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ここだけ魔術のある世界堕天録
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参加する際の注意事項
・俺Tueeeeeeeeeeeや、厨設定、強さのインフレはほどほどに
・魔法は「魔元素設定」に沿った設定であることが望ましい
・『中の人の』安易な気持ちで人(自キャラ、NPC含む)を殺すな。死んだら生き返りません。
・鬱展開とシリアス展開は違います。ただし、↑と共に『キャラとして』相応しいなら問題はありません。
・場の空気は出来るだけ読もう。カオスな時もあります
・書きこむ前にリロードを
・描写はできるだけ丁寧に。認識のすれ違いを避けるためです。
・本スレの出来事は演技ですから恨まぬように、また演技に私怨を持ち込まない。
・眠い時は無理せず寝ましょう 健康を損ねないように
・多数対少数の場合は、少数の中の人たちのことも考えよう
・スルーされてもめげない
・一番重要なのは楽しませること、そして楽しむことです。
イベント、ストーリー展開に関する注意事項
・乱入されても泣かない。乱入が嫌なら先に断っておきましょう
・あまりにも無茶な振りをしない。されて困る事はしない
・次の日に持ち越す事も考えよう。
・単なる自己満足はほどほどに
・イベント発生場所に貴方のキャラクターが居る可能性がありますか?
・相手のキャラクターとの関係はどんなのですか?
・自分のキャラは何事にも首を突っ込むキャラですか?
・乱入する前にレスをしっかり読もう。
スレ立ては
>>900or>>950or>>980or>>1000
ざわ・・・・ざわ・・・
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>>801-803
蜘蛛神はリタの放った陽動の音に反応する。
その巨大な足でその方角の床を踏み砕き、糸を発射した。
しかし手ごたえがないと分かるとまた怒りを現して周囲をそのおぞましい眼でぎょろりと見まわしている。
そして――――
エルフレッド「ガァッ!?」
不可視からの予想外の不意打ち
強烈な電撃と斬撃がエルフレッドを襲い、彼は短く悲鳴を上げた。
そして麻痺毒による影響からか、身体を大きく痙攣させると
膝をつきそのまま前のめりに倒れてしまった。
蜘蛛神は術者が倒れた事で身体の構成が解けて消えようとしているが
エルフレッドへの奇襲でおおよその位置を特定したのか、魔剣がいるであろう
大ざっぱな位置へ糸を放出した。
「主が倒れたんならさっさと…消えろぉっ!」
エルフレッドを何とか斃す為に用意していたレムリア・インパクト
ネクロはそれをそのまま蜘蛛神の糸にぶつけた。
灼熱の熱量が糸を伝い蜘蛛神を焼くと、おぞましい怪物は足と両腕を広げて虚空へと消え去った。
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>>804
バエルの片刃剣を、全力で振り下ろす。
リタの撹乱のおかげで蜘蛛神の妨害を受けることもなく、完璧な不意打ちが決まった。
着地。
反撃を受けぬよう、念のためエルフレッドから距離を取る。
だが、2、3歩分ほど離れた所で、体の力が抜けてしまった。
ぶっつけ本番で近接昇華呪法という大技を放ったから――だけではない。
むしろ、慣れないタイプの魔術を行使した反動の影響の方が大きかった。
魔剣エミヤは酷神賛歌骨片との相性は良いのだが、非結界の攻撃魔術を操る能力が低い。
どうしても魔力的・精神的な疲労が大きく現れてしまうのだ。
だが、エルフレッドを倒したことには変わりない。
「やった……やったぞ!」
「元より数の優位があったとはいえ、こちら側の損害をほとんど出さずに勝った!
我ながら自分の才能が恐ろしいな!」
だがアトラック=ナチャの糸が魔剣に向かって放たれる。
「うおわっ!?」
透明化していたために命中することはなかったが、
ネクロがレムリア・インパクトを糸に放つのを見て、慌ててその場から離れる。
「うひぃ〜〜!!」
体の力が抜けているので、無様に転がって逃げた。
ネクロは魔剣に被害が及ばないよう、しっかり確認してから撃ったのだろうが。
「フ〜、危ない危ない。勝ったからといって油断してると酷い目に合うな。
――ハッ!そうだ!エルフレッド!」
エルフレッドの状態を確認する。
生きているだろうか。
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>>804
「一件落着かしら。」
>>805
「初めてにしては上出来よ、マスター。
その身体自体には問題は無さそうかしら?」
サタリエルの記述でぐいっと助け起こす。
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>>806
>サタリエルの記述でぐいっと助け起こす。
え?何が起こったんだろうこれ?液体金属が背中から押してくれた感じ?
まあとりあえず助け起こされた。
「うむ……ありがとう。なんだか妙な気分だ。
ああ、特に問題らしい問題はないよ。ただなんというか、メッチャ疲れたぜ」
「俺の代わりにエルフレッドを見張っててくれないか? ちょっと疲労がでかくてな」
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>>805-807
魔剣に言われ、ちびリタが倒れたエルフレッドに視線を向けた時だった。
頭から血を流し、まだ身体に残る痺れと痛みに耐えながら
エルフレッドは上半身を起こした。
しかしその目に敵意は感じられない。
「完敗だよ、やはり私ではこの程度だったか」
と、良く見ると彼の身体が透けているのが分かる。向こう側の景色が見えるのだ。
アル「ロビン…」
「気にするなアル・アジフ、そして現代に生きる魔術師達よ…迷惑をかけたな」
「だが、そう遠くない未来にまた出会うだろう…今の私はそういう存在だからな」
「この勝負を通して、私は君達の事が嫌いではないと思った」
「だから、消えるまでの残り数十秒の内に、答えられる事に応えておこう」
何か、質問は?とずれたモノクルを直しながらそう君達に言った。
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>>808
「む……生きていたか」
幸いにも被害は出ていなかったし、恨みがあるわけでもない。
あちらに敵意がなければこちらにも戦う理由はない。
「確かにあんたの完敗といえば完敗だが……俺はあんたが弱いとは思っていない。
さっきも言ったが、数の上で優っていたから勝ったんだ。
俺達のどちらか一人だけで戦っていたら、もっと苦戦しただろう……俺一人だったら負けたかもしれないな」
彼は、再び死ぬのだろうか? だが、また出会うとも言った。
この事件の原因がなにか分からないが、それを止めるまでは何度でも復活するのだろう。
「俺の方は微妙だな。いきなり襲われるのは慣れっこだから別にいいんだが、
アトラック=ナチャをお出しされた時はお前をどうやって拷問してやろうかと思ったぞ」
無論、彼を本気で嫌っているわけではない。
何より蜘蛛神に襲われた時にはそんなことを考える余裕もなかった。
「じゃあ単刀直入に聞くが、今回の事件の原因は何なんだ? 首謀者は何者で、どんな力を使ってそんなことをしている?」
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>>809
「首謀者…と言う言葉が正しいかは不明だが、私を召喚したのは
シャル・エッツィオと言う男だ」
今回、一番最初に魔剣達に姿を見せた人物だ。
「目的に関しては、私は知らされていない」
「ただ、マスター・オブ・ネクロノミコンとその仲間達に危害を加えろと命じられた」
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>>810
「あのガキか……」
奴も操られた元マスターオブネクロノミコンの一人に過ぎないと思っていたが、どうやらそうではないらしい。
アル=アジフの記憶が検閲されている理由など、色々と聞きたいことはあるのだが、時間的に制約がある。
重要性の高い事柄から聞いていくべきだろう。
俺達の最大の目的は、この異変を終わらせることだ。
そしておそらく、シャル・エッツィオが今回の首謀者なのだろう。
少なくとも、元マスターオブネクロノミコンの召喚に直接関わっている以上、奴が重要な役割を担っているに違いない。
「シャル・エッツィオや他の仲間はどこに居る?
また、奴がお前たちを蘇らせ、命令に従わせることが出来るのは何故だ?」
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>>811
エルフレッドの姿はどんどんと気迫になっていく。
すでに膝から下が消えていた。
「仲間…というには我々は互いの顔すらろくに確認していない」
つまり、自分以外の者の居場所については良く分からないのだろう。
「私達はそれぞれが果てたであろう場所で
再び姿を得て、その場には既にシャル・エッツィオがいた」
「シャルの方では呼びだした我々全員を把握してるかもしれないが…」
「我々はこの通り個性があり意志があるが、
何故か『召喚者であるシャル・エッツィオの命令に逆らう気が起きない』のだ」
「無条件に従ってしまうのだ…おそらくは、
我々を召喚した魔術がそういう術なのだと思う方が早いだろう」
そこまで言うと、シャルの身体は胸から上だけになってしまっている。
「そろそろ時間のようだな…返事は出来てせいぜい一言か」
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>>812
「クソッ……」
知りたいことは分かったが、敵を倒すのに必要な情報はほとんど得られていない。
時間的な制限や、こちらの質問が下手なのもあるが、何より敵が秘匿を怠っていないのが理由だろう。
敵の情報を素直に訪ねても、エルフレッドは何も知らないに違いない。
そしてそろそろ終わりが近づいてきた。
どうせ敵情報は聞いたってわからないのだ。もっと別のことを聞こう。
「よし。エルフレッド、お前はネクロや俺の能力を知っていたか?」
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>>813
「いや、マスター・オブ・ネクロノミコンが、
アル・アジフの記述を使うだろうと言う事以外は知らなかった
調べる事はできるだろうが……」
上半身が全て消え、やや不気味だが首だけになる
「時間だ…また会うかもしれないが、その時は―――」
次の言葉は紡がれなかった。エルフレッドの姿は消えてなくなり
後に残った光の粒子が空気中に混ざるように消え去った。
アル「エルフレッド…」
ネクロ「くそ、ホントに戦いづらい相手だ」
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>>814
「……逝ったか」
結局、あまり有用な情報は得られなかった。
「シャル・エッツィオが死んだ者を何度でも蘇らせることが出来るのなら、恐ろしく厄介だな。
奴が姿を隠したまま、召喚を繰り返せば、奴との戦いは永遠に終わらないかもしれない」
「ふう。とりあえず今後、元マスターオブネクロノミコンと戦闘した場合は、殺すより生け捕りにした方がいいな。
死んでしまえば再召喚できるが、生きたまま確保された場合はできないかもしれない。
まあ、魔術を解除されて最初から召喚し直すことも出来るのかもしれないが、やってみる価値はあるだろう」
「それから……教授に頼んで、ここは封鎖してもらおう。
エルフレッドが言うには、奴が蘇った時は死んだ場所におり、シャル・エッツィオもそこに居たらしい。
ということは、シャル・エッツィオが死者を蘇らせるには、シャル・エッツィオが死に場所へ赴かなければならない可能性がある。
今回の場合、エルフレッドの死に場所はここだ……ここに近づけなければシャル・エッツィオは蘇生ができないかもしれない。
あ、でも最初の死に場所に行けば蘇生できるかもしれないな……クソッ、エルフレッドにどこで死んだか聞いておくべきだった」
「あと、もしかしたら一時引っ越しを考えたほうがいいかもしれないぞ、ネクロ。
奴らはお前を狙っているらしい。お前の家よりも防備が充実した場所があるなら、そちらに身を移したほうが迎撃しやすいだろう。
例えばミスカトニック大学はどうだ? 教授も居るし、もしマスターオブネクロノミコンが大挙して攻めてきた時も安心だぜ」
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>>815
アル「エルフレッドが死した場所は
奴の故郷であるアラゲイジア地方の国の一つ…ウルベーンと呼ばれる場所じゃ」
エルフレッドが消えてから、アル・アジフははっきりと口にした。
アル「どうやらあ奴が消えて、
奴に関する記述への閲覧権が復旧したようだ
ウルベーンはここ帝国からそれなりに離れておる
早々、シャルも同じ場所で同じような召喚が出来るとは思いたくないな」
「蘇ったマスターを倒せば、
アルのアクセス権が戻ってくる仕組みなのか…?」
と、そこに魔剣の提案が出てくる
「家より整った場所だと、工房だけど…
やっぱ此処にいる方が安全か?
