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リレ抜粋 227その後 氾×朱ss

77名無しさん:2011/09/20(火) 19:59:54
 さっ、と空気が動いた。
 潤んだ目を開けると、朱衡に跨った氾王が鮮やかに衣を脱ぎ捨てるところだった。颯爽と、という言葉が
不思議と思い浮かぶほど、絵になった。彼は片手で上着を脱ぐと、ふっとそれを近くの床に放り投げる。そうするのに不思議と音ひとつしない。
 雅な男は服の脱ぎ着さえ美しいか、と朱衡は一瞬自分が今していることも忘れて見蕩れた。
 結っていた髪をほどき、簪すらもたやすく引き抜いて放り出してしまう。……氾王が髪を下ろすなど。
 瞬きもせずそれを朱衡は見つめる。すると氾王は見せ付けるように、最後の一枚を脱いだ。朱衡は息を呑む。
 現われた体は朱衡と比べても白かった。……月明かりにほの明るく浮かぶかと思うほど。
 しかし細い体は鋼のように鍛え抜かれている。武官を見慣れた朱衡でもあっと思うほどに。
 一国の王には失礼かもしれないが、舞踏でも踊ればさぞ映えるだろう。あるいは踊れるのかもしれない。
 彼が男であるということに朱衡はぞっとするほど感じ入る。ただの男、ではない。なんて麗しい、男か。


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