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ここだけ魔術のある世界
1
:
名無しの魔術師
:2011/11/21(月) 04:52:24 ID:aE0iMq0A
混乱防止のため、既にイベント進行中等の場合は極力もう一つのスレで。
参加する際の注意事項
・俺Tueeeeeeeeeeeや、厨設定、強さのインフレはほどほどに
・魔法は「魔元素設定」に沿った設定であることが望ましい
・『中の人の』安易な気持ちで人(自キャラ、NPC含む)を殺すな。死んだら生き返りません。
・鬱展開とシリアス展開は違います。ただし、↑と共に『キャラとして』相応しいなら問題はありません。
・場の空気は出来るだけ読もう。カオスな時もあります
・書きこむ前にリロードを
・描写はできるだけ丁寧に。認識のすれ違いを避けるためです。
・本スレの出来事は演技ですから恨まぬように、また演技に私怨を持ち込まない。
・眠い時は無理せず寝ましょう 健康を損ねないように
・多数対少数の場合は、少数の中の人たちのことも考えよう
・スルーされてもめげない
・一番重要なのは楽しませること、そして楽しむことです。
イベント、ストーリー展開に関する注意事項
・乱入されても泣かない。乱入が嫌なら先に断っておきましょう
・あまりにも無茶な振りをしない。されて困る事はしない
・次の日に持ち越す事も考えよう。
・単なる自己満足はほどほどに。
・乱入前に…
イベント発生場所に貴方のキャラクターが居る可能性がありますか?
相手のキャラクターとの関係はどんなのですか?
自分のキャラは何事にも首を突っ込むキャラですか? の3点を確認しよう。
・乱入する前にレスをしっかり読もう。
スレ立ては
>>900
or
>>950
or
>>980
or
>>1000
195
:
ハイパティア
:2012/02/09(木) 05:54:11 ID:???
>>194
“・・・相手のコピーなら私も作るけど、自分がされると何か気味悪いわねえ。”
“じゃ、行きましょうか?”
そっと室内に入って物陰からテーブルへ近づいていくちびA。
196
:
名も無くもない魔法道具屋
:2012/02/09(木) 05:54:38 ID:???
>>193
「あぁ、それがいいだろう……偶然という言葉もある事だからな」
リビアも自分が確証もなしに信用されるとは思っていないらしい。
もしネクロがそこまでお人好しだったら、この場で思い切り罵倒していただろう。
「しかし仮に俺の言った通りでも、その依頼は受けるべきだと思うぞ。
お前は噂では面倒事を抱え込むのが趣味だそうじゃないか、ちょうどいいだろう」
リビアなりに色々考えているんだろうが、今いち優しく言えないようだ。
197
:
ランタナ@ちびパティア
:2012/02/09(木) 05:55:42 ID:qC9BcMdw
>>195
”だよねー。でもこれがおいらなんだ”☆
注:実際には☆は書いていません。
同じくこっそりテーブルに近づくちびパティアC…もとい、ランタナ。
198
:
ネクロ
:2012/02/09(木) 05:57:48 ID:SVtv/fVA
>>196
「そんな趣味はねぇよ、俺どんだけ変人って思われてるんだよ…」
と、調合薬をいくつか用意してあったフラスコの中に入れて紙の束へと近づく
「えーとじゃあ適当に…」
>>194-195
テーブルに到着した時、丁度ネクロもテーブルに近づいていた。
紙片の山が上手い事影になって気付かれてはいない。
ネクロはおもむろにその中の一枚を取ろうと手を伸ばしてきた
199
:
ハイパティア
:2012/02/09(木) 06:03:09 ID:???
>>197
“私が気を引くから、その隙に潜り込むわよ?”
上を指差す。指差した先ではパティアBが手を振っている。
>>196
,198
と、そこに空中から降ってくる掌サイズの金髪の少女(のような何か)。
ネクロは見覚えがあるだろう。マギウス化していた際の小型精霊化したハイパティアである。
着地したチビパティア(B)は調合紙に滑って転ぶ。
そのどさくさに紛れてパティア(A)も紙片化して紛れ込んだ。
「グーテンモルゲン、マスターオブネクロノミコン?」
何事も無かったかのように挨拶する。
200
:
ランタナ@ちびパティア
:2012/02/09(木) 06:06:23 ID:qC9BcMdw
>>198-199
指でOKサイン。
「(レッツゴー☆)」
同じくちびパティアBが転んだ瞬間に紙片化し、紛れ込む。
201
:
ネクロ
:2012/02/09(木) 06:07:26 ID:SVtv/fVA
>>199-200
「え?」
調合用の紙を取ろうとして手を伸ばすと、その上にちっちゃいハイパティアが落ちてきた。
その上に優雅な挨拶で何事もなかったようにされた。
「よ、ようハイパティア…何時もいきなりだな」
たはは、と笑いながら彼女を丁重に紙の横に置くと、束にして何枚かを手にした。
きっと手にされた紙片の中にハイパティアAとランタナも紛れているだろう。
「今からちょっと確認で調合紙を作るとこだったんだ」
と、グツグツと調合薬が温められているフラスコに近づいた。
202
:
名も無くもない魔法道具屋
:2012/02/09(木) 06:09:06 ID:???
>>198
「そうか……。まぁ、情報源が街での主婦の会話では、元より信憑性の欠片もない情報だったな」
などと言いながらネクロを見守りつつ、片手で術式を展開する。
リビアの足元から風が吹き、それに合わせて腰を下ろしたリビアの体を風が持ち上げる。
言うなれば風の椅子といったところか。
>>199
「ン……?」
風の椅子に座りながら、ハイパティアとネクロの様子を眺める。
203
:
ハイパティア
:2012/02/09(木) 06:14:19 ID:???
>>201
B「ちょっとたずねたいことがあったから来たのだけど、
こっちのほうが気になるわね。」
足跡がついた紙を拾い上げてムシャムシャと食べ始める。
B「話は聞かせてもらったから、多分確認したいことは同じね。」
>>202
B「そちらの方は初めまして。
私は呪詛の預言書(スケアリー・サーヴァント)ことハイパティア。
今は訳あってマスターオブネクロノミコンに協力しているただの野良魔道書よ。」
ドレスの裾を持って丁寧にお辞儀する掌サイズの少女。
204
:
ランタナ@ちびパティア紙片モード
:2012/02/09(木) 06:16:52 ID:qC9BcMdw
>>201-203
「(わわわ!?)」
内心焦り倒す。が、
「(いやまだまだガマンガマン……)」
ネクロが掴んだ紙片の一部が軽くがさがさ音を立てた。
205
:
ネクロ
:2012/02/09(木) 06:19:26 ID:SVtv/fVA
>>202
「近所の奥さま方には俺はどんな人物に見られてるんだか…」
>>203
「尋ねたいこと?っておいおい…紙食べるのかよ」
「確認したい事が同じ?」
>>204
「えっと紙の量はこれで良し、あとはこの調合薬で溶かして固めて…ん?」
手にした紙片をマジマジと見つめる
「擦れた音かな?」
206
:
名も無くもない魔法道具屋
:2012/02/09(木) 06:22:01 ID:???
>>203
「魔導書だと……?」
つい最近、リビアの下にもそれは大層憎らしい魔導書が迷い込んだ。
色々あって、彼は今魔導書に対して嫌悪感しかない状態なのだ。
その為、声色が少し険しくなってしまったかもしれない。
「(しかしどうも、家のろくでなしとはまるで違うようだな)」
そりゃね……というのは中の人のry
>>204
「(紙が動いているような気がするが、目の錯覚だろう。最近疲れているしな……)」
207
:
ハイパティア
:2012/02/09(木) 06:25:32 ID:???
>>204
「今よ。」
ぼそりと呟く。ネクロには紙の擦れる音に紛れて聞こえないだろう。
>>205
紙片に何かぼんやりと光る文字が浮かぶ。
“気づかないなんて、おばかさぁん♪”
ポコーンと飛び出して額にキック(サイズ的にデコピンぐらい)し
羽を生やしてパタパタと目の前にホバリングしはじめるパティアA。
パティアBもそれを見てニヤニヤと笑っている。
>>206
「あら?何か気に障ったかしら?」
珍しく小ばかにした様子がない。意外とアドリブには弱いのだ。
208
:
ランタナ@ちびパティア紙片モード
:2012/02/09(木) 06:28:34 ID:qC9BcMdw
>>205-207
「(あぶなっ……気づかれるところだっt……お)」
よく見ると、若干藍色っぽい紙がある。
紙に光文字が浮かんだ瞬間―
藍色っぽい紙が勝手に派手に動き出しばさばさと手からこぼれだした!
