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筆の遅い仲達 ◆xhuEl2sY0Q  作品

1名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 09:56:03
候補1 田舎から出てきた 大学新入生 

俺は北村健太。
小中高と野球に没頭し高校の時には甲子園へ出場した。

野球バカの俺には受験勉強はかなり困難な道のりだったが
後期試験で何とか念願のK大に合格を勝ち取った。
そして今年から東京に出て一人暮らしを始めることになる。

なんだかんだで一番大変だったのが部屋探し…
いろんな人に相談した結果 今はやりのルームシェアをすることにした。

親はやや反対気味ではあったが、始めての都会生活では何かと不便だと言うことで1年間のみと言う条件付で許しを得た。
そこにはもうすでに3人住んでるらしく今日初めてあうことになる。

ついに俺の輝かしいキャンパスライフが始まろうとしている。

2名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 09:56:47
ここか…かなりでかいな。とマンションに到着してその高さに驚いた。
さらにセキュリティー万全のオートロックで夜も安心だ…

とりあえずお世話になる部屋の番号を押して連絡をとろうとしたがどうやら不在らしい…
先に入って待ってるのは失礼かなと思ったが取りあえず気になるので部屋に向かうことにした。
しっかしこんないいところに住めるなんて夢みたいだ。しかし不安がないわけじゃない。

同居人の人と仲良くできるのかな…いい人かな、野球好きだといいな
田舎者だった馬鹿にされないかな、同じ出身地だったらいいなぁ
仲良くしてくれるかな、俺だけはぶられちゃわないか
だいたいルームシェアって部屋を分けるんだよな…

飯とかどうすんだ?
一緒?別々?夜遅くなったらどうすればいいんだ?友達とか呼べるのか…
全然分からないよ!やばい…緊張してきた…どんな人なんだぁ

とエレベーターの前で不安にかられ立ち尽くしていると、うしろから女の子の声がした。

「あんた、何ボーっと突っ立てるわけ?あたし通りたいんだけど。」

その子は今時の流行の服装で地元では見たことはない都会的な感じだった。
しかしちょっと不自然にデカイ帽子を深くかぶりサングラスで顔が見えなかった。

さらにボーっと突っ立てると。今度はイライラしたこえで。

「私の言ってること分からない?ジャマ」

とはっきり言われてしまった。

「え?あ、すいません…」

と慌てて道を空けた。気まずいので何か話そうと思い

「あの、今日からこのマンションに住む北村って言いましてK大に通うんですよ、それで出身地は…」

とお近づきのあいさつをして彼女を見るともうそこにはおらずエレベータの中でこっちをみて一言

「聞いてないから」

ドアが閉まって彼女は行ってしまった。

都会の人って冷たいんだな…
俺の新生活はまだ始まったばかりだと言うのに 出だしで躓いてしまった…
先が思いやられる…

田舎、帰りてぇなぁ〜

3名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 09:58:38
さっきので都会人への偏見と不安がふくらみ、同居人に会うのもおっくうになって来た

手ぶらで聞くのも失礼だと思い、菓子折りの買おうと店に行こうと振り返ると
ドン
何かがぶつかって来た。

「キャッ!」

可愛らしい声。下を見ると女の子が倒れている。

どうやらぶつかってしまったようだ。それにしてもまた女の子だ。ここは女の子が多いのか!

しかしパンツが見えているよぉ。おっちょこちょいかよぉ。ここは謝っとかなきゃかなきゃな。
これをきっかけに発展していくかもなぁ

「すいませんでした。大丈夫ですか…」

反応が無い…罵声に続いて無視ですか…

4名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 10:01:25
でもちょっと柔らかくて気持ちよかった。女の子ってこんな感じなんだな。
そのままの体勢で動かないので、もう一回、話し掛けてみる。

「あの本当に大丈夫ですか?」

すると彼女もハっと気が付いて俺に気付く…

「あぁ〜ごめんなさい。そのあたしぶつかりましたよね?」
「いや、俺の不注意なんで…」
よかった、無視じゃなかったんだな。
今度の子はなんか話しやすいぞ。よしよし!

「あはははぁ〜あたしっておちょこちょいなんですよねぇ〜」
「あ、はい。見れば分かります。」

あっ。失言…

「え?」
彼女は明らかに不満な顔している。

「いや、そう言うことじゃなくて。だってまだパンツも丸見えだし〜」
あっ。失言その2…

「はっ…キャーっ」

と慌てて彼女はスカートで隠して立ち上がった。気まずい…

「ずっと見てたんですか?ずっと見てたんですか!」
「いや、その…すいません。今日、ここに越してきたばかりで…」

とわけの分からない言い訳を口走って、どうしようも出来なかった。

「どうも、すいませんでした!」

そう言って俺はその場から逃げるようにして走り去った。

最悪だ…まだ入居もしていないうちから、同じマンションの住人に2人も嫌われてしまった…

「はぁ、都会は俺に合ってないのかもなぁ…」

部屋がどんどん遠くなっていくのを感じた…

5名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 10:06:48
急いで駅前の洋菓子屋に向かう、その店はここらへんでは人気があるらしく 今日もお客でにぎわっていた。

しかし、何を買ったらいいか分からない
クッキーの詰め合わせでも買っていこうと棚を見ると安くても5000円…

正直なやんでしまう値段だが初めが肝心だと思い奮発して買うことにした。

しかし、いざ買うとなるとなかなかレジまで持っていけない…

「う〜んどうしたものか」

お菓子とにらめっこしているとポンポンと肩を叩かれたので振り返ってみる…
すると そこにはスラっとした体系でちょっと気の強そうなコがこっちを向いていた。
俺はとっさに

