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ネタバレ@メリー&ピピン/*

1萌えの下なる名無しさん:2004/06/01(火) 22:59
我らが愛するホビット、メリーとピピンの関連する萌え話なら
原作ネタ&映画ネタどちらも美味しく頂くスレットです。

いろんな萌えの方がいらっしゃいますので、SS投稿は説明文をつけて下さい。
他のカプの方への配慮を忘れずに書き込みをお願いします。

■旅の仲間のお約束(参加者全員必読)■
 http://0024.hiho.jp/pony/fellowship_rule.html

前スレは>>2

2萌えの下なる名無しさん:2004/06/01(火) 23:00
■前スレはこちら(過去ログ倉庫)■

ネタバレ@メリー/ピピン
 http://0024.hiho.jp/pony/last_log/mp.htm

ネタバレ@ボロミア/ピピン
 http://0024.hiho.jp/pony/last_log/bp.htm

ネタバレ@ガンダルフ/ピピン
 http://0024.hiho.jp/pony/last_log/gp.htm

3:2004/06/01(火) 23:02
立ててしまいました!
結局、3つのスレを統合した形になりますが、
多彩な萌えをみなさんと共有したいと思います。

4パタパー二世:2004/06/01(火) 23:26
>1様
スレ立てお疲れさまです。
これからもホビット庄の名(物)家の若旦那方を見守る
魔法使いや白の大将のごとく愛でてまいりましょう!

5萌えの下なる名無しさん:2004/06/02(水) 00:17
バタバー二世様、これからもよろしくお願いいたしますm(__)m
旦那と庭師スレさんも、大きい人のカプも、無事こちらにお引越ししたようですね。
ますますこの新館がにぎわっていきますように・・・。

さて、ホビット統合の話し合いの最中に、ホビットカプの可能性(?)について
思いをめぐらせていたら、うっかりアラピピものが脳内にわいてきました。
(なので話し合いにはあんまり発言せずにいました…すみませんorz)
しるけはないんですが、自分の気持ちとしては「ピピ*アラ」風味。
しかも追補編ネタの死にネタ&老け専(?)…

こんなイレギュラーなSSを最初に持ってきていいのか?!と思いますが
投下させていただきます!!

6萌えの下なる名無しさん:2004/06/02(水) 00:18
アラゴルン&ピピン・しるけなし。へたれ王様
<追補編ネタばれ。へたれ王様&死にネタ&老け専注意報!!>1
死にネタなので下げます。












「馳夫さん」
懐かしいその呼び名に、呼びかけられた人は目を細めました。

「そう呼ばれるのはずいぶん久しぶりだね」
笑いを含んだ、昔のままのずいぶんくだけた口調でその人は答えました。
そういいながら肩をすくめる様子は、まるでかつて荒野をさまよっていた得体のしれない野伏の姿を彷彿とさせました。

「そうですね。ああ、私は王に対してなんて失礼な口をきいているんでしょう!」
くすくすと笑いながら答える姿もまた、かつての好奇心旺盛で陽気なホビットの様子を思い出させました。

二人の上に過ぎていった歳月は、野伏の姿に優雅さと威厳を、そして陽気なホビットの上に深い知識と穏やかさを、それぞれ与えてはいましたが、彼らのその本質までは変えてはいませんでした。
しかしその本来の姿を知るのは、今ではもうほんの少数の、二人の親しい人だけでしょう。

ここは、ミナス・ティリスにある王の居住区の中でも南向きで暖かい部屋です。部屋の外にはいい匂いのする草木が植えられ、乾いた土の香りと草の香りが暖かな光とともに大きく開いた窓から差し込んできています。

直接光が当らないよう配置された少し小さめの寝台に身を横たえているのは、以前の明るい茶色の巻き毛も真っ白になったとはいえまだまだ好奇心に満ちたつぶらな瞳を輝かせている老ホビット――王の友人にして近衛の兵でもあるペレグリン・トゥック氏です。