それは勝手に一箇所に集まり、ネクロの目の前に居るちびパティアのシルエットになっていく……
ように見える
209
:
名も無くもない魔法道具屋
:2012/02/09(木) 06:28:57 ID:???
>>205
「さぁな、俺が聞く限りではろくでもない人物という印象だったが」
>>207
「いや……こっちの話だ。悪いな」
自分の都合を相手に押し付けても仕方がない。
例えそれがリビアの1/3にも満たない身体の少女の姿をしていたとしてもだ。
210
:
ネクロ
:2012/02/09(木) 06:34:26 ID:SVtv/fVA
>>207-208
「あいたー!?」
飛び出したパティアのキックがネクロの額に直撃する。デコピンの不意打ちを喰らったような感じか。
「て、テメェハイパティア!久々にきたと思ったら人をからかtt…ってうおお!?」
勝手に紙片の一部が飛び出し、その結果手にしていた紙束の殆どがばさばさ落ちてしまう
しかもそれはまたちびパティの形になってるように見える
「ハイパティア…イタズラもそこそこにしておかないと…!」
>>209
「なんでそこまで言われにゃならんのだ…!ゴミ出しだって守ってるし近所付き合いはきちんとしてるつもりだし教師職だって多分全うしてるってのに!!」
と嘆いてもちびっちゃいハイパティアやランタナにおちょくられてる様で言っても説得力皆無だ
211
:
ランタナ
:2012/02/09(木) 06:36:27 ID:qC9BcMdw
>>210
「Cancelっ」
と、見せかけて軽やかなドレスを着た藍目のドールになった!
「じゃじゃーんっ☆」
手には「ドッキリ大・作・戦☆」の看板。
どこから出したって? あー、たぶんパティアの記述の一部真似たんだよ。
212
:
ハイパティア
:2012/02/09(木) 06:36:53 ID:???
>>209
「そう?それならいいわ。」
紙片の残りを食べて何か分析をしているようだが、
これを見て魔道書の主食が紙だと誤解するかもしれない。
>>210
「そういう驚いた顔を見るのが楽しいから遊びに来ているのだけど?」
ニヤニヤ笑いながらハイパティアC(ランタナ)を見ている。
213
:
名も無くもない魔法道具屋
:2012/02/09(木) 06:42:17 ID:???
>>210
「俺に言われても困る……。
まぁ仕方ないだろう、一度ついたレッテルは中々剥がせるもんじゃないんだから」
>>212
名前に月とか夜とかオスとか付く奴なら間違いなく勘違いが生じたと思うが、
あいにくとリビアは冷静であった。
「(ああやって書物の情報を取り込む事が出来るのか? この世界には魔導書にも色々あるのだな……)」
214
:
名も無くもない魔法道具屋
:2012/02/09(木) 06:46:45 ID:???
>>211
「なんだ、アレも魔導書か!? くそ、頭が痛む……」
これ以上いると面倒に巻き込まれそうだ。
リビアに生まれつき備え付けられている面倒センサーが作動し、
それに伴って面倒アレルギーが発生する。
215
:
ネクロ
:2012/02/15(水) 02:48:51 ID:SVtv/fVA
>>211-212
「ぬおわっ!?」
目を丸くしてランタナに驚くネクロ。ここまで反応が良いから悪戯が止められない止まらないのだろう。
「ぐぬぬ…お前らなあ…!」
>>213
「そもそもレッテルがつくような事をした覚えがまるでない…って話がかなり逸れたな」
床に散らばった紙の一枚を拾う
「とにもかくにも作ってみるか…ホントに紙幣と同じような素材になるのか確かめるためにな」
なんとも言えない表情で言うと、ネクロはササッと調合を開始した。
数分後…少し皺の出来た、ややかさついた紙片が出来あがった。
ネクロはそっとそれに触れる
「……コイツは……マジだな…」
216
:
名も無くもない魔法道具屋
:2012/02/15(水) 03:34:00 ID:???
>>215
「騒ぎにあれこれと首を突っ込むからそういう噂が流れるんだ。
奴らは何かに付けて、或る事無い事を言い触らす性質を持っているんだ」
表通りに正式に道具屋を開店して、ここ数日で、それを嫌という程味わった。
「で……俺の言った通りだろう?」
ネクロが調合紙に触れるや否や、背後でぽつりと言う。
217
:
ネクロ
:2012/02/15(水) 03:50:02 ID:SVtv/fVA
>>216
「言い返す事もない…」
そして道具屋へと視線を向けて
「ああ、マジだったな……」
言いながら調合紙をマジマジと見つめる
218
:
名も無くもない魔法道具屋
:2012/02/15(水) 03:57:47 ID:???
>>217
「……それで、そいつをどうする心算だ?」
「まさかとは思うが、
今の事実を水に流して、笑顔で“ありがとうございました”なんて言うんじゃあるまいな?」
219
:
ネクロ
:2012/02/15(水) 06:33:09 ID:SVtv/fVA
>>218
「さて…どうしたもんか…」
「とりあえずコイツの納品まで数日あるから、色々と調べてみようと思う」
調合紙をビリビリに破りゴミ箱に入れると、ポットを取り出す。そしてゴミ箱の中に水を流し込んで紙を溶かした。
不用意な処分をして悪用されるのを防ぐためだ。
220
:
名も無くもない魔法道具屋
:2012/02/15(水) 07:25:36 ID:???
>>219
「そうか……まぁ、お前の好きにしろ。俺はお前の依頼主とは関係が無いからな」
面倒事に首を突っ込まないスタンスの人間として近所で噂されるといいな、
と、淡い期待を込めて、それとない返事をする。
「(人の噂というのは案外馬鹿に出来ないものだからな……。
そういう風に噂されれば、今日の様な依頼が舞い込んでくることも、もうあるまいよ)」
まぁ、大抵こういう目論見は失敗に終わるのが筋なのだが。
221
:
白い法衣の男
:2012/02/27(月) 00:20:26 ID:SVtv/fVA
砂海――ラダ公国の近辺の中でも特に特徴的な場所の一つである。
この場所のある一角…元、星の智慧の魔術師<超越者-オーバーロード->ロブ・ヴァールの拠点が存在する。
今日この日、一人の僧侶がロブの元を訪ねてきた。
来訪の知らせが前もってあったわけではない。ロブ・ヴァールからすれば突然の襲来だ。
眩しいくらいに白い法衣と、盲目なのか常に眼を閉じた顔が印象的な僧侶が現れた。
彼は鈴のついた杖で地面を探りながら一歩踏み出しこう口を開いた。
「私の名はエルガー、ロブ・ヴァール…貴方に協力を申し出る者です」
222
:
ロブ一派
:2012/02/27(月) 00:32:36 ID:???
>>221
ロブ「ホホ・・・。生憎だけどアタシはあまり協力者は募らない性質なのよ。
裏切られると厄介だからね?」
エーギル「そういうことですね。私も彼に信用してもらうために誓約(ゲッシュ)まで持ち出されたんですから。」
二人の男が前に進み出る。
もしも何らかの手段で探知できるなら奥のほうに頭の禿げ上がった研究員と陰気な少年の姿があることもわかるだろう。
223
:
エルガー
:2012/02/27(月) 00:41:39 ID:SVtv/fVA
>>222
「フフフ、その用心深さは魔術師として評価に値すると私は思いますよ」
奥へ顔を向ける素振りをしてから、エーギルとロブの方へ向き直るエルガーを名乗る男。
見えているのか?盲目なのは本当のようだが。
「改めて自己紹介をさせて頂こう、私はエルガー・J・イージス…表向きは医療を担う魔術師として各地を放浪している、そこそこ腕には自信があるので名は売れているらしい」
盲目の僧エルガーと言えばあらゆる難しい病の治療を成し遂げた男として有名だ。
ロブの部下として各地を奔走するエーギル辺りならば小耳にはさんだ事があるだろう。
「だが私の本当の目的は名声を得ることでも、増しては人々を病から救う事でもないのだ」
シャン…と杖の鈴が音を立てる。
「ロブ・ヴァール、貴殿と私の目標はおそらくは一件交わる余地はないだろう」
「だが、貴殿が求めるかもしれない書物を私はいくつか把握している…どうだろうか、お互いがお互いに欲しい物の為に共闘をしては頂けないだろうか?」
224
:
ロブ一派
:2012/02/27(月) 00:45:19 ID:???
