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ここだけ魔術のある世界
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参加する際の注意事項
・俺Tueeeeeeeeeeeや、厨設定、強さのインフレはほどほどに
・魔法は「魔元素設定」に沿った設定であることが望ましい
・『中の人の』安易な気持ちで人(自キャラ、NPC含む)を殺すな。死んだら生き返りません。
・鬱展開とシリアス展開は違います。ただし、↑と共に『キャラとして』相応しいなら問題はありません。
・場の空気は出来るだけ読もう。カオスな時もあります
・書きこむ前にリロードを
・描写はできるだけ丁寧に。認識のすれ違いを避けるためです。
・本スレの出来事は演技ですから恨まぬように、また演技に私怨を持ち込まない。
・眠い時は無理せず寝ましょう 健康を損ねないように
・多数対少数の場合は、少数の中の人たちのことも考えよう
・スルーされてもめげない
・一番重要なのは楽しませること、そして楽しむことです。
イベント、ストーリー展開に関する注意事項
・乱入されても泣かない。乱入が嫌なら先に断っておきましょう
・あまりにも無茶な振りをしない。されて困る事はしない
・次の日に持ち越す事も考えよう。
・単なる自己満足はほどほどに
・イベント発生場所に貴方のキャラクターが居る可能性がありますか?
・相手のキャラクターとの関係はどんなのですか?
・自分のキャラは何事にも首を突っ込むキャラですか?
・乱入する前にレスをしっかり読もう。
スレ立ては
>>900or>>950or>>980or>>1000
「懺悔は、神に許しを乞うため、己に決着をつけるため、いずれが為に存在する?」
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>>878
『想像以上にとんでもなく近かったー!?』
何分彷徨っていたのかはご想像にお任せします。
『んじゃ、おっじゃましまーす。
……これが魔術師の工房かー。結構広いんだな』
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>>884
「そうそう、ついでに一度事務所に戻ったんだが…」
「何時だったか、アンタから銃を買った男…アイツが大金持って何か買いものしてったらしいぞ?ほら、あの銃の先端につける、音を消すやつ」
「消耗品なら数くれって、結構買ってたそうだぜ」
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>>886
「お客用のこのリビングは一応、普通だけどな」
それでもテーブルに色々と置いてあるのは工房だからか、それとも持ち主がずぼらだからか?
リアナはマントをコートかけにかけると、ふうとうっとおしげに前髪をかきあげていた。
その時だ。以前会った時にはなかった、右目の傷に気付くだろう。結構深い。
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>>887
「サプレッサーだ。品物の名前ぐらい覚えとけ。」
「暗殺でもするのか、それとも銃声で耳を痛めたか。」
タバコに火をつけて深く吸い込む。
「ちゃんとラッピングしてやったか?ピンクのリボンつけて。」
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>>889
「あんな派手な格好の奴が暗殺なんて笑えるギャグじゃないか?」
「いやあ、だって商品多すぎだろアンタ等の銃関連…俺殆ど使わないから尚更覚えれないし…あ、刃物なら自信あるぜ!」
「したした、可愛い包装紙にリボンつけたら微妙な顔して帰ってったらしいぜ」
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>>890
「ああ、くそ見てみたかったよ。」
「こっちは新聞見ながら、エアリーのシャワーを見張っていたからな。」
お茶をすする。
「もう少しバレないように覗いてくれるんなら、こんなことせんでも・・・」
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>>891
「正直俺は覗きの良さが分からんが…アモルフ的には覗きまでは許せるのか?」
「…もしかしてあの男、ガルディアに行くのかもしれないな…確かキルリデに所属してるはずだぜ」
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>>892
「イラッとくるが、もっとひどい変態がいるからな。まあ見つけたらぶん殴るが・・・」
ある意味で変態に毒されているようだ。
「うまいこと隠れてくれたら、出歯亀も得をするし、俺もぶん殴りに行かんですむ。誰も損をしない。」
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>>893
「なるほど、そういう考え方もあるのか」
エアリー「見られてる私は凄く損をしてると思わないかしら?アモルフ、アインさん」
風呂上がりで湯気をほんのり帯びたエアリーが、その金髪を優しく拭きながら反論を返してきた。
にこやかな表情で、けど絶対に笑ってないのは分かる。
なお、既に着衣はすませてる模様。
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>>894
「いちいち覗き野郎のソーセージを切り落としていたらキリが無くなるって・・・」
新聞をたたんで立ち上がる。
「まああれだ、見るなら金出せナカムラァ!!」
隅の方に丸めていたカーペットを蹴り飛ばす。すでに捕まえていたようだ。
「カス!ゴミ!クズ!貴様!誰のお陰で!」
ナカムラ「ひぃ!ごめんなさい!もうしません!勘弁して下さい!」
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>>895
「そういう話題やめてくれよ、自然と内またになっちまう…」
そしてボコられるナカムラに同情の視線を送るのだった。
エアリー「やはりナカムラさんは心がすさんでしまっているのですね、アモルフ乱暴は止めてあげてください……さあナカムラさん、まずはこの聖書を読んで心を清めましょう
軍人さんにこそ信仰は必要なのですよ…分かりますね」
(流石のアモルフすら音を上げかけた強制聖書説教……!!)
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>>896
「学も教養もない、辺境出身で文盲だと馬の耳に念仏だと思うが・・・」
とりあえず蹴りをやめる。
ナカムラ「ありがとうございます!ありがとうございます!(ヘヘッバーカ。トチュウデネチャオ)」
「晩飯までには終わらせろよ。後湯冷めするなよ。」
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>>897
「いつかは信仰に目覚める時が来るのですアモルフ…ええ、気をつけますわ」
「ああ、それと……向こうに置いてある『私の聖書(打撃用)』を持ってきて下さるかしら…」
ナカムラは果たして無事に孤児院から出ていけるのか・・・・!?
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貴族「リップアイス殿」
貴族がリップアイス邸を慌ただしく訪れた。
息を切らしながら、貴族はリップアイスへと視線を向ける。
「どうしたんですか?」
貴族「下層の住人がまた暴れ出しています!!
こう荒らされちゃ溜まりませんよ!なんとかしてください」
下層の住人、か…そういう目で見ているから
こうなってしまっているのだろうに。
しかしそんなことを考えていても仕方がない。
取り敢えず騒ぎを治めなくてはならない。
「分かりました。私が騒ぎを治めるので
あなたは上の者へ報告をお願いします」
貴族「分かりました!
