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「vipArmoredCoreSS外伝 ヒワイナントアンテナ」

118名無しさん@コテ溜まり:2006/11/11(土) 07:04:00
―――ヤツとの出会いは予告編なしに始まる巨編の様だった―――

突然見た事もねぇ動きで現れた。ただボー然と心さらわれた。
蝶のように舞――、蜂のように刺す。そして最後に奥義を出す。

いや、奥義なんてモンはねぇがヤツの動きがそう感じさせたんだ。
ヤツを見てからの俺の人生は変わり、レイヴンとしての人生も大きく変わっちまった。

あれはプラントを不法占拠してる武装勢力を完全排除しろって仕事で、
プラントの規模の大きさからして、レイヴン一人じゃ完全排除は無理なんで
他にもう二人のレイヴンが別経路から侵入して各個撃破して行くって内容だった。
依頼主の企業の人間がオペレーターとして常にモニターし、各機に的確な指示を
出しながら作戦を進めて行くんで、三人が出会う事も無く終わるはずだった。
レイヴンの世界にゃ予想外の出来事は付き物なんだが…、あの時は想定の範囲外ってやつだった。
レイヴンが他に二人も居るってことで気が緩んでたのかもしれねぇし、ACが出て
来ても俺が当たる確立は低いんじゃねぇーの?と侮ってたのかもしれない。
――なにより、腕にはそれなりに自信があったんだ。仕事もそれなりにこなしてきたし、
対AC戦でもそれなりにやってきたんで、十分ヤれる気でいた。
俺の中じゃ最低でも、Bランククラスレベルのレイヴンでいる心算でいた――。

「プラント中央部に敵AC反応!ACバルドは注意して下さい!」
オペレーターが突然、焦り気味に叫ぶ。間髪入れずに敵AC反応があった付近のレイヴンが叫ぶ。
『うおっ!?目の前じゃねぇーか! 野郎AC起動させずに待ってやがったのか?』
どうやらACの存在や位置を特定させない為にACを起動させずに、じっと息を殺して
待ち構えてやがったらしい。その周到さやACを起動させるタイミングの絶妙さからして、
かなりの手練であるだろう事は、たぶん、皆感じ取っていたはずだ。
「確実に排除する為にも全てのレイヴンでコレに当って下さい!」
オペレーターも普通じゃないと感じたのかもしれない。
『チッ、仕掛けて来やがった!戦闘に入るぞ!』
これが戦場と言わんばかりに通信が交錯する。
「各機、至急援護に向って下さい!」
『な、何だコイツ…』
通信が乱れ、ノイズにレイヴンの声が掻き消される。
「レイヴン!? 応答して下さい…レイヴン!」
オペレーターの声は明らかに動揺している。
「ACバルド、信号消滅。敵、アンノウンACは南西の方向に向けて移動を開始。」
オペレーターは毅然と冷静さを取り戻し、冷徹に状況を伝える。


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