>>223
エーギル「ああ、噂では聞いたことがありますねえ。」
ポン、と大げさに手を叩いてみせるエーギル。
ロブ「ふぅん・・・で、アンタの目的は何かしら?」
225
:
エルガー
:2012/02/27(月) 00:58:41 ID:SVtv/fVA
>>224
「私の目的はただ一つ、この閉ざされた両の眼を開く事のみ」
そっと杖を手にしていない左手で閉じた眼に触れるエルガー。
「死の病と恐れられた病魔を私はこれまでいくつも滅ぼし、助からないと言われた者を何十、何百と救ってきた」
「だがそれでも駄目だった、あらゆる治療法は意味を成さず、あらゆる技術でも私は視覚を手に入れる事が出来なかった」
エルガーはそう語りながら、指で瞼を広げて見せた。
そこにある眼球は筆舌にしがたい異形の異物のように変異している。
「貴殿でも知らないであろう、これは『魔染経脈変異』と呼ばれる症状で発症する者は50年、いや100年に一人いるかどうかと言われている」
「ロブ・ヴァール、貴殿の研究成果の中から『人体』に関する記述の悉くを私に譲ってほしい」
「代わりには私は魔界で記されたと言われる『カオス・バイブル』と呼ばれる魔道書の情報を貴殿に与えたいと思う」
226
:
ロブ一派
:2012/02/27(月) 07:52:25 ID:???
>>225
ロブ
「・・・・・・いいわ。すくなくとも無償で協力したいというコイツよりは、
自分の欲のために行動している分アンタのほうが信用できそうね。」
エーギル
「おやおや、私って信用されて無いんですねえ・・・。」
ロブが差し出した手にエーギルが一冊の書物を手渡す。
ロブ
「この知識をアナタがどう使うのか、見せてもらうわ。」
ロブの腕から黒い閃光が放たれ、エルガーの魂に直接記述の情報が与えられる。
ロブ
「それはまだまだ研究中の代物。
まだまだアタシのほうでも満足行くものではないけれど、とりあえずそれだけはアンタにあげるわ。」
227
:
ミルライン邸
:2012/02/28(火) 20:32:08 ID:.kXnP44M
ルグズ「うわ!ステラのブラジャーでっかい!」
メイドのステラ「ちょっ、若様!!なにしてらっしゃるんですかっ!?」
どたばた。
228
:
エルガー
:2012/02/29(水) 01:26:38 ID:SVtv/fVA
>>226
「ッ…」
こめかみを押さえ、一歩退くエルガー。しかし口端はつり上がり笑みを浮かべていた。
「交渉成立と言う事ですな、ロブ・ヴァール…では、私からはこれを」
法衣のマントを翻したエルガーは手にした杖を振るい術式を編む。すると淡い光の中から古びた羊皮紙が現れた。
長い年月の経過を感じさせるその紙の束を、エルガーはロブ・ヴァールへと差し出した。
「これはカオス・バイブルの一部…煉獄王が記したページ」
「たった十数頁の記述とは言え、これの価値が分からぬような愚か者ではあるまい」
手渡された記述はそれだけで大きな力をロブ・ヴァールやエーギル達に感じさせた。
記述に記されているのは煉獄王ベリアルの力の一部が術式や儀式様式などで述べられていた。
ベリアル…五賢者最強と言われたアスガルト・マエストロの二つ名、『ベリアルの再来』の大本の存在である。
「カオス・バイブルの記述同士は互いを呼び合い一つになろうとしている」
「記述を全て集めた時、貴殿の望む『結果』の近道になるやもしれんな」
229
:
ネクロ
:2012/02/29(水) 01:53:33 ID:SVtv/fVA
>>160-165
レフが先陣を切り、他の隊員達も動き出す。その光景を見てシカゴら18小隊も立ち直りやすくなっただろう。
そしてシェリやトッポが気づいたように、戦車型汚染獣の弱点が露出するのは強力無比な砲台が飛び出した時。
この状況をクライアはどう判断するか。そこへショウとヒナタが駆けつける。
汚染獣の圧倒的な力を前にしたリイン。皆には伏せているが廃貴族と契約したその身体は、恐怖心の裏側で闘争本能に満ちていた。
即ち、汚染獣抹殺の意思。
都市内部は汚染獣の砲撃と防壁の崩壊で騒然としている。
必死に非戦闘員を救助または避難させる者、破壊された防壁へと急ぐ者と分かれている。
汚染された箇所に向かうと、巨大な戦車型汚染獣相手に立ちまわる友軍の姿が確認できるだろう。
「…ショウと、ヒナタか……よし、俺に続け!汚染獣の注意をなんとかして都市から逸らす」
「ブルージュはこのまま5小隊の指揮を頼む
シカゴはリインとトッポ達を纏めて遊撃して汚染獣を挑発してくれ」
端子を通じて一気に各所に指示を飛ばすクライア。
「あくまで挑発だ!死に急ぐなよ!奴の砲台が飛び出した時がチャンスだが、俺から許可がでるまでは決して砲台に仕掛けるな!」
最後にそう指示すると、クライアは先陣を切ったレフ達の左後方の位置から戦車型汚染獣に向かう。
自分に続けと指示されたショウ達も続く事になるだろう。
「ショウ、俺が間合いに入ったら足場を作る!汚染獣の肩から顔面に仕掛けるんだ!
ヒナタは敵の車輪に一撃離脱を繰り返してくれ!車輪の破損が確認できたらすぐに教えてくれ!」
230
:
第5小隊
:2012/02/29(水) 02:28:26 ID:pow9/BMs
>>229
ブルージュ「了解だ! 仕掛ける時はこちらからも回す!」
そう応え、自身の小隊に目を向ける。
「おい、こら1年坊主! しっかりしろっ!!」
まず目に入ったのは、その場でへたりこむヒューガルテンと、立たせようとするサポート役の隊員。
ブルージュ「……そのまま付いていてやれ」
「しかし隊長!」
ブルージュ「なんだ、一人では怖いってか?」
「んなことありませんっての。了解!」
後を任せると、既に走り出したメンバーの後を追った。
先陣を切ったレフが、汚染獣めがけ剄力の棒手裏剣を投じている。
続くように魔弾が飛ぶが、今のところどれも有効打にはなっていない。
と、18小隊のトッポの魔術により土が盛り上がる。
少なくとも速度は落ちただろう。
「追いついた! いくぜ!」
「あいよっと!」
槍戦士の2人が左右から車輪目掛けなぎ払いを試みる。跳ね返されて終わるだろうが……
ブルージュ「第5小隊、一度散開だ!
弱点はわかった、機を計るぞ!」
一度攻撃を止める5小隊。挑発をより有効にするためだ。
231
:
第5小隊@都市内
:2012/02/29(水) 02:48:30 ID:pow9/BMs
>>229-230
ハイネケン「……洒落にならないな、これ」
アノ「―隊長から連絡す! 弱点は……」
アノ「こ、この穴開けた武装が露出した時……」
周囲の者にも聞こえたことだろう。
ハイネケン「もう一発撃たせるつもりか。俺でもちょっと耐えられないな……続きは?」
アノ「……18隊が挑発をしかける。万一に備えろ、ただし奴さんに気付かれないように」
ハイネケン「なるほど。不安を煽らないよう、外の様子を隠すため俺が盾で穴を塞ぐだろう。
ただそうすればこっちに撃ちかねないと読んでるわけだ(完全に読まれてるな……)」
アノ「だ、だったら?」
ハイネケン「俺の姿を隠せばいいんじゃないかな」
アノ「そのくらいなら余裕す! 外から見えなきゃいいんすよね」
アノが絵筆を取り出した。
232
:
シカゴ・クロックベル
:2012/02/29(水) 02:54:36 ID:???
>>229
「左右から仕掛けるか、多面的に仕掛けて目標を一つに絞らせないようにするんだ!」
シカゴは左方面から剄弾を顔目掛けて打ち出した。
あくまでも挑発
攻撃が当たればいいのだ。ダメージは二の次
大本命は弱点をさらけ出した時なのだ
233
:
ロブ一派
:2012/02/29(水) 10:55:28 ID:???
>>228
エーギル
「おお、これは・・・。」
ロブ
「素敵・・・!」
受け取った紙の束を、いつの間にか傍に居た灰色の少女に手渡し、研究所の奥へと持っていかせる。
ロブ
「ホホ・・・また新しい発見があれば、アナタにも教えてあげるわ。」
234
:
エルガー
:2012/03/01(木) 22:57:09 ID:SVtv/fVA
>>233
「それはありがたい…では、私は一度自分の隠れ家へと戻るとします」
そう言うと、エルガーの背後からゆっくりと褐色の肌に長身の男が現れた。
傭兵の剣士のようにも見えるが眼鏡をかけたその表情からは高い知性が感じ取れる。
耳が長い事と、肌の色からはぐれエルフかダークエルフだろうか?