友人の瞳にまだまだ力のあることを見て王は安堵しながらも、つい数ヶ月前までこの部屋にいたもう一人の友人のことを思わずにはいられませんでした。
その友人――ローハンの騎士でもあるメリアドク・ブランディバック氏が亡くなった時、“遺体を故郷へ”という王の申し出を断ったのは、ほかならぬ目の前の老ペレグリンでした。
「メリアドクと私は、共にここに残ります。――そう決めてきたのです」
友人を失った悲しみ故か、涙で少しかすれた声で、でもはっきりと告げる友の姿に、王は何もいえませんでした。

ですが、柔らかな土と鮮やかな緑に囲まれた彼らの故郷を、聡明なる王はとても良く知っていました。
ホビットは大地と土を愛する種族です。その考え方は、日々の生活の中ではもちろん、死してのちの埋葬の方法にも強く現われています。おそらく冷たい石に囲まれた都の霊廟は、彼らの求める安住の地と大きくへだったっているでしょう。
あの穏やかな土地での安らぎから引き離して、死してのちまで彼らをこの石の都にとどまらせる事は、果たして本当に良い事なのだろうか? メリアドクの死から王はずっと自問していました。

7萌えの下なる名無しさん:2004/06/02(水) 00:18
スレ立て乙&ありがとうです>1様
今後ともよろしく>住人の皆様(笑)

SEEが待ち遠しいですママン…

8萌えの下なる名無しさん:2004/06/02(水) 00:19
アラゴルン&ピピン・しるけなし。へたれ王様
<追補編ネタばれ。へたれ王様&死にネタ&老け専注意報!!>2
死にネタなので下げます。












「メリーがね、言ったんです」王の考えを読んだかのようにペレグリン――ピピンは、亡くなった友のことを話はじめました。昔よく呼んでいた愛称で友のことを語る声は、心なしか若々しく響き、王は笑みを深めました。
「馳夫さんはね。ああ、怒らないで下さい。メリーが言ったことですから…」
まるでいたずらっ子のように、くるりと瞳をまわすとピピンは続けます。

「……馳夫さんは、案外さびしがりやだって!」
あまりに思いがけない言葉が出て、王は目を丸くしました。
その顔をみると、ピピンははじかれたように澄んだ笑い声を上げました。
「文句があるのならばメリーに言ってくださいね」
「……私としては、何故そう思うのか是非聞きたいところなんだがね」

あまりに笑いすぎたのか、老ホビットは少し咳き込み、思わず腰を上げかけた王を首を振って押しとどめ、話をつづけました。
「旅の仲間の離散を誰よりも嫌がっていたのは、馳夫さんではなかったですか?」
「それは、さびしかったわけでは……」ない――といいかけて王は口をつぐみました。

確かにその時には、新たに背負った重圧を、気心の知れた仲間がいることでやわらぐ気がしたこと。
玉座に座した自分を、今までと同様接する友と離れがたかったこと…。それらを思い出すと、何も言えなくなってしまったのです。

「だから僕たちは、馳夫さんとずっと一緒にいようと決めたのです」
王の友人は穏やかに告げました。

もちろん王のかたわらには、愛する王妃がいます。王子や王女たちにも恵まれました。そして王として、多くの臣下に慕われています。
――それでもやっぱり、
「仲間がいないと、さびしいでしょう?」
すっかり白くなったとはいえ、その種族特有の豊かな巻き毛に縁取られた小さな顔を傾けて、王を見上げました。

サムはフロドの元に行きました。かの地にはガンダルフもいます。
ギムリとレゴラスは、その種族を超えた強い友情により二人の時間すらも超えてずっと共に旅を続けていくでしょう。
もちろん、メリーとピピンはずっと一緒です。

では、馳夫さんは……?

「馳夫さんをひとりぼっちにさせたく無いから…」

死んでからのことなんて、正直よくわからないけど
旅の途中で、ひとりぼっちで旅立ってしまったあの人を思うと悲しいから
きっと死んでからも、ひとりぼっちは悲しい事だとおもうから
せめて一番さびしがりやの仲間が、ひとりぼっちにならないように
死して後も、仲間がそばにいればさびしくはないだろうから
せめて僕たちだけでも……

「さびしがりやの馳夫さんのそばに、いつまでもいられるようにって、そうメリーと決めたんです」

9萌えの下なる名無しさん:2004/06/02(水) 00:21
アラゴルン&ピピン・しるけなし。へたれ王様
<追補編ネタばれ。へたれ王様&死にネタ&老け専注意報!!>3
死にネタなので下げます。