この場所の閉鎖については、俺からアーミティッジ教授に伝えておくよ」
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>>816
「そうか。一度でも倒したら、そいつの記録が復活するんだな。
……アル=アジフには申し訳ないが、奴とはしばらく顔を合わせずに済みそうで、俺はホッとしているよ」
嫌なやつじゃなかったが、強い敵とはできるだけお会いしたくないものだ。
「おいおい、お前はここの卒業生だし、お前の工房に一番詳しいのはお前だろ?
どっちもお前の方が俺より詳しいんだから、最終的にはお前が判断した方がいいぞ」
丸投げする形になってしまったが、事実ネクロのほうが詳しいだろう。
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>>817
アル「一度倒したらその後も復活しようが記述はそのままかは、
また奴と会い見えてみないと分からんがな
それに気にする事はない…あれはエルフレッドの"影"のようなモノじゃ」
「そうだよな…」
魔剣の方は丸投げと思ってるかもしれないが、言う事は最もである。
「とりあえずは家から離れて、工房で過ごす事にするよ」
「もしも駄目な部分が分かったら、大学に匿ってもらうさ」
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>>818
「今のうちにエルフレッドの情報をどっかに書き留めておくか?
今日の戦いで出てこなかった技とかがあったらさ。
……ふむ。"影"か。
仮にネクロが殺られた場合は、ネクロの複製みたいなのが現れるんだろうな」
もちろんむざむざ殺させる気はないが、そうなった時のことを考えると厄介だ。
今回の戦いに限って言えば、ネクロの死はそれ以外の人間の死よりも重い。
他の人間を一人や二人犠牲にしてでも、ネクロの命は守らなければならない。
――――ネクロは絶対に嫌がるだろうがな。
「工房に行く場合でも大学で過ごす場合でも、同居してる奴等は家に置かずに同行してもらった方がいいぜ。
人質に取られたりしたらたまったもんじゃねーからな」
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>>819
アル「良かろう、後でエルフレッドに関する記述を複製しておこう」
「仮定でも俺が殺られた時の想定なんて止してくれよ…
あ、けどある意味本人が召喚されてるんなら弱点全部引き継ぐんじゃないか?」
つまり、ネクロの複製も火に弱い可能性が大いにある。
そして、魔剣の思考がネクロに読まれていたら、確実に反発と反対を口にしていただろう。
―――それから数十分後、事情を聞いたアーミティッジ教授の計らいで
エルフレッドと戦ったこの廊下とそこに繋がる一部の階段や通路は全て閉鎖され
大学が信頼する複数人の教師や魔術師達が交代で監視する事となった。
後に魔剣やリタはネクロを通じてアル・アジフからエルフレッドの詳細を得る事が出来るだろう。
今回の事件、果たしてどのような終わりを迎えるのだろうか?
まだ、序曲が終わったばかりだ。
魔剣&リタ 勝利
対戦相手
アトラック・ナチャの使い手"冒険家エルフレッド・ロビン"
詳細
ネクロノミコンの記述の威力を自身の技量に合わせて調整していた冒険家。
殆どの記述を便利ツールのような扱い方をしていたが、
相性の良かったアトラック・ナチャを攻防一体の広範囲武器として愛用していた。
また、記述を具現化し、蜘蛛神アトラック・ナチャを模倣した大型の魔物の召喚使役も行う事が出来る。
先手を相手に譲り、能力を確認してから攻める慎重派であった。
蜘蛛糸の冒険家戦 クリア
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>>820までのミスカトニック大学で起こった戦闘から5日程経ったある日――
ネクロは帝都に戻ってから、自宅の者達を伴って工房で過ごしていた。
そして、後手に回る事のも良くないと情報を集めようと、
アル・アジフと共に街へ出向いたのが数十分前の事であった。
―繁華街・現在―
人の賑わう時間帯のこの場所はあらゆる声が飛び交っている。
街を理由なく、あるいは何かしらの用事で歩いていると、賑わいとは明らかに異なる罵声…
言い争いの声が聞こえて来た。
声の方へと目を向けると、砂漠の民を思わせるターバンにマント姿の男が、帝都の住民と言い争いをしていた。
ターバンの男「俺の話がホラ話だって言うのか!?
ラダ公都でもこの話題が持ち上がっていたから、わざわざ出向いたんだぞ!!」
ターバンの男は凄い剣幕で帝都民の男に掴みかかっていた。
しかし帝都民の男も負けじと
帝都民「そんなアホみたいな話を信じるお前がどうかしてるね!
あちこちで馬鹿みたいに聞きまわりやがって!」
ふと帝都民の男を見ると、手には酒瓶を持っている。酔っ払いのようだ。
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>>821
「……。」
またしても迷子った&なぜか身体を貸してほしいと念話で言ってきたジェフを探していたら言い争いに出くわした。
《ジェフ、今繁華街に居るんだけど……》
ジェフ《はんかがい? …あー多分そこ! つーわけでコール頼む!》
コールとは、デュアリストに与えられた能力の一つ。
相棒たる霊、デュアルソウルがどこに居ても呼び寄せて憑依させることが出来る。
《帰ったほうがいいと思うなあ。なんだかトラブル起きてるみたいだし》
ジェフ《えー、せっかく可愛い子見つけたってn》
《わかった、帰るよ》
―Call & LiveMode
ジェフを強制憑依させ、さらにその意思が行動に及ばない姿―ライブモードへ。
ジェフ(ちょ待ーてーよ!)
(ナンパのためにぼくを呼ばないでって何回言わせれば気が済むの!?)
精神領域で軽い言い争いをしながら、その場を離れようとする。
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>>821
「ふふふ、帰ったら早速この本を読んで……おや?
お二人ともどうしたのですか?喧嘩はおやめになった方が……」
白のセーターと紅のクローク、手には小さな茶表紙の本を持った女性が
むぼうにも彼らの喧嘩の仲裁をしようと割って入ってきた
酒瓶や罵声の言葉に怯まないのはその信仰心の為せる業か
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>>822-823
その場を離れようとしたジェフ&リッキーの眼に、ケンカの仲裁に入る女性の姿が見えるだろう。
そして割って入って来たシャルムに、酒瓶を持った酔っ払いが語る。
酔っ払い「ケンカも何もねぇよ!
シラフのくせに俺より酔ってやがるんだよコイツは!」
ターバンの男「まともに取りあわない癖に何を言うか…」
酔っ払い「うるせぇなあ?どうして『小説の登場人物』が
帝都で悪さするなんて話を信じられんだよ?」
なあ?とシャルムやこの場の野次馬、ジェフとリッキーにも聞こえるように大げさに同意を求める酔っ払い
酔っ払い「俺ぁせっかく気持ちよく酒飲んでたのに、
コイツのアホみたいな話で興ざめしちまうから止めろって注意してただけだよ!」
言うだけ言と、男はヒックとしゃっくりをしながら酒瓶の中身をラッパ呑みし始めた。
ターバンの男は怒り此処に極まりと言った様子でわなわなと手を握りしめている。
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>>824
「落ち着いてください。大声を出しては道往く人々に迷惑でしょう」
きっぱりと言い放つと酔っ払いに向けて本を持っていないほうの手を差し出す
すると酔っ払いの周りに柔らかな光が現れ彼を包み込んだ
その光は酔っ払いの体内にあるアルコールを解毒し酔いを醒まさせる力を持つ
魔術の行使をした形跡は無い
「お互いに何か誤解をしているのではないですか?
あなたも……彼が何故怒っているのか、その本というのはどういう物か説明してあげてはいかがですか?」
震えるターバン男に柔和な口調で話しかけ
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>>823-825
リッキー「って……あの人仲裁に入るつもりなの?」
ジェフ(ちょ、片方酔っ払いだし無茶だって!)
シャルムの姿を認め、流石に放っておけないと思ったのか引き返しかけるリッキー。
その途中で酔っ払いの主張が聞こえた。
リッキー「小説の登場人物が?」
ジェフ(帝都で悪さを?)
ジェフ(……リッキー、説明してくんね?)
リッキー「いや、ぼくにもどういう状況なのか……」
正直言って話が飲み込めていない。
リッキー「ただ、そう仰ってるこの人はそれが本当の話だと信じてるってことだけは……」
あえて話そのものの真偽についてのコメントは避けた。
というより、コメントのしようがない。
と、そこで仲裁者が放ったであろう柔らかな光が見えた。
ジェフ(うぇ? ありゃあなんの魔術?)
リッキー(魔術でもなさそうだけど……)
フィクションの住人と現実、仲裁の女性。
その双方に興味が湧いたリッキーは3者のすぐ近くまで寄る。
リッキー「急に失礼します。
あの、その小説のお話ですけど、ぼくにも聞かせてください。
そうじゃないと、聞いているぼく達にも判断できませんし……」
周囲の野次馬をさっと見渡しながら、ごく穏やかに話しかける。
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>>825-826
酔っ払いの男「お、おろ…?」
飲んでる傍から酔いが醒めて、男は驚きと困惑の表情を見せる。
ターバンの男はシャルムやリッキーのなだめる言葉に落ち着きを取り戻したのか
一度深呼吸をしてから話し始める。
ターバンの男「本のタイトルは『砂海の盗賊』と言う、
ラダ公国を舞台にした創作小説だ」
ターバンの男「ストーリーはかの有名な魔道書、ネクロノミコンに
数奇な運命でマスターに選ばれた盗賊が、魔術的怪異に巻き込まれ、
それを乗り越えていくというありがちな物だ…初版は5年前で…
一応、西大陸ではその年の傑作賞を受賞している」
シャルムが人並みに本を読んだり書店を訪れたりしていれば
手に取った事は無くても棚でそこそこ見掛けるタイトルだ。
ちなみにリッキーも、中身は知らなくてもバイト先の古本屋で嫌と言うほど棚に並べた覚えがあるだろう。
主人のナイアが「売れ筋らしい」と300冊ほどまとめて入荷していたはずだ。
なお、殆ど売れ残っている。
酔っ払いだった男「創作の奴がなーんでうごくんだよ?おかしいだろ?」
ターバンの男「ラダ公国の公都では特徴が一致する人物が
ここ帝都に向かったと言う噂が出ているんだ!
だからわざわざ俺は大嫌いな都会にまで足をのばしたんだぞ!」
酔っ払いだった男「そんな話俺には関係ねぇだろうが!
周りだってそんな噂初耳って顔ばっかじゃないか?
気の毒だがお前さん騙されてるんだよ!ったく気分が悪い…
ワダーイで飲みなおすかなぁ」
酔っ払いだった男は酒瓶を持ったまま、居づらくなったその場から大股で去って行った。
ターバンの男「チッ!これだから都会は嫌なんだ…」
ターバンの男はまたイライラしだしている。
それにしても、何故彼はここまでこの話に拘るのだろうか?
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>>827
「成程。本の登場人物が現れたが、しかしそれを見た人は居ないという事ですね
本から飛び出てきたという可能性を考慮しなければ
たまたま似たような格好をした人が居たか、もしくは仮装という事も考えられますね
ただ、それだともっと見たという人がいても良いような気がしますが……」
本を持っていないほうの手を顎に当て思案に耽る
>>826
「こんばん――」
傍らの彼に意見を求めようとしたところ、一瞬おかしな物を見たというような顔をするが
咳払いをしてからにっこり微笑んで
また、シャルムからは先の魔術ではない何かとは別に、微かではあるが闇の魔術を扱うものとして共感するものがあるかもしれない
「――こんばんは。貴方はどう思いますか?
私としては彼が嘘を言っているとは思えないのですが……」
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>>827
「砂海の盗賊……ああ、あの小説……(あと何百冊あるんだろう……)」
ジェフ(ど、どした?)
そのタイトルを聞いたリッキーは凄まじい疲労感を思い出したようだ。
ジェフ(ネクロノミコンってーと、リアナのお兄さんがそのマスターだよな?)
ジェフは未だにリアナがネクロの実在の妹だと信じているようである。
「(えっと……そうそう、ネクロさんが)
その小説の主人公がここに?」
>>828
「あ、どうもこんばんは……」
ジェフ(こんばんはー!)