「彼を私の伝言版として、ここに置かせていただきたいのだが迷惑ではないかな?」
235
:
ロブ一派
:2012/03/01(木) 23:04:00 ID:???
>>234
ロブ
「ホホ・・・まあいいでしょう。」
エーギル
「よろしくお願いします。私はエーギル・サイアードと申します。」
ダークエルフらしき男に手を差し出す。
236
:
エルガー
:2012/03/01(木) 23:15:47 ID:SVtv/fVA
>>235
ダークエルフらしき男「…エドガーだ」
エーギルと軽い握手をしてすぐに手をひっこめた。
「彼は私の親戚の様なものでね、助手をしてくれている」
「私が言うのも何だが、そこそこ優秀なので何か手伝わせてくれても構わないよ…では、私はこれで失礼させて頂こう」
エルガーは杖で地面を一度つくと、すぐに姿を消してしまった。
ここに、不気味な協力体制が出来あがるのだった。
237
:
名も無くもない魔法道具屋
:2012/03/04(日) 01:16:48 ID:???
【帝都、リビアの魔法道具屋にて】
「しかし何だ。収入源が出来たのはいいが、デスクワークは俺の性に合わんな。
俺も魔物やなんやを狩って暮らす職に就けばよかったか……」
( ^ω^)「おっおっ。でもあんたがまともに戦ってる所って見たことない気が…
……昔は凄い魔術士だったのも、作り話なんじゃないかお?」
('A`)「“五賢者”とか“七賢人”とか世間に知れた異名もないしな」
「お前ら、ちょっとそこに直れ。その暑苦しい鎧ごと灰燼にしてやる」
医療班からの頼み事で来店した騎士二人相手に大人気ない対応をするリビアであった。
238
:
トッポ
:2012/03/04(日) 19:38:07 ID:???
>>229
,232
「多面的か……なら!」
シカゴとは異なる右から強力な冷気の魔術を放つ。
狙いはやはり、車輪の凍結。
また、先ほどドーム状に盛り上がった地面が崩れると、今度はその場所が穴になる。
戦車型汚染獣の移動を妨げつつ、狙いを狂わせることができるだろう。
239
:
ショウとヒナタ
:2012/03/07(水) 22:57:47 ID:???
>>229
『了解』という掛け声と共に、姉弟はクライアに続いた。
駆ける最中、クライアからの指示を聞いたヒナタが二人から離れる。
二人に合わせていた速度を跳ね上げ、汚染獣の車輪目掛けて疾走する。
汚染獣はヒナタを認識するだろうか? 認識したとして対応しようとするだろうか?
いずれにしてもヒナタがやる事に変わりはない。
汚染獣が間合いに入り次第、全力の一撃を叩き込むのみだ。
問題は、他の者達による妨害がどれだけ効果を発揮するか――
一度の妨害で、汚染獣に迫れるだけの間合いに踏み込めるだろうか。
240
:
南大陸/対戦車型汚染獣戦 再開
:2012/05/06(日) 18:34:53 ID:SVtv/fVA
>>5
小隊、18小隊
シカゴの剄弾で意識が逸れた汚染獣の車輪に、再び食らいつく5小隊の連続攻撃。
しかし深追いはせずに瞬時に後退、苛立ったように左肩の弩弓を向けようとしてトッポの放った冷気が車輪の一部を凍結させて大きくグラつく汚染獣。
盛り上がった地面が崩れその穴にもう片方の車輪をめり込ませるが、また非常識な回転で体勢を立て直そうとしている。
―――其処に、詰めと言わんばかりにクライアが汚染獣の真正面に急接近する。
汚染獣の視界に映るのはクライアだ。ヒナタがまた車輪の方へ回った事に気付いてはいまい。
すぐ後ろにいるショウへそのままの速度で突っ込めとGoサインを出すと、やや右へそれて剄に満ちたロングソードを振り上げた。
クライア「そ――――らあぁぁっ!!」
クライアの放った剄は氷結属性に変化して堅い氷の上り坂を造った。坂の先端は鋭く汚染獣の胴体に叩きつけられる。
同時に、ヒナタは間合いに汚染獣の車輪を捉える。
ショウはクライアの言葉通り足場を用意された。このままそれを駆け上がり肩から頭部を叩きのめす事になる
241
:
ショウとヒナタ
:2012/05/06(日) 19:00:58 ID:???
>>240
見事なタイミングで用意された足場を捉えると、ショウは剄の出力を更に上げる。
肉体を巡る剄の量が増幅された事により、今まで以上の速度――全力を以て、クライアが用意した足場を疾走する。
その最中、ヒナタが動いた。
汚染獣の足たる車輪を目前にし、構えていた術式兵装を『斧』に変形させる。
巨大な車輪を一撃で打ち崩すには、少しでも威力のある武装にすべきと考えたのだろう。
『はあぁぁぁぁぁっ!!』
斧を大きく振りかぶり、悪魔染みた身体能力に任せ、一閃。
車輪の一つは凍結し、一つは穴に埋もれた状態では、更にもう一つの車輪へ振り落とされた斧刃から逃れる事は出来ない筈だ。
それに合わせるように、坂を駆け上がったショウが跳躍する。
汚染獣の肩に飛び乗り、そして再び跳躍、着地先は――頭部。
「串刺しに……なっちまえぇぇぇぇえええ!!」
空中で刀を構え、その切っ先を汚染獣の頭部へ向け、振り落とす。
落下の勢いと、剄が駆け巡る肉体による推進力と、剄により補強された刃。
ショウの渾身の一撃は、立て直そうと暴れる汚染獣の頭を穿つ事は出来るだろうか。
242
:
戦車型汚染獣
:2012/05/06(日) 19:10:52 ID:SVtv/fVA
>>241
ヒナタの渾身の一撃は見事にダメージを蓄積された車輪を拉げさせ破壊する
固有体汚染獣は時間と共に身体の損傷を修復していくが、すぐに治るような損傷ではない。
汚染獣の機動力が大きく抉り取られた直後、ショウが全身全霊をかけて刃を振り下ろす
瞬間の間に両手を十数回近くの衝撃が襲うにも関わらず穿たれた一撃は汚染獣の頭部を串刺しにした。
ゴォォォォォォォオと地鳴りのような低音が汚染獣から放たれる。
頭部に居座るショウを振るい落とそうとしながら身体を派手に左右に振りだした。
そしてビキビキと胸部が音を立てているのが聞こえる。
クライア「! ショウ、ヒナタは全速で離脱!各隊員は決して奴の正面に立つな!!」
243
:
ショウとヒナタ
:2012/05/06(日) 19:16:48 ID:???
>>242
「!」
ショウは振り落とされる前に跳躍し、地面に降り立つ。
そして残りに余裕の無い剄を脚に巡らせ、汚染獣の正面には立たないよう全力で退避する。
もちろんヒナタもショウに続いて移動し、彼を庇うように位置取る事は忘れない。
244
:
クライア
:2012/05/06(日) 19:30:15 ID:SVtv/fVA
>>243
小隊員達は汚染獣を前後左右の斜め側で囲むように待機する。
追い詰められた汚染獣が胸部の装甲を緑色の煙を吹きだしながら解放すると、ダメージが原因かメキョ、メキョと音を立てて砲台が露出していく。
「―――総員、全火力を砲台へ集中!遠距離攻撃の術を持たない前衛武芸者は車輪と後部へ攻撃を集中!!」
クライアの指示で5、18小隊の火力が一気に集中していく。
剥きだしの砲台に攻撃が直撃するたびに汚染獣の不浄な体液が大地を汚していく
(まだ足りないってんなら……)
反対方向で指揮を執っていたブルージュ、そして遊撃隊として動いたシカゴ…
そして一番汚染獣の近くに、クライアの近くにいたヒナタとショウは眼を疑うだろう。
クライアが再びロングソードを手に汚染獣へと≪正面切って≫突っ込んでいった!
「中枢を――――破壊するっ!!」
既にエネルギーが蓄積されていた砲身に、焔を纏った剣を思い切り突き立てた瞬間――ガラスが割れるような音が一面に響いた。
戦車型汚染獣はぐらりと後方に傾くと、剣の刺さったまま真上を向いた砲身から行き場を失った砲撃が空目掛けて放たれていった
245
:
ショウとヒナタ
:2012/05/06(日) 19:42:05 ID:???
