・護衛、あるいは襲撃してくる魔物の排除
・研究成果諸々の確保
である。

<宣言>
山に入り、薄暗くなってきた時点でヴァールハートは
掌ほどの大きさの光る球体、ライティング(光明)の魔術を発動している。
洞窟の中が一層暗くて視界不良の場合は、それを投げ込み明かりで照らすつもりだ。

18『人間とそれ以外との境目』:2014/04/13(日) 10:16:26 ID:sPGLPOIk
>>17

【質問】
光源の魔術によって、デメトリオや山に棲むモノ(実在したらの話だが)に、君たちの存在を察知されてしまう恐れがある。
光が強いほどその危険性は高まるが、視界が良好になるため戦いやすくなり、また不意打ちを受ける可能性も低下する。
もちろん、既にデメトリオは貴方達の存在を完全に把握していて、光の強さなんぞ今後の展開に無関係――ということも、十分ありうる。

さて、現在の光量はどの程度だろうか?
ヴァールハート自身の足元がようやく見える程度か、前方の視界を確保できる明るさにするか、それとも洞窟内を隅々まで照らしだすか?
ニールと相談して決めてもいい。

【確認】
行動描写を入れてくれて構わない。
理由があってあえて描写をしていないのであれば、この項目は無視して欲しい。

19ニール:2014/04/13(日) 21:37:23 ID:9Yke8Mrc
>>14-18
「基本が下がっても追加でペイできれば楽でいいんだが、
 ま、そこまで甘くはないか」

まずはターゲットを発見次第確保、そして研究成果の回収。
その後、引き連れているなら、ではあるが魔物どもの一掃。
方針はヴァールハートと基本変わりがないが、やや重要度に差があるようだ。
特に依頼にはない最後の一つは、恐らく最大の差を持っているだろう。
ニールにとってはそれも『追加報酬』たりうるのだ。


「ヴァールハート、少し打ち合わせをしようぜ。
 お前さんは魔術師だったよな。
 やはり接近戦よりは後方からのアタックのほうが効率がいいか?」
洞窟前、魔力を感じながらこの仕事の相棒に声をかけた。

「あと、その明かりだが足元だけで十分と言うわけにはいかないもんか?
 ある程度なら、おれは気配<かぜ>を察せ<よめ>る。
 不意打ちを喰らっても援護できるぜ」
色あせた藍染のマントが風に靡くと、
裾から、臙脂色の飾りを持つ灰色の帯が顔を覗かせた。

20『人間とそれ以外との境目』:2014/04/13(日) 23:06:49 ID:???
参加者同士の会話は、好きなだけ行ってくれ。
全員が行動宣言をした後に、GMからレスを入れる。

21ヴァールハート:2014/04/14(月) 00:12:42 ID:3cQHs10o
>>19
打ち合わせを持ちかけられ、静かに頷くヴァールハート。
まず間合いについての質問に回答する

「俺の攻撃方法は基本的に魔弾を放つタイプの物が多い」

「だが、飛距離で威力が大きく変動するわけではない」

「無論、屈強な戦士に比べれば打たれ弱いかもしれないが、
 俺はお前の前でも後ろでも問題ない」

そして明かりについての質問に対して、光源の出力をやや弱める事で答えた。

「俺はこう言った仕事で、あまり同行者を信用する性質ではないが…
 連携に支障を来さない為にも要望には応えよう」
つまり、足元を照らす程度に抑える事に同意したようだ。

「それと、今は使っていないが洞窟内に入ったら俺は"浮遊"の術を使って移動する」

「これは俺の戦闘スタイルの都合なので、容認してもらいたい」

>>GM
明かりの光量は足音がようやく照らされる程度に調整します。
それと、先行で宣言しますが洞窟に入る時に地面から数㎝浮遊して以後移動します。

22ニール:2014/04/14(月) 01:41:48 ID:9Yke8Mrc
>>21
「距離を問わない魔弾使いか。よしわかった。
 さて、おれも手の内を明かそう」
言うと、マントの裾から覗いていた灰色の帯が伸び、ニールの左右に広がった。
「おれの基本的な手は伸縮自在のこいつを使った奇襲と防御。
 あと、普通の人間より身体は頑丈に出来てるぜ」
灰色の帯は意思を持つかのようにニールの周囲を自在に動き、
  やがて臙脂の爪を天井へ向け静止した。
「あとは風術だが、まあ今回は使いづらいかもな。
 よって、おれは基本、お前さんの盾役を勤めさせてもらうぜ」
あくまでも基本、だけどな。と付け加えて。