「ピピン…」
王は思わず友の手を握りました。やわらかく暖かで、そしてとても小さい手でした。
「確かに、私はとてもさびしがりやのようだ…」
王は小さな声で言いました。
その証拠に、一緒にいてくれるという友の言葉が何より嬉しい。たとえそのことで、友を故郷から遠く離してしまうことになるとしても……。

力強く握る手の、かすかな震えを感じてピピンは、王の手にそっともう一つの手を重ねました。
「そんな顔しないでください。ああ、これは言ってはいけないことだったのでしょうか? きっと僕は、またメリーに怒られてしまいますね。『君はひとこと多いんだ』ってね」

「でもね…」王の顔を覗き込んで、ピピンは話を続けます。
「僕は今、とても嬉しいんですよ。僕たちは…僕とメリーは、取るに足りないただのホビットだけど……、馳夫さんが――みんなが敬う偉大な王が、僕たちをこんなにも必要としているんだって、そう感じる事ができるんですもの!」
その言葉を聞いて、王は微笑みました。
しかしその笑みは、やわらかい光にかすんで、泣いているようにも見えました。

「ねえ、馳夫さん。馳夫さんは、僕たちがいてくれて良かったと思っているでしょう?」
――ねえ、馳夫さん。馳夫さんは、僕たちのこと大好きでしょう?

「まったく、君には――君達にはかなわないな」
「おや、やっとおわかりになりましたか?」
ピピンは、わざと真面目な顔をつくってみせました。
「馳夫さん、覚悟してくださいね。もちろん馳夫さんはよく知っていると思うけど、僕たちホビットは、とてもとてもにぎやかなんですから! 僕とメリーはどこにいようと、おしゃべりで陽気なホビットなんですから」
たとえ、都の霊廟だって、死んでから先の世の中だって、僕たちは
おしゃべりでにぎやかなホビットだってことに変わりはないんですから!

「覚悟をしてるよ。だからずっと私のそばにいてくれるね?」
小さな声でたずねる王に、ピピンは何度も何度もうなずきました。

10萌えの下なる名無しさん:2004/06/02(水) 00:21
アラゴルン&ピピン・しるけなし。へたれ王様
<追補編ネタばれ。へたれ王様&死にネタ&老け専注意報!!>4
死にネタなので下げます。












馳夫さんと僕たちの時間は違うから
馳夫さんの時間が僕たちの時間に追いつくのはもうちょっと先だけど
僕たちは、ぼくとメリーは、ずっとこの都で――馳夫さんのそばで待っているから
だから、馳夫さんが僕たちに追いついたら
そうしたら一緒に旅をしましょう

まずは旅の途中でいってしまったボロミアさんを探しましょう。
僕とメリーは、あの人にお礼を言わなきゃいけないんですから!

そしたら西へ、フロドとサムを訪ねましょう。

ギムリさんの時間もまた僕たちとは違うけど、きっと会えますね
ガンダルフとレゴラスさんに会うのはちょっと難しいかもしれないな
でも、きっと大丈夫
馳夫さんは野伏だから、人探しは得意でしょう?
それに、なんと言っても僕とメリーは運がいいんですから!!

もう一度、みんなと一緒にまた旅をしましょうね。




ラス・ディネン――沈黙の通りと呼ばれる霊廟に、
小さな2つの棺は、高貴な人々と一緒に安置されました。

しかしそれが仮の埋葬だった事に、王の息子エルダリオンは疑問を感じました。
王は、訝しがる息子に厳かに告げたのです。
「私が死んだ時には、この棺を私の傍らへ」

それは確かに、王から世継ぎへの遺言でした。
王は、その体に流れるヌメノールの血により、いまだ壮健です。
ですが、いつかこの偉大なる王もこの霊廟に身を横たえる時がくるでしょう。
その時がきたら――父の望みをかなえること。それこそが世継ぎたる自分が最初になすべき王としての勤めであることをエルダリオンは理解しました。

「しかと承りました――」
胸に手をおき誓いをたてるかのように、王の息子は答え、王はその応えに深くうなずきました。

11萌えの下なる名無しさん:2004/06/02(水) 00:24
お、終わりました!!
すみませんっ! 暗すぎだぁorz
新スレ祝いになんちゅうもんをあげちまっただか…。

しかも、>7様、すみません!!
新スレ祝いレスがくるとは解っていながら、
ガマンできなかった私を許してください!!

