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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」
95
:
エヴァンジェSSその14
:2006/10/29(日) 23:10:16
障害物から覗く、リニアガンの砲口が――オラクルがこちらを覗いている、ということの根拠である砲口が、ある時、揺れた。
そしてコロリと転がり落ちた。水の中に落ちて、ささやかな音を立てた。
四脚も、タンクも気づいていない。二脚『ライガー』だけが気づいた。
リニアガンは、オラクルに接続されていない。
取り外されていたのだ。
物陰から砲口だけを出すことで、まるで覗いているかのような状況を、作り出していただけなのだ。
ということは――オラクルは、こちらを覗いてなどいない。
アラートメッセージが、思考を赤く塗りつぶした。
*
四脚ACが、遮蔽物の上空にたどり着いた。
彼らの作戦で言えば、奇襲に戸惑うオラクルに、容赦なく銃弾を浴びせる場面なのだろう。
だが、そうはならなかった。
丁度その時、オラクルはリニアガンを構えて、上を見上げていた。
強化人間の聴覚は、新鋭COMの高性能マイクは、騒音のカモフラージュを見破り、OBでの接近を探知していたのだ。
エヴァンジェという強化人間に、一般人の聴覚規格を当てたAI達の、致命的なミスだった。
結果、お手本のようなアンブッシュ《待ち伏せ》が完成していた。
けれど――当のオラクル、その左足首は千切れ、また所々にできたフレームの穴や欠損から、機械部分が露出していた。まるで、内蔵を晒したゾンビである。
頭部も半壊状態で、横一列に並んだカメラアイが、無惨に露出してしまっていた。
常人が見れば、行動不能と判断するだろう。
待ちかまえていたとして、反撃はおろか、退避することさえ難しそうだ。
けれど、
「かかったな」
サイトのど真ん中に突っ込んできた四脚に、エヴァンジェは凶暴な笑みを浮かべる。
そして、リニアキャノンを撃ち放った。
多少の損害などものともせず、クレスト製の実弾兵器は、完全に動作した。
高反動の弾丸が、四脚の前脚をハンマーのように打ち据える。
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