したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

皮のニモ靴 ◆2tH7zOPLcg 作品

65名無し募集中。。。:2005/05/01(日) 13:20:11
「えっ…隠してないよ」
「嘘だ、年上なめんな」
「いやマジでマジでマジで」
自分でも慌てているのがしっかりわかるから情けない。そして同時に藤本が怖かった。
「あんたさぁ、ご飯の時から美貴と目合わさないよね。話かけてもなんかきょどってたし」
「気のせいですよ」
「嘘ばっかつかないで」
「嘘じゃないって」
「じゃあ美貴の目を見て」
無理だ〜!!ただでさえ藤本の目つきは怖い方なんだ。今の俺にとっては、
藤本は俺という蛙を狙う蛇のようだ。
だが、ここで目を逸らしたりしたら、また藤本に何か言われそうである。
ここは我慢して藤本の目を見るしかあるまい。
「・・・」
「・・・」
無言になる。空気が重たい…早くこの状況なんとかしたい…
藤本が負けじと俺に一歩近づいた。ち、近い…限界かも。
そう思ったとき、藤本がさらに俺に近づいた。もっと詳しく言うと、顔だけ近づけてきた。
その結果、俺の唇と藤本の唇がぴったりくっついた。藤本はもう目を閉じていた。
ほんの三秒くらいだったと思う。藤本は俺から顔を離すと
「さっき背中蹴ったりしてごめんね」
と言い、顔を真っ赤にして、すぐに洗面所から出ていってしまった。
状況がよく理解できていない俺は放置されてしまった。
ただ一つわかっているのは、藤本にキスされたっていうことだけである。
蛙が蛇にキスされるなんて、聞いたことがない。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板