二度と抵抗出来ないようにお願いします!!」
ふぅ、と溜息を吐いて言葉を飲み込む。
そうしてリップアイスはまたテロリストたちを抑えに向かうのだった。
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「結局晩飯は外食となった・・・・」
ナカムラは・・・・お察しだろう。
ナカムラ「エリエリレマサバクタニ・・・エリエリレマサバクタニ・・・ 」
サトウ「ほーう、ちったあ利口になったな、ナカムラ。奥さんに感謝しとけよ。」
ナカムラの直属の上司、サトウが引き取りに来た。
半分ぶっ壊れかけている気がするが、3日もすれば又元に戻るはずだ。
サトウ「ついでに調査室からガルディアに派遣する工作員を見繕っておきました。」
「ご苦労。」
アモルフ
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貴族の屋敷の外壁がいくつかぼろぼろになっている。
周りには負傷した貴族たちもいた。
そんな中、リップアイスは立っていた。
「またアヴァランチか……厄介な連中だ」
肩で息をしながら、そう呟く。
リップアイスの傷も少なくはない。
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>>901
その日の夜、リップアイスの元に一通の手紙が届いた。
『キルリデ』を介して届けられたこの文の差出人の名は――ネクロ・L・ハーシェルド・セルシド
内容は以下の通りだった。
『親愛なる友、リップアイス
アンタの手紙を受け取り、正直どんな顔すればいいのか分からなかった
だが、あんな話を知ってしまった以上、見過ごすことは俺には出来ない
何人かの仲間と一緒に、とりあえずガルディアへ赴く事にした
先に正直に言っておくが、何処までアンタ達の力になれるかは分からない
貴族と平民同士の対立と言う状況を聞いて、俺の仲間は困惑してる
しかしアンタには借りがある。少なくとも俺は貴族達の味方は出来なくても、リップアイスと言う友人を助けるために戦うつもりだ
この手紙が届く頃には出発の準備も整っていると思う、もう少しだけ辛抱していてくれ』
一応はリップアイスの目論見通りと言った所だろう。少なくともネクロが来てくれるのは確定したようだ。
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>>902
-リップアイス邸-
「ネクロ殿……真面目だな。
わざわざ返事をくれるなんて」
手紙を読み終え
窓の外を見る。
「正直来てくれるとは思ってなかったが
これでこの都市にも新しい風が吹いてくれるに違いない。
どんな結果になろうと、それを受け止めよう」
バタン、と慌ただしく扉が開く。
貴族「リップアイス殿!!」
「またか!」
貴族「アヴァランチの幹部も現れました!!
気を付けてください!あいつは強いです」
「分かった。すぐに行く!」
手紙を引き出しに入れ
リップアイスは邸宅を後にした。
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-ガルディア上層・貴族の街-
逃げ惑う貴族たち。
アヴァランチと呼ばれる下層の平民・貧民たちによるテロ組織
彼らは貴族たちよりも逞しく、強く生きている。
ガルディアの騎士団たちはそれを止める為に奔走する。
ガルディア騎士と共にリップアイスもアヴァランチを抑える為に魔術で応戦している。
幾何学的な紋様が眼前の空間に浮かびあがる。
まず初めに火の弾が打ち出され、続けて氷の弾が飛び出した。
火の弾がアヴァランチに襲いかかると、氷の弾も後を追うように直撃し
そして砕け散った。砕け散った氷の破片も付近のアヴァランチを攻撃する。
ガルディア騎士「ぎゃーなんで俺まで!」
「…無差別なんだすまない」
アヴァランチ「ちっ、また変な魔術使いやがって!
怯むなよお前ら!!」
炎がエンチャントされた瓶を放り投げる。
簡単に言えば火炎瓶だ。アヴァランチたちの主要武器の一つである。
バリンと割れた瓶からは炎が吹き出る。
「消化活動急げ!」
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>>888
「そーなの? 結構あれこれあるなーと思ったけど気のせいだった?」
「って、あれ? リアナどしたのその右目」
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-ガルディア下層区域-
アヴァランチ「騎士は貴族共の味方しかしやがらねえ」
平民「おまけに下層と上層を繋ぐ道を騎士たちが封鎖しやがった。
今さら遅いけどな」
アヴァランチ「既に上層には同士が潜んでいる。
封鎖した内側から襲撃したら
奴ら腰を抜かすに違いない」
下層区域の子供「仲良しが一番いいよ。
どうして大人は喧嘩ばかりしてるの?」
平民「それがお前たちの為にもなるんだよ。
もっと良い生活を送ることも出来るようになるかもしれない」
アヴァランチ「お嬢ちゃん、今の態勢を変えることが
ここの住民にとっては良いことになるかもしれないんだ。
難しいからまだ分からないかもしれないが、そのうち分かるさ」
下層区域の子供「んー分からないや。
それでもやっぱり仲良くするのが大事だと思うの」
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-ガルディア上層・広場-
貴族の子供「最近下の連中と遊べなくてつまらないなー」
「今は状況が状況だからな。
子供が一人で外に出るのは危ないぞ」
貴族の子供「そうだけどさー魔術の勉強ばかりじゃなくて
体も動かしたくなるよ」
「…すまないな。早くこの状況をなんとかしたいものだ。
君は下の子とも仲が良いのだな」
貴族の子供「べ、別にそんなんじゃねーけどさ!
面白いこといっぱいしってるんだぜ!?
だから遊んでやってるっつーか」
「ふふ、そうか。
それは良いことだな」
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(子供たちには身分も関係ないというのに
私たち大人がこの様ではな。情けない)
「……」
貴族「リップアイス殿、上と下を繋ぐ道をようやく封鎖しました」
「そうか、対応が後手に回ってしまったな。
恐らく既に何か仕掛けられているはずだ」
貴族「下層の連中にですか?そんなバカな」
「何かを起こすのに、上も下も関係ない。
それを覚えておくんだな」
貴族「……」
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>>905
「ああ、これは…」
(そう言えば本物が出会うのは俺の眼に傷が出来る前だったか…)
「ちょっと薬物の配合実験をしていた時に試験管を不注意で破裂させてしまってな、幸い眼球には届かなかったが、痕になってしまったんだ」
(工房だし適当に言っておこう)
そしてまた人の気配が近づいて来るのを感じる。
「どうやら帰ってきたようだな」
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-ガルディア上層・リップアイス邸-
自室で新聞を読み耽るリップアイス。
粗方目を通してからそっと机の上に置いた。
「アヴァランチを止めるには
トップを潰すべきだろうなやはり。
下に向かうか。虎穴に入らずんば虎児を得ず」
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-魔術都市ガルディア下層域-
カツン、カツンと陽の光の届かないガルディアの下層居住区に響く足音。
足音の方へ眼を向ければ男が一人で歩いているのが分かるだろう。
この情勢で不用意に出歩く者はガルディアの住民にはいない。十中八九、外の人間だろう。
男の足取りはレジスタンス―――アヴァランチの者たちがいる場所へと向かっていた。
見張りか見回りの者がいるならば、すぐにその姿に気付く事が出来るだろう。
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>>909
「うわー、すっげー災難だったね……」
(そーいや、あのヤローとかアーベントさんって、そーいうことしてねーのかな?
それっぽいもんも見たことねーし)
「んでもまあ、目は無事だっただけよかったじゃん!
