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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」

456隊長:2011/01/16(日) 19:48:02
『安全装置解除』        『ロックボルトパージ完了』
        『ジェネレータ出力安定を確認』       『ラジエータ確認、正常です』
    『オートバランサー問題なし』
                          『各部サブカメラ起動、チェック』
           『メインモニターに出力』
                                  『スクリーン出力正常』
 『メインカメラ、感度良好』          『各部コネクタ、問題ありません』
               『全可動装甲テスト、チェック終了』

緊張に胸が締め付けられる。ジャウザーはダウナーに興奮していた。
息苦しく今すぐにでもこの狭いコックピットから逃げ出したい気分、格納庫に引き篭もっていれば誰かが同情して演習は終わる。
そんな起こりうる筈もない事態まで願った。
もちろんそんな事をしたって意味もない、わかってはいたがそれでも…というやつだ。
前日のトロットとの話を思い出す。彼の言葉が本当ならばいいのだが、と良き上司を疑う自分に嫌気がさすこともなく彼は開かれるガレージの扉を生唾を無理矢理喉に流しながら眺めた。

「隊長は良い人だよ、少なくとも相手が若いからって手加減しないだろうし」
返ってきた頓珍漢な言葉に一瞬自分が何を問うたのか忘れそうになった。
「?、それは良いことですが…隊長のそのぉ、戦い方のクセとか、そういうのを…教えて欲しいんですよ」
「クセ?あったかな。…ところで、なんでそんな事を聞くんだ?そういったことを実戦で学び役立てるってのも演習に含まれるだろぅ」
今度は真面目な返事にジャウザーはまたしても面食らった。
正面に立つ男のことがよくわからなくなってくる。それでもジャウザーは隊長と呼ばれるエヴァンジェを一目見た時のイメージを払拭するためにも質問を続けた。
「なるほどな、隊長の個人演習見たのか。それならわからいでもない」
そう言って肩を揺らして笑うトロット。ジャウザーも笑って済ませたいところだったが苦笑いが精々だった。
個人演習といっても空、陸の的を破壊する単純なものだ。だがジャウザーにはあの時、演習場に立つ青いACの姿が忘れられない。
全ての的を文字通り薙ぎ払う姿に恐怖さへ感じさせられ、日差しの下いるにも関わらず身を震わしたのだから。
こちらを睨めつけるあの紅い目…。初めて演習を行うと聞かされた際あの的の全てが自分のACと重なる。
「だったら、左腕に気をつけること。自分の中でも答えが出てたんじゃないか?一時の安心のために他者に共感を求めるのではなく、それの前に立ち恐怖すらも安心の範疇に入れよ
ってぐらいか、隊長は距離を詰めると無理矢理にでも切り込もうとするからそこ狙ってみると良い、俺からはこのぐらいだな」


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