>>244
「え、ちょっ」
既に猶予も幾許か、という所であった筈の砲身に突っ込んでいくとは予想外だった。
慌ててショウは止めようとするも、間に合わず――砲撃が放たれた。
……遮る物など何も無い、空目掛けて。
「…………」
汚染獣の近くに居た為、強烈な発射音から表情を顰めている。
だが二度目という事もあり多少は慣れたのか、刀を構え、どう動くべきか悩んでいるようだ。
一方でヒナタは武器を構えず、傾いた汚染獣を見据えているだけである。
さて、先のクライアによる一撃で、汚染獣はどうなったのだろうか?
246
:
クライア
:2012/05/06(日) 19:51:06 ID:SVtv/fVA
>>245
汚染獣は発射した姿勢のまま、発射の勢いに押されるように仰向けに倒れてた。
そして、身体中からドロっとした体液を排出しながら、それに埋もれていくように身体が崩れていっている。
ブルージュ、シカゴは汚染獣に対する知識が下級生よりもあるので察する事が出来るだろう。様子を確認していたシェリやアノニマスにも。
汚染獣の身体には自身の命を繋ぎとめる「核」のようなものがある。所謂重要器官だ。
普段の様子から全くもって似合わない無茶をしたクライアが肩で息をしながら――残念ながら術式兵装は汚染獣の一撃と共に空の塵になたようだ――ゆっくりと息を吐きながら語りだした。
「いやあ、危ない危ない…奴の重要器官が砲身って分からなかったら核を破壊できずに消し飛んでいたかもなあ、いやあこの歳でチビりそうになったぜ…参った参った…」
おそらく現場にいる各隊長達は文句の一つでも言ってやりたい顔をしているだろうが、クライアはお構いなしに、普段の調子に戻ってこう宣言した。
「汚染獣撃破、近辺に対する警戒をしながら荒野都市へ帰還するぞ」
ビッ、と人差し指と中指を立てて決めポーズで誤魔化すつもりのようだ。とんでもない無茶をした事を。
247
:
ショウとヒナタ
:2012/05/06(日) 19:57:35 ID:???
>>246
「えーっと……いえ、了解しました、はい」
結果論ではあるが、しっかりと脅威は討伐されたのだから、文句は言うまい。
ただ、見事に消し飛ばされた術式兵装だが、それはどうするのだろうか。
まぁ考えていてもしょうがないか、と。
とりあえずは隊長殿の指示に従い、近辺警戒を怠らず都市へ帰還する事にした。
248
:
クライア
:2012/05/06(日) 20:08:52 ID:SVtv/fVA
>>247
帰還の道中でクライアは…
シカゴから「総隊長があんな真似をして万が一の時はどうするのか」と責められ、ブルージュからは「隊長があんな真似をしては部下に示しがつかない、功を焦った馬鹿が真似したらどうする」と小言を言われ続けていた。
実際隊長としては酷く非常識な真似をしたのだから何も言えず、済まないと繰り返すばかりだった。
キース「実際、隊長もかなりテンパってたんだろうな…早いとこ潰さないと都市も俺達もやばかったし…まさかあんな大砲使われるなんて思わなかっただろうしな」
周囲に視線を向けつつだが、キースがショウの隣を歩きながらそう呟いた。
249
:
ショウ
:2012/05/06(日) 20:17:41 ID:???
>>248
(あーあ、まだ説教されてらー)
隊長二名の気持ちも分かるが、そろそろ許してあげても良いのではないだろうか。
と、横から口出ししてはシカゴ達の矛先が自分にも向きかねないので、黙っておく事にした。
「ん……だろうな。あれで固有体って言うんだから恐ろしい限りだよ」
声で誰かを察したのか、視線を向けず、肩を竦めて返答する。
「で、この後は警備担当だったっけ。大物とやり合った後だとなかなかキツいよなー」
250
:
シカゴ・クロックベル
:2012/05/07(月) 01:36:03 ID:???
>>248-249
「総隊長があんな真似をして万が一の時はどうするのか」
と険しい顔をしてツッコむシカゴ
「だがまあ、私でもああしていたかもしれないな。
追いつめられていたら。窮鼠猫をかむと言うやつだ」
シェリはというと
端子を一通り飛ばし終え、周りに他の汚染獣がいないことを確認してから
ショウの隣を歩いていた。
シェリ「……」
251
:
第5小隊
:2012/05/07(月) 18:41:42 ID:5CJQBwIU
>>248-250
「全く、功を焦った馬鹿が真似したらどうする」
などとこぼすのは、そんな馬鹿に心当たりがあるが故でもある。
「それに言ったはずだ、仕掛ける時はこっちからも1人出すと。
まあ、気持ちはわかるがな」
その横で、見せ場をなくしたレフが若干ご機嫌斜めな表情をしていた。
「……一年坊主、あんたはよくやったじゃないか。そうだろ?」
失意のまま帰還するヒューガルテンは、
付き添うサポーターの先輩の言葉にも黙って頷いただけだった。
「大丈夫かあれで?」
「大丈夫じゃないだろ……かといって俺達がなんとかできるわけでもないぜ」
--都市内--
アノ「隊長から連絡、敵汚染獣撃破す!」
ハイネケン「ん、そうか」
大穴の前で、展開していた盾形兵装を義手へと戻すハイネケン。
視力のよい者が外から都市を見ると、
空いたままの大穴の向こうに突如としてアノとハイネケンが現れたように見えるだろう。
実際には、ずっとハイネケンの大盾が穴を塞ぐように展開されていたのだが、
アノの魔術で穴しかないように偽装されていたのだ。
252
:
クライア
:2012/05/07(月) 19:44:00 ID:SVtv/fVA
>>249-251
「いや、自分で作った段取り無視した上に馬鹿な真似やったことは十分反省してるからもう勘弁してくれ…」
「レフも悪かったな、見せ場は次ちゃんと譲るからお前ら戻ったらさっきの事はうちの副隊長には内緒にしておいてくれよ頼むから…」
ちらと、俯くヒューガルテンに視線を向けるクライア
「…そういや、度胸があるとは思ってたけどまだ一年坊主だったかアイツも…お、アノニマスとハイネケンがフォローしててくれたみたいだな」
ゲートを通るのも無駄足になるので、汚染獣の開けた大穴から都市内部へ入る事にする一同。
>>シェリ、ショウ
キース「警備任務の時はもうちょい人数もいるし、内部には丸々13小隊がいたから少しは休めると思うぜ…しかし」
大穴を見ながらキースは苦々しく言葉をつづけた
キース「避難にも人員裂いてなかったらどうなってたか…とにかく、でかいのは仕留めたから今夜から何日かは落ち着いてほしいもんだぜ」
討伐隊はようやく荒野都市内部へと帰還する。
東側に回っていたアオイ、イーグリット達とも合流した。やはり小型汚染獣が押し寄せようとしていたらしいが、先回りが幸を制しせん滅に成功したと言う。
253
:
シカゴ・クロックベル
:2012/05/08(火) 00:24:41 ID:???
>>252
「しかし武器がなくなってしまったが予備はあるのか?」
先程武器が一緒に消滅してしまったが
果たしてクライアはどうするつもりなのだろうか。
シェリ「あの大きさの汚染獣ですから
もっと他にも汚染獣を呼び寄せるかと思いましたが
どうやら取り越し苦労だったようです」
254
:
クライア
:2012/05/08(火) 00:31:45 ID:SVtv/fVA
>>253
「一応、予備はあるぜ」
「けど通常兵装だからカスタムは何もされてないが…仕方ないな、戦場じゃ武器ってのは使い捨てだ」
名残惜しそうについ先ほどまでロングソードを握っていた手を見つめるクライア。
「実はあれ二本目なんだよな、長く使ってたから愛着はあったけど仕方ないさ」
アオイ「推測ですが、その戦車型汚染獣は群れを形成するよりも成長する事を優先していたのかもしれないですね」
合流したアオイがシェリの発言に意見を向けていた。
255
:
シカゴ・クロックベル
:2012/05/08(火) 00:46:00 ID:???
>>254
「通常兵装なら、先程のような無茶はしなくて済むな」
と茶化すように言った。
シェリ「それならそれで
あの段階で倒せたのはラッキーです」
256
:
ショウ
:2012/05/08(火) 00:47:20 ID:???
