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十二国記SS「† 夜に別れを †」

24名無しさん:2004/08/21(土) 02:00
書き手です。陽子を出してもあまり見せ場がないので、書かずもがなのことを
書いてしまいました。ただ書きたかっただけ。
さて、王宮のほうへ戻ります。

月渓が下界に視察へ行っている(日帰りではあるが)ときに賓客たちが到着する
とは小庸にとって計算違いだった。小庸は客たちに借王の不在を詫びた。
昼食の時間がせまっていることもあり、小庸は賓客達用の昼食の用意を指示した。
麒麟には麒麟食というものがあり、今回はそれも用意せねばならない。この王宮
では麒麟用の食事を作るのは、先の峯麟の死以来、というか峯麒が初めて飛来した
日に準備だけで出し損ねて以来、ということもあり、料理人たちは腕をふるってい
た。麒麟食においては動物性のものは決して用いてはならず、植物油といえども
抑えねばならない。だしとしては昆布や干ししいたけを用いていた。この条件で
美味しい料理を作るのはたいへんなことなのだが彼らには自信があった。


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