「すいません!」

謝ってしまった。
すると彼女は笑いながら話し掛けてくる。

「あははっ何で謝ってるの?おっかしい〜」
「ごめんなさい」

また謝ってしまった。それを見て彼女の笑は止まらない…

「あはははっえ?なにそれ〜病気?変なの〜」

どうやらツボらしい、俺も笑うしかなかった。
そこで彼女がはっと思い出したのか話を切り返してきた。

「ところでさ?そのクッキーおみやげ?」
「ええ、まぁ」
「高いから迷ってるんでしょ?学生さん?お金なさそうだもんね〜」

図星だ…だが

「そんなことは無いけど」

と見栄を張ってみる。

「ふ〜ん、まぁおみやげにするんだったら、ほらこっちおいでよ。」

なにか見透かされてる言い方…
そう言うと彼女は腕を引っ張り俺を店のレジの近くへと連れて行った。

「ほら、これこれ。」

と彼女が指差す方向には可愛らしいリボンとオシャレな飾り付けがされている袋の中に
大きさは不ぞろいだがたくさんの小さなクッキー入っている。

値段をみると1200円、これなら十分おみやげにもなる。
俺は思わず

「おぉ!安い!これなら買えるじゃん!」

と口に出してしまった。
すると間髪入れず彼女は

「あ〜やっぱり見栄張ってたなぁ〜」

とイジワルそうな笑顔で俺をからかって来る。

「あはは、ごめんっっ」

俺は素直に謝るしかなかった。

クッキーとシュークリームを2個のお買い上げ、しめて税込み1785円。

シュークリームは彼女に対するお礼と言うことで買わされシャクなので俺の分も買ってしまった。

6名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 10:13:35
シュークリームを頬ばりながら店をでる2人

いままで野球漬けでこんなシュチューションに出くわしたことなんて無かった。
ずっと憧れていた景色が今ここにある。隣りに居る彼女を見て少しドキッとした。

田舎じゃこんな可愛い子はなかなか居なかったな、名前聞いてみようかな…
と彼女をじっと見つめる
それに気付いたのかシューを頬張りながら不思議そうに顔でこっちを見てくる。
俺は照れ隠しで

「しかし、しっかりしてるよなぁ〜」

と嫌味っぽく言ってみた。

「なんでぇ?私が教えて上げなかったらあの高いクッキー買ってじゃん、それに比べたら安い安い〜」
「それはそうだけどさ〜ところでさ、名前聞いてもいいかな?」
「う〜んどうしよっかなぁ〜」
「おいおい、もったいぶるなよ。そんな大した名前じゃないんだろ?」
「ブ〜ひどいな〜そんなこと言ってると教えてあげないぞ〜まずは、そっちから名乗れぃ」

か、可愛い…
いまだかつてこんなに女の子と仲良く話したことがあっただろうか…

「あ、あぁ〜俺は北村健太。K大学に受かって今日からこっちに住むことになったんだ。」

そう言えば今日自己紹介すんの3回目だな、初めてまともに聞いてもらったよ…

「え?北村…ふ〜ん」

と驚いた顔をしている、意外な反応だった。

「うん、そんな驚かなくても、別に珍しくはないだろ。はい、今度はそっちの番」
「うん、あたしはねぇ…あっクリームついてるよ。口の横!」
「え?」

と突然のことに慌てて取ろうするが何もついてない。

「おい、騙した…あれ?」

すると近くに彼女はおらず一人けっこう先のほうに立っていた。

「騙したな!」

彼女に届くようなるべく声を張った。俺が気付いたのを確認して彼女は

「私の名前を侮辱したし返しだよぉ〜だ。ベー」

と言って走り去ろうとした。

「お〜い!名前は?まだ聞いてないぞ!」
「そのうち分かるからさ〜」

と言い残して彼女は人ごみの中に消えていった。
なんだそりゃ!意味わかんねぇ…

はぁ〜なんだか疲れてきた…
今日はこれから同居人との初顔合わせも待っている…
しんどい!と思いながらも 俺が今日から一年世話になる、住まいへと重い足を引きずりマンションに向かった。

また、彼女にあえるかなぁ…

7名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 10:18:37
彼女が走り去ったあとにその場でニヤつきながら
しばらくは先ほどのデート(俺にとってはそうだった)の余韻に浸っていた

そしてすぐにでもマンションに向かおうとしたが足が勝手に反対に進み(いいわけ)
俺の目が新しい町を見物したいと言っているので(これもいいわけ)
ふらふらと町をぶらついていた…

気を紛らわそうとしているのに
時が経てば経つほどに焦燥感に刈られていく、気が付けば単身がもう8時を回っていた。
嫌なことを先延ばしに出切るほど起用じゃない(実際は3時間も彷徨っていたが)

延ばせは自分が困るだけだ…
俺は腹を決めてマンションに向かった…

今更だが俺はこれから1年間、一緒に生活する人のことをまったく知らなかった。
普通は事前に会って打ち合わせとか、人定め?みたいなことをするものだろう

だがなんせ時間が無かった
後期試験が3月初めにあり発表は中盤

急いでさがしてもらい、そのまま入居という形…
だからまだ荷物もほとんど届いていない
と言っても家具はほとんど揃っているらしいのでいいのだが

こんな事、考えてるうちにもうマンションのインターフォンの前までたどり着いてしまった。
さすがにもうこんな時間だ、いくらなんでも帰ってきているだろう…

第一声が肝心だ…
緊張して震えた指で部屋の番号を押す。

・・・・・

反応が無い、もう1度呼び出してみる。

・・・・・

やはり反応が無い
仕方が無いので部屋まで昇っていくことにした。

8名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 10:32:00
部屋はこのマンションの12階さぞかし眺めがいいのだろう
と胸躍らせていた。