シャルムに一礼されたリッキーにも、微妙な表情が浮かんだ。
ジェフ(って…どした?)
(闇の"気配"……でも、ぼくのように闇だけじゃないみたいだ……)
リッキーはその出自によりほぼ純粋な闇使いだ。
赤毛の少年の身に染み付いた闇の深さを、シャルムは微かに感じとることが出来るだろう。
「そうですね。ぼくも、ウソを言っているとは思いません」
ジェフ(うぇ!? いやいやどー考えてもありえねーだろ!?)
ターバンの男に向き直るリッキー。
「ただ……お聞きしたいのですけど、
あなたはなぜそこまで彼のことが気になるのですか?」
砂漠の盗賊はベストセラーらしいと聞かされたので、軽く読んでみたことはある。
主人公の風貌はどのように描写されていただろうか……思い返してみる。
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>>828-829
ターバンの男「ラダ公国では目撃情報がある。帝都に向かったと言う話もな
だが、ここ帝都で手掛かりは完全に途絶えてしまったんだ」
落ち着きを取り戻し、冷静にシャルムに対応する男。
良く見ると爪先がインクなどで汚れている。この男の風貌にはやや意外かもしれない。
軽く読んだ事はあると言うリッキーはおそらく序盤程度は目に通しているだろう。
当然、既に主人公の盗賊は登場していた。
20代前半の若者で、性別は男だったはずだ。
容姿は青髪、同じく青眼で…顔は黒い包帯のような布で覆っており、素顔は序盤では分からない。
夜の闇に紛れるような黒いマントを身に付けている、いかにも盗賊という服装だった。
リッキーはその盗賊の主人公がラダ公国の大貴族の屋敷に大胆にも忍び込むも
突如魔術的怪異に襲われる場面まで流し読みしているだろう。
そして何故気になるのかという質問を受けたターバンの男はリッキーに視線を向けると
ターバンの男「…その小説の作者の名はアラン・ハッザード…俺の事だ」
そう言うと、男はターバンや顔を隠す布を取り払い、素顔を見せる。
切れ長の鋭い眼つきに日焼けした褐色肌。おおよそ物書きとは縁遠そうな容姿である。
>>シャルム、リッキー&ジェフ
アラン「自分の書いた話の主人公が現実に出て動き回ってると聞けば、
"ハーミット"と呼ばれた俺でもこうして人里に降りてくるさ」
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>>830
「途絶えて……ですか」
それだけではやはり何とも言えない。酔っ払いの男の言い分にも一理あるかなとも思えてしまう
ただ、完全にという事は彼もそれなりに探したのであろう。その努力も無碍には出来ない
「――あなたが?それは確かに不思議ですね
小説の中に魔術や召喚術式を組み込んだり、という事でなければ……うーん
とにかくこういうのはもっと情報を集めないといけませんね。何か、物語の彼が行きそうな場所などはありますか?」
>>829
(目の前の彼はゴーストでしょうか?いや、そんな筈は……)
眼前の彼から墓場にいるような錯覚を覚えるが、同時に活発な生命活動も感じる
そのような場合は邪悪な幽霊が生ある者に憑依をしていたりするのだが、そのような邪悪さは感じない
ただ滲むような闇の力を感じられるが、自分も使っているのでそこはさほど気にならなかった
「自分の書いた本の登場人物が現れるなんて不思議ですね
まるで絵画から飛び出したでたらめな獣のようです
……やっぱり、あの人の言う登場人物は見ていないですか?」
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>>830
「あなたが作者の……ハッザード先生でしたか」
ジェフ(うぇ? このおっさんがその小説家ぁ!? 全っ然見えねー……)
聞こえないのをいいことに言いたい放題なジェフ。
「それは気になりますよね……ぼくの知人にも作家の方がいるのですが、
その方でも驚くだろうなあ……」
リッキーの知人の作家とは、ミステリー作家にしてデュアリストのジュード・C・ミッドフィールドである。
何年も前から新作は発表していないが、『紅の馬車街道』シリーズで有名だ。
>>831
「そうですね、ええと……青髪青眼、黒い布の覆面、黒いマントの人は……」
(ジェフは見てない?)
ジェフ(うぇ? んな人が居たらいくら帝都でも目立つし気付くと思うぜ。
っと、えーっとなー……)
ジェフ本人は場所がわかっていないが、今日の迷子ルートは
自宅のある帝都東エリアを出て、中央広場で花屋の守護霊と会い、
いつの間にか南エリアの住宅地をうろうろしていたら繁華街に出た、と言うところである。
ちなみに、明らかに遠回りである。
-
>>831-832
アラン「物語での性分を引き継いでいるならば…
盗賊、レイド・フルールド・シャドーは業突張りの金持ちを狙うだろう
それと、奴は夜闇を好んでいる。今の時間ならば何処に現れても不思議ではないが…」
と、話している途中で何かを察知したように視線を右に逸らした。
釣られて視線を動かすと、銀髪の若い魔術師が通りかかっていた。
その銀髪の魔術師は、リッキー&ジェフを見つけると
少し驚いた表情を見せて声をかけてきた。
ネクロ「リッキーとジェフじゃないか?こんな所で何してるんだ?」
アランが視線を向けた男はリッキー達の知り合いのようだ。
シャルムはまた、強い≪闇の気配≫を感じる。邪悪ではないが濃厚な物だ。
それはこの男と、男の腰のホルダーに収まっている書物から感じ取る事が出来る。
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>>833
「そうですか。お金持ちに呼びかける、といっても難しいでしょうね
盗賊という事みたいですし、姿を変えて活動しているのかもしれません
何か彼を見分ける目印のようなものがあれば或いは――この気配は」
アランに釣られて視線を動かす
(この人……いえ、人だけでなくあの魔道書は……)
>>832
「リッキーさん……ですか?お知り合いのようですが、彼は一体何者なんですか?」
温和な物腰から一変し、明らかに警戒しているような調子で
その対象はネクロの腰にある魔道書に向けられている
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>>833
ジェフ(あー、多分会ってねーや……)
彷徨った中ですれ違った記憶はないようだ。
「となると、貴族のお屋敷街に行ったかもしれませんね」
不意にアランが視線を動かしたので釣られると、その先の人物に声を掛けられた。
「こんばんはネクロさん。お久しぶりです」
ジェフ『リアナのお兄さん! ご無沙汰してます』
ネクロに挨拶するためにジェフがリッキーから離れ抜け出てきた。
シャルムが霊を見られるなら、癖の強い暗い金髪の少年が現れたように見えるだろう。
そしてそれが、先ほどの墓場に居るような気配の正体だと気付くだろう。
>>834
「えっ」
調子の急変にややついていけず戸惑う赤毛のリッキー。
「魔術師のネクロさんです。以前からいろいろとお世話になってる方で……」
ある重要情報について言おうか否か悩んだが、
シャルムの視線と作家及びその作品を想起したとき、言うことに決めた。
「ええと、あまり言っていいことじゃないと思いますけど……
マスター・オブ・ネクロノミコンなんです」
ネクロに向き直り、
「すみません勝手に言ってしまって。あの、実は今……」
と、アランの小説の主人公と、彼の現実における目撃談について説明する。
ジェフ『ってことなんすけど、何か心当たりあります?』
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>>834-835
いきなり自分の正体を話された事に対して、ネクロは怒る事は無かった。
と言うのも、ネクロノミコンの気配は感じ取れる者ならば容易に察知出来てしまうからだ。
そして事情をジェフ等から聞いて、ネクロの表情は真剣なものになる
ネクロ「小説の中のマスター・オブ・ネクロノミコンか…
実は俺も、歴代のマスター・オブ・ネクロノミコンを調べていてな」
ネクロはこの話に信憑性を感じているようだ。
そしてシャルムへ視線を向けると
ネクロ「紹介にあずかったネクロノミコンのマスター、ネクロだ
警戒されるのは無理もないけど、仲良くしてもらえると助かる」
と、自己紹介を改めてしてきた。
アランは本物のネクロノミコンのマスターの登場を興味深げに見ていた。
そんな時、この場にいる全員はある違和感を感じた。
先ほどまで存在していたはずの『街の喧騒』が消え失せているのだ。
もし周りを見回したのなら―――自分達以外に、この街中で人っ子一人いなくなっている事に気付くだろう。
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>>835-836
「そのような書物は人目に触れる場所に持ち出さない事が賢明です
例えこの街であっても」
ネクロの能天気な言葉に返事をすると、彼――の持つ魔道書――から目を逸らした
逸らすというか視界に入れないようにしているというか
「名前は、名乗る程の者ではありませんが――これは、」
不意に消えた街の喧騒。ひょっとするとネクロの登場が関係しているのかと
周囲を見渡すその表情は不安が滲んでいる
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>>836-837
ジェフ『(あ、あれ、お咎めなし……? ひやひやしたー……。
アーベントさんにゃ散々魔術師の詳細、特に所持魔道書の情報は他言無用って言われてんのに言うんだもんよー)』
「歴代のマスター・オブ・ネクロノミコンを、ですか?
ええと、ネクロノミコンに関して何か……」
あったのですか? と尋ねようとした時だった。
『リッキー、なんか……おかしくねーか?』
「! そういえば、急に静かに……ここが静まり返ることなんて……」
辺りを見回すリッキー。
賑やかな、賑やかであるべき繁華街が、自分たちを残して無人になっている。
「一体、何が……」
『こー言うときは襲撃されんのがお約束ってヤツだよな……。
そーいや、前にも似たようなことが……』
「そんなお約束いらないよ……」
顔に不安と緊張とを浮かべながら、左腕のブレスレット―デュアライザーに右手を寄せるリッキー。
ジェフの言う『お約束』があったとしてもすぐに対応するためだ。
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>>837-838
ゴーストタウンを思わせるように静まり返る周囲。
ネクロも異常を察して警戒している。
すると、ネクロの傍らに一人の少女が現れた。代わりに、腰のホルダーに収まっていた魔道書が消えている。
シャルムは先ほど感じた闇の気配を、この少女から感じるだろう。
>>シャルム
ニルティア『マスター・シャルムよ、用心した方が良い
どうやら我々は"虚像に囚われたようだ"』
と、シャルムが身につけている腕輪から、彼女に向かって声が届いた。
魔道書『守護者の記憶』の精霊ニルティアだ。
ニルティア『曲者がどこかから此方を狙っているやもしれん、
万が一の時には我が盾の記述を使い身を守るのだぞ?』
>>リッキー&ジェフ
ネクロ「実は話すのも面倒な事に巻き込まれてな…」
と、話すネクロを遮って、姿を現したアル・アジフが割り込む
アル・アジフ「歴代のマスターの…ゴースト(幻影)とでも言う存在が
現れてな…妾達はそ奴らを撃退する為に情報を集めていたのじゃ」
アル・アジフ「そして…これは…」
>>シャルム、リッキー&ジェフ
ネクロ「こいつは、"ニトクリスの鏡"の記述かもしれない
魔鏡を用いた幻術と言えば良いかな?多分、馬鹿デカイ鏡が何処からか
俺達を取り囲んで、幻を見せているんだ…」
と、ネクロが状況を解説すると、アラン・ハッザードが眼を見開いた。
アラン「…固まるな!散らばるんだ!!」
そう叫んだ次の瞬間、ネクロの方目がけて真紅色の矢が凄まじい勢いで飛来してきた。
ネクロ「ッ!?」
避け損ねたネクロは右肩に矢を受けてそのまま仰向けに倒れこんだ。
アラン「これは『砂海の盗賊』の主人公、
レイド・フルールド・シャドーの最も得意とする襲撃戦法だ!
幻影の世界に標的を捉えて、象牙の弓、チャウグナル・ファングで狙撃すr――!?」
そこまで話したアランに向かって、第二射が飛来してきた!