でも女の子の顔に痕かあ……治す方法とか……俺、ちょっと調べてみるわ!」
こいつん家にも何らかの資料は恐らくあるので。理解できるかどうかは別問題。
人の気配に襟を正すジェフ。
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--その頃・ナイアの古書店--
「……」
このところ、不機嫌と逡巡が混ざったような顔でバイトしているリッキー。
(ぼくだって、そんな話聞かされたら気になる。
それにジェフが力になりたいって言うのもわかる。騙されてるかもしれないけど……
けど、決める前に一言くらい言っておいてよ……)
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>>912
「まあ事故と隣り合わせな因果な商売だし気にしちゃいないが…」
ネクロ「戻ったぜー…っと、面子が少し変わってるな」
重々しい荷物を片手に戻ってきたネクロ。荷物をソファーに投げ置いて新しい面子に視線を向ける。
一応、ジェフは見ている模様。
ネクロ「初めましてって言うのも変な気もするな…まあこんな難題を手伝うって言ってくれて感謝してるぜ」
>>913
-同じころ-
ナイア「リッキー君、ちょっと何時もと違うねぇ」
クリフ「母様の言動行動にそろそろ我慢が限界なのでは?」
ナイア「あん、男の子なら喜ぶと思ったのにねぇ…と、でもこのままでもいけないねぇ…」
様子を見かねた店主が、リッキーに声をかけてみた。
ナイア「リッキー君、最近悩み事でもあるのかな?」
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>>914
「どーもお兄さん、お邪魔しています」
↑完全に気付いてない。
「いや、あんな話聞かされたら俺だって放っておけませんから気にしないでくださいよ」
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「あ、店長……すみません」
思わず謝ってしまうリッキー。
「ええ、実は……」
自分がいなければ物理的には何も出来ないジェフが
勝手に魔術都市への応援へ向かうことを決めてしまったこと、
勝手に決めるなと突っぱねたはいいが、自分も気になって仕方がないことを打ち明ける。
朝、出掛けにジェフがその話を持ってきた人のところへ詳しく話を聞きにいくと言っていた、とも。
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>>911
下層の道を歩く人物
その人物に男が話しかけてきた。
市民「ここら辺は何もないぞ?
メインストリートならあっちだ」
と顎で道を指し示す。
市民「貴族に用があるわけじゃないよな?
それだったらここに来るわけもない。
それとも……他にこの区域に用でもあるのか?」
市民の声がワントーン下がった。
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>>916
くたびれたレザーコートを見に纏った、何処か修羅場慣れしてそうな男は市民の言葉にニィっと口元を歪めた。
「そう警戒することはねぇよ、俺もアンタ達と似たような者さ」
喋りながら男は視線を話しかけてきた市民から逸らし辺りをじっくり見回す。
「多分、味方だよ…アンタらアヴァランチのな……出来るなら大将か話の通りそうな幹部に会いたいんだがね」
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>>917
市民改めアヴァランチ「身元も分からない奴を通すわけにはいかねえな」
その人物がじっくりと見回すと
あちらこちらに何者かが潜んでいるのが分かるだろう。
そう、アヴァランチのメンバーに間違いない。
こちらの様子を窺っているのだ。
アヴァランチ「生憎、うちのリーダーに会わせるわけにはいかない」
「なら私が会おう」
そう答えたアヴァランチの後ろから
鎧を身にまとった人物が現れた。
「何者だ?何のためにここに来た」
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>>918
「ほう、幹部殿が自らお出まししてくれるたぁ恐縮だねぇ…名乗っておこうか、俺の名はマキシム」
「現在帝国領土で絶賛活動中の『四鬼隊』のもんさ」
四鬼隊―――超高額賞金首の傭兵『ノー・サウザンド』が中心となって構成された非合法傭兵武装集団の事だ。
構成員の殆どが前科者でその首には賞金が掛かっているあらくれ達の集まりで
風の噂では帝都を転覆させようとまでしていると言われており、数ある武装集団やカルト色の強い違法な魔術教団でさえも接触を控える危険な組織だ。
「今日はおたくらアヴァランチと一緒に組めないか、四鬼隊を代表して交渉にきたわけさ」
「この陰険な屋根の上をぶちこわしたいんだろ?うちの大将が是非手を貸したいって言いだしてね…どうだろう、前向きに考えちゃもらえないかね?」
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>>919
「ノーサウザンド……悪名高い荒くれ者集団か。
話は聞き及んでいる」
どうやらこの幹部はノーサウザンドを知っているようだ。
「幹部といえば幹部だが
私は雇われの身でね。そちらと同じようなものだ」
「本題に戻そう。
何故アヴァランチと組む?そちらにメリットは?
よもや慈善事業などとは抜かさないな?」
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>>920
「メリットと言うか、理由は二つ…うちの大将は『こういう事』が大好きでね、アンタ等みたいに現状をぶっ壊そうって発想に心踊らされたそうだ」
「もう一つはとあるモノの『育成』にこういった騒動がうってつけでね、こっちについての詳細は仲間に迎え入れてもらったらきちんと説明させてもらう」
マキシムは腕を組みながら饒舌に語る。自分達の戦力に絶対の自信があるんだろう。
「本命は『育成』の方だから俺達に報酬諸々を払う必要はない、こっちからはちゃんと戦力を提供するしうちの大将も顔出しに来るぜ」
「悪い話じゃないと思うがどうだ?まあ断るなら、それでも構わんがね…そしたら上の階の連中に売り込みに行くだけだからな」
ニィっと笑みを浮かべながら幹部の返答を待つ。
ここで四鬼隊を拒んでも上の貴族たちが自分達の手を汚さないと言う低落な発想でコイツ等を雇い、差し向けてくる可能性もある。
報酬はいらない、戦力は出す…少々出来過ぎた話に警戒を隠せないだろうが、この幹部はどう判断するだろうか?あるいは、自分より上の位の者に申し立てを出すか?
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>>921
「いいだろう。ただし、アヴァランチは現状を変えようと
過激なことはしているが、何も戦争を吹っ掛けているわけではない。
どちらかと言うと革命に近い、と私は考えている」
あくまで雇われの身から見ての意見だがね。と付け加えた。
「そこさえ履き違えなければいいだろう。
その話、私から上にリーダーに通しておく。
事後報告になってしまうがな」
ああ、そうそう。
そう言ってマキシムを見る。
「まだ名乗っていなかったな。
私の名前は、そうだな…アイリスと呼んでくれ。
そちらと一緒で傭兵(レイブン)だ」
薄明かりに照らされ、その人物は名乗った。
黒い鎧に黒いフルフェイス
そして全身には武器と思わしきものをこれでもかと持っている。
中でも目立つのは大きな斧だった。
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>>922
「綺麗事を並べれても結局は血が流れるならその革命は戦争と同種だと思うがね」
名乗りを聞いたマキシムは僅かに表情を変えた。
「レイヴン(傭兵)を名乗る者がこんな土地に流れていたとはね…アイリスか…まさかあの≪黒翼の魔女≫と出会えるとは思わなかったよ」
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>>923
「……違いないな。確かに戦争だ。
私は嫌という程知っているよ」
この男知っているのか。
アイリスの呼び名を
そう心のうちで思う。
「詳しい話はアジトでしよう。
その前に、そちらは一人か?」
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>>924
「ああ、このエリアに来てるのは俺だけだ」
それを証明するように辺りを見回しながら両手を広げる。遠方への連絡手段もなさそうだ。
「そっちのアジトで色々と話を進めたら、こっちのリーダーを呼び込むよ」
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>>925
「そうか。
分かった案内しよう」
そう言って黒い鎧のアイリスと名乗った人物は
先に暗闇の中へ歩き出した。
背中を向けたアイリスを見て
マキシムはどう思うだろう。
明らかに武器持ちすぎじゃね?