この上は、他の女神様の恩寵が私のヘボSSを
押し流してくれることを願いながら、

脱兎!!!・・・・

12:2004/06/02(水) 00:29
うわわ、こちらこそすみません;;
リロードしてから書き込んだのにタイミング悪すぎだ自分!
これから読ませて頂きます。
初日からこんな恩寵があるとは!

13:2004/06/02(水) 01:53
>5の女神様
読ませていただきました。元々追補編スキーの自分にはたまらないです。
ネタバレ感想になってしまうのでsageますね。+15行改行













「なるほど!」と唸ってしまいました。
メリーとピピンのゴンドール行きは、
ピピンがゴンドールの騎士だから、というだけの理由では
説明しきれないだろう、ではそれは何故だろうと悶々としていたのですが
(それだったらメリーは黄金館を選んでもおかしくない)
そのような疑問をいとも簡単に掃って頂けた思いがします。
言われてみればその通り、かの国には馳夫さんがいたのでしたね
彼らの愛すべき旅の仲間である馳夫さんが…。
当たり前のことすぎて、すっかり考えから抜け落ちていました。

メリーが(ひょっとしたらパイプをやりながら)ピピンに話す所が
目の前に浮かんで見えるようです。

死は皆を引き裂くものではなく、皆に平等に訪れる新たな旅路にすぎない。

追補編を淡々と語る年表をまた新たな見方で眺めることが出来ます。
切ない(けれどけして悲しくは無い)素敵なお話を有難うございました。

14萌えの下なる名無しさん:2004/06/02(水) 17:04
>>1さま、
スレたて乙です。
>>5さま、
しかも、早々の恩寵まで!!ありがとうございます。メリーとピピンは、いつまでもメリーとピピンなのですね。
メ、メリー視点の話も期待してみたりして…

151=5:2004/06/05(土) 23:51
>7様、>14様、
読んでいただき、ありがとうございまする〜・゚・(ノД`)・゚・
事情により、しばらくこちらに来られなくなりそうだったので
勢いで、スレたて早々上げてしまったのですが、
やっぱり告知もなくってのは(・A・)イクナイ!と反省しておりました。
しかも、しばらく来られないってあわてておきながら
たった3日で舞い戻ってるし・・・'`,、('∀`) '`,、

>メリー視点の話・・・
私も読みたいです!! どなたか書いてはくださらんかのう(っておい!)

16萌えの下なる名無しさん:2004/06/06(日) 17:54
1=5の女神さま
遅ればせながらスレたてオツゥです!
そして静かで心に残る深いお話しをありがとうございます。

追補編の該当箇所「高貴な人々と共に」という部分で
普通に「メリピピよかったね」って思ったんですが
1=5の女神さまのお話しを読んでドキッとしました。

たしかに映画で表現されていたようなラス・ディネンは
ホビットが眠りにつく場所ではないかもしれませんね。
それでも仲間のためにあえてその場所を選んだ
ピピンと、最初にその提案をしたであろうメリーに泣けました。
あんたらええ子や〜〜!!

メリー視点の話…私もおねだりしちゃだめですか?

17萌えの下なる名無しさん:2004/06/06(日) 18:55
メリピピにたいするいとおしさが込み上げてきて
どうしようもないので叫ばせてください。

自分、もともと萌えとは関係のない原作スキーで
FotRのときにはイメージを壊されると思い、
映画はずっと無視し続けていたんですが・・・。
いったん観たら、映画ビジュアルのメリピピの
かわいらしさにすっかり萌えてしまいましたポッ

原作読んでも、他のイメージはわかないよぉ。
なんであんなにかわいらしいんだ〜〜!!

18萌えの下なる名無しさん:2004/06/09(水) 00:51
セレブ板の中の人スレによると、CEの特典画像はあまり期待できないようですね。
メリピピ関係は、SEEに期待でしょうか?

