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567 ◆Sf10UnKI5A:2005/10/09(日) 23:52:39 ID:HBjOjtXg
「……ここよ。誰かいる」
「病院、というより町医者か? 随分至れり尽くせりの島だな」
 狭い港町を探索する、ベルガーとシャナの声。
 少し前、シャナは調べたい場所があると言いエルメスを止めさせた。
 ベルガーが物陰にエルメスを隠すとシャナはすぐ歩き始め、少し離れた診療所の前で足を止めた。
「佐藤聖がいるのか?」
「判らない。でも、この感じは多分違う」
 『存在の力』について、シャナはマンションで簡単に説明を済ませていた。感度が鈍っていることも含めて。
 ベルガーが港への強行軍を提案したのも、多少はそれを当てにしてのことだ。
「知らない奴なら情報交換だけして、後は医療品でも貰って帰るか。……開けるぞ」
 シャナが頷いたのを見て、ベルガーはそっと扉を開けて中に入った。
 視界に誰もいないのを確認し、シャナを招き入れてベルガーは待合室へと進む。
 しかし、すぐにその足は止まった。
 もはや“それ”を見慣れたベルガーはわずかに嘆息するだけだったが、
「……悠二……?」
「ッ!?」
(こいつが坂井悠二だと!? よりにもよって最悪のケースか……!!)
 坂井悠二は、腕と首が胴体から離れ、血溜まりの中にその三つを転がしていた。
 切断面から大量に流れた血は、彼にまだらな血化粧を施している。
 目と口は開かれたままで、表情には恐怖が張りついている。
 とても楽に死ねたとは思えない状況だった。

「――――いやあああぁぁぁああぁぁぁぁっっっ!!!」


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