「協力、ありがとよ。
 浮遊したまま移動か。いいぜ、なかなかの使い手だな。
 ……それじゃあ行こうぜ」

ヴァールハートの同意を得れば、自身が前に立ち洞窟へと突入する。
前方と後方にそれぞれ爪を向け、不意打ちを警戒しつつ進むことになる。

>>GM
 気配察知と帯の展開により、基本的に不意打ちに対して迎撃可能です。
 ただし、相手が気配を隠している場合は察知・迎撃不能となります。

23『人間とそれ以外との境目』:2014/04/14(月) 23:08:26 ID:sPGLPOIk
>>21-22
前方を歩くニールと、後方を浮遊するヴァールハート。
二人は数m程度の距離を維持していた。
小さい魔法の光明が、彼らの足元をわずかに照らしだしている。
ニールとヴァールハートは、油断なく洞窟を進んでゆく――――

内部は長く、そして非常に複雑だった。
自然の洞窟のようで、貴方達が薄暗い光のなかで観察した限りでは、おかしな点は見当たらない。
また、何者かが洞窟内部で生活していた痕跡を発見したが、
それがどんな人間によるものかということまではわからなかった。

延々と続く道を長い間歩き続けており、ニールが普通の人間なら脚に疲労が蓄積してくる頃だ。
ヴァールハートも、浮遊を続けているために魔力が減ってきたかもしれない。


そろそろ、休憩を取るべきだろうか?
二人がそう考え始めた頃のことだった。



 「うっ」

    「ううっ」        「ひっく」


前方から、すすり泣きが聞こえた。
声から察するに、それはおそらく少女のものだ。


           「おかあさん……」  

                        「だれかぁ……」
  「怖いよ……」



距離が遠く、洞窟内が暗いために、姿までは視ることができない。
二人に気づいているのか、居ないのか……少女の声は、だんだんと近づいてくる。





――――――足音がしない。

24ニール:2014/04/15(火) 00:04:10 ID:9Yke8Mrc
>>23
(この深さと複雑さ、隠れ家にはもってこいだな。
 だが……)
臙脂の爪の先に触れた生活の痕跡を、見やりながら呟いた。
「好き好んで暮らす場所じゃあないな……」

常人よりは頑丈に出来ている、とは言うが疲労の蓄積は回避できない。
脚もだが、何よりもまず警戒のために伸ばした”帯”の筋肉がだるくなってきている。
一度休息をとるか、と言いさしたところで

「……子供?」


すすり泣き


近づく


違和感。


立ち止まり、後方へ伸ばしている左の帯でヴァールハートに触れる。
少し待てというように軽くつつく感じだ。
「なあ、浮遊術ってのは誰でも楽に習得できる術か?」
半ばは呟くようにヴァールハートへ尋ねる。


もう一方の帯は限界―その長さ、約5mまで伸ばし、
自身の前方2m程のところで通路を塞ぐよう、腰の高さで横へ曲げた。
少女がいて、自分達に気付かず真っ直ぐ向かってきているのならこの帯に触れるはずだ……。

25ヴァールハート:2014/04/15(火) 01:03:30 ID:nv9V/vHQ
>>23-24
(奇襲やトラップの類は予想していたが…はたしてこれは…)