でも、SEEで終わっちゃうかと思うとさびしいでつ・゚・(ノД`)・゚・

19萌えの下なる名無しさん:2004/06/14(月) 19:55
>>1=5
・゚・(ノД`)・゚・。ウエーン泣いた。死した後も旅の仲間は変わらないんだね。
ボロミーのくだりからが凄い切ないです。やっぱいいなぁメリピピ。

20萌えの下なる名無しさん:2004/06/16(水) 15:38
コノスレシルケナイネ  ((・∀・)) y─┛~~

   ((・ー・)) チウデモシトク?

メ、メリー・・・?    ((´∀`;)) y─┓

21 萌えの下なる名無しさん:2004/06/16(水) 16:46
↑か・・・かわいいっ もうチウでもなんでもしてくれ

ROTKでピピを見送るメリーを追い掛けて物見櫓に駆け登った王さまはあの後
メリーを慰めてあげたんじゃないかと思うのだけど、
慰めすぎて抜き差しならん状態になってしまい、
王「実をいうと、小さい人は初めてではないのだ」
メリ「ぼくも実は大きい人は初めてじゃありません」
なんてことを考えてしまったよ・・・・・ご、ごめんっっ(逃げ

22萌えの下なる名無しさん:2004/06/16(水) 20:00
21の姐さんうっかり萌えちまったじゃねえだか。。。
初めてじゃないってことは、、、あの人と?
つうわけで、ネタ投下。
アラフロ&ボロメリ前提のアラメリ。小ネタだけども一応下げます。












あの人はそんなにやさしく触れたりしなかった。
いつもいつも、なにも考えられなくなるほど荒々しくって
僕は、嵐に巻き込まれたみたいに振り回されるだけ。

こんなにやさしく触れられると、
普段考えないことまで考えてしまう。

「君は誰に抱かれているんだ?」

不意に耳元で声が響き、現実に引き戻される。
流れ落ちる涙をぬぐうように、こめかみを唇がすべる。

「あなたは誰を抱いているんです?」

こんなにやさしく、こんなに宝物を扱うように・・・。
こんな風に扱われるべきなのは僕じゃない。
遠く離れた彼を思う。
このやさしい手は、彼を求めて僕の上をすべる。

もっと荒々しく! もっと強く!
僕の心は叫びながらも、あの人とは違う手に
あさましい声をあげる。

「私は君に非道いことをしているな」
僕だって非道い、あの人の代わりを求めてるだけかもしれないのに。

ゆっくりとあくまでやさしく僕の中に入ってくる。
声が止まらなくなる。
自分でも押さえられない波に、僕の身体は震える。
慰めるように僕を高ぶらせる手に、僕はすがりつく。

彼の変わりでもいい。慰めでもいい。
今、僕はこんなにも辛いのだから。。。

2322:2004/06/16(水) 20:45
21の姐さんの萌えをこんな暗いもんに変えちまっただよorz
しかも、なまぬるいながらもしるけありなのに表示忘れました!
不快に思った方すみませんでした。馬に蹴られて逝ってきます!

24萌えの下なる名無しさん:2004/06/17(木) 08:30
>22女神様!
萌え!萌えですだよ!!
ああ、興奮しちまって、おら上手く言えねえですだ。
でもとにかくこの気持ちだけは伝えさせてくだせえ。
文字通り慰め合う2人の心が切なく、哀しく、愛しいです。
朝になったら、夜のことなど何もなかったように振舞う・・・
とかだったら倍率ドン!さらに倍、ですだ!

2521:2004/06/17(木) 16:18
22女神さま、ぐぅ〜っじょぶっ
うっかりだろうがちゃっかりだろうが素敵な萌え
ビバ! 萌えの輪舞(とかいてロンドと読む)! です
やはりメリさんは「全部納得ずく」っていうのが似合いますな、大人だし。

>朝になったら、夜のことなど何もなかったように振舞う・・・
あまりにも夜と昼の顔が違うので王さまちと悩んでしまうかもしれませんな。

ほのぼのな流れをぶったぎっちゃって、ごめんっ(やっぱ逃げっ

26萌えの下なる名無しさん:2004/06/19(土) 03:44
>>朝になったら、夜のことなど何もなかったように振舞う・・・
>あまりにも夜と昼の顔が違うので王さまちと悩んでしまうかもしれませんな。

悩んでしまうハセヲさんトゥ!