としか思わないかもしれない。
しばらく歩く
7つ目の角を曲がり
下水道の中へと入る。
迷路のように入り組む下水道を進んで行く。
右へ、左へ
そして上にあがる梯子が見えた。
そこを登ると
どこかの建物の地下へと繋がっていた。
「ここがアヴァランチのアジトだ。
貴族たちにはまだ知られていない」
アヴァランチのメンバーが
マキシムを警戒した眼差しで見る。
明らかに敵意を飛ばしている者さえいる。
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>>926
明らかな異物を見るような視線を受けても、マキシムは怯む事はなかった。
くたびれた黒いコートのポケットに両手を突っ込んだまま、ニヤニヤと自分へ視線を向ける者達をゆっくり見回す。
(さあて…コイツ等を俺の口で何処まで転がせるかねぇ…)
「調子はどうだい兄弟?ノー・サウザンド率いる四鬼隊のマキシムって者だ、アンタ等の味方だよ…」
と、アイリスの時と変わらぬ自己紹介をした。彼らの反応はどうなるだろうか?
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>>927
アヴァランチの面々は誰一人として心を許していないようだ。
そもそも部外者が入ってくることすら、非常に不満なのだ。
「仲間などと、気安く呼ばないでもらおうか」
樽の上に座っている青年がマキシムを見ることもせずに
そう言った。
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>>928
「おいおい仲間なんて馴れ馴れしい事言った覚えはねぇぜ?」
「『味方』だって言ったんだよ…やっぱ正義に燃える革命戦士は違うねえ、実に理想に燃えた発想だ…仲間、仲間か…ハハハ」
(部外者が嫌だって思ってるならこのアイリスも実は歓迎されてないのかねぇ…名声や評判で顔色変えてるだけならそれでも良いが…フフ)
「まあ此処はビジネスライクな話と行こうじゃないか…俺達四鬼隊はアンタ達に力を貸してやりたいと思っている、願ってもない話じゃないかい?後一押し…上層の貴族たちに喰らわせる手が欲しいだろう?」
「俺達は…このアイリスには話したがあるモノの育成…いや、『こちらの新しい武器』の実戦テストがしたい、その為の戦場としては此処は打ってつけなのさ
無論、アンタ達アヴァランチの最終目的まではきちんと手を貸すし、特別報酬や資金を出せなんても言わない…良い話だと思わないかい?」
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>>929
青年「口だけは達者なようだな。
力を貸したい?どうぞ使ってくださいの間違いだろ?」
テストに打ってつけ。
その発言に周りが殺気立つ。
アヴァランチ「この都市を実験場にするつもりか!!
アイリス、お前もことと次第によっちゃ」
「双方ともやめろ。
決めるのはリーダーだ。
私はあくまで戦力になりそうな人物を連れてきただけ。
決定権はリーダーにある」
そう言って奥へと歩いて行く。
途中、分かれ道もあったがまっすぐにアイリスは進んだ。
そして最奥の部屋に
アヴァランチのリーダーはいた。
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>>930
「革命だなんだと綺麗事ぬかしても流すのは血だろうに?だったら流れる血を有意義に使わせてもらおうって思っただけだよ、気に障ったんなら謝るさ」
殺気立つ周りの反応を、マキシムは何処か面白がっているようにも見える。
無法者の四鬼隊の交渉人…この男も普通じゃないのだろう。
(この態度は、空元気か何か隠し玉があるかのどっちかだな…大半の場合は状況も見えない理想家…いや、夢想家達の空元気だが果たして…)
そしてアイリスがリーダーの元へ歩みを進めるのを確認する。
「おやおや、リーダー殿はアンタかい?」
アイリスに続くように歩を進めるマキシム。
「このやり取りで心象悪くしちまったかねぇ、雇ってくれないならそれでも構わないが…早速答えを聞かせてもらいたいね」
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>>931
体躯の大きな男が椅子にどかっと座っていた。
特徴と言えばそれくらい。
他に突出した外見でもないが、気配だけは鋭く尖っているのが分かる。
リーダー「いいだろう。雇ってやる。
ただし何か不穏な動きをしたら後ろからでも遠慮はしねえ。
そういうものだろう?」
「だそうだ。話は決まったな」
リーダー「俺がこのアヴァランチのリーダー
グラオザーム・フォイルニスだ。
よろしく頼むぞ」
マキシムをじっと見つめるグラオザーム
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>>932
「話が早い事で助かるぜ、ミスター・フォイルニス」
「それで構わんが後ろ向きから蹴り飛ばすかもしれねぇんで注意しておくんだな」
ククッと喉で笑い、グラオザームと視線をぶつけ合うマキシム。
「商談は成立って事だな?それじゃあ待機させてるうちのメンバーを呼ぶが…構わないよな?」
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>>933
グラオザーム「ああ、別に構わない。
顔見せが終わったら、早速上で暴れてきてくれ」
グラオザーム「アイリス、首尾はどうだ?」
「既に上に工作員が潜り込んでいる。順調だ」
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--自宅--
モルゲン「兄様ー、お茶が入りましたの」
「ああ、すまぬな」
モルゲン「さっきから何をじっと考えていますの?
随分古い地図を広げて……」
「少しガルディアという都市の周囲が気になったのでな」
モルゲン「?」
-
>>915
「聞いていた相棒の方は来ないのかな?」
リッキーの事はリアナから聞いていた…と言うていで話を進めるネクロ。
「まあ、命がかかるかもしれない事だから難しいよな」
―古本屋―
ナイア「勝手に話進められたらそりゃあ君も良い気持ちはしないだろうね」
あらあら、と話を聞いて相槌を打つ
ナイア「でも行くにしても行かないにしても、気になるならとりあえずそっちに行ってきたらどうだい?どうせこの店は何時もこんな調子だしねw」
クリフ(……今日古本がまた増えるって言っていた気が…)
-
>>936
『あー、何度も頼み込んだんすけど……。
すんげー慎重派だし、すぐ機嫌損ねるしで』
やれやれといったジェスチャー。
『ま、でも俺一人でも十分やれますから心配しないでくださいよ!
