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十二国記SS「† 夜に別れを †」

46名無しさん:2004/08/26(木) 03:20
「峯麒、こちらへ」
月渓が珍しく号で呼んだ。峯麒は月渓の間近へと歩いていった。月渓はなぜか、
立ったまま俯いていた。
 峯麒は息をのんだ。なんと月渓がいきなり峯麒を抱き締めたのである。この
行動もそうだが今日の月渓はいつもとは何か違う。抱き締められると王気が
すごい勢いで峯麒の体に流れ込んできた。その圧倒的な流れに峯麒は目が眩み
そうだった。流されぬようにと必死で月渓にしがみつく。
 王気の中にたゆたうようにして意識すらも王気の流れへ溶け出した、と思った
とき、峯麒は月渓の体が離れるのを感じた。月渓は床に膝をついたまま俯いて
おり、その顔の表情を窺い知ることはできない。しかし月渓は拳を握り締めて
おり、その体は小刻みに震えていた。
「月渓様…?」


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