朝。
アラ「ああ、メリー、昨夜は……」
メリ「やあ馳夫さん、おはようございます。今朝もいいお天気ですね!
  ピップとガンダルフは夜も寝ないで駆けていたんでしょうね」
アラ「あ、ああ、そうだね」
メリ「さて、朝食を食べてこなきゃ。誰も2度目は用意してくれないから
  1度目でしっかり食べないとすぐお腹空いてしまうんですよ。
  あ、ギムリ、おはよう!」
アラ(さすが常心だなあメリー((・∀・)) y─┛~~)


昼。
アラ「メリー、ちょっといいかな」
メリ「なんですか?時間のかかることですか?食事が終わるまで待ってもらえると
  助かるんですけれど。だって、ほら、非常時だからっておやつもないんですよ。
  僕たちホビットというのは……」
アラ「……分かった。食べておいで」
メリ「お話は?」
アラ「後でいいから」

アラ(平常心すぎるよメリー((つД`)) y─┛~~)


夜。
メリ「そういえば馳夫さん、お話というのは?」
アラ「ああ、いや、何でもないよ。もういいんだ」
メリ「そうですか。何だ、少しだけ期待していたのにな」
アラ「な、何を?」
メリ「大したことじゃないですから」
アラ「そうかね」
メリ「ところで、今夜はどうします?」
アラ「えっ?」


せっかくの色っぽい展開だったのにすみません!

2722:2004/06/19(土) 10:34
うお〜っ !! >>24-26の姐さん's好きだぁ〜!!

平常心すぎるメリーに萌え〜!!
昼は無邪気でかわいいホビット。
夜は娼婦(?)のように・・・って男の理想ですがな。

しかし、21の姐さんに便乗したネタが、こんな素敵な展開になるなんて!
姐さんのいうとおり「ビバ! 萌えの輪舞(とかいてロンドと読む)! 」
貴方の萌えは、私の萌え! 私の萌えは、みんなの萌え!
ぶちゅ〜ぐるぐるですだよ!!(もちつけ自分w


>せっかくの色っぽい展開だったのにすみません!
いや22のつたない小ネタに萌えてくださった方に申し訳ねえだが、
自分自身も、書きながら

意外と壁の薄い黄金館。
・「僕も(戦に)行きます」という小さい人に、
 「(長時間馬に乗るのは)無理だ―」と一斉につっこむローハン勢。
・メリーの姿を見かけるたびに「あの可憐な姿で、あんな声を…」ハアハアする兵士続出。
 「絶対戦場にはつれてけない」と決意を新たにする苦労症のセオデン王。
・一人なにも知らないエオウィンに「彼の勇気を疑うのですか?」と詰め寄られ、
 「彼の大きさが問題なんだ」とわけのわからない説明をしてしまうエオメル兄貴。
 それが「彼(メリ)の体の大きさ」なのか、文字通り「彼(ハセヲ)のナニの大きさ」なのか
 自分でもわからなくなってる兄貴。(後者だったら何故知ってる?!)

つうネタを自家発情してしまい、最初は無かった声の描写を
むりやり入れ込んでしまった事は、実は内緒だ!

28 萌えの下なる名無しさん:2004/06/19(土) 17:36
メリー・・・実は小悪魔系だったのね、素敵だ。

29 萌えの下なる名無しさん:2004/06/22(火) 10:09
21さんからの流れに便乗して、SS投下。
>>22女神さまのSS前提、<アラメリのようなボロメリ>
しるけあったことが前提だが、ここでは匂わす程度 
デコチュウあり 死にネタ注意
1/2










 馳夫さんと肌を合わせてしまったのは、ほんのはずみだった。
 だってあの日、ピピンが行ってしまった日、これから何が起こるのかなんて分からなくて、
不安で、そんな何もかもを忘れたかった。何も考えられないようにして欲しかったからだ。
 でも、馳夫さんはあまりに優しくて・・・彼とは違う、そう思ってしまった。
 「君は誰に抱かれているんだ?」
 不意にそんなことを言われて、今まで考えないようにしていたことで頭がいっぱいになった。
あの夜、僕と馳夫さんはここにいない仲間のことをずっと考えていたのかもしれない。だから、
その後、僕は馳夫さんに何も言えなかった。何も聞けなかった・・・。