>>250-252
(うおっ)
いつの間にやら隣を歩くシェリを見て内心驚く。
と言っても一瞬肩を震わせたので、シェリ本人にバレていそうだ。
何はともあれ気を取り直し、キースの方へ視線を向けて、
「まさか大物が続けて、って事は無いだろ……たぶん。そう願うよ」
そして合流したアオイ達の話を聞くと、
「やっぱ汚染獣ってのは汚染獣に釣られて来るもんなんだなぁ」
と、自分たちとは別の所で戦いがあった事への感想を述べた。
257
:
クライア
:2012/05/08(火) 00:50:58 ID:SVtv/fVA
>>255
「ああ、俺も命は惜しいからあんな真似は二度と無しだ」
苦笑を浮かべ、都市内部に入ってからメットを外すクライア。ポケットから煙草の入ったケースを取り出す。
「クロックベル、さっきも言ったが心配性のフェイスには今回の事は内密n
フェイス「何が内密ですか隊長?」
煙草をくわえてマッチ棒を手にしたところで、クライアはそれをぽとりと床に落としてしまった。
そう、アオイ達が合流しに来たのだから12小隊のメンバーが来ない理由はない。
アオイ「そうですね、何にしても今夜はちゃんと警備をしておいた方が良いですね…付近の調査の件もありますし」
258
:
第5小隊
:2012/05/08(火) 00:54:58 ID:5CJQBwIU
>>252-256
レフ「終わっちゃったものは仕方ないんでー」
ブルージュ「そこはまあ黙っておいてやるさ。
ただ、学園に戻ってからレフにケーキ要求されるかもしれんぞ」
同じくヒューガルテンを見やるブルージュ。
ブルージュ「2年目だがな。しかし……」
―こいつを立ち直らせる時間はないな。
ハイネケン「お帰りなさい」
アノニマス「いやーばれたらどうしようかとヒヤヒヤしてたっス」
259
:
アオイ
:2012/05/08(火) 00:56:02 ID:SVtv/fVA
>>256
キース「俺だってそんなのはゴメンだ…けどまあ、汚染区域の調査も任務に入ってるんだ…多かれ少なかれ、あと一回くらいは大物とやりあう事になるかもな…」
「汚染獣も知恵がついてるからね…大型が暴れた後の残飯目当てに小型が集まるのは良くある話だよ」
「まあ、大型は都市を食いつくしてからさらに集まった小型を捕食するんだけどね…」
ゾッとする話だ。
一方そのころ、クライアが三本目の死亡フラグを踏み抜いていた。
260
:
クライア
:2012/05/08(火) 00:58:44 ID:SVtv/fVA
>>258
喫茶店のありふれたもの一つくらいならと軽口で返した直後だった。
>>257
でシカゴにも改めて口止めしようとしていた時、12小隊の面々も迎えに来ていた。
当然、副隊長のフェイスも。
キース「……」
同じ都市出身の、現役一年生のキースが、チラとヒューガルテンに視線を向けているのにブルージュは気付くだろう。
261
:
シカゴ・クロックベル
:2012/05/08(火) 01:00:23 ID:???
>>256
シェリ「汚染獣は汚染獣を感知出来るようで
大型のものだと付近の汚染獣を呼び寄せることがあるんです」
びくついたショウをちらっと見てから答える。
>>257
「あ、ああ。今度一緒に秘密の訓練でもするかという話をしていたんだ」
シカゴが逆に地雷を踏んでいた。
262
:
第5小隊
:2012/05/08(火) 01:05:00 ID:5CJQBwIU
>>256
>>259
「「想像もしたくないな……」」
ショウとアオイの会話が聞こえたのだろう。見事にハモる槍使い2人。
>>260
ブルージュ「遅かったようだな、クライア」
軽くにやっと笑った。
が、すぐに真顔に戻る。
ブルージュ「(18のキースか……確かあいつもここ出身だったな)」
ヒューガルテンは、やはりいつものバカを置き去りに俯いたままだ。
263
:
クライア
:2012/05/08(火) 01:13:40 ID:SVtv/fVA
>>261-262
フェイス「ひ、秘密の訓練!?」
人前では(バレバレも良いところだが)クライアに対する想い諸々を隠しているフェイスもこればかりは動揺を隠せないようだ。
面白いほど顔が赤らんでいる、怒り顔と共に。
「ク、クロックベル!それは流石に…」
フェイス「隊長!詳しく話を聞かせて下さい!さっきの戦闘の事も含めて!」
キースの防護服を見ると、部隊マークは12小隊のものだった。そう言えばショウ・アキツキは元12小隊だった事をブルージュは思い出すだろう。
キース「…おい、アンタ」
俯くヒューガルテンに重い声で話をかけるキース。ヒューガルデンは反応するだろうか?
264
:
ショウ
:2012/05/08(火) 01:14:48 ID:???
>>261
「へー……だから『親玉が子分を引き連れているような状態』で遭遇する事が多いんですね」
今までの汚染獣戦を思い返してみると、単独の汚染獣を相手取った事は少なかった気がする。
ちなみに、ショウがびくついたのはシェリが唐突に現れた(と思っている)事によるもので、既にいつもの様子だ。
>>259
>>262
「うっわぁ」
会話の当事者はアオイの話を聞き、実にゲンナリとした表情を浮かべていた。
この後に食事が出されても、食欲が湧いて来ないかもしれない。
>>263
「あ、先輩達が修羅場を構築してる」
一言。
265
:
第5小隊
:2012/05/08(火) 01:21:10 ID:5CJQBwIU
>>263
アノニマス「何か話が若干ずれてる気がするスけど」
ハイネケン「黙っていたほうが面白いんじゃないかな」
ブルージュ「(12だったか……。そういえば)」
ちらとショウのほうを見る。
ブルージュ「(元12、か。しかし何故18に移ったんだあいつは)」
ヒューガルテン「……」
無言のまま、キースに視線を向けるヒューガルテン。
やはり同郷の同級生とあれば気になるのだろう。
266
:
シカゴ・クロックベル
:2012/05/08(火) 01:24:22 ID:???
>>263
(何か私はマズイことを言ったのだろうか)
「???」
頭に?が浮かび上がっているシカゴ
>>264
シェリ「はい、だから大型のものがいた場合は
戦闘中も倒した後も油断出来ません。
周りに何も守るべき対象がない場合は逃げることを優先した方がいいです」
相変わらずあまり感情が表に出ないシェリだが
ショウはシェリの微妙な表情の変化には気付けるようになってきただろうか?
びくついたことに対して、少し面白いと感じているような表情をしている。
他の小隊の者たちでは全く気付かないであろう表情の変化だが
267
:
クライア
:2012/05/08(火) 01:35:31 ID:SVtv/fVA
>>264-266
「ブ、ブルージュなんとかしてくれ!」
フェイス「それに隊長!何故兵装を無くしてるんですか!?無茶しましたね!したんですね!?」
アオイ「だ、大丈夫だよショウ、それに皆さんも
滅多にそんな悲惨な光景に出くわすわけじゃないし…」
キース「…これが、学園都市を出た後の俺達の日常になるかもしれないんだ
…ヒューガルテンだったか?もし折れちまったなら、道を変えた方が良いぜ…後輩の生意気な助言だ」
そう言って、ショウ達の方に12小隊の方へ戻ると告げ、キースは行ってしまった。
そのあとも汚染獣撃退と言う事で士気も高いままに一同は休息を取る事になる。
夜から始まる見回りや警戒はアイネズ率いる13小隊が序盤を引き受けてくれたので、汚染獣戦に出た者たちはゆっくりと身体を休めることができるだろう。
さて、その夜――――
視点がいきなり変わるが、君達はどういう行動を取るだろうか
・宿舎にてそのまま休む
・都市内の様子が気になるので出歩く
・思う所があり、防護服を纏って都市のすぐ外へ
268
:
第5小隊
:2012/05/08(火) 01:48:45 ID:5CJQBwIU
>>267
ブルージュ「そいつは無理な相談だな」
ヒューガルテン「……うるさい」
その一言は、キースが言った後にぽつりと発せられたものだった。
----夜----
ハイネケン「初日から大歓迎されてもね」
ブルージュ「まあ仕方あるまい。それが俺達の仕事だろう」
「あれ、レフは?」 「もう寝たぜ」 「早っ!?」 「アノニマスのほうが早かったぜ」
ブルージュ「巡回は13が受けてくれているんだ、俺達も遠慮なく休むとしよう」
ハイネケン「明日に響くのもごめんだしねえ。ではお休み」
「お前あんまり何もしてねーじゃん!」
大半の隊員はそのまま休むことを選んだ。が―
ブルージュ「……全く、だんまり決め込むのなら最後までおとなしくしていろ」
防護服を着込み、都市のすぐ外へと向かう。
恐らく―いや、間違いなく―失意を見たヒューガルテンがそこにいるであろうから。
アノニマス「(右よし左よし擬態よしっと……)」
その影で、さっさと寝たはずのアノニマスがこっそり宿舎を抜け出して都市内へ繰り出していた。
269
:
シカゴ・クロックベル
:2012/05/08(火) 01:50:43 ID:???