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>>839
「虚像……ですか。空間に広く働きかけるような術をこのような街中で行うなんて
非常事態には非常手段に訴える事が常であるゆえ、頼りにさせてもらいます」
ニルティアに返事をした後、出現したアルアジフの話を聞いき
「そのような危険な事をしているのなら尚更街中に――!!」
アランの叫びと共に矢を受けて倒れたネクロに駆け寄ろうとするが
直後に不穏な気配を感じ、ネクロを撃った矢が飛んできた方向とアランの間に割って入り
指先に魔元素を集中させそこから直径1m程の不可視の盾を形成する
一瞬しか効果を持たないが、かなりの強度を持ち衝撃の強度に応じて青〜橙色に輝く
>>838
「気をつけてください!恐らく闇の力を持つ魔道書に惹かれて現れた化物
貴方は私の後ろに!」
現在は仕事中ではないためシスターの衣装ではなく普通の服装をしているが
言葉には使命感のようなものがありありと出ている
そして初対面であるリッキーの実力は不明であるが故の発言だ
-
>>839-840
『アルさん! 歴代マスターのゴーストぉ?』
「鏡の幻術……」
突如飛ぶアランの叫び。
そして飛来する矢。
「ネクロさん!」
駆け寄ろうとしたところに二の矢。
闇の魔弾を生み出すには時間が足りなかったが、しかしシャルムの盾が防いでくれるだろう。
『ちょ待ーてーよ! てことは……小説の主人公が……』
「ネクロさんの言う歴代マスターの幻影の一人としてここに……!」
「ジェフ!」自身の横の空間に左腕を向けるリッキー。
『わかった!』その先にいる幽霊のジェフ。
―Twin Mode Start up
実体無きジェフが、リッキーのデュアライザーから放たれた力を受けて実体化する。
その左腕にはリッキーと同じデュアライザー。
ジェフ「ナックルスラッシャー、召喚!」
そこに右手を交差させると、ジェフの右手にブレードと嘴状のクローを持つ手甲が装着された。
ジェフ「っと、シャルムって言うんだよな?
俺たちも戦うぜ!
ネクロさんの敵は俺たちの敵だしな!」
リッキーはネクロに駆け寄った。
「大丈夫ですか!」
(この時間なら、媒介がなくても使える……!)
そして術式をつむぎだす。
聞こえる詠唱文から、シャルムはそれが回復の術だと判別できるだろう。
それも、闇の魔力を利用したものだと……。
-
>>840-841
シャルムが出現させた盾が、最も強い衝撃を受けた時の色に輝いて砕ける
が、矢も消滅しアランは事なきを得たようだ。
矢が飛来した方向を見ると、建物の屋根の上に人がいるのが確認できる。
黒い布で顔を隠した青い髪の青年だ。
濃い茶色のレザーアーマーに闇に紛れるような黒いマント姿。
左手には未開の民族が手にしてるような象牙の弓が握られている。
アラン「レイド!レイド・フルールド・シャドー!やはり噂は本当だったのか!」
興奮した様子で叫ぶアラン。そのアランの叫びを遮るようにアルが怒鳴る。
アル・アジフ「気をつけよジェフ、そして『書』を持つ女よ!
彼奴について妾の記載はまだ不明瞭だが、確かなのは
我が主ネクロと、それに味方する者を排除しにくるぞ!」
ニルティア『本物ではないと言え、マスター・オブ・ネクロノミコンが相手か
マスター・シャルムよ、我が≪信仰の剣≫の記述を発動させる。利き腕を構えよ』
ネクロ「ぐ…すまないリッキー」
射られた肩を抑えながら、回復魔術に任せるネクロ。
傷は思いのほか浅い。ネクロも痛み以外に特にトラブルはなさそうだ。
が、傷口に対してネクロの肩と周りに付着している血の量が尋常ではない。
-
>>842
「くっ!
あれが物語の男、レイド……」
形成した盾は橙色に輝き、砕けながら透明になって消失した
顔を歪めながら盾の基点とした指を押さえ、アルアジフの言葉と閉ざされた空間の中で
選択の余地が無い事に心を苛立たせる
それに例え禁書の持ち主だとしてもみすみす見殺しには出来ない
「私は剣を扱えませんが……いえ、貴女が言うならやってみましょう」
利き腕を構え、万一のために逆手も添える
>>841
「ええ、確かに。ネクロさんは大丈夫ですか?この空間に限って言えばそれは賢明な選択ですが」
邪悪な書物の術者が作り出した虚像の中ならば、自身の未熟な祈りの力より闇の魔術が効果的に働くであろう
効果は似ていても過程の違う魔術は幾らでもある。それをいちいち咎めるほどシャルムは狭量ではない
「彼も含めてお説法は後にしましょう。それよりも今は、この虚像を打ち破る事が先決です」
-
>>842->>843
ジェフ「あそこか!」
屋根の上の人影に視線を向けるジェフ。
そしてシャルムに声をかける。
ジェフ「魔鏡の虚像なら、鏡をぶち割りゃ多分いける!
アタックなら、俺"たち"に任せてくれねーか?」
『俺たち』のもう一人、リッキーはそのとき詠唱を終えていた。
「―ヒーリング・オブ・ザ・ダークネス」
この治癒魔術は、闇の力を自然治癒力として肉体に吹き込み、回復力を大幅に強化するもの。
故に即効性は低い。
さらに言うと、傷口に異物等があるならば闇の力が持つ『侵食』の特性をもって異物を力となし、
威力を上乗せすることもできる。
―最も、今はその特性を生かすまでもなかったようだが……。
「ひとまずは大丈夫です。
でも、傷は浅いのにどうしてここまで血が……」
そこに、アランの興奮に満ちた叫びが届いた。
「……噂?
ということは、砂海の盗賊は噂に材を取って……」
そこに、アルの叫びが重なる。
答えたのはジェフ。
ジェフ「んなことはこの状況だけで覚悟できてるぜ、アルさん!
んでもって俺は逃げんのは嫌いなんだ!」
そして、今は仮初の実体を維持するだけの魔力しか持たないジェフが、威勢良く叫ぶ。
ジェフ「おいてめー、んなところでこそこそしてねーで降りて来い!
男なら正々堂々真正面から勝負だぜ!」
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>>844訂正
>「……噂?
ということは、砂海の盗賊は噂に材を取って……」を削除します。
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>>843
構えられたシャルムの利き腕に、美しい光が灯る
それは一度だけ剣を象ったが、その後はシャルムの手を優しく包んだ。
重さは羽毛程度も無く、本当に自分の手の中にあるのか疑わしい程に軽い。
ニルティア『シスターが荒事に向かぬ事は承知している
シャルム、お前が自分が思う中で最も使いやすい武器の形を
イメージするのだ。あとは書である私が、その容を成そう』
ニルティアの説明を聞いたすぐ後だ。ジェフの挑発を聞いてそれに応じたのか
屋根の上にいるレイドは素早く腕を振るうと、何かが飛来してきた。
光を反射してるそれは鏡の破片である事が分かる。鋭利な形状で、ナイフ投げと変わらない威力を発揮するだろう。
距離はあるので避ける事に苦労はしない。けん制だろうか?
>>844
>リッキー
ネクロ「俺の血じゃないな…そうか、奴の弓はネクロノミコンの記述である
"チャウグナル・ファング"だ!自分の血を弓に吸わせただけ威力が上げるって武器だ
3回も使えば俺は貧血気味になるけど…想像の人物は何発撃てるんだ?」
アラン「物語の終盤では砂海の蠍神相手に何発撃たせたか覚えてないな」
>ジェフ
鏡の破片を投げつけて来たあと、レイドは素早く屋根伝いに走りだした。
象牙の弓を構えたまま、盗賊の名に相応しい速さだ。
一応はこちらに向かってきてるようだ。
-
>>846
「成程、それならやってみましょう
天の主よ、私をお守りください。そして守護者の記憶よ、私に力を貸してください」
イメージするのはいつも魔術の焦点具として用いる短い杖だ
尤もそこから放たれるのは魔道書に由るのだろうが
「……!、危ない……」
信仰の剣に気を取られ、鏡の破片に危うく当たる所だった
ネクロやアランを守るようにレイドと対峙し、具現化した守護者の記憶を構える
持っていた本は懐にしまい込んだ
>>844
「虚像なら破れるというのは同意ですね
気をつけてください。私はアランさん達の近くに居ますが、出来る限り援護させてもらいます」
空いているほうの手で空中に陣を描き、魔術逸らしの簡易的な結界をジェフに施す
-
>>846
「血を吸わせただけ強化される弓、ですか……。
それも小説の中で何発撃たせたかわからないと」
ネクロの傷はゆっくりではあるが塞がり続けている。
「ただ、傷の深さを考えればまだ十分な威力は持たせていなさそうですね。
とすれば……この後に十分な威力を持たせて撃ってくる可能性は高い……」
思考するリッキーの視界に、飛来する鏡のきらめきが映った。
「鏡……」
>>847
ジェフ「危ねぇ!」
鏡の破片からシャルムを庇うような位置へ咄嗟に動くジェフ。
間一髪彼女が避けたため、丁度位置が入れ替わった形になる。
ジェフ「心配無用! 俺はちょっとやそっとじゃ倒れないしな!
っと、ありがと」
向かい来るレイドを視線で追いつつ、身構える。
ジェフ(こっちに仕掛けてきたところでカウンター入れてやる!)
今、ジェフには魔術として行使できる魔力はない。
これはデュアルフォースの作用ではなく、元々ジェフ自身に魔力がないためである。
リッキーに憑依した状態―ソウルモードでならば、リッキーの魔力を借りて行使可能となるが……。
よって今、接近しなければ一撃を入れることは不可能なのだ。
ジェフの目は鏡ではなく仕掛けてくるであろうレイドに向いている。
その頃、リッキーが手元に闇の力を集わせ始めた。
-
>>847>>848
>>シャルム、ジェフside
構えた信仰の剣は、シャルムがイメージした通りの長さの杖だった。
違いを上げるとすれば、銀を用いた装飾模様が描かれており、
その模様からもまた、強い魔力めいた物を感じると言う事だ。
ニルティア『使い手の信仰心が純粋で真っ当であれば、
この杖は十分にお前を守ってくれるはずだ』
パートナーである魔道書の声が聞こえてくる。
確かに、この杖を使えば普段から使っている聖術も、魔術も威力が大きく底上げされていそうだ。
そうこうしている内にレイドが近くの建物の屋根を蹴り大きく跳躍する。
弓から出現した赤い槍を壁に突き刺して減速すると、ジェフとシャルムの正面、5m程の距離に着地した。
レイドは青い目で二人の姿を確認すると、腰に下げた湾曲剣――シャムシールを抜いて駆け出した。
間合い的には近いジェフに斬りかかると思われる。
>>リッキーside
ネクロ「よし…もう動けるぜ!
ジェフとあのシスターさんをフォローしないt…」
地面に突き刺さった鏡の破片に異変が起こる。
その映しの中央に黒い靄のようなものが浮かび上がっているのだ。
カタカタと鏡が揺れて何か起こるのは間違いだろう。
-
>>849
「……」
存在を確かめるかのように杖を胸元に引き寄せる
杖から感じられる力はシャルムにも十分感じ取れたが、彼女の心にはまだ迷いがあった
それは、危機を脱するにあたって魔道書の力に頼る事が自身を変えてしまうのではないかという事だ
力は一度手にしてしまうと、例えほんの僅かな物であっても更に大きな物を求めてしまう
ましてやそれが大きな力を持つ魔道書であれば尚更だ
自分は魔道書に唆されているのではないか。知らぬ内に力に溺れ、自らの信仰を失くしてしまうのではないか……
「いえ……今だ学び続ける身でありながら、このような事を考えるのが愚かなのかもしれません
主よ、そしてアークヴァイン様、力をお貸しください」
そうこうしているとレイドが間近まで迫ってくる。杖を天に掲げ、顔はレイドへと向ける
「全ての闇を照らす光よ、主とセパエルの名においてかの者を灰に還さん!」
レイドの上空に光の柱が現れ、レイドの居る地面へと真っ直ぐ伸びる
邪悪と魔術を焼き払う力の込められた、神聖術の偉大さの一端である
-
>>849-850
ジェフ「っしゃあ、いくぜ!」
レイドが着地し、駆け出すよりやや速くジェフはレイドへ駆け出す。
天よりシャルムの聖術が光の柱として形を成すのを見るとやや腰を落とした。
ジェフ「あの光のほうに打ち上げてやるぜっ!」
間合いに入り次第、右アッパーを叩き込むつもりだ!