こんな幽霊っすけどね』
当然そんなことはないのだが強がる。正確にはいいところを見せたいだけ。
沙耶がこの場にいたら、一人じゃほとんど何も出来ないことがばれると思いますが。
----
リッキー「うーん……とりあえず、ですか。
……でも、居住しているわけでもない、知人がいるわけでもない街の内乱に
とりあえずで手を出していいのか……ぼくにはわからないんです」
恐らく、これが本音なのだろう。
とりあえずをその場のノリに置き換えるとジェフに対する思いになる。
-
>>937
「不仲になられるのも本意じゃないし、無理はしなくても良いぜ?」
「沙耶の紹介だから当てにはしてるけど、やっぱ帝都の問題ってわけでもないしさ…」
―――
ナイア「ふむ…難しいね…けどねリッキー君、このままだとジェフ君は行ってしまうんだろ?だったら今此処にいるよりもする事が別にあると思うけども」
-
>>937-938
一方沙耶は入ってはいけないと言われていた部屋へ
どうにか侵入出来ないかと思考錯誤しているのだった。
「く…なんて手強い扉なの!!」
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>>938
『ま、まあそうですよねー……』
自分が完全に部外者なことくらいは理解しているらしい。
『とにかくもう一回頼み込んでみて、ダメなら俺一人で行きますんで!
ということでよろしくお願いしますね、お兄さん!』
一応は話がまとまったようだ。
しかしあまり本題(ガルディアの現状等)には触れていないあたり……ダメだこいつ。
----
リッキー「ええ。ぼくが行かなくてもジェフなら絶対に一人で行きますね」
数瞬だけ思考をめぐらせ、そして
リッキー「……ぼくが今本当にすべきこと、ですね。
わかりました、ぼくもその街に行きます」
どうやら腹は決まったようだ。
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>>939
とにかく鍵が多い。そうまでして見られたく無いモノなのだろうか?
・諦める
・所詮ただの鍵だ。ぶっ壊す!
・思考錯誤する沙耶を見てニヤニヤしているアル・アジフを説得する
>>940
「そうか…それじゃあよろしく頼むよジェフ」
(霊体ってのも、使い道はあるしな…うん)
-古本屋-
ナイア「うん、頑張っていっといでね?無事に帰ってくるんだよ…アルバイトが減るのは寂しいからね」
クリフ(ちょっとぉぉぉお!?これから増える本の処理俺一人ぃぃ!?)
-
>>941
「この向こうには先生の見られたくない本があるに違いないわ!
ふふふ、弱みを握って…ああもう!こうなったらピエロを呼んで扉ごと」
そしてアルに気付く
(ニヤニヤしてるあの子には頼りたくないわ!)
・所詮ただの鍵だ。ぶっ壊す!
-
>>942
流石に鍵を破壊するとは思わなかったのだろう、アル・アジフが珍しく慌てた表情を見せていた。
扉が倒れて部屋の中が露になる。もしかしたらまた紙束がグシャアアと出てくるかと思えば、そんな事はなかった。
比較的片付いた部屋の中央には、罅だらけの黒い…漆黒の『鎧』一式が座っていた。
いや、飾られていると言うのが正しいだろう。そして、扉とは違い厳重に封印が施されていると一目で分かる何かの頁片が数枚置かれていた。
-
>>943
「期待していたものはないわね」
とキョロキョロと部屋を見渡す。
「この鎧は何かしら?先生の趣味にこんなのあったかしら?
それにこの紙切れは」
と手に取る。
-
>>944
それを手に取った瞬間、沙耶の視界がグニャリと歪み始めた。
内容が読みとれないのに冷や汗がぽつぽつと身体に浮かんでいく。自分が立っているのか、座り込んでいるかも判断できなくなる。
やがて文字がジリジリと蠢き、沙耶の手首に巻きつこうとした次の瞬間―――――
沙耶は開かれた扉の前に立っていた。眼の前にはホッとした表情のアル・アジフがいて、先ほど沙耶が手に取った紙を握りしめていた。
「全く、あ奴(ネクロ)の寛容と言うか甘さも酷いもんじゃな…所謂過失致死と言うものをやらかすところだった…ヌシもヌシじゃ!魔術師の持ちモノに不用意に触れるとこうなるぞ!例え味方でもな!」
-
>>945
ぐらっと視界が歪む。
額に手を当てて目を瞑る。
自分が立っているのか座っているのかも分からないのだ。
「何…これ…」
そして次に気がついた時には
扉の前に立っていた。
「あら、トラップが仕掛けてあったのね?
道理でおかしくなったと思った。
さすがにヤバかったわ」
-
>>941
がんばれクリフ君……。
とにかくもそれぞれの挨拶や話が終わり、ジェフとリッキーはそれぞれに帰路についた。
--自宅・夕食後--
『なーリッキー、改めて頼む! 俺と一緒にガルディアに行ってくれ!
ぶっちゃけ俺ら完璧部外者なのわかってるけど、やっぱどーしても断れねーしほっとけねーんだ!
迷惑なのはわかってっけど! このとーり!』
何度目かの土下座発動
「ぼくも一緒に行くよ、ジェフ」
する前に、リッキーからのまさかの返答
『うぇ? 今何て?』
「ぼくもガルディアに行く。そう行ったんだ」
『ちょ、ちょマジで!? 本当に行ってくれんの!?』
「うん。……ぼくも実は気になってたんだ。
でも、何の関係もないぼくたちが行ってもいいのかどうかわからなくて……。
それであんな態度取ったんだ。ごめん、ジェフ」
『……うおおおおおお! リッキーぃぃぃぃぃ!マジで、超ありがとー!!!!
やっぱ最高の兄貴だぜぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!』
「と、とりあえず落ち着いて……」
かくして、リッキーとジェフは共に揃ってガルディアへ向かうことが決定した。
-
>>946
アル「いや、何も仕掛けられてはいないさ、ぬしは正気を削られかけただけだ」
握りしめた紙束をテーブルの上に戻すアル・アジフ
アル「これは破損した妾の断片、精神が全うな者が目を通せばたちまち正気を狩り取られる危険なものじゃ
我は少し前からこの記述の修復を行っておる、それが人に見られたくない研究じゃ」
そこまで語ると、ふいにアル・アジフがティーカップを差し出した、中には温かい茶が入っている。
アル「我が主は出発の準備が出来たようじゃ、ぬしもこれを飲んで心を落ちつけていくが良い」
信じられないと思うが数時間経っておるぞ、と続けた。
>>947
兄弟の意見が合致し、後日集合場所へ向かえば既にメンバーはそろっている事だろう。
-
>>948
「へ…?」
時計を見て驚いた。
いつの間にそんなに時間が経っていたのか。
一瞬の出来ごとだと思っていたが
>>947-948
そしてガルディアに向かう面々が揃った。
「それでは、このメンバーでこれから西大陸の西端まで旅行…
観こ……偵察に行きます。事の成り行きは先生が友人から受け取った手紙」
話を改めて整理する。
「どうやらガルディアという都市では貴族と平民が内乱状態みたいです。
貴族と平民のいざこざなんてそこかしこであるものだけどもね」
そして、と付け加え
「貴族側の先生の友人はあろうことか
部外者に助けを求めてきたというわけね?