しかし・・・
エレベーターの前に来て愕然としてしまった。

【故障中】

そう描かれた張り紙が貼ってある。

12階まで階段ですかぁ〜しんどいだろ!!
という事でなんとか部屋の前までやってきました。

部活をやめて半年以上訛りきっていた体。
予想以上にしんどかった…
現代人だな、と感じた18の春…

マジマジとドアを眺めこれが俺の未来へ続く扉なんだと…
人はいないであろうと分かっていても、もしかしたらとベルを鳴らす

・・・・・

やはり応答はない…
仕方がない前もって貰ってある鍵を使って入ることにした。


「おじゃましま〜す」

当然、返事はない。中は電気もついておらず人気(ひとけ)もない。
やはり留守なんだと再確認した。

でも大体どこに入って行ったらいいのだろう…
部屋の構造が分からない俺は電気もつけることができなかった。

とりあえずまっすぐ進み、突き当たったところのドアを開く
少し広い空間を感じる部屋に出た、きっと共有スペースのダイニングだと思う。

一歩足を踏み出した瞬間なにかにつまづいた。きっと本か何かだろ
なんでこんなところに…

足元に気をつけながらするりするりと進む。
ちょうど部屋の中央についた時に今度は押し出されるように前のめりに倒れてしまった。

だが倒れた場所がよかった、やわらかい
ソファーの上だろうか俺はそこに倒れこみ怪我はなかった。

しかし今度はつまづいて倒れたのではない
明らかに背中から突き飛ばされた感じがした。

俺はすこし混乱していた…
もしかしたら泥棒なのではないかと俺の脳裏を過ぎった…

俺は勇気を出して暗闇の中目を凝らして
自分のいた位置に何があるのか確かめようとした。

だが俺の目は暗闇で何も見えない。目が慣れるまでしばらく掛かるだろう。
しかし突然、声がした!

「遅い!なにやってんのよぉ」

俺に語り掛けてきた?
ちくしょうやっぱり泥棒だ!
暗闇の中、後ろから突然おそうなんて卑怯だ…

少し目が慣れてきたのかぼやけながらも人影が見える…
ここで逃したら漢がすたる。俺は勢いよく飛び掛った。

「おとなしくしろ!」

よしがっちり捕まえた。もう離さないぞ!

9名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 10:39:08
だが意外な反応が返ってきた。

「キャッ」

っと女の子の声がしたのだ。確かにさっきの声色もそんな感じが…
それに触れた感触はやわらかくて、いい香りがする…

女の子にこんなに触れているのは始めてのことだ…
だが泥棒に違いはない。生憎泥棒に掛ける情けは持ち合わせていない

「離してよ…」

だが離すわけにはいかない。彼女も懸命に俺から抜け出そうする
手が解けそうになったが俺も手の位置を変えて対抗する。

だが手を変えた位置の手の感触がなんあか異様に柔らかい…

なんかムニュムニュしている…

今まで触ったことがない感触…

俺はこれがなんなのか確認する
懸命に指先の感覚だけをたよりに探り当てる。

だが彼女が逃げようともだえているので手が下にズレてしまう
俺は逃がしてなるものかと慌ててもとの位置に戻す。

するとさっきとは違う感じだたしかに柔らかいが先端だけが違う感触だ、
不思議に思いそこを親指でなぞって見る…
すると

「んんっ」

と彼女は悶え体が一瞬ビクンと跳ね、動きは先ほどより激しくなってきた。
ついに最後の力を振り絞り本気で逃げようとしている。

息遣いも荒くなってきた
さすがに女だから体力的に疲れてきたに違いない。

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11名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 10:52:10
だが今の形はちょうど後ろから抱きつく形になり
もうオレから逃げることは出来ない。

だんだん目も慣れてきて状況がはっきりと掴めてくる。
もう相手も観念したのか動きも鈍くなる
俺は勝ちを確信した。

後ろの体勢ではラチがあかないので上に乗って押さえつけようとした。
しかし相手は女である、俺は少し躊躇した…

そんな気の迷いのせいか、俺のロックが少し緩くなってしまった。

一瞬の出来事だった

「いい加減にしろ!」

といいながら泥棒が肘を思いっきり振った。

ドズッ

鈍い音がする

「ぐはッ…」

腹に激痛が走り、耐えられず腕をほどき俺は腹を抱えこんだ…

その隙を逃さず彼女は俺からスルりと抜け出して立ち上がった。
みぞおちに入ったらしく息が苦しい…

俺は混乱し状態に陥り
どうしたらいいか分からなかったが

相手を逃がしてはならない…

と思い
なんとか必死の思いで顔を上げた。

12名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 10:58:15
だが彼女はどこかに向かって歩き出す
後姿で顔は見えない…

