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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」

436LO隊長:2010/05/27(木) 14:50:09
男はレイヴンだった。


ヴァッハフント。
レイヴンでありアリーナでの名は有名だ。
その実力とは裏腹に低ランクに身を置くことで、ACの操作もままならぬ新人レイヴンを痛めつけ会場を沸かせている。
典型的な初見殺し。
脅しとも取れるメールを新人に片端から送りつけるので、その姿を見ぬレイヴン達はそれはそれは恐ろしい筋骨隆々な大男を想像する。
しかし実態は十にも満たぬ少女だと言うのだからそのギャップは凄い。
男、レイヴンが先程から変態的な行動をするのには理由があった。
アリーナで初めて彼女を見たとき恋に落ちたからだ。言い出せぬ想いが募りレイヴンを行動に走らせる。
それ故に道を間違えた。
男は現在、アリーナではトップを飾る最強のレイヴン。ヴァッハフントを振り向かせるためにトップを目指し、途中上位ランカー
から送られた挑発メールにさへ気付かない程早くトップに登りつめたのだ。
また、最近巷を騒がせるフライトナーズやクライン、ディソーダーなど、それらに関連した依頼が多くレイヴン宛てに届いたが、
彼にとってはどうでもいいことだった。
アレス(笑)クライン(笑)ディソーダー(笑)

場所は変わりアリーナのレイヴン『ヴァッハフント』控え室、…の、部屋の上の通気ダクトの中。
男は詰まっていた。
狭いダクトの中を巨体をねじり、縮めて、音立てぬように息を潜めて通気口の隙間から室内を覗いていたのだ。
「…ハァハァ、……まだかな…」
少しして、ドアが勢いよく開き壁に叩きつけられた。
顔を真っ赤にして涙目になりながらヘルメットを投げつけるヴァッハフント、椅子に座ると近くにあった携帯端末を引っ手繰り、音を立てて
キーを押していく。どうやらメールのようだ。
「何が!何がきたいの新人だくそぉ。ハングレなんて使ってんじゃねぇよちくしょう、グスッ…ばーかしんじゃえ、SAMSARA辺りにやられちゃえばいいんだ!」
メールを送り終えた途端にその端末も投げ捨て、簡易ベッドの布団の中に頭を埋めた。
身体のラインにピッタリと張り付いたパイロットスーツ、布団に隠れていないおしりは無防備にも突き出され、男は息を荒げる。
「泣いてるヴァッハフントたん可哀想だけど可愛いよぉ……ハァハァ………ウッ……さて」
男は果てた。
「?…なんかダクトから音がしたような…イカ臭いなぁこの部屋」


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