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試験投下スレッド

148最悪の支給品(2/6) </b><font color=#FF0000>(aeu3dols)</font><b>:2005/05/07(土) 23:53:23 ID:n5PCneaY
二人は歩く。海岸のど真ん中の開けた場所を、堂々と。
「だから例えば、全員の癖だとか、角が立たないよう振る舞ってるのが居たとか、
今言ったようにあなたが女性に対して博愛主義の傾向が有る事にも気づいている」
「そうですか」
「おかげであなたの価値をまた一つ認識できた。
その上、“後腐れが無さそう”な事もわたしにとって実に理想的だ。
こんな状況でなければ口説いていたかもしれない」
やはり鉄壁不動の鉄面皮に平坦な口調で好きなタイプだと宣い出す。
彼女の真意は秋せつらにもよく判らなかった。
ただ、せつらの手の中に一つ紙切れが押し込まれたのは揺るぎない事だった。

『そんな、わたしにとって好みのタイプである上に信用出来る、
超一級の煎餅屋にして人捜し業まで営むナイスガイになら出来る依頼がある。
今もピロテースから依頼を受けているあなたに更に依頼は出来るだろうか』
『捜す人物が同一でなければ』
素早く返事が返る。サラは頷き、歩きながらの筆談を始めた。
『実は、捜して欲しいのは特定の個人ではなくある条件を満たす人だ。
“刻印”について何か知っている人、解除しようとしている人。
あるいは、もしも居るならば“刻印”によって死亡した者を捜して欲しいのだ』
『詳しい話をお願いします』
『わたしは刻印を外す事を画策している。
この刻印には、知っての通り管理者の任意でわたし達を殺す機能が有り、
更に生死判別機能、位置把握機能、盗聴機能を持っている事を確認している。
この刻印を外す手段を見つけなければ、わたし達は管理者達に手も足も出ない
そして――』
会話が筆音を誤魔化すように、波の音が僅かに残る筆音さえも掻き消していく。
海洋遊園地を出てから神社までの300mの波打ち際が、筆談を完璧な物にしていた。
『――というわけだ。というわけなので、空目以外の刻印への抵抗者を捜して欲しい』
現時点の情報と、それが空目との協力で得た物である事を伝え、依頼する。
せつらは頷いた。
『判りました。その依頼、お受けしましょう』


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