逃がしてなるものかと必死に立ち上がる
すると突然、電気がついて一瞬だが目がくらんだが
今度は何とか必死に目を凝らして見みてみた…

すると向こうを向いているので後ろ姿だが
セーターを脱ぎはじめた女の子が見えてきた。

え?なんで脱いでるの…

そして脱ぎ終わると徐にブラジャーに手を掛け
さっきのもみ合いでのズレを直しながら話し掛けてきた。

「いてててぇ〜あんたねぇ、暗闇だからっていい加減にしなさいよ〜
もうブラずれちゃったじゃん!! なにが”おとなしくしろ”よ。変な男みたいな声出してちょっと驚いたじゃない」
「いや俺は男なんですけど…」
「それそれ、その声よ〜やめてよねぇ、気味悪いなぁ。あぁメンドイ一回外しちゃった方が楽だ〜あんたのせいだよぉ」
「・・・・・」

外すのか…
俺が見てるんだぞ…
これって見たら不味いよな…
向こうを向いてた方がいいんだろうか…

「大体、あたしの頼んだ杏仁豆腐ちゃんと買って来てくれた?」
「・・・・・」

俺が買ってきたのはクッキーですけど…

すると彼女は返事が返ってないのでイライラしたのか
ブラジャーを外したまま、こっちを振り返った。

「ねぇ聞いてるの?少しは反省しなさ…」
「ども…」

一瞬にして場の空気が氷付いた。

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14名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 11:14:09
振り向いた彼女は同い年くらいだろうか
田舎では見たこともない程、可愛いくて整っている

昼間会ったコと比べるとちょっと大人っぽさに掛けていたが
少しサルの子供みたいな感じだがそこがまた可愛い…

俺は立ち上がれないまま正座をした形で座り
彼女は現実を受け入れられずに口は開いたままで
頭の中が真っ白になってしまったのだろうか
胸を隠そうともしないで立ち尽くしている

2人とも顔を見合わせて動けない
正確に言うならば俺の視線はもう少し下にある
彼女の綺麗で豊満な胸であった

可愛らしい顔とは不釣合いなくらいにみごとで
形も良くて張りがある感じで…
桃色の乳首が白く透き通るような肌によく映える

・・・・・

と言っても童貞の俺は同年代の女の子の裸を見るのは初めて
顔がみるみるうちに赤くなる

しかしこんな幸せな状態がいつまでも続くわけがない…

もしかしたら俺の考えていた状況とはまったく違う展開なんじゃないだろうか
そうだとしたら今度は俺の方がやばい事になってしまう

そうなる前になんとかしなければ
俺は無実を証明し誤解を解こうとしたが
俺より先に口を開いたのは彼女の方だった

15名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 11:21:15
「だって、さっき…真希が…なんで…」

どっかで聞き覚えのある声
だがどこで聞いたのか思い出せない…

しかし、こっちもテンぱっている
このままではまずい何とかしなければ

だが感じなときに何から話したらいいのだろうか
頭が働かずまったく整理がつかない

「大体、なんで家の中に知らない奴がいるのよ…もしかして…泥棒!イヤー」
「それは違うって、どっちかって言うとそれはお前だと…」

と反論し始めた時に

「ただいま〜」

と玄関のほうから違う女の子の声がした。

やばいこのままでは更にまずいことになる、どうにかしなければ…

「亜弥ちゃ〜ん、杏仁豆腐買ってきたよぉ〜」

しかしどうすることもできない、状況は変わらない
変わったのはこいつの名前が『亜弥』というのが分かった事だけ

「真希〜入って来るちゃダメ!泥棒いるから!」

反論したいが声が出ない…
俺は心の中で叫んだ

違う違う、俺はどろぼうじゃねぇよ。全部お前の勘違いだよ!

「なに言ってるのぉ〜あはは〜亜弥ちゃん、おもしろ〜い」
「ダメだって!危ないよ!」

そうだ入ってこないでくれ、余計に話がややこしくなる

ガチャリ

しかし無常にもドアは開いてしまった。
希望に満ち溢れていいた俺の『未来への扉』
それは今、地獄への門へと変わっていた。


そして繋がらない話
明らかに動揺している

16名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 11:27:58
ヤバイ、俺はどんどん顔が青ざめていく
だが幸いドアは半開きでまだ部屋に入ってきてない為に
外の子からは俺の姿はまだ見えないようだ

「はい、亜弥ちゃんの好きな奴だよ〜あれぇ?なんで服脱いでるの?」

なんてのん気に話している。

それを言われて亜弥は自分の姿に気付いてみるみる顔が赤くなる

「キャッ!」

と叫びながら手で胸を覆い、しゃがみこんだ…

「何、恥ずかしがってるの?後藤に見られるのがそんなに恥ずかしいかぁ〜
でもね亜弥ちゃん、ここお風呂じゃないんだよぉ〜もう手がかかる子だよ、気が早いんだから〜」

と笑いながら部屋に入って来た。

17名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 11:41:31
遂に外にいた真希って子が部屋に入ってきた

俺の新生活、いや人生もこれでおわりだ…
俺はうつむいて考え始めた、今日一日が走馬灯のように頭の中を駆け巡る

すべて誤解が生んだこととはいえ最悪の1日だ…

無愛想女に、パンちら女
さらにはやっと部屋に入ったと思ったら泥棒扱い
この町はろくなことがない

そうだ田舎では両親が田んぼを耕している
だまってオヤジの跡を継げばよかった
都会になんか出てくるんじゃなかった…

いや、そんなことはない
いいこともあった昼間のケーキ屋さんで会ったあの子
名前は聞けなかったけど俺が生きていた中で最高の時間だった

こんなことにならなかったら、もう一度会えただろうか?
会いたかった、もっと色々話したかった
さよならシュークリームちゃん…そしてありがと…

親には申し訳ないが、でも漢は自分の行動に責任を持たなければ
漢としてここは覚悟を決める時だ
さぁ煮るなり焼くなりどうにでもしろ!

