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0さん以外の人が萌えを投下するスレ
788
:
立ち切れ線香 1/2
:2009/09/29(火) 00:54:49
初めて会ったのは、大学の落研だった。
人情物や心中物が好きな俺に、アイツは笑ってよく言ったものだ。
「いやー!あかんあかん!上方落語は辛気くっさいのー!」
゙立ち切れ線香゙…俺の大好きな噺。繰り返し繰り返し、テープが擦りきれるまで聞く俺に、
「何回目やねん!」
アイツは毎回呆れた顔で突っ込んだ。
周りを標準語に囲まれながら『オレは関西を捨てへん!』と息巻いていたアイツの関西弁は、その時にはもう崩れていた。
「お前が悪いんやぞ!なんつーか…ほら…、一緒に居りすぎて東京弁がうつったんじゃ!」
アイツの言葉通り、2年になる頃には俺たちは四六時中一緒だった。
『お前らは夫婦か!』と周囲に突っ込まれると、なぜか嬉しくて心が踊った。
大学4年生の夏。
実家に帰省したっきり、アイツは帰って来なかった。
携帯は不通で、アパートも空。
周りの誰に聞いてもアイツの消息はわからなかった。
大学には休学届が出されているようだった。
藁にもすがる思いで、年賀状のために聞き出した実家の住所宛てに手紙を書いた。
一通。また一通。
書けば書くほど、アイツに話したいことが沸いてきた。
さらに一通。また一通。
最初は大学内で起きた、他愛のない出来事。
徐々に…お前が居なくて淋しいこと。
何かが欠けたようで、全くやる気が出ないこと。
返事は一通も来なかった。
だけど俺は送り続けた。枚数はどんどん増えた。
…我ながらキモいと思った。
半年が過ぎ、3月。
俺はハガキにただ一言、「お前に会いたい。」と書いた。
これで最後にしようと思った。
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