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【お気軽】書き逃げスレ【SS】

618不機嫌な王(尚六)8/10:2017/10/11(水) 11:13:53
唐突に尚隆は六太の腰を掴んで持ち上げ、自分の腰を引いた。
絶頂へ向かっていた六太は、突然引き抜かれたことに驚愕したように、尚隆の顔を見た。
「尚…隆…やだ、なん…で…」
上擦った声で言いながら、六太は駄々をこねるように首を振る。華奢な身体はぶるぶると震え、涙が頬を伝った。
「もっと欲しいか、六太」
「はや…く…尚隆…も…う、やだぁ…」
ぽろぽろとこぼれる六太の涙を、尚隆は唇を寄せて舐めとった。
「すぐに俺が犯してやる」
六太の耳元で囁いてから褥の上に押し倒し、震える身体にのしかかった。細い腰を持ち上げて狙いをつけると、一気に奥まで突き上げた。
「あぁぁっ…!」
六太が絶叫した。
尚隆は激しく腰を動かして、六太の中を蹂躙する。六太は尚隆の腕を掴み、喘ぎながら腰を振った。
一切の手加減をせず、尚隆は六太を攻め続けた。尚隆の腕を掴む六太の指に、食い込むほどの力が入る。絶頂が近いのだ。
激しく乱れる六太を眺めながら、ああ、これは失神するだろうな、と尚隆は思った。
容赦なく幾度も最奥まで突き上げると、やがて六太はひときわ大きな嬌声を上げて、痙攣したように全身を震わせた。六太の身体から力が抜けるのを見定めて、尚隆は六太の中に精を放った。射精の快感が全身を貫き、尚隆は六太の身体の両側に手をついて、大きく息を吐き出した。
暫くそのままの体勢で呼吸を整えてから、尚隆は繋がっていた身体を離した。

尚隆は、ぐったりとした六太の身体を褥に横たえて、金色の睫毛に残った一粒の涙をそっと親指で拭う。
「六太」
返事がないのは分かっていたが、微かな声でその名を囁いた。

王を慕い絶対服従するのに、他の誰にでも心を配る仁の獣。決して尚隆の意のままにならない生きものに、時折ひどく苛立つ。
六太を追い詰めるようなやり方をしたのは、自分の手で意のままに乱れるさまを見たかったからだ。六太に快楽を与えられるのは自分だけだということを、確認するためだ。
まったく幼稚な独占欲だと、我ながら呆れる。これでは景麒に恋着した予王を笑えない。
これは六太に対する甘えだろうか。おそらくそうなのだろう。自分だけは何をしても許されることを、全てを受け容れてもらえることを、確かめたいのだ。

尚隆は微かに苦笑を浮かべながら、涙の跡の残る六太の頰を撫で、そっと金色の髪に手を滑らせた。


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