すると予想し得ない慣れ親しんだ言葉が耳に飛び込んできた

「あ!北村健太!」
「え?」

なんで俺の名前知ってるんだ?
びっくりして俺はハッと顔を上げ、真希って子の方を振り向いた

そこには昼間ケーキ屋さんで会った子が俺の方を指差していた

「来るのが遅いぞ!北村健太!」

まさかこんな所で再会するなんて夢にも思わなかった…
しかし状況が全然つかめない…
全然意味がまったくわからない…

だが俺以上に驚いている奴が約1名
そう、亜弥だ。

「北村健太!?もしかしてこいつ今日エレベーターのところで
一人でぶつぶつ言いながら突っ立ってた、不審者じゃない!

俺も思い出した!この声もどこかで聴いたことがあると思ったら
もしかして、こいつはあの昼間の超性格ブスで無愛想のエレベーター女か!

なんて口が裂けても言える状況じゃない

「ちょっと真希、あんた、なんでこの不審者を知ってるのよ!?」

さすがにこれ以上の泥棒扱いはゴメンなので反論しようとすると
洋菓子屋で会った子『真希』が先に

「泥棒じゃないよ〜今日から一緒に住むんだよ!でしょ?」

そう言うと真希は俺の方を振り向いてニコっと微笑んだ

か、かわいい〜この笑顔、たまらない

しかし、どう言うことだ…
一緒に住む…
一緒に…

「い、一緒に住む!?」
俺と亜弥の声が完璧にシンクロした。

18名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 12:02:34
俺は開いた口がふさがらなかった
それは亜弥も同じことと言ったような感じだった

「え、ええ〜一緒に住むって、ことは…この泥棒野郎が?」
「だから泥棒じゃないって、この人が前からルームシェアするって言ってた人だよ」
「男なの!聞いてないよ?」
「え〜ウソウソ〜あたし前から何度も何度も言ったよ。
いつも亜弥ちゃん適当に返事してるとおもったら、やっぱり聞いてなかったね。もぅ〜」

と言ってくちびるを尖らせる真希、かなりいやそうな顔をする亜弥
どっちも可愛い…

少し考えて亜弥から出てきた一言が

「やだ」

え〜〜意外な展開!と言うよりも俺の寝床はどうなる…

「ムリムリ!絶対ムリだって。こいつ泥棒みたいに勝手に家はいるし」
「それはどうせ亜弥ちゃんがめんどくさがりで出なかったんでしょ?いつものこと、お見通しだよ♪」
「うぅ〜それに暗闇の中で私のこと揉みくちゃにするし」
「それもどうせ全部、亜弥ちゃんの早とちりでしょ〜いつものことジャン♪」

と亜弥の文句を軽く受け流してくれる真希
だけど俺の早とちりもあるんだけど…
それは言わないでおこう

「だいたい、私はこいつに裸を見られたんだからね!」

それはお前が勝手に脱いだんだろが!でも大丈夫だ。
この調子なら真希が返り討ちにしてくれるだろ

「それもそうね、だいたいなんで亜弥ちゃん裸になってるの?」

え?予想を反する真希の対応
裏切り者ぉぉぉ

てか
え、え、えぇぇぇぇぇぇ〜それこそ早とちりだろ!勝手に脱いだんだぞ…
これに関しては俺はノータッチだぞ

しかしそんな言い訳が通じるのだろうか俺、大ピンチだ
どうする俺…

19名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 12:23:00
「なんで?亜弥ちゃんが裸なの?」

と真希が俺の方に話を振って来た、なんて答えたらいいか

「それは…」
「それは?」

俺はどうしようもなくなり、下に俯いてしまった。
しかし逃がすものかとさらに俺の顔を覗き込んでくる真希
まさに絶体絶命! でもこの顔をみたら言わざるをなくなってしまう
ここは正直に言ってみるしかない

「あ、あいつがブラ直すとか言って勝手に…」
「ピンポーン!正解〜」
「え?」

ピンポーンって?なんだ?

すると真希は人指し指を立てオデコに持って行き
あたりをうろうろと歩き回り初め
いかにも考えてます的なポーズで語り始めた

「亜弥ちゃん!あなたはいつも見え張って大きいブラ付けていますね!そのままでも十分大きいのにねぇ〜」

と振り返り亜弥を指差した
ドキッっとしたのか亜弥の顔が一瞬こわばる。

「だからちょっとしたことですぐズレてしまう!
しかも、面倒くさいがりやのあなたは直すとき、つい裸になってしまう習性があ〜る。
違いますか?」

え?そうなのか〜と
俺がドキドキわくわくした顔で亜弥の方を見ると

なにみてんだ!
と言わんばかりの顔でにらみ返してくる。
萎縮してしまう俺…

「そして今日の場合もいつもと同じ様に裸になってしまった!
しかしあなたは大きなミスを犯してしまったのです!」
「ふむ、ふむ」
「面倒くさがりで、早とちりの亜弥ちゃんのこと暗闇の中で誰なの分からないにも関わらず
あたし後藤か美貴ちゃんのどちらかと勘違いしてそのまま気づかずに服を脱いでしまった・・・
という訳だよ!ワトソン君〜」

とまるで自分がシャーロック・ホームズにでもなったかのつもりで
この難事件?を解決してみせた。

「おぉ〜」

パチパチパチパチ〜
それは俺が思わず声を漏し拍手をするほどの推理力だった。

「えっへん!これにて一件落着〜ってとこかな^^」

と真希はまた俺の方を向いて微笑んでた、、、
その笑顔に俺は吸い込まれてしまいそうな気がした

20名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 12:28:50
ここで面白くないのは亜弥だろう