そしてリッキーの目に立ち上がるネクロと、動き出す鏡が映る。
「無理はしないでくださ……」
(やはりあの鏡は次の一手!)
「―ダークショット!」
その手に集わせていた闇の力を、魔弾に変えて撃ち出す。
狙いは―突き刺さった鏡。
まともに命中したならば、鏡など容易く割れるだろう。
そうはさせてくれないだろうが、牽制にはなるはずだ……。
-
>>850-851
>>シャルム、リッキーside
レイドより先に動いたリッキーのアッパーを、レイドはとっさに後ろ飛びする事で回避する。
シャムシールを抜いたは良いが、先手を取られてはこうするほか無かった。
そこに、シャルムが発動した聖術の光が降り注ぐ。
光の眩さに気付き、上空を見上げるレイドはそのままシャルムの放った光に呑まれた。
周囲では砕けた鏡の破片が煌めいている。
>>リッキーside
撃たれた魔弾によって鏡は砕けるが、中に出現した靄は既に飛び出していた。
黒い靄同士が混ざりあい、それは素早く人の形を作っていく。
ネクロ「コイツは……!」
現れたのは、砂漠の国の女王を思わせるストールを纏った褐色肌の美女だ。
豪奢な装飾に纏われた女だが、足元からは闇の瘴気が発せられている。
細い指先の爪も鋭利で鋭かった。
アル・アジフ「『ニトクリスの鏡』のページモンスター!
奴自身に大した力はないが、虚像を操る能力に気をつけろ!」
-
>>852
ジェフ「っしゃあ! イキがってた割りにゃあ大したことねーな!
シャルムさん、ナイスだぜ!」
鏡の破片には気付かず、ガッツポーズを見せるジェフ。
その腕のデュアライザーは、小さな点滅を表示させていた。
一方―
「……あれは!」
鏡は砕いた、が、その場所に褐色の女王は既に現れてしまった。
「ページモンスター……」
その単語が具体的に何を意味するかまでの知識はリッキーにない。
ただ、それでもはっきりとわかることはある。
あの位置なら、ジェフ達に襲いかかるは容易いこと。
そして、契約者のいる魔道書に記述のあるモノならば―
「シスターさん! ジェフ!
まだ彼は戦闘不能にすらなっていないはずだ! 今のは恐らく―」
言いつつ、ジェフの下へ駆け出すリッキー。
自分達が『2人(ツインモード)』で居られる時間はもう僅かだ。
時間切れになれば、眠りに落ちることになる。
その前に、ジェフを憑依させなければいけない―
ジェフ「うぇ!? んなわけ―」
「ライブモードで行くよ!」
リッキーはデュアライザーに触れた。
ジェフの実体が薄れ、そしてリッキーへと重なり吸い込まれる。
一瞬ではない。
もし、この間に攻撃されればジェフもリッキーもダメージを受けることになる……。
-
>>853
「気をつけてください。ここはまだかの邪本による幻術の空間
我らが主の光はそのような虚像も暴くでしょうが、どこかに上手く隠れているのかもしれません
……吸い込まれている!?」
淡々と語りながらも警戒を怠らず。ちなみにシャルムはジェフの事を幽霊が実体を持ったというより
リッキーにより何らかの形で呼び出された被造物だと思っている
シャルムの霊感は存在を感知する程度で日常的に霊視出来る程ではなく
召喚と言った前後に実体化したため
>>852
「これは……!
姿形はともあれ、いずれにせよ祓うまでです。全ての闇を照らす光よ――」
もう一度先程の神聖術を喚起し、光の柱をページモンスターにぶつける
連続した使用はシャルムを疲弊させるものだが、ニルティアの杖の力かそのような兆候は見られない
-
>>853-854
>シャルム
ニトクリスの鏡と呼ばれた頁モンスターである女王は不敵な笑みを見せると
手をかざす。掌に手鏡サイズの鏡が現れるとシャルムが放った光の柱を全て吸い込んでしまった。
アル「鏡が来る!離れろ!!」
ニルティア『マスター・シャルム!止まらずに走れ!』
二冊(二人?)の声が同時に放たれた次の瞬間、女王の左右に巨大な鏡が出現する
その中には本来映し出される光景とは別の光を宿していた。
先ほどシャルムが放った神聖術の光だ。次の瞬間、左右の鏡は割れてシャルム目がけて渦を巻きながら迫ってきた。
>ジェフ、リッキー
ページモンスターは鏡の名にふさわしい攻撃でシャルムの攻撃を反射してきた。
さらに続けて、三度目の鏡が割れる音が上から響く。
音に釣られて空を見上げると、覆面が焼き切れ日焼けした肌に青髪の素顔をさらした
レイド・フルールド・シャドーがシャムシールを手に上段から斬りかかってきた!
-
>>855
「……!ならばもう一度祓うまで――え、ええ?」
突然かけられた二つの言葉、しかも片方は走れなどと不可解な言葉に身動きが止まるが
直後に何が起こったのかを理解する。あれは――自らが信奉せし、神の光だ
予期せぬ敵の行動に回避が追いつかない
「きゃああああっ!」
渦を巻いた聖なる光で身を灼かれるシャルム。魔術に手を染めない神官ならば意にも介さないのだろうが
闇の力にまで触れたその身体は身を引き裂くような痛みを感じる
ニルティアもシャルム程ではないにしろ、自らが削られるような感覚を覚えるかもしれない
膝をつき、荒く息を吐く
-
>>855-856
「シスターさん!」
ジェフ《シャルムさん!》
ジェフが完全に憑依し、ライブモードへの移行が完了した瞬間、
ありえない―いや、鏡の記述のモノならばありえる―
聖なる光の反射と、信仰の光に灼かれるシャルムの姿が目に飛び込んできた。
《そ、そうか、鏡の幻影……》
リッキーにしか聞こえない声で、ジェフが今更のように敵手の特性を震える言葉にした。
その矢先に頭上で鏡の割れる音―
「しまった!」
咄嗟に頭部を腕で庇う。その右手には、先ほどまでジェフの装備していたナックルスラッシャーはない。
ライブモードへの移行と同時に格納されてしまっているのだ……。
シャムシールの刃に毒などが仕込まれていれば甚だまずいが、他に取れる手段はない。
レイドの刃がリッキーの腕を斬り付け、赤い血が飛ぶ。
斬撃の勢いを受けて後方へよろめく
-
>>856
ニルティア『ぐ…遅かったか』
自身もダメージを受けて苦悶の声を漏らす。
そこに応急処置を終えたネクロが駆け寄る
ネクロ「大丈夫かアンタ!」
『ニトクリスの鏡』と呼ばれた褐色の美女、頁モンスターは不敵に笑うと
新たな鏡を3つ出現させる。鏡の中の景色には再び黒い靄が現れている。
>>857
ネクロ「リッキー!?」
レイド「…まずは一撃…」
盗賊は初めて声を発し、着地すると地を蹴って距離を取る。
一度、ちらと頁モンスターの方に視線を向けた。
シャムシールに毒などは仕込まれていない為、受けるダメージは斬られたモノだけだ。
-
>>858
「うぐぐ……大丈夫なわけ無いでしょう!あなたも一度清められてみますか!?」
ネクロに対して罵声を浴びせるだけの元気はあるらしいが、杖を構えて立ち上がるその姿は頼りない
「これはおそらく、日頃の不信心に対する報いでしょう
鏡の魔物、虚像を操る……だとすると、眼前の敵は……」
誰にと分からず一言呟くと、杖の長さが地面に届く程になった
相手が不敵な笑みを浮かべている合間、地面に聖印を描く
今はまだ発動しないが、聖印が完成するとシャルムを中心として瞬時に魔術を消し去る力が働く
ページモンスターまではいかなくとも、鏡と幻術を打ち破る事を期待しているが
-
>>858
「こ、このくらいならっ……!」
なんとか体勢を立て直す。
《ちょ待ーてーよ、腕やられてんだぜ! グレイヴ振り回せねーだろそれじゃ!》
(毒は仕込まれていなかったようだから、戦い方次第ではなんとかなるはず……)
より深く傷ついた左腕を庇う―かのように右手を翳す。
その手に術式の粒子が集い、黒柄のグレイヴが生成される。
「ネクロさん、アルさん、あの鏡が反射出来ない攻撃はありますか?」
グレイヴを手に取り、距離を取ったレイドへ向け構えつつ尋ねる。
「それと、ハッザード先生。
彼は自身の幻影をつくることも可能、ですよね。
最大で何人の幻影を展開させたことがあるか教えてください。
ある程度ですが、それで彼の魔力を測ることが出来るはずです」
《んなこと出来んのかよ!?》
構えるグレイヴに闇の力が急速に集い始める。
(幻影の中だろうから正確な時間はわからない。けど、日は落ちているはず。
なら、ぼくの魔力が尽きることはそうそうない……。
彼の魔力次第だけど、何度分身されても全て打ち崩せば……!)
《で、サシの勝負に持ち込むんだな! 懐に入らせないようにして!》
>>859
さらに、シャルムに問いかけた。
「シスターさん、あなたの闇の力は闇が深ければ深いほど強まる……
ということはありますか?」
-
>>860
「基本的にはそうですが、私が知る限りの術では大した効果は望めないでしょう
ですがその逆の事……闇の力を限定的に高める事ならば
具体的には先の光のように、夜の力が込められた光を呼び起こすのです
あなたが同じことをするならば、少しは助けになるでしょうか」
そこまで言って溜め息をつき
「……彼女には後で呼び方を改めさせなければいけませんね」
具体的にはもちろんニルティアの事だ。今は私服であるしリッキーと教会関係で知り合った事などないが
彼女がシスターシスターと憚らずに呼ぶので彼も知ってしまったのだろうと思っている
-
>>861
「わかりました。なら、ぼく達にその光を貸してください。
これからぼくは闇を広げます。
その闇を増幅できれば、ぼくの力はより大きくなる……。
彼とその配下の魔物くらいなら、打ち崩せます!」
あえてレイドにも聞かせるように答えるリッキー。
《ちょ、んなでかく出て大丈夫かよ!?》
その表情は自信にあふれている―いや、感情を隠すようなものだった。
「あ、シスターさん、では不都合でしたか? すみません……。
ネクロさんがそう呼んでいたからつい……」
どうやら、ニルティアから直接ではなくネクロ経由のようだ。
《女性は名前で呼んであげないと! シャルムさんってね》
(……ジェフ、なんで名前を?)
《うぇ? だって、誰かわかんねーけどあの人のこと
マスター・シャルムって呼んでなかったか?》
-
>>859
「おおぅ…人の道に反した事はした事ないので勘弁」
アル『神の道には背いてるかもしれんがな』
「茶々入れんな!何かするって言うならフォローするぜ!
なんでも言ってくれ!」
魔道書の精霊と漫才のようなやり取りを混ぜながら、
ネクロはシャルムの右前に立ち、素早く腰のホルダーに収められていた魔銃を引き抜く。
鏡の中の靄が大きくなり、飛び出してくると黒い影を纏った動物たちが現れた。
憎たらしい顔をした大きな猫に兎、人間大の大きさのトランプの兵士までいる。
まず兎が動きだし、口をあけるとその前歯が伸縮して槍のように迫ってきた。
ネクロはそれを見切り、手にした魔銃の引き金を弾いて
前歯その物を砕いた。
「やる事が見え見えだぜげっ歯類が!!」
兎がのたうちまわるのをしり目に、猫やトランプ達が近づいてくる。
ニルティア『方陣はまだ起動しないのか?