そこそこの時間、浮遊したままだがヴァールハートは汗一つかかずに
僅かな光を頼りに周囲を見ていた。視界は良くないが不審な点は見当たらないように見えた。
だと言うのに、近づく子供のすすり泣く声。
自分の今までの経験を振り返る。だいたいのアンデットはネクロマンサーが操る腐乱死体であり、スケルトンの類だった。
しかし今回はそういう部類ではなさそうだ…。幽霊?まさか…。

「魔力の量に自信があって、コツを掴めば…だが」

ニールの独り言のような呟きに、これまでと同じように静かに返す。
ヴァールハートは懐から宝石の装飾品らしき物を取りだす。
あえて明記すると、アミュレットのようだ。

それを光を灯していない手で握ると、ニールに更に囁くように問う。

「光量を増して天井に投げるか?
 少なくとも一体の視界は良好に出来るぞ?」

ニールが了承するならすぐに灯してる明かりを強くして、照明にする為に天井に投げつける。
もしも必要ないと言うなら、このままの状態を保つ。

26ニール:2014/04/15(火) 01:20:25 ID:kgdene0E
>>25
「天才少女ならありえる程度か……」
囁き返しながらクォータースタッフを両手に構えた。
(その確率はどう考えても低いな。
 ……幽霊か残留思念ならいいんだが)

「そこにいるかどうかが判るまでそのままで頼むぜ。合図する」
果たして、灰色の帯は声の主に触れるのか……

27『人間とそれ以外との境目』:2014/04/15(火) 06:47:33 ID:sPGLPOIk
>>24-26
ニールの帯が、前方を遮る。
二人の存在に気づかないのか――声の主は速度を緩めず、徐々に貴方達へ接近する。
だが、依然として姿を見ることはできない。

声の発生源が、帯と重なった。
帯を通じて、ニールは奇妙な感触を得る。
いや、それは『感触』というよりは『感覚』だ。
実体を備えた物体と接触した時の『感触』ではなく、まるで冷たい空気に晒されたかのような『感覚』―――。

今、帯は『なにか』に触れている。
だが、それは明らかに肉体ではなかった。


           「っ!」


同時にすすり泣きが止み、前方から息を飲むような気配がした。


  「な……なに?」

  「誰かいるの?」


声はそれ以上近づかない。
ニールの帯の感覚も、『なにか』がその位置に留まっていることを示している。■

28ニール:2014/04/15(火) 23:05:04 ID:9Yke8Mrc
>>27
「!」
帯に奇妙な感覚が走る。
「こいつぁ……」
(間違いなく、普通の人間じゃねえ……。
 だが、反応は罠とも思えん……)

異形の者か? 自分と同じような――

ただ、思念体でないことだけは確かなようだ……。
ヴァールハートを軽くつつき、光度を増すよう促す。

少なくとも存在があるのなら、その姿を確かめるべきだろうと判断したのだ。
その上で、声の主が自分達の姿を確認した上で危害を加えるつもりなどないなら
放置すればいい。
妨害者となるなら―この爪を染めるだけだ……。

29ヴァールハート:2014/04/20(日) 00:30:35 ID:3cQHs10o
>>27-28
ニールからの合図を確認して、
ヴァールハートは掌に収まっていた光球を天井へと投げつける。

天井に光がぶつかると、始めたように発光し、円盤のように平べったくなった。
平になった光球は天上から半径10m以内をその明りではっきりと照らしだす。
ちなみに光の色は強いて言うなら白い。