外に人間に助けを求めるなんて余程のことだと思うけど
正直私たちにはさっぱりな状況。
なんで争っているのかも、どちらが悪いのかも分からない」
だから一先ず
「ガルディアに行って様子を見ると。
先生は友人の手前貴族側にいなきゃならないかもしれないけれど
他のメンバーはフェアに行きましょ。公平に判断するの。
それで介入するのか、そのまま何もしないのか決断していいと思うわ」
-
>>948
--集合日--
『よく考えたらさー、俺達別の大陸行くの初めてじゃね?』
「うん。……どうせなら旅行で行きたかったけど」
『旅行のよーなもんじゃ……ねーか』
荷物を下げて集合場所へ向かう二人。
もちろんというか、当然というべきか、荷物はすべてリッキーが持っているが。
「でも、アーベントさんが途中で古戦場に寄るようにって……何でだろう」
『さー?
「必ずおまえたちの助けになるであろう」
って言ってたけどよー……』
「あんまり似てないね」
『うるせー』
-
>>949
『(旅行っつったよな、沙耶ちゃん)』
「(観光って言いかけたよね……)」
「なるほど……。確かに見てみないことにはどうしようもないですし」
『ぶっちゃけ悪役にはなりたくねーしなー』
-
執務室で机に向かってペンを走らせる。
珍しく真剣な表情だ。
空だったクリスタルの灰皿が山盛りになる頃、ようやく顔を上げる。
「うむ・・・」
書き上がった紙を封筒に入れ、封印する。
煙草の吸いすぎで、いがらっぽい喉で咳払いをし
窓を開ける。紫煙で淀んだ部屋の空気が
明け方の冷たく甘い空気と入れ替わる。
後数時間もすれば、通りには人があふれるであろう。
まどろみに沈む街を見下ろすことが、夜勤の密かな楽しみであった。
-
手紙と一緒にカーネーションの花束も買い込む。
「これでよし。」
朝の引き継ぎを早々に片付け
家に向かう。
家で朝食の用意をしているであろう嫁の姿を
思い浮かべつつ、どうやって渡そうかと思案を巡らせる。
-
【帝都・エミヤ宅周辺】
帝都の商店街をを少し外れた辺り、某探偵事務所やら何やらがある地区を、二人の騎士が何かを捜すようにぶらついている。
一人は冴えない顔をした男で、もう一人はそれとは逆に鬱陶しいくらいに明るい表情だ。
('A`;)「ううむ、俺が訊いた話によるとこの辺りにある、東方風の邸宅に住んでいるという噂なんだが……」
( ^ω^)「おっおっ、ドクオの事だからどうせまた騙されたんだお。
第一、“魔術に精通する一方で刀鍛冶を営んで、剣術も嗜む”なんて、まるでロン・ベ○クみたいな奴がいる筈ないお?」
この間の道具屋だって、昔凄い魔導師だったとは思えない人が店主だったじゃないかお」
('A`:)「いやいや、今度は本当だって! 実際に剣を打ってもらったって人も居たんだから!」
どうやらエミヤを捜しているらしく、人目を憚らずに大声で話しているので丸聞こえである。
件の鍛冶師が家の中に居ても話し声が若干聞こえてくるだろうと思われる。
-
>>954
「なんだか騒がしいな……」
騒々しい様子に気づき、騎士達が言う“東方風の邸宅”から出てきたのは赤銅色の髪の青年だ。
あーだこーだと、近所迷惑スレスレの大声で話す様子を怪訝そうに見つめていたが、
「あのー、すみません。何か事件でもあったんでしょうか?」
二人が騎士であると気づくと、歩み寄った後にそんな風に呼びかけた。
会話の内容を特に意識しておらず『騎士が事件の事で騒いでいる』と判断したようだ。
-
>>955
('A`;)「あ、いや……。すみません、少し捜し物をしていまして…事件と云う訳ではないのですが…。
……って、おい、何だよ武運《ブーン》」
第三者であるエミヤに話しかけられた事で、自分達が騒がせている自覚を持ったようだ。
ドクオが申し訳なさそうに頭を下げ、物腰低くエミヤや周囲の人間に謝罪する。
そんな彼の服の袖をもう一人の騎士が引っ張っていた。
(;^ω^)「ど、ドクオ…。あれを見てくれお……」
ブーンが片手で指差す先には、エミヤの自宅があった。
そしてそれは、この二人が探していたロン・ベ○ク(仮)の住まいに違いなかったのだ。
('∀`)「ぅ……、うっひょお!
これだよ、これだよ絶対! まったく全然この通りにマッチしてない東方風の屋敷だもん!」
( ^ω^)「ど、ドクオ。ブーンを一目見た瞬間、ロン・ベ○クが才能を見出して最強の剣を作ってくれたら、お前どうするお?」
('∀`)「そりゃお前……、大魔王を倒しに行くに決まってんだろ! こう見えても俺ってば回復魔法使えるんだぜ? 凄くね? ねぇ凄くね?」
二人の騎士は再びロン・ベ○クなる、そこに居もしない存在の話題で興奮し始めた。うっさい。
-
>>956
『ああ、ブーン達なら仕方ないな』とか、
『相変わらずドクオは運気が無さそうだなぁ』とか、
何か謂れもない悪口を呟きながらエミヤ以外の人間たちは家の中へ戻っていった。
「……えーっと」
人の家を見るや否や勝手に盛り上がり始めた二人に戸惑っていたエミヤだが、
「もしかして、ウチに用事ですかね。となると鍛冶仕事の依頼でしょうか?」
“剣を作ってくれたら〜”という辺りから何となく察したのか、冷静に問い掛ける。
二人が非常に盛り上がっている様子なので、聞こえているかどうか微妙な気がしなくもない。
-
>>957
( ^ω^)「……おっ?」
幸運な事に、騎士たちの聴覚はまだ正常に働いていたようだった。
“まるで漫画だ”と突っ込みを入れたくなる程に、一瞬で冷静を取り戻した。
( ^ω^)「ドクオ、この子、今なんて言ったか聞こえたかお?」
('A`)「あぁ。確か、ウチに用でも……とかなんとか……」
( ^ω^)「……僕、急に羞恥心っていう言葉を思い出したお」
そして、察した。
ロン・ベ○クなる人物が自分達の想像に過ぎない存在だと云うことも、
この地区に住む鍛冶師と云うのはとどのつまり、目の前にいる少年という事まで。
('A`;)「えーと、そ、そうなんですよ……。実はこの度、帝国騎士団で武装の強化を図る計画が云々……」
ドクオは咄嗟に当たり障りのない嘘を吐き、場を取り繕おうとする。
-
>>958
「……」
“怪しい”――間違いなく、青年の目はそう言っていた。
「まぁ理由はともかく、依頼という事でしたらお受けしますよ。うん」
恐らく、話した理由は完全にスルーされている事だろう――ドクオは何となく感じた。
……というドクオに悲しみが襲いそうな話はさておき、鍛冶依頼を受けて貰えるようだ。
「えーと、それぞれお二人の剣を製作するって事で良いですかね?」
-
>>959
('A`;)「て、帝国を狙う犯罪者は年々凶悪かつ巧妙になっていまして、そこで…………」
(;^ω^)「ドクオはちょっと黙ってるお! ……すみません、そういう事ですお」
エミヤ相手には小手先の弁解は通じない事を理解したブーンがドクオの口を閉じさせ、代わりに承諾する。
(;^ω^)「(刀身が黒くて、岩も切れる剣を作って欲しいだとか、もうとてもじゃないけど言えないお……)」
昔の同僚が所有していた剣がほんの一寸だけ羨ましかったらしい。
-
>>960
ドクオを嗜める光景を見てか、困ったような笑みを浮かべている。
「それじゃ、どういう剣をご所望で?