>>267
「少し都市の様子でも見ておくか。
地理を把握しておこう。何か面白いものもあるかしれないからな」
シカゴは都市へと繰り出した。
270
:
ショウ
:2012/05/08(火) 01:54:09 ID:???
>>267
「んー」
宿舎で用意された個室にて、身体を伸ばしている。
長期間の休息は取っていないが、人並み外れた回復力のおかげか、ショウは問題なく動ける程度になっていた。
「……そういや、まだ都市内部の様子って見回れてないな」
いきなりの襲撃でそんな余裕も無かったのだから仕方ないが。
「まだ時間はあるし、今の内に見ておくか」
念の為に術式兵装を持って、都市へと繰り出すのであった。
たぶんヒナタ辺りも一緒だ。
271
:
名無しの魔術師
:2012/05/08(火) 02:03:40 ID:SVtv/fVA
>>268
―都市外周部―
かろうじて都市精霊の加護の影響がある為、外壁付近の外周部は空気が汚染されていなかった。
その為、メット無しでも問題はないが何かあるといけないのできちんと防護服を着込むのは常識だ。
今夜は、月が馬鹿みたく大きく見える。月明かりが照明のように荒野都市を照らしていた。
ブルージュの睨んだ通り、すぐ近くにはヒューガルテンがいるだろう。そしてもう一人が瓦礫を椅子代わりにして座っていた。
もくもくと、白い煙草の煙が出ているのですぐ分かる。クライアだろう。
>>269
>>270
宿舎をそれぞれのタイミングで出たシカゴとショウ達、それぞれ興味を惹かれるのは何処だろうか?
・住民が多く集う繁華街方面
・特に何も観るもののない遊歩道方面
272
:
ショウとヒナタ
:2012/05/08(火) 02:09:18 ID:???
>>271
「姉さん、何処に行く?」
『私は何処でも構わないが……強いて言うなら繁華街かな?』
「じゃ、そこで」
道はよく分からないがとりあえず姉弟は繁華街へ向かう事にした。
ニア 住民が多く集う繁華街方面
273
:
シカゴ・クロックベル
:2012/05/08(火) 02:12:57 ID:???
>>272
「ふむ、遊歩道方面にでも出てみるか。
トレーニングには向いているかもしれないからな」
274
:
ブルージュ
:2012/05/08(火) 02:16:13 ID:5CJQBwIU
>>271
「この辺りが限界点、か……」
やはりこの都市はもう長くはない。改めて感じる。
眩いほどの月光を遮る人影が見えた。
巨大な剣を振り回し、振りかざし、はちゃめちゃにぶん回すやや細身の姿……ヒューガルテンだ。
声は聞こえないが、心の唸りが聞こえるような錯覚を覚えた。
彼に歩み寄りかけた時、紫煙と共にあるもう一つの人影を見つける。
「クライアか……」
275
:
名無しの魔術師
:2012/05/08(火) 02:18:36 ID:SVtv/fVA
>>272
道中で警備についている13小隊の面々とすれ違ったりもした。…彼らの風貌のせいか、不良が夜の町を徘徊してるようにも見えるが。
繁華街は地理に明るくなくてもすぐに見つけられる。人がにぎわっているのですぐに眼につくのだ。
荒野都市は物資に乏しいが、それでも繁華街の方は夜だと言うのに人でにぎわっていた。
様子を見るに、久しぶりの安全な夜を喜んでいると言った所だ。
出店などもあるが状況が状況なので大したモノは並んでいない。
それにしても、今日は月が良く見えるせいか町の街灯が必要ないと思うほどに照らされていた。
そんな時、見知った顔がこちらの方へ歩いてくる。
現在都市内を見回り中の、アイネズだった。
>>273
月明かりにのみ照らされた遊歩道は、荒野都市の荒廃のさまを良く見せてくれた。
まるで世界の終わりとでも言うような景色にすら見えなくもない。
道なりに歩いていると、人影が見えるのに気付く。
アオイの姿だった。
276
:
クライア
:2012/05/08(火) 02:22:38 ID:SVtv/fVA
>>274
「ようブルージュ…ヒューの奴、俺にも気付かずあそこでずっと"戦ってるぜ"」
素振りをしている、とは言わずそう話すクライア。既に4本も煙草を吸いきっているようだ。吸い殻が足元に落ちている。
「らしくないのはさ、分かってるが……ちょっと凹んだよ、今回の戦闘は」
「策を練る暇もなくさ…全く、アイツみたいに浮き足だった奴や、折れかけた奴を引っ張るのが隊長の仕事だってのになブルージュ…」
多かれ少なかれ、クライア自身も今日の事で想うことがあるようだ。
277
:
シカゴ・クロックベル
:2012/05/08(火) 02:23:27 ID:???
>>275
「何もないな。寂しい景色だ。
都市の外とあまり変わらない」
そして歩いて行くと
「アオイか?」
278
:
アオイ
:2012/05/08(火) 02:29:31 ID:SVtv/fVA
>>277
「隊長?」
声をかけられ、少し驚いた顔でそちらに視線を向けた
「奇遇ですね、こんな殺風景な場所で」
「…少しだけ、気になる事があって出歩いていました…それでほら、ここ軽い上り坂になってるんですよ。都市の町並と外部の景色が見えるでしょう?」
今夜は月が明るいから良く見えますね、と夜空を仰ぐアオイ。
279
:
名無しの魔術師
:2012/05/08(火) 02:31:51 ID:5CJQBwIU
--都市内・某所--
「スーパームーンか……」
『上位クラスの出現が予想されますね』
「でなければ私に特令が出る事はないだろう」
路地裏の屋根の上、何者かと会話を交わす一人の騎士。
その姿に誰も気付かない。
「さて……そろそろ来る頃か」
言い終わる前に、屋根を上がってくるローブ姿の人物が彼らだけに見えた。
「お待たせいたしました、黒輝士様」
「その呼び方はやめてくれと言わなかったかい?」
「いや、つい出てしまうんスよ……。 お約束の品はこちらです」
「ありがとう。しかし君も大変だな」
「"仕事"スから」
―武芸者の知らないところで、静かに戦いが始まろうとしていた。
それは誰にも知られることなく終わりを告げるだろう。
280
:
ショウとヒナタ
:2012/05/08(火) 02:32:17 ID:???
>>275
(こうして見ると、学園都市って恵まれた環境なんだな)
賑やかな街の様子を見て、そんな事を思う。
何を今更――とも感じたが、学園都市で暮らしているからか、危機感覚も麻痺してしまっていたらしい。
腑抜けたつもりはないが、反省せねば。
そんな事を思いつつ、無言のままヒナタと共に歩いていたが、
「あ、先輩。巡回お疲れ様です」
見知った姿――アイネズを見て、会釈と共に挨拶。
ヒナタも声には出さなかったが、続くように会釈した。
281
:
シカゴ・クロックベル
:2012/05/08(火) 02:33:42 ID:???
>>278
「気になること?
私はトレーニングがてら、都市の地形を把握しようと歩いていたところだ」
アオイの隣に並ぶ
「そうだな。よく見える」
282
:
アオイ
:2012/05/08(火) 02:41:31 ID:SVtv/fVA
>>280
アイネズ「おや、ショウじゃないか…そっちはお姉さんだったっけ」
此処に来た時の乗り物酔いはすっかい完治したようで、何時も通りの様子だった。
アイネズ「来た早々に汚染獣戦とは面食らったねお互い…そういや、ショウのお姉さんとこうして話すのは初めてだっけ?研究都市の件ではお世話になりました」
と、軽いノリで会釈を返すアイネズ。顔を上げると、空の月に視線を移す
アイネズ「都市の内部じゃもう混乱はないね、あとは明日の調査までに念威操者達が何処まで情報を集めてくれるかって感じだよ
最近じゃ対固有体戦も珍しくない状況になりつつあるから、本当にまいっちまうね」
>>281
「隊長らしいですね、真面目で」
厭味でいってるわけじゃないのは伝わるだろう。
「…損傷していた東側の防壁方面に出た汚染獣の群れ、せん滅したって言いましたよね?」
「実はその時、何体かの汚染獣が逃走しようとしていたんですけど、その方角がもしかしたら…」
一瞬間を置いて、言葉を続けるアオイ
「話に聞いた、戦車型汚染獣の侵攻ルートと重なっていたかもしれないんです」
283
:
ブルージュ
:2012/05/08(火) 02:41:46 ID:5CJQBwIU
>>276
「ああ……そんなところだとは思っていたがな……」
無音の咆哮と共に、気迫と剄を込めた斬撃を放つヒューガルテン。
が、その直後、膝から崩れ落ち、巨大な剣を杖に寄りかかる。
明らかに無理がたたっているのだ。
「俺達も人間だ。ついでに言えばまだまだケツの青い若造でしかない。
常に完全に仕事をこなせるわけではないさ……」
「などと偉そうにしているが、俺も随分堪えたよ……。
奴は俺達を嘲笑うため姿を見せ、俺はまんまとその手に乗せられたんじゃあないか。
そんな気さえするほどにな」
284
:
シカゴ・クロックベル
:2012/05/08(火) 02:44:19 ID:???