30『人間とそれ以外との境目』:2014/04/20(日) 00:55:46 ID:sPGLPOIk
>>27-28

――――ニールは……
>  妨害者となるなら―この爪を染めるだけだ……。
と考えていたが、どうやらそれは無理のようだ。



ヴァールハートの光が投げかけられ、周囲を照らしだす。

目の前に居たのは、声で察せられる通りの人間――『少女』だ。

「うっ……!?」

突然投げ出された光に驚き、片手で光を遮っている。

そしてその身体は、半透明だった。
存在感が薄く、触れられるようには思えない。

31ニール:2014/04/20(日) 18:16:34 ID:kgdene0E
>>29-30

「幽霊……?」

淡く透き通るその存在を、ニールの持てる語彙で表すとその一言になった。
「確かに触れると言うよりは感じるだったが……」さらに呟きを重ねる。

目が慣れたなら、少女は触れているものが体温のようなぬくもりを持つ
宙に浮く帯状の"何か"だと確認できるだろう。少なくとも布ではない、と。


「……なあ、お嬢ちゃん。
 おれ達のほかに誰か来なかったか?」
その灰色の帯の向こう側から、少女に尋ねた。

彼女が如何なる存在か、は今はおいておこう。
ただ、今の自分達にとって無害か有害かは最低でも確認しておきたい。

32ヴァールハート:2014/04/21(月) 19:51:22 ID:3cQHs10o
>>30-31
(怨霊の類でも出てくるかと思ったが……)

無力そうに見える半透明の少女をフード越しに見やるヴァールハート。
外見だけで判断するなら問題はなさそうだが…

ニールが話しかけているので自分は黙っている事にした。

33『人間とそれ以外との境目』:2014/04/22(火) 06:35:20 ID:KhRUqcAw
>>31-32
確かに少女は幽霊か、それに近いモノであるように見える。
ただし、ただの浮遊霊にしては存在が『濃い』。

例えば深い恨みを抱えた怨霊、あるいは強い意志の力を持った亡霊は、強く現世に留まり続ける。
だが、目の前の彼女はそのようなタイプの霊には見えない。

また、彼女は通常の人間や浮遊霊に比べると、高い魔力を持っているようだ。
そして直接触れたニールにはわかるが、この少女……僅かながら『生命力』を感じる。

「ひっ!?」

自分の触れているものが正体不明の帯であることに気づき、反射的に後ろへ下がった。

「な、なんなの? おじさんたち、誰……?」

怯えきっている。
だが、会話ができないほどではないようだった。

「ほ、他の人は見てないよ。ここで私達以外に人を見たのは、おじさんたちが初めて……」

34ヴァールハート:2014/04/24(木) 15:02:13 ID:3cQHs10o
>>33
「…私「達」と言う事は…他にもお前のような者がいるのか?」

ニールの後ろにいたヴァールハートが静かに口を挟んだ
会話が成り立つならばすぐさま襲われたりはしないだろう。
周囲に一度目を配りながら言葉を続ける

「俺達は仕事でこの洞窟に来た……分かり易く言えば…悪党の退治…だな」


「それで、お前は誰だ?見ず知らずの者に怯えるのは分かるが、
 教えてもらわない事にはお前に対する態度も決められない」
と、半透明の少女に正体を話すように促す。

ヴァールハート自身は、
デメトリオ・ファケッティの『実験』による犠牲者か副産物と推測している。

35ニール:2014/04/24(木) 15:20:54 ID:9Yke8Mrc
>>33-34
(これは、生命力? ということは死霊ではなく生命体か生霊か。
 あの話し方だと他にも誰かいそうだな)

少女に問いかけようとすると、先にヴァールハートが口を開いたため
彼に発言権を譲る。

正面の帯はなおも少女との間に隔たりを作り、
後方のそれはヴァールハートのさらに背後を警戒している。

(さっきの闇への怯えようだと、元からの住人じゃあねえ。
 ターゲットが逃げ込んでからおれ達が来る間に迷い込んだか、
 本人も知らぬ間にターゲットに拐かされて、か……。
 あるいは全て演技か……?)

36『人間とそれ以外との境目』:2014/04/24(木) 22:50:10 ID:KhRUqcAw
>>34-35
「うん……洞窟の奥に、みんないる………」

少女は、怯えながらも肯定の言葉を口にする。

そうして少女と会話を交わす間にも、洞窟内の脅威に対して警戒を続ける二人。
今の所、少女以外に敵や霊が現れる気配はないようだ。


そしてヴァールハートが自らの立場を明らかにすると、少女に変化が現れた。

「悪党の……退治? あの『魔法使い』を倒しに来たの?」

完全に恐怖に染まっていた顔と声は、僅かに希望の光が射してきている。

「お、おねがい!あいつをやっつけて!みんなずっとここに閉じ込められてるの!」

その声は空気を振動させる物理的な音ではなかったが、二人の脳に強く響いた。


「私…? 私はサラシャ。サラシャ・リーナルっていうの。
 ずっと前にお母さんとお父さんが死んじゃって、町の孤児院で暮らしてたけど、ちゃんとした親になってくれる人は見つからなくて……。
 あの魔法使いに引き取られることになったんだけど……」

