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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」
305
:
名無しさん@コテ溜まり
:2009/11/17(火) 14:31:19
「卓上の九番」
雪の降る夜。
風は冷たく、闇深く。広がる空に明りなし。
「狭いコックピット内で行なうチェスも、なかなかどうして乙なものですわね」
雪の積もる広大な区画に声は響く。完璧に淹れられた紅茶を口に含みながら喋ったのではないこと思う程、甘く、上品な香りさえ漂わす声が。
声の主はホワイトクィーン、現在ランク8を飾る白い王女。
彼女の乗るAC〝チェックメイトⅡ〟は、この雪景色のなかで溶けて消えてしまうかのような純白を着飾り、流曲線の美しい四肢をそこに立たせていた。
「一勝負、いかが?」
聞くだけで美しい容姿を彷彿させる声を、少し離れた所に立つ男とACに投げかけた。
「こんな所に呼び出して、何かと思えばチェスのお誘いか」
「トップランカーは忙しい、ランク8如きでそこそこの仕事にありつける貴女なら理解できると思うが」
皮肉混じりにそう言った男、ハスラーワンは既にホワイトクィーンに背を向けていた。
チェックメイトⅡとは対極の存在であるかのような機体、〝ナインボール〟。
刺々しいまでに武装を積んだ細長いラインのフレーム、赤と黒の入り混じるカラーはこの雪景色の中で嫌という程自身を主張していた。
「あらあら、短気は損気。カリカリせずにお話できませんこと?」
「寒いのが嫌なら暖かい紅茶もありましてよ、ハスラーワン」
くだらんと相手に聞こえるように呟き、冷えたブースターに火を点けるハスラー。
その光景をまるで生意気な子供でも見るように、チェックメイトⅡは凝視していた。
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