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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」

505隊長:2011/10/19(水) 14:18:55
ラストレイヴンは変わらずに見下ろしていた。
瓦礫の上に転がるのは既に瓦礫と見紛うまでに砕かれた青のパルヴァライザー、その上半身に当たる部分が折れた腕や無い脚をどうにかしようと蠢いている。
それはまるで脚や羽を失った虫の様で、そしてレイヴンの駆るACの白金の装甲には目立った損傷は見受けられなかった。
右手の主兵装であるハイレーザーライフルKRSW、大型の集束熱量射出機構からは数百とまで上がった熱が煙として。
左手の主兵装である腕部携行用のハンドレールカノン、射出口から伸びる三本のバレルからも同じように煙、バレル表面は高温によってその色を変える程。

『手は抜かん、あの時と違ってな』

そう言ってACは男の言葉に従うように。
男がそうさせるように、左手のレールカノンを構え、そのバレルからコンデンサから、可視化するエネルギーは攻撃性を剥き出しに。

『跡も残さんよ』

放たれた一直線の雷光の眩しさに、星の光すらも翳る。弾頭の直撃と同時に生じる爆発は一度球状に膨張したのち、中心へと収縮。
それから形と言える形を成さない炎が爆風と共に広がっていく。炎に呑まれずに済んだ物も砂煙の混じった、と言うには幾分濃い風に隠される。
そうなる筈であった。
弾頭直撃を前に突然の光、青ではない、パルヴァライザーのコアに位置する部分からの突然の爆発。
レールガンから放たれた弾頭は威力を殺され、爆縮球体から伸びるマニピュレーターに握られていた。
濃淡のある煙の中に浮かび上がる人型の影。晴れてくれば目に見える青のフレームは板金の装甲。鋭い紅は感情の燃える想いの瞳。

「認めよう、レイヴン」

男が、エヴァンジェが搭乗する浅葱のAC、オラクルは、レイヴンを前に現れる。


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