少女が涙ぐみ始めた。

37ニール:2014/04/26(土) 11:26:40 ID:9Yke8Mrc
>>36
「……あの魔法使い?」
なるほど、迷い込んだのではなくターゲットに連れてこられたか……。
脳に響いたその悲痛な声に軽く眼を見張る。
―演技でこれほどまでの感情を見せられるだろうか。

少女と自分達を隔てていた帯を縮め取り払い、
改めて少女の横をそっと通過させ、洞窟の奥へ爪を向ける。
彼女を追って敵が来ないとも限らないからだ。

「その魔法使いに引き取られて、それから?」

38ヴァールハート:2014/04/26(土) 23:45:22 ID:3cQHs10o
>>36-37
「聞くのは酷ではないか?この娘の様子を見れば…ある程度は察しはつく」

まともな扱いを受けていれば、
このような姿で泣きじゃくっているなんて事はないはずだ。
勿論、少女が語るならば止める事はしないが。

39『人間とそれ以外との境目』:2014/04/27(日) 01:05:09 ID:KhRUqcAw
>>37-38
泣声になりながらも、少女は話を続けた。
感情的になっていたため少々話が詰まったり、脇道に逸れることもあったが………
やはり、何らかの人体実験に参加させられていたらしい。
少女が持つ知識は乏しく、二人は実験が何を意図したものであるかはわからなかった。

「そんなふうに町で暮らしてたんだけど……気づいたら、すごく暗い所に閉じ込められてたの。
 体は全然動かせなくて、目が醒めてても何も見えなかったし、音も全然しなかった。
 たまに魔法使いの声だけが頭の中に聞こえてけど、何を言われたかは覚えてないの。なんにも……」

「でも、ある日魔法使いじゃない女の人の声が聞こえた。
 その人も、頭の中だけでお喋りする魔法が使えるんだって。
 実は私のすごく近くに、閉じ込められてた人がいっぱい居たの。
 みんな、魔法使いに捕まったり攫われたりした人達だった。
 みんなで話し合いをしたんだけど、魔法使いから逃げる方法は誰にも思いつかなくて……」

「それから何日か経ったあと、いきなり『こんな風』になってた。
 元に戻る方法はわからないし、他の人は見つからなかったけど、
 でもあそこに居るのだけは嫌だったから、逃げてきたの」

40ニール:2014/04/28(月) 22:36:33 ID:9Yke8Mrc
>>38
「"悪夢"は誰かに聞いてもらうほうが忘れやすいものさ。
 その"誰か"が悪夢の"原因を突き止めて"くれればさらに安眠できるってね」

>>39
静かに少女の言葉に耳を傾ける。

「……そうか。よく、頑張ったな。
 ここまで来てくれてありがとう、サラシャ」
優しく、先ほどまでは少女の接近を拒んでいた帯でその頭を撫でる。
「おれはニールだ。こっちの魔術師はヴァールハート。
 よろしくな」

さて、とヴァールハートを振り返る。
「どうやら奴さんは実験の仕上げのためにこの洞窟を利用しているようだぜ」
―迷信の奥に真実があったと見て良さそうだ……。

「それと、おれ達の協力者が最低でももう一人居そうだ」
―サラシャに語りかけた女性は最低でも念話師だろう。
となれば、その人と接触できれば奥の状況を聞くことは可能だ。
もしかしたらそれ以上の力になってくれるかもしれない……。