「そうよ、そうですよ!私が全部悪いのよ〜」

と未だに服を着ようともせず、その豊満な胸を揺らしながら
亜弥はそっぽを向て、ツンとしてしまった。
きっとまた興奮のあまり自分が服を着ていないことを忘れてしまったのだろう

それに気づいたのはやっぱり真希だった。

「うん、それはそうなんだけど。寒いでしょ、早く上着れば」

それを真顔で言える真希がおかしくて俺は必死に笑いを堪えていたのだった。

「きゃっ!」

それを聞いて亜弥はまた顔を赤くして胸を手で隠してしゃがみこんだ

「わかったから、着替えるから、そいつを向こう向かせといてよ」

ん〜もったいないと思いつつも
ここはおとなしく引き下がらないとまた問題になる
俺はだまって亜弥の言う通りにした。

後ろを向いた俺を、真希がニヤニヤしながら覗き込んでくる。

「なんだよ」

とぶっきらぼうに言うと真希が

「びっくりした?」

と意味深な問いを投げかけてくる

「あたり前だろ!わかってるならあんな言い方するなよな!」
「ん〜なんのことですか?」

と自分で聴いたくせに、いきなりすっとぼける。しかしそんな真希も愛らしい

21名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 12:34:32
俺は思わずドキッとしたが平常心を保ち

「とぼけんなよ〜わかってんだろ」
「あはは〜お昼の仕返しのおまけだよ〜で?どっちの方が驚いた」

どっちと言うのはきっと

「そのうち分かるから〜」
と意味深な言葉を言い残して走り去ったのに再びこうして俺の目の前に現れたこと

そして残りの1つは
俺が亜弥の裸を見てしまった理由をわかっていたくせに俺に質問して落し入れようとしたことだろう

驚いたのは当然、前の方である。もう会えないと思っていたのに
真希にもう一度会えた喜びも加わり、さらに驚きを増した

しかしここで再会出来たことだと答えれば
俺がまた会えて喜んでいると言っているようなものである
見透かされてしまうのはさすがに照れくさい…
だから正直には答えなかった

「今の方だよ、ひやひやしたぜ!」

どうせ真希のことだ、また俺の答えを聞いてなんか吹っかけてくるに違いない
そうだ今度はやられる前に俺から吹っかけてやろうと構えていた。

すると真希は以外にもあっさりと

「ふ〜ん、そう」

さっきとは一転つまらないっといった感じの顔をした。
以外な態度に拍子抜けしてしまった。

俺なんか間違ったこと言ったか?それとも変なこと言ったか?
ん〜と悩んでいると。

「ただいま〜」

また玄関のほうから声がした。

22名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 12:37:59
ドタドタ

やけに騒がしく入ってくるもんだな

「キャッ!」

ドテッ バタン

たぶんコケたな…

「おい、なんか来たぞ?大丈夫か?」
「うん、いつもだから」
「いつもって…」

やっぱりさっきとは違いよそよそしい感じ…

「キャー、いたあ〜い」

ドン、ぱりーん

「うわぁぁ〜」

どどどどどん!

「ひゃぇ〜」

・・・・・・

「これ、いつもなの?」
「…う、うん」

ボズッビロビロビロ〜

「あ〜〜なんでこんな所にあるの〜」

ドデ〜ン、

「うぇぇぇん〜〜」

・・・・・

「おい、本当に大丈夫なのか?」
「・・た・・たぶん・・・」

だんだん真希の言葉にも自身がなくなってきたように思えた

23名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 12:45:38
「ひぇ〜〜ま、ま・・・」

ずどーーん!!!!

また、こけたな・・・

「真希ちゃん助けてぇ〜」
「おい、いくらんでもやばいんじゃないか?」
「そうみたい!美貴ちゃ〜ん」

と真希は玄関へと走り出した

「俺もいくぜ!」

と振り向き玄関の方へと行こうとすると

ズピューーン

俺の顔めがけて小物入れが飛んできた
元高校球児を舐めるな!動体視力には自信が…

ゴン!

見事、俺にクリーンヒット
そして恐ろしい剛速球
こんな怪物が甲子園にも行かずに埋もっていたとはな…

バタン

「こっち向くなって言ったろ!」

怪物の正体は亜弥だった…

「なんだ、おまえまだ付けられないのかよ!」
「うるさいな!あんたらがイチャイチャしてっから
気になって着替えれなかったんだよ!つかじろじろ見ないでよね!」
「だ、だれが、見るかよ!」

そう言いながらも手では覆いきれない
部分に目はくぎ付けだった
そんな言い争いをしている間に
真希が騒ぎの元を連れ帰ってきた。

「大丈夫?」
「う〜ん、部屋は電気ついてるけど、玄関暗いんだもん」

おいおい、それだけでこんな大騒ぎになるかよ
とんだおっちょこちょいだな

24名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 12:49:33
おっちょこちょい?いやな予感だ…
正直、思い当たる節がないでもない…

「そっか〜美貴ちゃん、とりあえず怪我はないね?よかったよ。
あたしここ片付けちゃうから、美貴ちゃんはさきに部屋入ってなよ」
「私も手伝おう・・」
「いいよ!いい!うん、あたし1人で大丈夫だから、だからね」
「うん、ありがとう・・・」