>>282
「あの大型の汚染獣と同じ侵攻ルート?
待て待て、どういうことだアオイ」
285
:
クライア
:2012/05/08(火) 02:45:42 ID:SVtv/fVA
>>283
膝をつくヒューガルテンに視線は向けるも、クライアは止めようとはしない。
こう言う時は本人の気のすむままやらせてやるのが一番だと考えているのだ。おそらく、キースが何か刺した事も感づいているのだろう。
「そうだな…平和な…いや、"普通の国"なら俺達はまだただの学生か一般人だったかもしれないな」
やってられねぇよな、と苦笑いを浮かべてクライアはまだ半分残っていた煙草を棄ててしまった。
それを足でガシガシすり潰す
「奴らは俺達を餌にしてるからな…家畜をからかっているつもりかもしれない…けどなブルージュ、やっぱ頭を冷やすと良い事ってのはあるんだよ」
286
:
アオイ
:2012/05/08(火) 02:50:06 ID:SVtv/fVA
>>284
「本当は後でシェリ…先輩に調べてもらってから話そうと思っていたんですが」
「逃走途中で倒してしまったので確実な事は言えないですけど、僕やイーグリットさんが相手をしていた汚染獣達は、自分達がピンチになると知るや逃走を開始しました」
自分達が戦っていた場所を指差すアオイ。そしてその指をすっと動かして違う方角を指差す。その指先は、シカゴ達が戦車型汚染獣と戦っていた場所を指していた。
「僕の読みが外れていなければ、このラインに逃げようとしていたんです…けど、今回の大型汚染獣は単独だった」
「もしかしたら、奴らは同じ場所から此処に向かってきたのかもしれないと、思ったんです」
287
:
ショウとヒナタ
:2012/05/08(火) 02:51:42 ID:???
>>282
『ああ、こちらこそ弟が世話になっているな。
……そういえば私からは名乗っていなかったかな? ヒナタ・アキツキだ、よろしくな』
たぶん名乗ってなかった筈、たぶん。
見た目はアイネズより年下の物だが、実年齢は25歳。傍から見れば変な物だろう。
「ええ、今は落ち着いてるみたいですね」
ちらりと人の賑わいへ視線を向けて、
「少し前までは幼生体ばかりと戦ってたのに、キツいですよね。
……まぁ、泣き言言っても向こうは待ってくれないから、早く強くなるしか無いんですよね」
自分で言って自分にツッコミを入れ、困ったように笑みを浮かべる。
288
:
ブルージュ
:2012/05/08(火) 02:52:24 ID:5CJQBwIU
>>285
ブルージュも同じ考えなのだろう。ヒューガルテンの元へ駆け寄ったりはしなかった。
「ああ。"平和"が"普通"……か。
そんな地に生まれたかったものだ」
憮然と、遥か彼方を眺めるようなブルージュの声。
普段ならばまず誰も聞けず、彼も誰にも聞かせることはない弱音がそこにあった。
「……ほう?」
289
:
シカゴ・クロックベル
:2012/05/08(火) 02:54:08 ID:???
>>286
「すると、同じ場所から来た汚染獣たちが
それぞれ別の方角から都市を同時に攻めてきたと言いたいのか?」
アオイの指の動きを目で追う。
「そんな知能が汚染獣にあるのか?
いや、とするとそれを指示する汚染獣がいるということになる。
どう思う?アオイの経験からして今回の汚染獣の動きは」
290
:
アオイ
:2012/05/08(火) 03:05:49 ID:SVtv/fVA
>>287
自己紹介を終え、改めてお礼を言うと、アイネズはショウに向き直った。
アイネズ「アンタは人員の少ない18小隊でずっとレギュラー張ってるけど、本来はまだ上級生に色々と教わって守られてる立場なんだ
あんまり張りきらなくても良いよ、汚染獣を一人で倒すわけじゃないし…凄い奴ほど、早死にする職業だからさ、アタシら」
一瞬暗い顔になるアイネズだが、すぐ何時もの表情に戻る
アイネズ「となるとアタシもまだまだって事なんだろうけどね、ハハ
…さてと、そろそろサボりは終わりにして他のとこみてくるわ、明日は多分早朝から調査だろうから夜更かしもほどほどに」
なんなら、と続け悪い笑みになるアイネズ。
アイネズ「お姉さんの代わりに子守唄でも歌いに行ってあげようかい?」
>>289
「指示をする個体がいるって考えもありますが、僕の考えはもう少しだけ単純ですね」
「今回の汚染獣の行動は連中の習性通りだと思っています、大型のお零れにあずかろうとした小物達…
僕のこれまでの経験では考えにくいですが、単純に今回の汚染獣達は≪同じ場所≫に巣を作ってるのではと思ったんです」
「この付近に、規模の大きな汚染獣の巣がある…そうならこの都市の被害の多さも納得が出来るんです」
>>289
クライア「なあブルージュ、お前あれが見えるか…昼間は分厚い雲と汚染された外気のせいで見えなかったけどよ…」
と、指を向けた先―――遥か遠方に、黒い靄のようなものが空に上がっているのが見えた。
ふと空を見上げるクライア
クライア「蒼穹の満月、か…太陽よりも照らしてくれるおかげで良いモノが観れたぜ」
そして、残り3本となった煙草の一本に、再び火をつけたのだった。
291
:
トッポ
:2012/05/08(火) 11:50:20 ID:???
宿舎
(もしも賢者と言われるような、スゴ腕の奴が居たとして……そいつだったら、どうしただろうか。それに対して俺は……いや、まだ全然ダメだ……ッ!)
「おわっ!?」
魔力を右手の指先に集中させ、5本指のみで逆立ちをしていたトッポであったが、集中力を乱し転ぶ。
「……まだ10分が限界か……まだまだ!」
同じように、今度は左手の5本指のみで逆立ちを再開する。
そのまま、今日の戦闘をモデルに、脳内で様々なシミュレーションを行っている。
292
:
シカゴ・クロックベル
:2012/05/09(水) 00:37:44 ID:???
>>290
「汚染獣の巣……」
しばし考え込むシカゴ
「その可能性は高いな。
これは…撤退も視野に入れておかなくてはならないかもしれない」
そんな言葉を口にした。
シカゴらしからぬ弱気な発言だ。
293
:
ショウとヒナタ
:2012/05/09(水) 00:53:07 ID:???
>>290
「張り切ってるつもりは無いんですけど――そうですね、気をつけます」
一瞬だけ見せた表情を気にしてか、その声色はやや低い物だった。
しかしアイネズが何時もの様子を見せた事で、
「ええ、もう戻って寝ようと思います……って何言ってるんですか!
ほら、早く仕事に戻って下さいな隊長殿、色々と怖いんですから」
と、いつものように困った様子を見せつつ答える。
『…………』
アイネズが視線を少し横に逸らせば、ヒナタが『ムッ』とした表情でそちらを見ている事が分かるだろう。
弟が世話になっているという事で遠慮しているようだが、心情がバレバレである。
294
:
ブルージュ
:2012/05/09(水) 18:57:49 ID:pz/Oyrbs
>>290
「あれは……」
クライアの指す先に月明かりには不似合いな黒い靄を確認する。
それが何を意味するか、何一つわからないブルージュではない。
「鍵はあの靄の足元だな」
その言葉を発すると同時に、そのポイントへ向かわせるメンバーの編成が完了した。
「さて、そろそろあいつを寝かせてやらんとな」
視線を戻すと、大剣に寄り添うヒューガルテンのほうへ歩みだした。
ヒューガルテン「(俺はこの街を……親父とお袋と姉ちゃんの愛したこの場所を守りたくて学園都市に行ったんだ。
なのに俺は……!!!
あんな奴に、あんなとんでもない輩一匹に怯んでるようで何が出来るって言うんだよ)」
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