41ヴァールハート:2014/04/30(水) 02:46:45 ID:3cQHs10o
>>39-40
少女の悲痛な話を聞いてる最中も、ヴァールハートは一切表情を変えなかった。
まるで感情がないようにも思えるが、性格なのだろうか。

しかしニールの言葉を聞き、感情の動きともとれるため息をつく。
「ニール、お前は思ったよりも人が良いようだな」
根無し草と聞いていたが、自分が考えていたよりは人情家だと、思われたようだ。

「果たしてその女が有益な協力者になるかは想定できないが…
 敵になる可能性は極めて低いと思う」
ちらと、サラシャと名乗った少女を見る

(人を霊体にする魔術…いや、例えば魂が"邪魔"だったとしたら?
 何人もの被験体の魂を身体から抜き取り、その身体を何かしらに利用する…
 ホムンクルス染みた化け物の精製など…)

と、自身の中で推測を組み立てていくヴァールハート。
そしてもう一度サラシャに眼を向けると

「お前が"そうなった時"に最初にいた場所に案内して欲しい」

「俺達は自分で言うのもなんだが、腕は立つ
 万が一の時にも守ってやれるだろうから、その場所を調べさせて欲しい」

42『人間とそれ以外との境目』:2014/05/01(木) 18:23:02 ID:KhRUqcAw
>>40-41
ニールはサラシャの頭を撫でようとする……が、残念ながらそれはできなかった。
少女には実体がなく、触れようとしても彼女の頭をすり抜けてしまう。
帯からは、冷たい感覚だけが伝わってきた――――先程、暗闇で初めて遭遇した時と同じように。

ただ、ニールの意図はサラシャに伝わったようだ。
優しげな態度と言葉もあって、表情が多少和らぎはじめている。
ヴァールハートが、自分達の事を悪党退治に来た者だと称したことも関係しているだろう。

「うん……よろしくね。おじさん」

話が一段落ついた所で、ヴァールハートはサラシャに道案内を請う。
だが、少女はすぐに首を横に振った。

「ごめんなさい……暗くて道が分からなかったの。
 あと、迷路みたいになってて……同じ所を行ったり来たりしてたこともあって……」

どうも、サラシャは案内役としては役に立ちそうにないらしい。
この場に置いていくか? それとも、足手まといになるのを承知で連れて行くか?

43ヴァールハート:2014/05/01(木) 18:36:51 ID:3cQHs10o
>>42、ニール
道が分からない、と言う答えに対してヴァールハートは咎める事は無かった。
8割ほど予想していた答えだったからだ。

「…どうするニール?俺はこの娘も連れて行った方がと思うが」

それは少女の安全を考慮して・・・ではない。
少女とコンタクトを取ってきた「女」とスムーズに話を進める為だ。

足手まといなのは構わない。むしろこんなか弱い少女に
戦闘面などで何かを期待する事自体間違っている…とヴァールハートは思っている。

44ニール:2014/05/02(金) 22:42:38 ID:9Yke8Mrc
>>41-43
「人がいい? おれが?
 そいつは気のせいだぜ」
少女をすり抜けた帯が、どこか寂しげに少女を庇える位置と高さにまで戻る。

ヴァールハートの提案に対しては、まずこう答えた。
「ここまで逃げてきたというのにまた悪夢の現場まで連れ戻すことになるな」
まるでサラシャを連れて行くことに反対しているようにも聞こえる。
が、
「とはいえ、暗闇に女の子を置き去りにするのも大人失格だな。
 わかった。その代わり、サラシャの身の安全は任せたぜ」

少女の身の安全を押し付けたかのように見えるが、
そもそもニールはヴァールハートの盾役を務めると宣言している。
ヴァールハートがサラシャを守るなら、彼を守ることは2人を同時に守ることになる。

―つまり、ニールは確実にその子をも守ってやると言っているのだ。

とにもかくにも、少女を連れて行くことで二人の意見は一致した。

45ニール:2014/05/04(日) 23:08:47 ID:9Yke8Mrc
>>サラシャ
「まあ、そういうわけなんだが、一緒に来てくれるか?」

ヴァールハートに他の提案や質問等が無く、サラシャの同意を得られ次第、
前後へ警戒の帯を伸ばしつつ前へと進む。

46『人間とそれ以外との境目』:2014/05/05(月) 18:14:01 ID:KhRUqcAw
>>43-45
「うん……だいじょうぶ。わたしも一緒に行く」

