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十二国記SS「† 夜に別れを †」

45名無しさん:2004/08/26(木) 03:18
女官の声が峯麒の来訪を告げた。月渓は心臓が止まりかけたように感じた。
私は何を考えていたのか。峯麒を自室に呼びつけて何をしようとしているのか。
女官の声で我に返ってみると、自分がとても仮王を任じられた者とも思えない
不埒な人間であるのがわかった。
 女官は峯麒を部屋に通すと扉を閉めて姿を消した。
 峯麒はとまどっていた。月渓の私室に呼ばれるのなど初めてである。いつもそこ
に居るものとしてさえ扱ってもらえないのに今日はどうしたことだろう。
 しかし一歩中に入ると、そこには信じられないほどの王気が満ちていた。また、
打ち据えられるのかもしれない、とは思いながらも峯麒は濃い王気にうっとりと
なった。加えて、普段月渓が生活している部屋を見ることができるのである。
峯麒は常にもっと月渓のことを知りたいと思っていた。峯麒はとまどいながらも
歓びに満ちて部屋の中に視線を巡らした。


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