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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」

421隊長:2010/04/23(金) 17:04:55
俺は吹き飛んだ。

今度こそ別れを言うべきだろうか。言う相手もいないし惜しむべき人生でもなかった。
身体中の感覚がない中で、視覚だけが生きている。
また空だ、曇り空。横切るように飛んでいく弾、サイズの大きさから言ってACのだろう。
シュガーマンは生きてるだろうか、小隊長のように死んでいなかろうか。
俺もソッチ側へ行くのか?
あのACはどれくらい暴れるのか、俺達の部隊は間違いなく全滅か。
アレは、空を翔る天使?じゃない…人型?味方のAC。
「シュガーマンが先刻言ってた奴か!?」
身体を強く打ったようだが死にはしなかったようだ。
よくよく悪運が強いんだな、おれは。
身を起すと背中にズキンと痛みが走り、血の混じった咳をする。
見上げれば、そこには2体のAC、敵味方を巻き込んでの凄まじい戦闘。
ブースト時の衝撃で何度も飛ばされそうになった。現に何回か身体が宙に放り出された。
「今の傷付いた身体にゃ辛い…」
そういって膝を付いた時、どっちかのACの装甲が頭上をかすめた。ここまでくると悪運と言うには都合が良すぎやしないんか。
「コッチだ!早く来てくれ!!」
霞んだ視界にあの男、シュガーマンが映る。せっせとコチラへ走って来ているようだ。
「よかった、無事だったんですね!コッチだ!担架をまわせっ!!!」
「お前も、生きて…たか」
シュガーマンの肩に体重を預け、半ば引き摺られるように歩く。
赤い十字の目立つ服着た奴等に預けられ、シュガーマンは援護するように横を走った。
「貴方の名前は?」
薄れる意識の中、誰かに名前を聞かれた気がする。
本来の名前を言おうとしたが、難儀なことに本名は長い上に噛み易い。
仕方なしに俺は小隊長につけられたあだ名を呟いた。
「…ブ…ライブ……」


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