きっと手伝うとまた厄介なことになると思ったんだろう
真希はうまく美貴を言いくるめて部屋へとおっぱらった

「亜弥ちゃ〜ん、ごめ〜んまた花瓶をっちゃったよぉ〜」

といいながら女の子が部屋に入ってくる。
しかもこの状況はまたしても、やばい隠れるべきか

速やかにこの場から移動しなければと思ったが
そんな場所・時間があるわけなくきっと簡単に見つかってしまうだろう…

その子の顔をまだ見てはいないが、悪い予感がする。
こう言った時の俺の感はずるどいものがある・・・

恐る恐る顔をうかがってみると
その子はやはり昼間、入り口で会ったパンチら娘。だった
やっぱり本当に二度あることは三度あるのである

「お、お、男の・・男の人・・?」
「あの、昼間はどうも。。。」
「え?なんで知らない男の人がいるの?」

おいおい、昼間あっただろ。俺のこと忘れたのか!

「いや、美貴〜これには色々とわけがあるんだよ、ね?」
「え?え?わ、わけ?」
「美貴、とりあえず落ち着こうか?落ち着こう」

ここは俺もフォローしとかないと
そう思って美貴に近づこうと立ち上がった。

25名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 12:52:06
しかしそれを見て美貴ちゃんは後ろに退き俺に訴えかける

「いや、来ないで!」

俺はまたしてもA級の犯罪者扱いか…

「美貴、大丈夫だよ。こいつはね〜」

とここでまた美貴が新たな発見をした

「て、てかなんで亜弥ちゃんは、は、は、裸なの?」
「え?キャっ」

としゃがみこむ亜弥
それは入ってきたときに気づけよ…

「亜弥ちゃんが男の人と裸でって、え?その私…」

と顔を真っ赤にした美貴

「え?君、ちょっと変なこと、、、ち、違うよ?」

俺の言葉なんか届くはずもなく

「ごめんなさーーい!!」

と言い、美貴は半泣きで部屋から飛び出して
玄関の方へと走っていった。

そこにちょうど片付けが終わって真希が戻ってきた。

それにも構わず走り去ろうとする美貴を見て
真希も異変に気づいたのか呼べとめようと声を掛ける

「美貴ちゃん?どうしたの!」
「亜弥ちゃんが亜弥ちゃんが〜」

とだけ言い残して
真希の横をすり抜ける用にして
そのまま玄関から出て行ってしまった。

慌てて真希が部屋に入ってきて俺たちに問いただす

「いったい!何があったのよ?」

しかし俺たちは黙りきったまま何も話そうとはしなかった。

26名無し募集中。。。:2005/04/30(土) 13:01:41
「何だんまりキメ込んでんのよ!亜弥ちゃんまた美貴ちゃんになんかしたの?」

しかし亜弥はしゃがんだままオレを指差して言う。

「こいつが…こいつが…」

オレか?ことの発端はお前がさっさと着替えないからだろ・・・

「亜弥ちゃんに聞いてもダメかな…亜弥ちゃんほら着替えないとダメだよ
こっちの部屋で着替えたらもう休んでていいよ。」

と優しく声を掛け真希は亜弥を奥の部屋へと連れて行った。

帰ってくるなりそうそう真希はオレに問いただしてきた。

「で北村健太!なにがあったの?」
「いや、その…勘違いだから…」

はぁ〜と真希は深くため息をつき

「あ〜ラチがあかないな〜もぅとりあえず美貴ちゃんを探しに行かなきゃ!」

そう言って真希は四月まだ肌寒い夜の町へと飛びだして行った!
真希は無事、美貴ちゃんを連れ戻すことが出来るのだろうか…
がんばれ真希、僕らの明るい未来のために
つづく、、、

「なに、わけの分からないこと言ってんのよ!」

今、さっき部屋を飛び出し、美貴ちゃん探索に行ったはずの後藤が戻って来た

「どうした?忘れもんか?」
「どうしたじゃない!一緒に来る!」

なんで俺が!と口では言えるはずも無いので顔で表してみる
それを察した真希が今度は
目を細め口を尖らせながらの渋い顔をする。

そして急にしゃがんでオレの方を指差して一言
「こいつが〜こいつが〜」

亜弥のマネか似てないだろ…
そう言う問題じゃないか…

俺はため息をついて

「はぁ〜分かったよ!行けばいんだろ!」

とオレは少し愚痴を溢すような感じでいい
そんなオレに真希はニコっとして

「初めからそういいなさいよ!分かったらすぐ出かける!」

と言い俺の手を取る
俺はまたドキっとしたがそんなこと感じている暇などない

真希に強引にオレは引っ張られるような形で部屋をあとになった。

27名無し募集中。。。:2005/05/02(月) 00:13:51
真希につれられて美貴ちゃんを探しているが
肝心の美貴ちゃんはまったくもって見つからない
手がかりもなく探すのはもう限界だ…

俺たちはとりあえず近くにあった公園で
休憩を兼ねてこれからどうするかを話し合うことにした

「なぁ、なんか思い当たることとか無いのか?」
「う〜ん…亜弥ちゃんならどこにいるか分かるかもしれないけど」
「じゃあ、電話して」

しかし幾ら電話しても亜弥は出ない
こんなことをさっきから何回も繰り返している
だから話の内容はいっこうに進まなかった

その時 突然 真希のケータイが鳴った
こ、この曲は…
『ムーンライト伝説』
なんてちゃめっ気タップリなんだ!!!!
ちょっと興奮してきた!

