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ネタバレ@サム/フロド 2

63萌えの下なる名無しさん:2005/10/27(木) 23:19:47
複数キャラSSでレゴギムも入っているんですが、基本はサムフロなので
こちらに書かせてもらいます。
ネタバレ、しるけ無しです。 


(1/3)
「ん?歌を知りたいの?」
頷く勢いでブンブン音をたてる陽に焼けた髪を、レゴラスは小首を傾げて見つめた。
どうもエルフの自分に対して、まだ遠慮というか緊張して接してくるサムが、
エルフの歌を教えてくれと頭を下げてきたことに、戸惑いつつもちょっとお近づきに
なれたかしらと嬉しく思った。
「は、はい!エルフの歌で何かその…悲しいんじゃなくて、景気のええ、明るいやつを…
あ、あの、フロド様が知らないようなやつを」
顔を赤らめつつ俯いてしまったサムを、しみじみと見てしまったレゴラスは、
「うんうん、フロドにね」
と、強い親近感に彼の肩を叩いた。
届かぬ思いについて野郎同士、一杯飲みながら語り合いたいと思ったが、どうも自分的に 
普通に振る舞っているだけなのに、サムの持つ『高尚なエルフのイメージ』とやらを
崩すなと、魔法使いや野伏が訴えるので、サムの前ではまあそれなりに上品に振る舞う
事にしていたので諦めた。
「おらビルボの旦那に、エルフの歌を色々教わりましただ、でもフロド様はもっと沢山
綺麗なのを知ってますだ。だからおら、目新しい歌で驚いてもらいたいですだ」
旅が進むにつれて笑顔の淡くなってゆく主人を元気づけようとする、健気な庭師に
すっかりレゴラスは感じ入り、にっこりとサムに笑いかけた。 
「もちろん喜んで教えて差し上げるよ!アラゴルンに聞いたところ貴方は大した歌い手
らしいじゃないか」
「そんな…おらなんかフロド様に比べりゃ…」
「えーとやっぱり、恋歌とかが良いかな?ああ、プロポーズに最高の歌があるんだ!」
「いえっいえっあの、そんな」
(聞いてない)「いや、フロドみたいなタイプには寧ろ強引に攻めた方が…」
「いえっいえっあの、そんな、レゴラス?」
(聞いてない)「いや、いっその事、動きを封じる呪文を…」
「普通の歌で良いんですだっ!普通のっ!応援歌みたいなっ!」
「えっそんなんで良いの?」
口を尖らせて残念がるエルフに対し、サムは微妙な親近感と強い不安を感じた。 
「じゃあ…私の作った新作をお教えしましょう、甘酸っぱい友情の歌なんだ」
「ふ…普通のですだね?」


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