あまり大丈夫そうではなかったが、ここに取り残されてしまうほうが恐ろしいのだろう。

そうして、二人はサラシャを加えて前進することになった。
今までどおりニールが先行し、その後ろをヴァールハートが進む。
新たに加わったサラシャは、ヴァールハートの更に背後を追う形となる。
また、先ほど一旦増強させた光の量も、足元を照らす程度に戻した。

「おじさん……私とおんなじだね」

どうやら、ヴァールハートが浮遊していることを言っているらしかった。


----------------------------------------------------

しばらく、同じような道が続く。
だが、これまでと変わっている部分もあった。

何者かの手によって、壁が補強されている部分が現れ始めたのだ。
二人が見てきた洞窟内部は、これまで全く人の手が入っていなかった。
しかしこれは明らかに、誰かが土砂崩れを防ぐために取った措置だった。

補強の技法は、極めて珍しく、また非常に先進的だ。
金属加工と土木工学に関する高い知識と技術力がなければ、こんなことは到底できそうにない。
二人もおそらく見たことはないであろう――少なくとも一般的な鉱山などでは、こんなものはありえない。



更にしばらく進み続けると、ようやく興味深いものが現れた。
今、ニールとヴァールハートの前方には長い一直線の道が伸びており、先は光が届かず見ることができない。
そして、右に枝分かれした脇道があるのだが――ここに金属の枠が嵌っているのだ。
おそらく、かつては金属製の扉が設置されていたのであろう。
つまり、右の道の向こうはかつて『部屋』だった、ということだ。


「ここ、知ってる……私、あっちから来たの」

サラシャは、右の道を指さした。



※三人の位置関係や光量など、こちらで判断した部分がいくつかある。
※認識に誤りがある場合は訂正するので、間違っていれば指摘してほしい。■

47ヴァールハート:2014/05/07(水) 18:45:54 ID:3cQHs10o
>>46-47
ヴァールハートは特に問題はないと考え、サラシャを伴いニールと共に進む。
少し進んでから少女に「おんなじ」と言われるも、特に良い返す言葉もないので
短く「そうだな」と返しておく。前方はニールがいるので、自分は万が一に備えて後方にも意識を向けておく。



光の量について
描写不足で申し訳ない。天井に投げた光の球はしばらくその場に残ります。
時間にして5分ほど。先に進んだ際は新たに光の球を手に出現させた事にします。
光の量は足元を照らす程度で問題無しです。

48ニール:2014/05/10(土) 17:24:57 ID:9Yke8Mrc
>>46-47
サラシャの返答を聞き、先頭に立って先へ進む。
なお、灰色の帯の一方はサラシャのさらに後方まで伸ばしている。
長さは伸ばせる限界―約5mまで伸ばしきっているため、万が一不意打ちがあったとしても即応は難しい。
しかし、後方への威嚇にはなるだろう……そう考えての処置だ。

「こいつは、元重要施設だった可能性が出てきたぜ。
 鉱山でここまでの設備を組むかよ」
道中、様子を一変させた洞窟の壁面を、僅かな明かりの中で見遣りながら呟いた。

―そして、わき道の前まで来たところでサラシャの声がし、振り向いた。
その手が指した方を見る。
「あの先から?
 元々は扉があったようだな……ということは先は部屋か」

……サラシャが言うには、抜け出すまでは周囲に何人も居たらしいとのこと。
彼女に助言を与えた女も近くに居たのだろうと推察できる。
ならば、進むべき方向は一つだ。

「よし、ならまずはこの部屋を当たってみるか。
 サラシャに話しかけた人がいるのなら接触したいしな」
ヴァールハートの同意が得られ次第、右のわき道を進む。


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