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ネタバレ@サム/フロド 2
71
:
萌えの下なる名無しさん
:2005/11/27(日) 22:21:50
レゴラスが非常に出張っているんですが、 基本はサムフロなので
こちらに書かせてもらいます。
しるけ無しです。
(1/4)
「私、お料理覚えたいの」
レゴラスは、強く、堅く、サムの手を握りしめた。
まず、いきなり暗い茂みの中に引きずり込むなとか、据わった目が怖いとか、言いたい
事は色々あったが、サムは取り合えず引きつった笑みを浮かべた。
「……………………えーと、り、料理ですだか?」
「ええ!師匠と呼ばせて下さい!」
更に激しく詰め寄って来られ、半端じゃない美貌のアップに思わず彼岸に逝きかけた。
最後の幸せな思い出に、本日の夕食の模様が走馬灯のごとくサムの前を過る。
何時の間にかサムの野営料理は、旅の仲間達の大きな楽しみとなっていた。
おまけに今日は火を使っても良いだろうとの野伏の御墨付きで、久しぶりに温かいものを
主人に食べてもらえると、サムは上機嫌で腕を振い、ホビット達はもちろんのこと、
ゴンド−ルの宮廷料理を食べなれているボロミアさえも、うっとりとしてサムに賛辞を
送る素晴らしい出来となった。
フロドもはしゃぎながらお代わりを繰り返し、
「サムってば凄いでしょう!でも彼の一番の得意料理、あのスペシャルゴールデン
プディング食べた事あるの私だけですからね!そりゃあもう美味しいんだから」
と、仲間に向かってフフンと子供の様に胸を張った。
メリー達がずるいずるいと頬を膨らまして喚きだしたが、
「ありゃ、ギャムジー家秘伝のプディングですだ、バギンズ家の方以外にそう簡単に
お出し出来ませんです」
フロドの言葉に誇りにはち切れそうになりながら、サムは得意そうに仰け反って笑った。
フロド・バギンズに認められる程晴れがましい事は、サム・ギャムジーにとってそう
多くはない、全くもって満足すべき夕餉だった。
そして、すっかりイイ気分で鼻歌混じりに後片付けをしている最中、このエルフに
捕まってしまったのだ。
そういえば最近、主人と自分のやり取りを、レゴラスが食い入る様に見つめているのは
感じていた。
…………もしや、指輪の誘惑が…………
とか、心配していたのだが、何を言い出すのかと思えば……
やはりエルフは良く分らない。
と、いうかレゴラスは分らない。
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