我がいるのだ、十分な威力は発揮できるぞ?』
呼び方を指摘されたからか、相棒たる魔道書はシャルムの名を呼ばずに確認してきた。
>>860
アラン「小説内で実行させたのは最大規模で10体、
範囲はストーリ上に登場した砂艦都市を包囲するくらいだ」
リッキーの質問にアランは素早くこたえる。
シャルムのフォローに立ったネクロがそれを聞いて付け加えるように叫んだ
「俺のニトクリスの鏡と同じ原則を持ってるなら、
自身の分身は動けないはずだ!
奴が使うにしても奇襲の為のブラフだと思うぞ!」
レイドは>>862のリッキーの声を聞いても表情を変えずに湾曲剣を鞘に収め
ネクロの肩を射抜いた象牙の弓を再び構えた。構えたと同時に弓本体から管がいくつも飛び出し
それらがレイドの腕に絡みつき刺さり、体内へ入り込んでいく。
-
>>863
「都市を包囲できるほどの範囲ですね。となると制御力も高そうだ。
ただ、ネクロさんのものと同じなら分身は動かせない……けど、」
すると、先ほどジェフに向かってきて、光に砕け散ったのは分身ではない?
《っておい、また何か召喚されてるぜ! つーかなんだあの弓!?
あれで直接血を吸い上げてんのか!?》
「ネクロさん、そちらはお願いします!」
思考している暇はない。シャルムの援護を委ね、
自身はレイドの左方へ回り込むように踏み込み、グレイヴを横薙ぎに振るう。
ただ、腕が痛む為か軌道はぶれる。効果的なダメージにはなるまい。
「(ジェフ。さっきの言葉で彼はぼくが闇使いだと認識したはず。
そして、ジェフはまだ魔術を見せていない、そうだよね!)」
《うぇ!?》
「(シャルムさんの力を待って、ぼくは闇を使う。
そうしたらジェフの出番だ! イメージしておいて!)」
-
>>863
「神に反する存在は神によって消し去られるのです!
先程は上手く行きませんでしたが、今度はそうはさせません!」
アランの事は庇うようにしているが、ネクロに対してはそうしていない
ああ言ったものの彼が支援してくれる事を暗に期待していたのだろうか
「ええ、大丈夫です。もうすぐ――聖なる刻印よ、光と共に魔の力を祓い清めよ!」
聖印を描き終えると杖を両手で持ち、杖の底で聖印を叩く
すると聖印の文字の部分から閃光が走り、その場の魔術を一掃せんとする
魔道書や人間など実体を持つものに対してはあまり意味がない
>>864
「それではそちらも!今しばらく後ろは任せましたよ
……はっ!」
聖印を解き放つとリッキーのほうを向いて。少しの間ネクロに背中を預ける形になる
長く伸びたままの杖を振りかざすと、月光を思わせる薄暗い藍色の光がリッキーの上空から降り注ぎ、彼の周りに纏わりつく
闇の魔術の力を高めるが、先程の聖印の光の残渣が残っているためか少し効果が弱い
-
>>865
「ありがとうございます! これならっ!」
藍色の光に包まれたリッキーが、振りぬいたグレイヴから傷ついた左手を離した。
右手だけにも関わらず、グレイヴは未だ残っていた勢いを止める。
同時に、左手から力が球体をなして飛び出し、誰も居ない地面にぶつかり弾けた。
……無詠唱だった。
弾けた球体は、完全なる闇となって幻影の中にいる全てを包み込む。
光無き闇においてもモノを見ることの出来る者以外は、視界が全て断たれることだろう。
聖術ならばこの魔術も消し去ることは可能であり、灯火があれば自身の足元くらいは見えるようになる。
ただし、この魔術―ダークネスには闇の持つ侵食の特性は無く、
故に攻撃力は皆無である。
「(そう高い効果ではないけど、これなら2分は持ちそうだ。
ジェフ、交代したら一気に行って! 使う術は―)」
《うぇ!? それ結構コントロールむずいんだけど!》
「(一直線に行けばいい位置に行くから心配しないで!)」
-
>>865
ニルティア――守護者の記憶の影響か方陣から放たれた光は
以前シャルムが使っていた時よりも強く輝いている事だろう。
シャルムを援護する形で次々と召喚された魔物を葬るネクロ。
手にしている魔銃の威力が強いのか、それとも魔物達が弱すぎるのか
ネクロがまだ相手をしていない魔物達も、方陣の光を浴びると四散して消え去った。
ニトクリスの鏡の頁モンスター(褐色の女王)だけは健在のようだが。
頁モンスターは自身の取り巻きが消えるのを見ると不快そうな表情を浮かべて姿を変える。
下半身が大蛇か爬虫類のようになり、より魔物に近い見た目に姿を変えた。
「奴の魔力が強まってやがる!また新しい幻影を呼ぶ気か!?キリがねぇ!!」
ニルティア『次はデカイとかげでも呼びそうだな…マスターよ、
あの頁モンスターに聖術を当てれるか?』
>>864
>>866
レイドは振るわれたグレイヴをバックステップで避ける。
そしてそのまま距離を取りギリギリと弓の弦を張り詰めさせた。
本来矢を抑える手は空手だったが、いつの間にか深紅色の矢が出現している。
魔術を使える者ならすぐに分かるだろう。レイドの血を媒体にした魔力の矢だ。
「―――視界を潰されても気配をたどれば…」
ここで初めてレイドが口を開いた。闇の中で何故そうだと分かったかは簡単だ。
今ここで、初めて聞く男の声が耳に届いたからである。
ギリ、と弓を引く音が耳に届く。
大ざっぱだろうがあたりをつけてきたのだろう。
-
>>866
「わあ」
神聖術による魔術の解除を行った直後なので、自身も闇の中に閉じ込められる事になる
直ぐに杖へ魔術の力を送ると僅かに周囲が照らされるものの
光と闇がぶつかっているかのように、照らされる範囲は極めて限定的だった
>>867
「出来ます……出来ますけど」
恐らくは居るであろう頁モンスターの方を向くが、直ぐに攻撃には移らない
先程のように全霊を込めた自身の神聖術――ただでさえニルティアの力で強化されている――を反射されたら
今度こそ肉体が持たないかもしれない。そして何より、自分で自分を闇の力で染めてしまった事に恐怖していた
「今なら聖印で魔術を祓い、敵の前が空いている……ならばっ!
主よ、我が身にセパエルの天上の唱を宿らせん!」
杖に力を込めると杖から光が溢れ、シャルムの身体に吸い込まれていく
一時的に天使にも似た力を肉体に宿らせる事で身体能力を活性化させ、闇の魔術を弾く結界を構築する
ニルティアによって高められた力はニルティア自身にももたらされ、神聖術の力が杖に宿る
その状態でおもむろに頁モンスターへと走っていき、杖を上段に構えて敵に振り下ろす
「でやあああああ!!!!!」
-
>>867
リッキーは冷静にレイドを見る。
深い闇の力に染まりきっているリッキーは、
一点の光も無い完全なる闇であっても全てが明確に見える。
レイドの矢先はどこへ向いているだろうか……。
いや、どこへ向いていようとやることは変わらない。
彼の左方へ潜り込み、姿勢を低くし、異形の弓を持つ腕に狙いを定め、そして―
「(行くよ! 声には出さずに叫んで!)」
《わかった! ソウルモード!》
闇の中で、姿と武器が変わる。
リッキー(狙いは弓を持つ腕。ジェフ、そのまま真上に突き進むんだ!)
ジェフ「イグニッション!
サラマンダー・ブースト!」
矢が放たれるより速く、右腕に装備したナックルスラッシャー後部より炎を噴出。
その勢い、加速と共に拳を、いや、自身をも打ち上げる!
周囲に闇を撒いたのは、ネクロが炎を視認し辛くするためでもあったのだ。
>>868
聖術の結界によって、リッキーの撒いた闇も弾かれた。
よって、シャルムの視界は晴れ、ページモンスターへ正確に杖を振り下ろすことができるだろう。
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>>868
闇が晴れた先で頁モンスターが驚きの表情を見せていた。
振り下ろされた杖を細い両腕で受け止めるが、聖術からくるダメージで
頁モンスターの身体が徐々に消し飛んでいくのが分かる。
ニルティア『良いぞ!押しきれ!主がお前を見守っている、恐れる事は何もない!』
シャルムではなく、ニルティア自身が自らの魔力を使って更にシャルムに力を与える。
このまま力押しでいけそうだ。
ネクロ「ゴーストと言ってもネクロノミコンの
頁モンスターに効果的なダメージが入るなんて…!」
アル「…そうか、あの女の手元には"奴"がいるのだな…」
本物のネクロノミコンたるアル・アジフはシャルムが持つニルティアの気配を感づいたようだ。
-
>>869
リッキー、いやジェフリーが移動した事で矢は放たれる事は無かった。
しかし見えてるわけではなくあたりをつけただけのレイドは再びそちらを探すべく気配を探す。
「!」
伝わってくる熱と勢いを感じたのか、矢では迎撃が遅いと判断するレイド。
しかし腕には象牙の弓の触手が纏わりついているため、弓を外す事ができない。
レイドは象牙の弓ごと腕を構えて防御姿勢を取った。
結果的にリッキー達の狙い通りの転換となったと言えるだろう。
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>>870
「もう一度――」
結界とニルティアによって自身を極限まで高められたシャルムは杖を持つ手に力を込めなおし
聖句を唱えて神聖術を維持しつつ杖を横に大きく振りかぶる
ニルティアの言う通り、恐れるものは何も無いといった心境で
「闇よ、光と共に元いた場所へと還らん!」
そのまま大蛇の頁モンスターのどてっ腹にフルスイングを叩き込む
-
>>871
「いっけええええええええ!!!」
ナックルスラッシャーの嘴状クローが、下方より構えた弓とその腕に叩きつけられた。
後部より噴出す炎の勢いもあり、並みの盾なら打ち砕くであろう衝撃がレイドに伝わる。
さらに、少年の身体はそのまま上空へと突き進んでいく―。
ジェフはこの術を完全には制御できていない。
故に真っ直ぐ進むしか当てる方法はない。
だが、正面から突っ込めばネクロ達を巻き込む恐れがあった。
さらに矢で迎撃される危険性も高かった。
そのため、身体をジェフに預けているリッキーは上空を目指したのだ。
上空へ突き進む途上で闇が晴れ、少年の姿が幻影の街明かりに浮かび上がった。
先ほどまで対峙していた赤毛のグレイヴ使いの髪は、
始めに突きかかってきた癖毛の少年のような暗い金髪になっている。
同時に、噴出す炎が勢いを減じ始めている。
今ならネクロでも直視しない限り恐怖症が出ることはないだろう。
-
>>872
「!?」
重く鈍い確かな手ごたえと共に、頁モンスターは倒れ転がっていく。
聖術による影響か回転が止まる頃には上半身しか残っておらず、
残された手で何か方陣を描こうとしていたが、それは叶わず力尽きて光の粒になって四散した。
ニルティア『瘴気も気配も感じられないな…
ニトクリスの鏡の魔物は暗黒に消え去ったぞ』
>>873
レイド「ぐうっ…!?」
弓で受けた事で腕と繋がる触手が切り裂かれ、より多く血渋木が飛び散る。
象牙とは思えない堅牢さで破壊を免れた弓だが、腕には大きなダメージを与える事に成功した。
上空へと突き進むジェフ、あるいはリッキーを目で追ったレイドは、
もはや使い物にならない弓と化した腕を諦めて再びシャムシールを構える
レイド「…来いっ!!」
落下してきた所を狙い斬るつもりだが、はたして。
-
>>874
「はぁ、はぁ、はぁ……後は……
はっ、アランさんは!?」
重たそうな胸を上下させて息を吐き、杖の先端を地面につけた状態で持ったまま周囲を見渡す
少しの間ネクロのほうを見ていたがはっと気が付いたかのようにアランを探す
直ぐに先程もしたように光の込められた魔元素で辺りを照らし、慎重に周囲を確認して
-
>>875
「っしゃ! って、おわ、ちょ、ちょ待てやべ」
身体が屋根を越えたところで、炎の噴射がその身を支えることも出来ぬほど弱くなっていく。
リッキー《ぼくに任せて!》
このままでは地上へ叩きつけられるか、レイドの刃に裂かれるか―
―Live Mode
落下直前、一瞬停止したその瞬間に暗い金髪が再び赤に染まる。
リッキー「バインド!」
後方より炎を噴射していた手甲は、今度は前方から黒い鎖を伸ばした。
鎖の先端が屋根に突き刺さり、身体を支える命綱となるだろう。
最も、その屋根が幻影でなければ、だが……果たして。
-
>>875
アラン「問題ない、健在だ」
見回すとすぐにアランを発見できた。ニトクリスの鏡の頁モンスターを倒しても
自分達を捉えている幻影が消える様子はない。やはり残るレイドが原因だと思われる。
>>876
黒い鎖は間違いなく屋根に突き刺さり、ジェフの身を支える。
幻影空間内だが、思い出せばレイドも屋根を走ったり蹴ったりしていたので
問題なく足場として利用できそうだ。
>>875-876
レイドはジェフorリッキーに追撃ができないことを悟ると君達から離れるように走り出した。
それ当時に、空から『ピシ、ピシ』と罅割れる音が聞こえてくる。
ネクロ「幻影が消えるぞ!街中の何処に出るか分からねぇから注意しろ!」
同じ魔術を操るネクロが術が消えるのを予見してそう叫ぶ。さらに
アル「幻影が晴れたら彼奴は何処かに身を隠すつもりだ!逃せば不利になるぞ!」
と続けた。ネクロは既にレイドを追って走り出している。
-
>>877
「幻影とはいえ、術士以外でも触れられるのか……」
闇の鎖にぶら下がりながら呟くリッキー。
……周囲を取り巻く幻影の媒介は鏡の魔術によるもの。
あわよくば鎖を打ち込むことでその鏡を割れないものかと考えていたのだ。
と、視界に走り出すレイドの姿が映った。
《ちょ、逃げんのかよ!?》
同時に聞こえる不穏な音。
そして、ネクロとアルの声。
「ジェフ、ぼくから離れて追うんだ!
