したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」

460隊長:2011/03/16(水) 15:00:41

「完璧などない、破壊するはいつもひとつのイレギュラー」


砂粒に身を任せた。装甲にブチ当たる彼の弾頭すらもひらりと避けるつもりだった。
用意した偽の依頼、偽りは私の存在そのものだ、そして目標は本物だ。本物のMTとレイヴンの駆るAC。
砂塵に翻弄された彼はこの依頼をこなすのに苦労するだろうと、そう考えていた。
後始末は引き金ひとつで仕舞いの筈。それが私の算段だったのだ。
砂嵐に身を任せた。生半可の武器であれば私の装甲にこの砂の風同様傷ひとつつけることはできない筈。
抉れて行く、火花が散る、崩れていく。私が、崩れていく。
オートバランサーがその挙動を忘れ、私の重装甲、重装備の鋼の烏は膝を付いてしまった。
今だけはその痛みを忘れてくれ、目の前のコンソールが呟きに答える程時代の進歩には期待するでもなく。
私の言葉もまた、力なく消える。私のACは既に限界だ。
まだ身を任せる時ではない。私に『諦め、目を閉じよ』と囁きかける砂の声を振り払う。
以前目標は目前、役30m、至近距離だ。
裏切りを返り討ちにしたと、今までの道程を反芻しているのだろう?
ではもう少し近づけ、油断せよ、打ち倒した敵であり、無様にも動けぬ私に勝者の余裕を見せつけろ。


その時は死ぬだけだ、君も…私も。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板