自惚れる訳じゃありませんが、多少なら無茶な注文でもいけますよ」
鉄をバターのように切り裂くとかはたぶん無理ですけど、と付け加える。
もしかしたら鉄は無理でも岩はいけるのでは……! とブーンが変な希望を持ったりするかもしれない。
そもそも岩と言ってもピンからキリまであるよね。
-
>>961
(;^ω^)「え、えーと……。(ロン・ベ○クだと思ってたからそれ以外に考えてないお……)」
('A`*)「あっ。じゃ、じゃあ、軽々しく持てる大剣とかでもいいですかね!? 寂しい時の為に喋る機能も……」
ブーンがどうしようかと悩んでいる所にドクオが割り込んで、無茶な注文を叩きつけたが、
自分の気遣い(というのもどうかと思うが)を台無しにされた事に腹を立てたブーンによって、頬を抓られて制された。
(#^ω^)「もうドクオは地下迷宮でムラ○サを探して、そんでもって壁の中にテレポートされてるお!」
('A`;)「わ、分かった! 黙ってる! 黙ってるから!」
そんなこんなで、騎士二人がエミヤに依頼した剣は至って普通のロングソードとなった。
ただの一騎士に特別なアイテムを持たせると色々面倒だからね、うん。
-
>>962
「そこまで行くと鍛冶屋の範疇外でしょ、常識的に考えて……」
生暖かい視線がドクオを襲う! 精神的ダメージだ!
おおっと ! かべの なかに いる !
「……成る程、分かりました。問題なく出来ますよ。
二本完成させるのにおよそ二日ほど掛かりますので、それ以降に受け取りに来て下さい」
哀れ、メタな事情でスーパー武器を頂けない騎士達の要望を聞き入れ、エミヤは快諾してくれた。
即座に欲しかった? 武器屋にでも行くんだな!
-
-西大陸・ガルディアに近い村-
いつの間にやら西大陸に渡り、目的地のガルディアまで
後少しというところまで来た一行は、小さな村で宿に泊まっていた。
目指すガルディアは相も変わらず、昼夜問わず争っているようだ。
最近ではテロリストたちに大きな仲間が加わったそうだ。
悪名高い「ノーサウザンド」という集団らしい。
-
その日、帝国騎士団に所属するディアス・フレデリックに、
騎士団の御偉方から喚び出しがあったのは、ちょうど昼過ぎ、昼食を取ろうかと云う時であった。
ディアスに文書を届けに来た使い魔は背中に羽を生やした可愛げな妖精だったが、
彼女の羽色は帝国圏ではあまり見かける事のない、物珍しい色合いで、何処となく古臭くもあった。
……そんなこんなでディアスは騎士団本部に出頭する事となったのだった。
-
>>965
「本部から呼び出しなんて何時以来だ…」
扉の前で身だしなみを整えながら、ディアスは小さくつぶやく。
通知を届けにきたのも使い魔だったし、やけに急だ。それに自分はあまり他種族に詳しいわけではないが初めてみるタイプの妖精だった気がする。
「考えていても仕方ないか…ディアス・フレデレック、ただいま出頭いたしました!」
服装に乱れが無いコトを確認したディアスは、ノックとともに張りのある声で名乗り上げた。
おそらくは室内にいるであろう人物からの入れという言葉とともに、入室する。
-
>>964
「ノー・サウザンド…四鬼隊ねぇ…違法ギルドも数と統率が取れればそりゃ脅威か」
宿内におかれていたデイリー・アーカムの記事を読みううむとうなるネクロ。
「……まさか…とは思うけど…」
意味深な呟きを残して、新聞をテーブルの上に置くと考え込むように窓の方へ視線を向けるのだった。
-
>>966
室内には初老の男性ともう一人、
黒の燕尾服に身を包んだ、“堅物な執事”を思わせる身形の中年男性の姿があった。
「……ごほん、元気がある様で何より」
初老の男性――ディアスの祖父のちょうど一世代後の騎士で、現在の重鎮の一人である男が、わざとらしく咳払いする。
どうやら、彼らはディアスが考えていたよりも重大な用件でディアスを呼んだらしい。
-
>>968
「ハ、恐縮です!」
騎士団式の敬礼をし、普段の軽いノリを感じさせない真面目な青年のように振る舞うディアス。
(…また親父の根回しか…?いや、そんなコトよりはるかに厄介そうな感じだ)
ディアスの実家――フレデレック家は帝国を代表する名門貴族である。
この初老の男性よりも上の世代を生きる祖父は帝国軍に多大な影響力を持つ人物で、その息子…つまりディアスの父も有能な人物で知られている。
ディアスは家の、そして父親の引いた出世ルートを拒み騎士になった経歴を持つ若者であるコトは騎士団内部でもそれなりに有名である。
「失礼ですが、自分はどのような御用件で呼び出されたのでしょうか?」
-
>>969
「ああ、実はな……」
机に両肘をつき、M字にした腕の手の甲を顎に当てながら、初老の騎士は事の顛末を話し始めた。
「この度、ある国から親善大使を招く事になったのだ
以前にも聖フューリー王国から王妃共々騎士をお招きした事があったが、あの時も確か君に随伴を任せていたな」
現在の騎士団は社会階級の区分なく団員を募集している為、ディアスの様に名家の出である者はそう多くない。
となれば、現場の人間でマナーを心得ている人材は限られているわけで、今回もまたディアスに白羽の矢が立ったと云う訳だ。
「しかし今回、少々問題が起こってな……」
初老の騎士がそこまで言うと、
それまで寡黙に様子を見守っていた執事風の男が、急に口を開いた。
『……それについては私(わたくし)からお話しましょう。宜しいですね?』
-
>>970
「なるほど、公式の場での礼節を正式に学んだ騎士が必要ということですか」
フューリーの時も似たような問答をした記憶がある。別に難しい仕事でもないので断るなんて事はしないが…
「問題、ですか…?」
そう言い淀む上司の横にいた執事らしき男性が口を開いた。
「ではお聞かせ願いたい、察するに貴方が、その親善大使様の関係者とお見受けしますが」
-
>>971
執事風の男は慣れた手つきでディアスに名刺を差し出すと、
「マクダインと申します、以後お見知り置きを」と、丁重に名乗った。
「問題と云うのは、貴方様にもおよその見当はついていらっしゃると思われますが……。
大使――いえ、我々“ヘレティラ(Hereti・La)”の君主で在らせられる“アトカティア様”の事でございます」
どうやら、派遣された親善大使と言うのは、あろう事か相手方の国の君主でもあり、
