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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」

419隊長:2010/04/23(金) 17:04:14
「小隊長は!…いや、いい」
そうだ、俺の隣に転がってるのが先刻までこの小隊の指揮をとってた隊長だった。
見開いた目が今日の空みたいに曇ってる、口から痰と唾と血と吐瀉物が混じったような液がどろどろと地面に流れいく光景は見るに耐えない。
「先程無線で、小隊長が死んだならば指揮系統は貴方が取れと」
「参ったな、統率は苦手なんだが…まぁいい!名前は?」
「ここではシュガーマンと!!」
「よし、シュガーマン!お前はそこいらの奴等2〜3人に呼びかけろ!こうも狙撃されていては叶わん、集まり次第建物に突入、制圧する!
お前も着いて来い!!」
「ッサー!」
さっさと潰して先に進みたいが、この状況で上手くいくか?
こっちのMT部隊はまだ後方、先行したMT部隊が見当たらないのも気になる。
そういえば、吹っ飛ばされる前に小隊長と話していたことがあったような気もする。
それが引っ掛かるんだがまだ頭が痛い。
「あの時小隊長はなんて……確か噂がどうとか、他愛もない話だった気もするが」
そうだ、小隊長は言ってた。敵もコチラに対抗して――

『敵もコチラに対抗して、どうやらレイヴンを雇ったようだ。向こうの兵器が大量に横流しされていたのを覚えている。そうとう
腕の立つ奴を雇うための資金稼ぎだそうだ』

曇り空の向こう、一点だけ明りが点ったかのように輝いている。
障子越しに蝋燭の淡い光が漏れ出しているような、そんな感じ…。
今の俺が見ているのは、その障子に影絵でも作るような状況に似ている。ぼんやりと浮かぶ人型の…

「AC!!!!」
「敵ACだあああああああ!!!!全員伏せろおおお!!!!!!!!!!!!」
俺は喉を潰す勢いで叫び、それに気付いた他の兵がまだ気付いてない奴等に対し、俺と同じように叫ぶ。
皆が皆、空を見上げていた。
金切り声に揺れる雲、あれは雷なんかじゃない。


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