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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」
290
:
名無しさん@コテ溜まり
:2009/10/12(月) 19:28:00
「ここは…」
突然の光に麻痺した視神経もやっと落ち着き、周りの情報をゆっくりと取り入れる。
小汚い部屋、壊れ抜けている壁と天井、二人の人間。
数度の瞬きで不完全な情報も完全なものへと形を変えた。
「身体は…大丈夫ですか?」
聞こえた声は二人の内の一人、少年のものだった。
警戒しながらも、心配そうにこちらを見つめる。
その少年のうしろに隠れるように男を見ているのはもう一人の声の主、八歳半ばの女児。
しかし少年の労わり言葉も届かぬ程に、男は困惑していた。
「ここはどこだ!仲間は…レイヴンは!あいつは…」
「私はなぜ生きて…世界は…世界はどうなった!」
頭を抱え膝を付き、息を荒れげながら自身を保とうとする男。
少年のうしろでその光景を見ていた女児は立ち上がり取り乱す男に手を伸ばす。
その手はまるで救いの手、男を包む安堵の闇。
男の頭を胸で受け、か細い腕を背中に回し男を優しく包み込む。
今にも崩れ落ちんとする男は、息を整えまた涙を流した。
「そうかこれが先刻の闇か…」
男は眠るかのように息を落ち着かせた。
少年は安堵の溜息をつき、女児と男を交互に見つめる。
少しして男は、大の男が自身の半分もない女児に抱擁されているという状況を考え羞恥心が込み上げる。
「…もう大丈夫だ、もういい」
その言葉を聞いた女児は男を離し、少年のうしろへと戻っていった。
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