そしてこの場に居ない事からも解るように、その君主とやらは此処に来るまでに姿を消してしまった……らしい。
「都の門を潜るまでは確かに行動を共にしていたのですが、
アトカティア様は天然――――いえ、聡明なお方でありますから、今回も何かお考えあっての行動だと思われるのです」
「……そこでくれぐれも事を荒立てぬ様にアトカティア様を捜索したいのです、手を貸していただけませんでしょうか?」
-
>>972
「ディアス・フレデレックです」
マクダインに改めて自己紹介をし、話に耳を傾ける
「あのヘレティラの…」
そして話を聞いていくうちに表情が曇っていった
「もちろん…帝国騎士として、友好国の親善大使を…ましてや君主殿を探すことに力を惜しむつもりはありませんが…」
「俺よりも人探しに向いた連中が"上"や"軍"にいると思うのですが…何故俺をお選びに?」
その言葉は初老の騎士に向けられていた。
アトカティアの捜索には参加、協力は惜しまないが腑に落ちないらしい。
-
>>973
『話を聞いた所によると、
ヘレティラの君主殿には魔術の類やデータを用いた捜索は通じない……との事だ』
天然キャラに行動予測は通用しないのが世の鉄則である。
ディアスは知る由も無いが、アトカティア自身の出自も少しは関係しているかもしれない。
『そうなると頼れる物は体力と山勘くらいな物だ、君が適任なのだよ』
初老の騎士はぞんざいな風にそう言って退けたが、
今回の件の対処にディアスが選ばれた背景には、何者かの推薦があったのも確かである。
何故なら、必要とされるのが本当に体力と山勘だけなら、他にも優れた人材が騎士団には大勢居るからだ。
( ^ω^) こんな顔の奴とか。
(´・ω・`) 中の人次第で墓を掘り起こしかねない、こんな顔の奴とか……。
『……そういう訳だ。やってくれるね?』
-
>>974
「…なるほど、了解しました」
納得はしていない、という感じだが頷くしかないディアス。ここでこの上司に不興を買えばいくら自身が守備隊の一隊長だったとしてもさっくり首が落ちかねない。
騎士団を追われればこれまで拒んできた"家"の圧力がフルに襲いかかってくる。
「では、さっそく捜索に向かえばよろしいので?」
-
>>975
『うむ、そうしてくれ。あぁ、それと……。
マクダイン殿は今回、君に御同行されるとの事だ。…………くれぐれも粗相の無い様、頼むよ』
マクダインが パーティに 加わった ▼
-
>>976
(家柄で俺を選んでおいて、あるいは推薦を受けていて良く言うぜこの御方も)
「かしこまりました、ではマクダイン殿…まいりましょうか」
マクダインを伴い、ディアスは本部を出立する。
「…聞き忘れていましたが、この捜索は俺一人で行うべきですか?マクダイン殿」
可能ならディアスは自分の部隊の者たちにも手伝わせようというのだろう。
-
>>977
「そうですね、そうして頂けると有難い。
……というよりも、アトカティア様の居所は既に目星が付いているのですよ」
騎士団本部の門をくぐった所で、マクダインが言った。
いつ乗っかったのか、マクダインの肩にはディアスに文書を届けに来た妖精が乗っていた。
-
祖は何を望むやー
ー破壊を望む
祖は何を忌避するやー
ー永劫の欠落
祖の永劫とはー
ー死なり
死は幸いなりー
ーいざ、死の地へ
-
彼が生まれた時既にそれはあった。繁栄を誇る帝国にも必ず影はある。
彼は生まれた時からそれと一緒に過ごしてきた。
彼の母はあまり誇れる仕事と言えない職業についていた。父は昼間から酒をのみ、彼が幼いときに喧嘩に巻きこまれてーいや、相手が巻き込まれたのか、死んでしまった。
それが彼の生まれてからの愛すべき隣人に磨きをかけた。愛すべき隣人、だからといって彼はそれが好きではない。出来ることなら誰もが隣人にはなりたくないのだ。
だが、それがあり続ける限りまた、隣人になる人もいるのだ。それがたまたま彼だっただけである。
今日は彼の不幸で不憫で不変な反省を語ろうか…
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ありたいに言えば私は愛すべき隣人だ。名を不幸という。
東の国では貧乏神等と言われるが心外である。我らのなかに物的幸福などあり得ず、物にあぶれる彼等の心こそ貧乏なのだ。
さて、話をしよう。彼の名はサットリーナ=カエルム。なんとも偉そうな名前だ。彼はこれ迄なんどか帝国兵の世話になったことがある。
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>>978
「では、一度俺が担当してる詰所に…」
(さっきの妖精…何時の間に?)
「目星がついてる?」
意外な言葉に驚く
「ならそちらをさっさと当たる方がいいのでは…」
-
>>966
「悪名高い集団なのね、これは下層の人達が優勢になるかしら。
勢いはあるわよねきっと。でもそんな集団が協力するだなんて
絶対に何かあるわよ」
そして窓の外見るネクロを見て
「どうかしたの?」
と尋ねた。
-
>>983
「あ、いや…」
どうやら前半の沙耶の話は耳に入ってなかった様子だ。
心此処に非ずといった風か?もうすぐガルディアだというのに心配だ。
「このノー・サウザンドって奴がちょっと気になってな…」
ノー・ザウザンド
"千名を持つ名無し"と呼ばれる男は殺しても死なないと噂される不気味な人物だ。
それ故にかけられた賞金額は現在の手配リストでも指折りの額とされており、賞金稼ぎや傭兵達が虎視眈々と狙っているらしい。
ネクロは帝都に定住する前は修行を兼ねて各地を転々と旅していたらしい。
もしかしたらその頃に何か因縁があるのだろうか?もしくは、ただ賞金首として気になっているだけか。
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どうしてこうなったのか、彼は数分間考えていた。数分間とは実際の時間であり彼の中の思案は実に数時間に値する。しかし、それは現実では何の意味も持たない。
治安に厳しい帝都ではあらゆる犯罪に対して速やかな処理が行われる。彼の思案に有した数分間は治安を護る者が駆けつけるには充分すぎた。
ー彼の左手には紅い刃先のナイフが、彼の足元には青い顔が、彼の右手にはー
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