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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」

450隊長:2010/10/10(日) 03:01:54
「そろそろ屋敷に御戻り下さい、今宵の祝いは貴女のために行なわれたのですから祝いの席で華が居なくなっては男達も酒が不味くなるというもの
…それに此処は風も冷たい、貴女の御身体に何かあれば御父上が嘆かれますでしょう」
そう言って少女の手を引くも彼女は俯いて動こうとしなかった。
「どうかなされましたか」
男は膝を付き頭の高さを少女に合わせ心配そうに問う。
「私は…歳を経ていくのが嫌なのです、御父様は既に私の婚約相手を選ぶのに忙しそうよ?私はまだ12の年月を重ねただけの子供に過ぎないのに」
「…そんなことはありません、貴女は既に立派な女性。その影に先代御母上の風格すら感じさせます。この家の名と歴史を継ぐのに…」
「本当に?本当にそう思われるのですか?貴族などこの家系以外に存在しないこの国で…紳士を迎え入れ家の名を継いで行く女性は強く在るべきものなのです。…今の私には
そんな強さがあるとは思えません」
「せめて…せめて、身を委ねる相手が御兄様なら…いえ、御兄様以外にはもう……考えられなくて…」
小さな身を震わせとうとう泣いてしまった少女、その少女の言葉に強く心打たれた男は胸の百獣王の魂に誓いの炎を灯す。
「涙を拭いて下さいルデッタ、血の繋がりもなくただ雇われているこの私を兄と呼び慕ってくれた貴女に誓いましょう」
「…はい」
男はもう一度膝を付くと深深と頭を下げ、そして腰のロングソードの柄を握り締める。

「ルデッタ様…いえ、我が愛しき姫君、貴女に忠誠を誓ったこの騎士めに御命令を!!」

「グスッ………よろしい、貴殿に命を与えます。貴族としての誇りを重んじるこの家系、代々強さの証を持った騎士のみを迎え入れ
妻の名が与えられます。そしてその証とはあらゆる強者を退けた一握りの者であることこそが絶対!甲冑乗りとの決闘で見事その名を上位五本指の内に刻みなさい!」

「誓いましょう!!この剣に!我が甲冑の名にかけて!!遍く甲冑乗りを切り崩し!見事五本指の内に名を刻みましょう!!我が馬脚甲冑の右に!何者も立つことは許されぬ!!」


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