 「馳夫さん、聞きたいことがあるんです。」
 昼間、ろくに顔も合わさない日が続いたある夜、僕は馳夫さんの部屋を訪ねた。馳夫さんは、
ちょっと困ったような顔をしていた。僕は泣きそうな顔をしていたに違いない。
 「なにかね? メリー。」
 馳夫さんはそういいながら、手を差し伸べた。僕はその手にはめられた白の木の紋様がつい
た篭手を見ながら、あの夜、何度も呼んだその持ち主の名前を今、口にするのがためらわれて
俯いてしまった。
 「ボロミアのことだね? ・・・君たちは本当によく似ているな。ピピンもそんな顔をして
  私の手を見ていたよ。」
 「ピピンが・・・?」
 「ああ、ピピンは結局、何も聞かなかったがね。」
 ピピンも気がついていたんだ。それはそうだ、あれはいつも僕達の目の高さにあったんだも
の、忘れる訳がない。
 「僕達が最後に彼を見た時、彼は胸に矢をうけて、膝をつくところでした・・・」
 「私が駆け付けた時、彼はまだ息があった・・・」

30 萌えの下なる名無しさん:2004/06/22(火) 10:11
2/2













 「馳夫さんは、彼の最期をみとったんですね。僕は、その時のことが聞きたいんです。」
 僕は馳夫さんの隣に座った。馳夫さんは、慰めるように僕の膝にその手をのせた。
 「私が駆け付けた時、彼はオークの屍の山の中で力尽きていた。私は手当てをしようとした
  が、彼はそれを断った。もう手後れだ、と言ってね・・・。そして、フロドにすまなかっ
  た、と言い、君達がさらわれてしまったことをとても悔やんでいた。私に、君達のことと
  彼の故郷であるゴンド−ルの都と民のことを頼む、と言い残して息絶えた。ゴンド−ルの
  兵士として、そして我々の仲間として、立派な最期だったよ。」
 僕は声を出さずに泣いた。涙が溢れて、膝の上の馳夫さんの手にぱたぱたと落ちた。彼がフ
ロドにすまなかった、と言った理由が僕には解る。僕は彼を救えなかったのだ。
 「メリー・・・」
 馳夫さんが、僕の顎に手を添えてそっと涙を拭ってくれる。僕はその手を彼の遺品ごと抱き
しめた。
 「僕は、大河を下りながら、彼が何かに取り付かれてくのを感じていました。彼はあやうい
  崖の上にいるかのようだった・・・僕は、夜毎彼の不安を受け止めることで、彼がそこか
  ら落ちてしまわないように、あれのことを忘れてくれるように願っていました・・・でも
  僕は彼を救えなかったんだ・・・・」
 「メリー、そんなことはない・・・君が自分を攻める必要なんかないんだよ・・・」
 僕は馳夫さんの胸に顔をうずめて、声を出して泣いた。
 「気がすむまで泣きなさい。私も息絶えたボロミアの傍らで長いこと泣いた。それから、彼
  を河辺まで運び舟にのせて葬送した。彼の顔は穏やかだった、決して救われなかった者の
  顔ではない。」
 馳夫さんは僕の髪をそっと撫でた。僕にはその優しさが苦しかった。
 「ごめんなさい・・・・馳夫さん・・・」
 
 どのくらい時間がたっただろう? 馳夫さんは僕の頬に残る涙を拭いながら、僕の顔を持ち
上げてのぞきこんで、言った。
「メリー、ともにゴンド−ルに行こう。ボロミアの故郷へ、彼の魂が還った都へ。」
 僕は深くうなづいた。馳夫さんは、僕の額に優しく口づけた。

 ゴンド−ルから烽火がとどいたのは、その次の日だった。

3129:2004/06/22(火) 10:28

ハセヲ〜っっ、そんなこと言って、一緒には行かなかったやんけ〜〜!!
と自分でツッコンでおきます。
補足事項としては、旧館のボロメリ関連SSも前提にさせていただきました。