やっと亜弥からの連絡が帰ってきて
これで何か解決の糸口がつかめるかもしれないと思った

28名無し募集中。。。:2005/05/02(月) 00:14:12
しかし話は意外、、、
いや異質な方向へと進んでしまう

真希の顔つきが変わり、口調も変化した。

「もしもし、何やってたの?どこ行ってたのよぉ!」

おぃ、亜弥と話てるんだよな?家じゃねぇのか???

「嘘だ、まぁ、いいけどね。今からバイト行くところ、忙しいんだから切るね」

ピッ―
 
え?なんで切ったんだ?
真希のいきなりの奇想天外な行動に俺は呆然と立ち尽くす
だが自然と自分が発するべき言葉は思いついた

「おぅおぅ無理してるねぇ、バイトなんかしてないじゃん」

違うな…これじゃない。正解だけど間違ってる、それに俺の台詞じゃない気がする…

「っておい!切ってどうすんだよ!」
「あ…ごめん、つい癖で〜」
「・・・・・じゃあ、仕方ないね」

俺たちは唯一の手がかりも失ってしまった。自らの手によって(てか真希のせいで…)

29名無し募集中。。。:2005/05/02(月) 00:14:30
しかし意外にも次のチャンスはすぐにやってきた。
再び真希の電話から「ムーンライト伝説」がなり響いたのだ

なんとさらに意外だったことに
電話の主は当の美貴ちゃん本人だったのだ!

電話を手にすると再び真希の顔付きが変わる。
さっきの二の舞になる前に
俺は真希の腕を掴んで、首を横に振った

すると真希もハっとした表情をすると
元に戻ったのだろうか、無言でOKサインを送ってきた
とりあえず一安心だ…

「もしもし美貴ちゃん、今どこにいるの!?」
「あたし、あたし…」
「迎えに行くから、大丈夫だよ!どこにいるか教えて」
「マンションの階段のところ…」
「え?どういうこと?」
「・・・・・」
「美貴ちゃん?美貴ちゃん!」

プッ、ツーツーツー

電話が切れてしまった…

30名無し募集中。。。:2005/05/02(月) 00:14:58
「で、なんだって?なにか分かったのか?」
「マンションの階段のところにいるって」
「マンションの階段?つか俺たち階段降りて来たろ?」

そうなのだ、俺たちのマンションには
贅沢にもエレベーターが付いているのだが
本日マンションのエレベーターは故障中なのである(スレ1参照)
今日、俺は必死にそこを昇って行ったのである

「う〜ん、そうなんだけど…」
「とにかくマンションに行こう」
「うん」

真希の顔からは疲れと心配からかもう笑顔が消えていた。
少し休ましてあげたいと思ったが、そんな余裕はない
もう少し我慢してくれ…

俺たちは急いでマンションまで戻った。

マンションに着いて一気に12階まで掛け昇ったが
美貴ちゃんの姿なんて何処にも見当たらなかった…

31名無し募集中。。。:2005/05/02(月) 00:15:22
「やっぱり違うんじゃないか」
「うん…そうかも」

やはり真希の声には元気がない
俺なりに精一杯、真希を気遣ってみた。

「なぁ疲れてんだろ?先に部屋に戻って休んでろよ」
「そんなわけに行かないよ、それにまだ大丈夫だから」
「大丈夫じゃないだろ?」
「大丈夫だってば」
「いいから休んでろよ」
「いいってば…」

だんだん2人の空気も悪くなってきた
ここでよせばいいのに俺はムキになって言った

「いいよ、後は俺一人でなんとかなるから」
「だいじょうぶ」
「無理すんなよ!」
「してない」
「してるだろが、いいから部屋戻れよ!」
「イ・ヤ・だ!」
「なんでだよ!そんなに俺、信用ないのか!」
「違う!そんなことない…」

32名無し募集中。。。:2005/05/02(月) 00:15:49
明らかに真希がトーンダウンしたのが分かったが
勢いあまって俺はつい強く言ってしまった

「じゃあ、なんでだよ!言ってみろよ」
「・・・・」
「黙ってちゃわからないだろ」
「ただ、、、」
「なんだよ?」
「ただ、一緒にいたから…」
「う・・・」

真希の意外な言葉に俺は度肝を抜かれてしまい
あれだけ勢いに任せてしゃべっていたのに
次の言葉が出てこなくなってしまった。

「ごめん、あたし足でまといみたいだね…」
「・・・・」
「言う通りにして部屋、戻るね…」
「・・・・」

今度は俺が黙りこくってしまった。
ここで、すぐ誤らなければならないのは分かってる
だが言葉にならない…
悪いのは自分だと気付いているだけに
そんな俺が情けなくて、悔しくて俺は天を仰いだ…

33名無し募集中。。。:2005/05/02(月) 00:16:18
すると緑色の光が遠くの方から目に入ってくる
光の元を突き止める、それは階の反対側の一番奥の扉の上からだ
よく見てみると文字が書いてある…

俺は閃きとっさに帰ろうとする真希を引き止める。

「おい!ちょっと待った!」
「なに・・・」

と元気なさげに振り替える真希

「アレ見てみろよ!」
「ん・・・?」

不思議そうに俺の指す指先を伺う真希

「ひ、じ、ょ・・・あ!」
「そう、分かったか!」
「非常階段!!」

このマンションは贅沢で
階段に咥えてエレベーターも付いているが
それとはまた別のところに非常階段なるものがついているのだ
おそらく美貴ちゃんが言っていた階段はこれに違いない

俺たちの顔に再び希望の色が戻ってきた


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