このまま戦わずに済むならいいんだけど、
ネクロさんを狙っているならそういうわけにはいかないだろうから……」
鎖を伸ばして地上に降りつつ指示をするリッキー。
《わかった! おい待ーてーよ!》
地面が十分近づいたところで、リッキーの右手から手甲が消える。
そして同時に、ジェフがその身体から抜け出て、レイドを追い始めた。
霊体だからだろう、ネクロよりも速く飛ぶジェフ。
地上に降りたリッキーはシャルムとアランのもとへ向かう。
「お二人とも大丈夫ですか?」
自身も負傷しているが、それよりも二人のダメージを回復させるべく
闇の治癒魔術を編み始める。
あの戦いに巻き込まれている以上、アランも全くの無傷ではないだろうから……。
-
>>877
「よかった……って、幻影が消える!?ちょっと待ってください、これどうすれば――」
はっと気が付いたかと思うと杖を持ったままおろおろしながら
このまま街中に出れば杖を短くした上で服の中に仕舞い込んででも隠すだろう
無論、元の形に戻るように念じれば良いのだろうが、この状況でニルティアが同意するだろうか
>>878
「教会のシスターが杖を片手に魔術士ごっこだなんて……
あ、ええ私は大丈夫――きゃっ!?」
去り行くネクロを(どうしようもないまま)見送ると、敵から受けた神聖術で受けた肉体的・精神的損傷を癒してもらおうとするが
先程天使に似た力を宿らせた時に張った結界の残りが闇の治療魔術を弾いてしまった
既に消えかけだったのか程なくしてその結界は消えうせたため、もう一度治療を受けるのは問題ない
「あわわ、ええとごめんなさい。さっきの神聖術がまだ残っていたみたいですね」
-
>>879
「ぼくたちは幻影が消えるまでここでじっと……わ!?」
術が弾かれ、驚く。
(そうだった、神聖術を使う人だから……)
「いえ、気にしないでください。もう一度―」
改めて治癒魔術をシャルムに施す。
確実にダメージが回復していくのがわかるだろう。
「反発する神聖術と闇の力の双方を扱えるなんて、すごいですね」
少年らしい率直な感想が口からこぼれた。
-
>>880
「……えーと、いや、そうですね……」
そうした力を褒められた事は無く、むしろ良くない事であると分かった上での事なので
彼の言葉にどう反応して良いのか分からず
治療術を受け終えると、私服でも身につけている首から掛けられた小さなロザリオに手を置く
「これも神のお恵みなのです。私のような者にも祝福を授けてくれるからこそ、正義と献身に尽くさなければならないのです
……それと、できれば魔術の事は他言無用でお願いしますね」
(やはり、そうした術を使う者というのは隠していても分かってしまうのかしら
うう、ひょっとして思った以上に知られているのかも……)
-
>>880-881
アラン「この目で自らの作品が命を得てる様を見れるとは
…だが一体何故このような真似を…」
アランは擦り傷や多少の汚れがあるが、この戦いに巻き込まれた事を何処か感激している節がある。
放っておいても、大丈夫かもしれない。
ニルティア「まるで魔術が黴菌が何かのような物言いだな、主よ」
と、シャルムの手元に収まっているであろう書から声が発せられた。
リッキーにも聞こえるようにはっきり言っているのはわざとだろう。
空が罅割れる音がさらに大きくなり、硝子が砕けるかのような音が響き渡り光が二人の視界を眩く覆う。
そのまぶしさに耐えれずに眼を閉じ、やがて開いたならば
リッキーとシャルム、そしてアランは繁華街の、それも酒場の屋上に居た。
屋上も客席だがまだ誰も利用していないようだ。
時刻は夕方である。
>>ジェフside
ネクロと共にレイドを追うジェフリー。
他の者達と同じように何かが激しく割れる音を聞くと、
気付いたら帝都の区画同士を繋ぐ大きな橋の中央に出ていた。
ネクロ「……なっ!?」
そして突然、ネクロは驚愕する。
眼の前に大きな馬車がおり、さらに走ってきてるではないか!
ネクロは大慌てで橋の隅へと横飛びして転がり難を逃れる。
霊体のジェフは逃げ遅れてもお約束ですり抜けるだけだろうが。
-
>>881
「神の恵み、ですか……」
リッキーには、神の祝福という事象を半ばは理解できなかった。
「他言無用……。
……えっと、なんだかすみません」
こんどはこちらがどう答えるべきなのか、戸惑う。
リッキーは、闇の力が好ましくないものであるなどとは考えもしない、いや、できない。
当たり前のように闇に触れ、闇を注がれながら育ってきたのだから―。
>>882
「……アルさんは"歴代マスターの幻影"が現れたと言っていましたけど、
レイドは先生の小説の主人公ですよね。
"歴代マスター"は実在非実在を問わない存在なのかなあ……」
ニルティアの声は、聞こえていないようだ……。
「わ!」
光に耐えかねて目を閉じた上に手で覆う。
そして、開く―
「……ここは……」
--------
ジェフ『どこ行きやがった!出てこ……んだ? この音』
はたと気付くと、目の前に馬車―
ジェフ『うぇあぁぁぁぁぁ!?』
状況を飲み込めず、馬車と正面衝突―
にはならず、馬車はその身をすり抜けていった。
ジェフ『死ぬかと思ったー……って、俺もともと死んでた……』
その場にへたり込む。
-
>>882
「神へ奉仕する事が勤めの人間が、いい年して魔法少女みたいな事をしてはいけないのです
そんな事をしたら神や教会に示しがつきません」
こちらはかなり小声でリッキーに聞こえないように。杖を持っているだけだし大げさな部分もあるが
ニルティアと契約はシャルムのシスターとしての在り方にも影響を与えているのだろう
「それにしても、この帝都においてあのような怪物に出会うなんて……
そういえばあのネクロノミコンのマスターが何か知っているようでし――」
アランに言いかけた所でひび割れの音が大きくなり、警戒しようと空を見上げた所で眩い光に目がくらみ
「わわわ、わーっ!何でこんな所に!?」
今度は地面との距離に目がくらんで危うく落ちそうになった
>>883
「神はいつでも私たちを見守り、世を明るく照らしているのです
今回だって無事に……ええと、無事に戻る事が出来たのも神のお導きなのですよ」
周囲を見渡して一瞬言葉を詰まらせた。神の導きがあればきっと無事に降りる事が出来るだろう
「私が属している所は魔術を――特に闇の魔術を用いる事についてうるさい人が多いのです
もちろん闇そのものが悪いという訳ではないと思うのですが
危険な要素もあり未熟な人間が用いると取り返しのつかない事もありますから」
-
>>884
「神はいつでも……
わ、だいじょうぶですか?」
思わず咄嗟にその手を引き支える。
「……確かに、闇が持つ侵食の力は強力ですし、
魔導師クラスの方でも深く触れれば感情を喪失すると聞いたことがありますね」
自身が闇を身につけた―否、闇に染まった場所<せかい>で、魔導師クラスの人から聞いた話だ。
「そう考えると、確かに人にとって闇の力は好ましくないものなのかもしれませんね……」
―そういうリッキーも、また人間ではあるが……
彼は紛れもなく例外に属する人間なのだろう。
闇に完全に染まりながら、感情も何も侵されずにいる存在なのだから―
-
>>884
ニルティア「やはり堅物だな我がマスターよ
だがこの論議をするのは後回しだ」
ニルティア「ネクロノミコン、随分と久しぶりに遭遇したが相変わらずのようだ
どうする?あの男を追うかマスター?」
>>885
アラン「あるいは…レイド・フルールド・シャドーは
≪実在≫したのかもしれんな…奇妙な話になるが」
>>ジェフリーside
馬車の騎手はネクロにだけ怒鳴り、そのまま走り去る。
ネクロ「イテテ…くっそ!こんなドジな事で死にかけたぜ…!」
立ち上がり橋の前後を見渡すがレイドの姿はない。
完全に逃げたのか、それとも何処かに隠れてるのか。
-
>>886
「あのような危険な魔道書を放置しておく訳にはいかないという事は分かっているのですが
あの男だけならともかく、魔道書を相手するとなると私の力で止められるかどうか……
それとは別に、逃げ出した闇の存在――レイドという者を追わなければなりませんね
守護者の記憶よ、あなたは先程の光から腕輪となって私を守ってください」
シャルムにとってはどちらも(レイドとネクロノミコンを)放っておけないようだ
話す間にそれほど良くない運動神経を精一杯使って屋根から路地裏のほうへと降りる
「これじゃ私のほうが泥棒みたい……」
地面へと降り立ったら邪悪な存在を感知するため精神を集中させる
人だらけの帝国では難しいだろうがそれを承知の上で
>>885
「あなたも何か分かりませんか?あの邪悪な存在が何処にいるのか」
-
>>886-887
「実在したのかもしれない……?」
アランのことばに引っ掛かりを覚えるリッキー。
「それは偶然の一致なのか、それとも……
何か、伝説や噂話が元にあったか、ということですか?」
----馬車道----
『って大丈夫っすか!?
っだー! んなヒキョーな手使ってねーで出て来い!!!』
周囲を飛びまわり、レイドの姿を探すジェフ。
--------
>>887
「ぼくには察知する力はありません。
けど、今ネクロさんと彼を追って行ったジェフの居場所ならわかります」
シャルムへそう呼びかけると、デュアライザーにそっと触れた。
金色の光が一条、伸びていく。
その指し示す先には―
--------
霊体のジェフの左手首に見えるデュアライザーに、金色の光が一条繋がった。
『リッキーからだ! ってことはなんともなかったみたいだぜ!』
そこにある紋章に話しかけるジェフ。
『悪いリッキー、今んところ奴は見つかんねー……。
んでも、多分近くにはいると思う!
