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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」

124名無しさん@コテ溜まり:2006/11/11(土) 07:10:29
―――RED909―――

先程まで翻弄していた白いACも徐々に振り切れなくなって来ている。
新バズのロックオンを外すのに精一杯で、白いAC自体がロックオン出来ないでいる様だ。
だが援護しようにも機動力を失った俺のACじゃ、上手く“ヤツ”だけに当てる
自信はなかった。
そして遂に、RED909のCR-WH05BPバズーカ砲がその砲身を白いACに向ける。
――チッ、俺は見てるだけしか出来ねぇのか――
そう思った瞬間だった。
「誰が今夜の男前か見せてやろうか?」
その言葉と同時に白いACの両肩が迫り上がるのが見えた。
『インサイド積んでんのか?』思わず声を出してしまったが、その両肩から何かが
発射されるのが視認出来た。『あ!』ECM反応だ。それも強い。
『テメェ!HOHSHI積んでやがったなぁ!』
白いACに向けられていたCR-WH05BPバズーカ砲はロックオンが出来なくなり、遊び始める。
「奥義は最後の最後まで取っておくものだよ」
ニヤリと笑っているのが想像できるムカつく、冷静な口調でヤツが答える。
それを聞いた俺の中で何かが弾けた。
俺は静かに――、そっと武器をWB19M-HYDRA2に切り替え、エクステンションを起動させた。
『テメエら纏めて死ね!』俺は迷う事無くHYDRA2と連動ミサイルのCR-E84RM2を
発射した。エクステンション部分から発射された連動ミサイルはRED909に向け一直線に
飛んで行き、HYDRA2から発射されたミサイルは分裂し、上空からミサイルの雨を降らす。
レーダー能力の低いRED909は斜め後方より飛来するミサイルの接近に気付く事無く
全弾被弾し、爆炎に包まれる。
爆炎の向こう側から爆炎を周り込むように白いACが光の翼を広げ、空を舞う様に現れる。
そのまま白いACはRED909に向け攻撃を加える。CR-WR93B3から発射された弾は
的確にRED909の頭部側面を捉える。EYE3の側面の装甲は弾け飛び、立て続けに
連射されているGASTが更なる追い撃ちを懸け、薄くなった装甲は耐え切れずに
EYE3もろとも爆裂し、四散する。頭部を失ったRED909の動きは鈍り、ミサイルの
直撃により機体はボロボロになり、あらゆる箇所から火花が飛び散っている。
RED909は闇雲に残された武器を乱射し、弾幕を張りながら急速に機体を後退させる。
「おい、“ビッ”と決めな。」
その声に反射的に身体が反応してしまい、再びミサイルを発射する。RED909は真直ぐに
飛んで来る連動ミサイルを何とか回避しようとボロボロの機体を左右に振る。
しかし、上空より飛来するHYDRA2の多弾頭ミサイルはもう“ヤツ”には
見えていないだろう。デコイは積んでいないようで、再び“ヤツ”が爆炎に包まれる。
アレだけのレイヴンであろうと、やはり二機相手じゃ分が悪かった様だ。…いや、
俺レベルのレイヴンが二人だったとしたら結果は分からなかったかも知れない。
そんな事を考えながら、揺ら揺らと立ち込める黒煙を見つめていた。


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