[
板情報
|
R18ランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」
73
:
忠実EOのオメガSSその18
◆8G/OIpNBb2
:2006/10/05(木) 20:41:42
*
映像の中で――俯せに倒れるクラウンクラウン、その背中から火が噴き上がった。
ACほどの高さがある、巨大な火柱だ。まるでオメガの強烈な悪意が、炎となって立ち上っているかのようだ。
その灯りが、戦場となったターミナルを夕焼け色に照らし出している。
「……終わったな」
携帯テレビの画面を睨みつつ、大老が呟いた。
「オメガは死んだ。勝者は――」
大老は画面端に映される、紫のACに目をやった。
「ジナイーダだ」
紫のAC――ファシネイターが、ゆっくりとこちらを振り返った。
ひどい姿だった。
右腕部は千切れ、色々な関節から黒煙が噴き上がっている。
勝者も貫禄も何もない。手ひどいやられ方だった。
オメガの爪は、ドミナントにしっかりと届いていたのである。
「……しかし、よく脱出できたな」
傍らで、大老のオペレーター――マックスが訝しげに言った。
「実際、やばかっただろ? ファシネイターは片腕、ブーストでの脱出も困難。どうやって助かったんだ?」
マックスは、AC戦の専門家ではない。
クラウンクラウンの下からファシネイター脱出する一部始終は、目にしたはずだが――映像だけみても、いまいち脱出のカラクリが分からないのだろう。
大老は説明してやることにした。
「簡単なことだ。まず、片腕でクラウンクラウンを押し上げる」
「できるのか? 相手は重量級だ、パワー不足じゃないか?」
「正攻法では無理だがな。地面とクラウンクラウンのコアの間に、肘から先をねじ込む。つっかえ棒をするようにな。
そうすれば、のし掛かっていた機体が浮く。これなら低出力のブースターでも、脱出に支障はないだろう。一挙に脱出できなくとも、上半身だけでも出れば、後は楽だからな」
納得したらしく、マックスは大げさに肩をすくめた。
「にしても、アンビリーバブルだ」
「だが、現実だ。あの女は、本当にドミナントかもしれん」
大老は目線をモニターに戻した。
だが、もはやファシネイターの姿はない。
任務を終えたので、さっさと帰還してしまったのだろう。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板