でなきゃ、馬車に轢かせようなんて出来ねーよな?』
--------
「見つけられてはいないみたいですけど、近くにはいるはず……だそうです。
この光を辿ればネクロさんとジェフに合流できます!」
降りていくシャルムの横に黒い鎖が下がってくる。
自分用の足場でもあり、使ってくれという意味でもあるのだろう。
「ハッザード先生はどうしますか?」
-
>>887
>>シャルム
ニルティア『危険か…確かに危険だが…
フ、お前があいつ等の話を聞いた時にどんな顔をするか楽しみだな』
後半の台詞は小声で言い、マスターであるシャルムの言う通りに
腕輪の形を取って彼女の身を何時でも守れるようにした。
リッキーがネクロと一緒にいるジェフリーの場所を察知したので、そこに向かえばレイドを
追う事になるだろう。
>>888
リッキーside
アラン「いや、はっきりとは言えないが…
実は言うとレイドの物語を執筆した時、
"まるで何かの意志"に導かれるように筆が進み、
僅か一日で書き切ってしまったんだ」
アラン「天啓の類とも思ったが…いや、こんな憶測以下の話をしても仕方ないな
無論、俺も同行する。レイドの最期を見届けるのは原作者の義務だ」
>>ジェフリーside
飛びまわると、橋の柱の一つにレイドが立っているのを発見した。
先ほど受けた傷は当然残っている。そしてまた象牙の弓に血を吸わせていた。
-
>>888
「なるほど、中々便利ですね。……後でちょっとだけ触らせてもらっても良いですか?」
リッキーの装着している奇妙なブレスレットに感心しながら
>>889
「……何か愉快な事でも?
かの存在がどれほど危険かは同じ魔道書であるあなたが良く知っているでしょう」
リッキーの鎖の助けを借りつつ何とか地面の上に降り立ち
「さあ、お話はそこそこにしてレイドの元へと急ぎましょう
今度こそ幻影に囚われたりしないよう心を強く持って――」
何事も無ければリッキーらと共にジェフの(そして恐らくはレイドの)下へと向かうだろう
-
>>889
「何かの意思に……不思議な話ですね……」
所謂神がかりというものなのだろうか。
「その意思が先生にノンフィクションを書かせた可能性もあるのかな……」
「ええ、究明は後ですね。
わかりました―バインド」
闇の鎖でアランをそっと結びつけ、共に地面に降りる。
>>889
「ええ、いいですよ」
シャルムの申し出を穏やかに承諾した時、
不意に呼ばれたような顔になるリッキー。
「―ジェフがレイドを見つけたそうです! 急ぎましょう!」
兄弟を繋ぐ光を道しるべに進む。
----橋の上----
ジェフ『今度はネクロさんを狙い撃つつもりかよ!
させねーぜ!』
すぐさまネクロの元へ戻り、伝える。
『ネクロさん、奴があの柱の影で狙ってる!
じきにリッキーも来るけど、先に仕掛けましょう!』
-
>>890
ニルティア『ああ、確かに危険な魔道書ではあるがな
良く良く話をしてみると目から鱗かもしれんぞ
とりあえず、追うとしよう』
>>891
アラン「興味深い話だが、今はこの事態を終わらせるとしよう
考察など、平時に何時でも出来るのだからな」
>>ジェフside
ネクロ「何?あそこか…!長距離の狙い合いってのは普通は不利だけど…」
言いながら、ネクロは白銀に輝く魔銃の一つを取り出し、ジェフの指した方角に銃口を向ける。
ネクロ「イア!イタクァッ!!」
そう叫び引き金を引くと、一発の弾が冷気を帯びまるで生きてるような動きで
レイドのいる方角へ素早く向かって行った。
ジェフがレイドの様子を確認出来るなら、弾丸に気付いたレイドはすぐさま矢で応戦した。
深紅色の矢が強い魔力を秘めて放たれ、弾と矢が正面衝突する。
>>シャルム、リッキー
ジェフの反応を追って帝都の区画同士を繋ぐ大きな橋の方へ出ると
凄まじい炸裂音と魔力のぶつかり合いを感じる。
魔力の質を感じ取る事が出来るなら、ネクロとレイドの攻撃がぶつかり合い相殺し合ったのだと感じれるだろう。
-
>>892
ジェフ『っうわ!?』
深紅と冷気との激突によって巻き起こる魔力の衝撃をジェフは受けた。
その中には無論、イタクァによる冷気の残滓もあることだろう。
そのとき、光の糸を辿ったリッキーらが橋へ到着した。
「わっ!?
――ネクロさん!!」
咄嗟に闇の魔弾を右手に形成するリッキー。
ただ、激突の余波によってレイドの姿を確認できないため放てないでいる。
-
>>892
「……ええ、追いましょう」
シャルムはあまり良い気分になれなかった。確かに彼女は高潔で、かの聖人と共に善い行いをしてきたのだろう
未熟な自分に対しても誠実に手助けをしてくれる。だからこそ魔術や魔道書に対する認識の違いが気になってしまうのだ
いずれ長く語り合わなければならないだろう。ただ、今がそうでない事だけは彼女が言う通り確かだが
>>892-893
「なっ……神の見守りし帝国の地において何て不届きな!」
咄嗟に顔を腕で覆い衝撃に備えた。こんな事があれば聖職者はもとより
魔術士ギルドの面々が黙っていないのではないだろうか
「それにしてもレイドは何処に……分かりますか?できれば捕捉をお願いしたいのですが」
自身も空間の魔力を注意深く読み取りながら、ニルティアにも協力を申し出る
また闇の中に隠れられたり逃げられたりしたらたまらないので、何か目印になる物をつけて欲しいのだが
-
>>893-894
ニルティア『……あそこだ、柱の上から飛び降りている最中のようだな!』
腕輪が光ると、突然ニルティアの上半身が半透明で姿を現した。
指先から細い光を放ち、レイドのいる方角を指す。
そちらに眼を向ければ、橋を釣り上げている柱の一つから地面に向かって
飛び降りているレイドの姿が確認できるはずだ。
ネクロの攻撃の余波を受けているのか、ところどころに氷を纏っている。
光を当てられている事に気付いたようだがすぐに別の行動に移る事はしない。
出来ないのだろうか?
-
>>894-895
「ぼくの位置からは……ジェフ!」
近くにいるはずのジェフに呼びかける。
「彼を捕まえるんだ、どこでもいいから掴んだらツインモードを発動させる!」
『っしゃあ!』
レイドへ向かい飛びかかるジェフ。
が、ジェフより先にニルティアの光がレイドを捉えた。
「あ、あなたは?」
不意に現れた魔道書の精霊に驚くリッキー。
今度は聞こえたその声に従い光の先を見ると、
飛びかかっていくジェフと飛び降りているレイド……。
「(気付いたのに何もしない……?)」
『ってリッキー! この高さで発動したら俺が痛えじゃん!』
「着地した時に発動させるから心配しないで!」
レイドの腕に触れるような位置を保ちつつ、ジェフは彼と同行する。
彼らが着地した瞬間、リッキーはデュアライザーに触れてジェフの身を実体化させる。
「(今までの彼の身のこなしを見る限り、柱を蹴って方向転換くらいできそうだけど……)」
少しの疑問は抱いたまま、だが。
-
>>895
「あっ!ちょっと、ここは普通の人も通っているんですよ!」
ニルティアが姿を現した事を咎めて。今は私服だしニルティアも透けていてよく見えないかもしれないが
今でも秘密にしておきたい気持ちはあるようだ
「遠い……それに、狙いがちゃんと定まるかどうか……」
距離感、そしてレイドの近くに居るジェフ
光の柱は闇の力を持つ彼をも巻き添えにしてしまうし、物理攻撃も届きそうにはない
「……ならば――偉大なる主の言葉にて、かの存在を光の中に封じ込めん!」
シャルムが聖句を唱えると、レイドを中心とした空間に薄い光の柱が浮かび
地面や彼と同じ高さの空間に、聖句によって描かれた円形の魔法陣が浮かび上がる
アンデッドや魔術により作られた存在をその中に閉じ込める神聖術で
人間なら普通に通れるが純粋な魔術的存在ほどその束縛は強固になる
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>>896-897
「!」
シャルムの放った術に拘束されるレイド。
その姿勢のまま落下していく。
が、こうなってようやく柱を蹴り方向転換、というよりも体勢を整えてきた。
それからは束縛が強くなったのか、動くことはせずに橋へと落下する。
しかし器用にも体だけで受け身をとり転がることで負傷を免れる。
リッキーの言うとおり、この身のこなしで何故抵抗しなかったのか疑問が浮かぶ。
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>>897-898
『うぇっ!?』
レイドと共に神聖なる円陣の中に留まるジェフ。
完全に幽霊だが魔力はないため、すり抜けることはできるがそうすれば次には繋がらない。
体勢を整えたレイドを追い、彼が受身をとったところでその腕を取る。
「いくよ!」
―Twin Mode...Start UP
ジェフが実体化し、レイドの腕をしっかり確保する。
ジェフ「これでもう逃げらんねーぜ!」
「(ネクロさんの魔術の影響があったわけでもなさそうだ。
……そういえば!)」
リッキーは思い出した。
ネクロが「自分の術式と同じなら分身は動けないはずだ」と言っていたことを。
「(あれが分身だとすれば……!)」
右手に闇の力を集わせ、周囲を注意深く見回す。
昼より夜が近い時間であるならリッキーの視力は常人を上回る。
橋に降りたレイドにはジェフが、あるいはネクロやシャルム達が対応できるだろう。
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>>898-899
「やった!捕らえられました!
私はこの封魔結界を構築し続けるので、今のうちにレイドを攻撃してください!」
内側に居るであろうジェフに向かって呼びかけながら
魔法陣は回転しながら輝き、内側の存在をなお外に出さないようにしている
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>>899-900
>>シャルム
アル「おお、敵の動きを封じて更に追撃を促すとは・・・意外に徹底しておるのう」
ネクロ「黙ってろアル!このまま一気にーーー!」
魔銃を構えたネクロに対して、捕らわれたレイドは表情を変えずに口を開いた。
レイド「盗賊のずる賢さを、甘く見ないことだな」
ネクロ「強がりを!!」
ジェフが取り押さえており、さらにシャルムの拘束がある中、ネクロは引き金を弾いた。
>>リッキー
周囲を見渡すと、一カ所の違和感を感じる。
それは橋の向こう側、隣の区画へと繋がる通りだ。
微かな、魔力の塊の存在を感じたリッキーがそこに視線を向けると、そこにはなんと
自分たちに背を向けたレイドの姿があったのだ!しかし、背を向けたまま全く動こうとしない。
リッキーはこれに対しどうするか?ネクロ達にそのことを知らせるか
それとも自分で判断し行動を起こすか?
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>>900-901
ジェフ「っしゃ! 覚悟しやがれ!」
拳を振りかざしたところでレイドの不敵な発言。
ジェフ「どー考えても無理だっつーの! 潔く諦めろよ!」
ネクロが銃口を向けたのを知り、腕を掴んだままレイドの背後へ。
これでイタクァの弾丸はレイドにだけ命中するはず―!
そのときリッキーは橋の向こうにレイドを発見していた。
リッキー「(いた! ということはやっぱりあれは分身……。
いや、でもあの彼も動かない……?)」
ネクロさんによれば分身は基本動かせないはず。
アラン先生によれば都市一つを包囲できるだけの分身を展開させた。
となれば……背を向けているレイドも分身の可能性がある!
リッキー「闇よ翼の如く地を覆え 『ダークネス』!」
掌を天へ向け、追加詠唱。
この身にある闇も開放し、周囲一帯を闇で覆う。
リッキーを中心に、橋の向こうに居るレイドも範囲内だ。
範囲内でも視界が利くのはリッキーだけ、あるいはアルもだろうか。
レイドには暗視能力はないようだから、少なくとも更なる奇襲はし辛くなるはずだ。
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>>901-902
(この術、普段はあまり使われないのよね……
封じ込める間は隙になってしまうし、そんな事より素早く光に還してしまうほうが早いから)
アルアジフの言葉を聞いて心の中でぼやくがそれは一瞬の事
直ぐに結界の構築に集中しなおす。今の所内側から破壊するような事はされていないがその時は衝撃がこちらに来る
「どうですか!行けそうですか!?」
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