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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」

411隊長:2010/04/02(金) 12:15:17
冷え切った体を摩り、グナーを立ち上がらせる。
コックピット内の水を排出、空気に晒されたスーツ越しの肌が小刻みに震えていた。
「AC兵装用消音機なんてどこで買えば良いんだろ?」
排出を終え、機体の隙間から水滴を落としていくグナー、それらを吹き飛ばすように各部位の推力機は展開される。
蒼白い炎は低出力に抑えられ、機体をゆっくりと浮かばせる。
「クレスト?キサラギ?ミラージュ?やっぱり自作かな」
「あぁ駄目だな、仕事の最中は考えごとが多くて、喋りたいけど喋れない」
彼女は潜めていた息を吐き出すようにその口を止めることなく、独り言兼会話を続ける。
その表情には先程の冷徹さは消え、なんとも健康的で肌色が良く活き活きとした少女になっていた。
「そういえばお腹減ったね。グナー、燃料食べる?私はドーナツ食べたいな」
「チョコフレーバーがトッピングされてる奴、ストロベリーチョコのかかったやつもいいね」
「そうだ、ファナティック誘おうか。あの子独りが好きみたいだから来てくれるかわからないけどさ」
「まぁ断られてもいいけどね、だって私は独りじゃないから」
「ねぇ、グナー」
壁に開かれる大きなハッチの先は闇、その中にグナーとそのパイロット、ワルキューレは消えていく。
彼女達が撤退したことにより騒がしさは納まり、反響していた音も少ししてなくなる。
水没都市はいつも通りの静かな閉鎖区域に戻っていった。

「あ、魚の宙返りを見そびれた」


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