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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」
611
:
隊長
:2011/11/06(日) 13:44:00
それから間もなくして、男の誓いは破られた。
間もなく、とは言えそれは男にとってのことだ。
あれから男は少女との一日が、それはそれは早く過ぎて行くよう感じられたから。だが実際に長い月日を共にできたワケではないのも事実だ。
この短い間に、少女に何か与えることはできたろうか?最後に目を閉じた時、闇に呑まれる最中で感じるは不安。
少女が男の名を呼ぶのが聞こえる。
そうだ、と男は思い出す。自分に残こされた本当に最後のものを、少女に与えようと。
それを口にした時、少女が一体どんな顔をしてくれていたかはわからない。
だが、しかと与えたのだ。喜んでくれたかどうか、よく考えれば女の子に似合うものでもないだろうか。
いっそう強く握られた腕は喜びからか?だが不思議と安堵に包まれ、そして消えて逝く。
こうして男は、本当に何者でもなくなった。
そんな最後の最後、男の表情には満面の笑み。それはまるで、子供の様な。
「ありがとう」
冷えきった手を強く握り、涙に濡れた手向けの言葉は目覚めることのない男へ送られた。
うそつきと、声を大にし叫びたい。そう思うことすら忘れ、今しがた与えられたものを口に。
それは、その〝少女〟の名 ―――
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