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強奪
5
:
舞方雅人
◆8Yv6k4sIFg
:2006/07/01(土) 12:25:40
「あなたも見たことや聞いたことはありませんかな? ワンマン社長に唯々諾々と従う社員や反抗的だった息子や娘が突然良い子になったりするのを」
「そ、そんなこと・・・」
「沙由里ちゃんもすぐに僕の言うことは何でも聞く可愛いお人形になるんだよぉ」
メガネの奥の目がいやらしく笑っている。
「じょ、冗談じゃありません! 帰して! 家へ帰してください!」
「帰してあげるよぉ。お人形になったらすぐにでも」
「ど、どうして私なの? どうして?」
「君が可愛いからだよぉ。ボクの好みにぴったりなんだ」
ああ・・・
沙由里はあまりの事に涙が出てきた。
こんなところでこんな男に人形にされてしまうんだと思うと涙が止まらない。
「ああ・・・だ、だめだよだめだよ・・・泣いたりしちゃだめだよぉ」
「助けて・・・お願いよぉ・・・助けてぇ」
沙由里は頭を振っていやいやをするが手足を固定されている躰は自由にならない。
「なに、心配は要らんよ。君はすぐにロボットになるんだ。そんな感情とは無縁になる」
「いや、いやよ・・・助けて・・・」
沙由里は何とか逃れようと身をよじるが、もとよりその程度ではびくともしない。
「教授ぅ。早く沙由里ちゃんをボクのものにしてよぉ」
「うむ、準備も整ったようだ。早速手術を開始しよう」
「い、いやぁっ! いやよぅっ!」
沙由里の願いもむなしく手術の開始が告げられる。
今まで彼女の躰を覆っていた布が取り払われると、沙由里の生まれたままの姿が白日の下に晒された。
「きゃぁっ!」
服を着ていないことはわかっていたが、布を取り去られたことで沙由里は羞恥に身悶える。
「うわあ・・・素敵だよ沙由里ちゃん・・・写真に取っておこうね」
「いやぁっ! やめてやめてぇっ!」
沙由里は身もだえして躰を隠そうとするが無駄な抵抗だった。
「うるさいぞ。さっさと麻酔を嗅がせておとなしくさせろ」
白衣の老人が部下に指示をする。
首を振っていやいやする沙由里に男たちは容赦なく麻酔を嗅がせて意識を失わせた。
その間も端本は写真をとるのをやめはしない。
「これから先は社外秘の部分でしてな。どうかお引取りを。」
「あ、ああ。わかったよ。ボクの沙由里ちゃんをよろしくね」
教授に言われた端本はすごすごと引き下がるしかなかった。
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