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282Instant Duo </b><font color=#FF0000>(5jmZAtv6)</font><b>:2005/05/19(木) 21:31:14 ID:NLLJlQ1U
「チッ!」
2人は同時に叫んで飛び退る、宗介のナイフの第2撃が今度はキノの胸元を狙う。
今度はくぐもった音、キノの手にはいつの間にか折りたたみナイフが握られている。
それは宗介の持つコンバットナイフの凶悪なフォルムに比べるとチャチだが、
キノの手首が閃き、逆にすべるような軌道で宗介の首筋に刃が伸びる…実用度では引けをとらない。
防ぐのは間に合わないと判断しまた後退する宗介、しかし背後は壁だ、どうする?
宗介は迷うことなく渾身の力でバックジャンプし、その反動で壁を蹴り、

その勢いのままキノへとび蹴りを見舞おうとする。
前のめりになっているキノには逃れる術がないように思えたが、キノはこれも瞬時の判断で
素早く身を伏せ、前転することで宗介のキックをやり過ごす。
そして宗介が着地し、キノが立ち上がると同時に、かちゃりと冷たい音がまた2つ同時に響いた。

微動だにせず向かい合う宗介とキノ、宗介のソーコムはキノの眉間に向けられている、
一方のキノのヘイルストームも宗介の眉間にポイントされていた、
距離は3M…お互いの技量なら必殺の距離だ。

だからこそ動けない、トリガーを引くことは簡単だ…だがそれは同時にどちらかが死ぬことを
意味する、それが自分か相手か…その確証が得られぬ限り引くわけにはいかない。
そして時間だけが過ぎていく、迷い込んだ小鳥がチチチと空気を読まずに囀る。
「らちがあかないですね?」
最初に口を開いたのはキノだった。
「ああ…」
表情を変えずに応じる宗介。
「お前は何のために戦う?」

今度は逆に宗介がキノに聞く。
「死にたくないから」
至極当たり前のように答えるキノ、それを受けてまた宗介。
「何人殺した?」
「聞いてどうするんですか?そんなこと」
キノの言葉には動揺はない、それを聞いて考えをめぐらせる宗介…やがて。
「俺と組まないか?」
宗介の言葉に沈黙と失笑で応じるキノ。
「考えろ、ここで死ぬリスクと俺と共闘することのメリットを、互いの利害が一致する以上、
 俺たちは共闘し、戦力を提供し合えるはずだ」
だが、俺は最後まで付き合うつもりはない、それはおそらくお前もだろう?、と心の中で呟く宗介。


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