そしてたぶん、メリーは「こないだのことはピピンには内緒にしといてくださいね」
と馳夫に言っているはず。
でもって、エオ兄貴はやっぱり勘違いしっぱなしだと思う。

22=27さん、どうぞお気になさらず、その萌えも展開してくださいませ〜

32萌えの下なる名無しさん:2004/06/22(火) 21:39
29の女神さまGJ〜!!
このスレを読んでからだと、
寮病院の部分が違う視点で読めそうだ
と、さりげなく「いやらし手」のSSをおねだりしてみるテスト(w

33萌えの下なる名無しさん:2004/06/23(水) 00:30
>>29の女神様〜!!
切ない!でも切ないけど、描写ひとつひとつに萌えます!!
こちらの女神様方のSSは、萌え萌えなのに切なくって、
なんだか涙と鼻血とが一緒に吹き出す心地がいたしますw

>>32さんに触発されて、原作の該当箇所のみ読み返したら
メリーの傷を癒す時、ガンもピピもまだエオウィンの元にいるので
王 様 ひ と り っ き り なんですよね?!
しかもその間の描写なし。王様!メリタンにどんな治療を?!

3422:2004/06/23(水) 22:49
29の女神様!!
私の文章力が足りなくて描けなかった部分を
新たな視点で描いてくださった気分です!!
ありがとうございます!!

そんなことがあったのに、一緒に行かなかったのは
メリタンに「僕はもう大丈夫ですから」なんて
にっこりされたからなんでしょうね。
王様は、それが強がりだって充分わかっているけど
メリタンの愛する人達を救うため、メリタンをこれ以上悲しませないため
敢えて死者の道を通っていったのでしょう・゚・(ノД`)・゚・

27のメリタンに(;*´Д`*)ハァハァするローハンの人々というのは
大好物のネタなんですが、ギャグ脳がないので文章にできません!
いや、ギャグじゃなくてもいいんですが、しるけなしになりそうで。
あ、いや、しるけはなくてもいいんですが、しるけなしだと書けな…(ry

35萌えの下なる名無しさん:2004/06/26(土) 23:07
20です。
女神様の呼び水になればと思ったカキコが
萌えの輪舞wになって嬉しいです。
しかし…実はパイプ吸ってんのピピタンのつもりでした。
あとで考えたら、この板でパイプ吸ってんのはハセヲっちゅうのが
デフォだろうと気付きました_| ̄|○ スマンカッタ

つうわけで以下修正版(?)

ハセオサン! "イヤラシテ"ッテナンノコトデス? ((゚∀゚ ))

〃゚д゚)y―┛~ ピ、ピピン ドコデソレヲ、、、

メリーガイッテマシタ! ボクモシリタイナァ  ((゚∀゚ ))

〃゚д゚)y―┛~ ジャア、トリアエズ アッチニイコウカ、、、


((´Д`*))ハセオサンハ、ホビットゼイイン イタダイチャウダカ?
ボクラハスレチガイダヨ! サムヤ……((゚ー゚,,,))

36萌えの下なる名無しさん:2004/06/27(日) 21:21
蒸し暑い夜に、いっちょ妄想。

メリタンピピタンにスイカを与えてみる。
半月型に切ったスイカを両手で抱えてはむはむと食す二人。
口の中で、タネを上手によりわけて飛ばしっこ。
でもピピタンは顔中しるだらけ。
メリタンにほっぺをちゅるんと舐められて、
くすぐったさにじたばたするピピタン。
あんまり暴れすぎて、二人ともスイカの汁でべたべた。

し、しるけたっぷりのホビット(;*´Д`*)ハァハァ

37萌えの下なる名無しさん:2004/07/08(木) 01:23
>36
その後、二人をみつけたボロミアに
首根っこ捕まえられて水浴びに強制連行。
2人でボロミアを泉だか川だかに引きずり落として大笑い。

し、しるけたっぷりのホビットとボロミア(;*´Д`*)ハァハァ

38萌えの下なる名無しさん:2004/07/12(月) 21:14
>36-37
か、かわええ!!

>口の中で、タネを上手によりわけて
って、その上手なお口でボロたんを…

し、しるけたっぷりの展開?(;*´Д`*)ハァハァ

39萌えの下なる名無しさん:2004/07/14(水) 23:33
ボロミアさんはタネより分けるのヘタそうだと思ったw
お行儀良く手に出すか、潔く飲み込むボロたんに
手取り足取り(口取り?)タネっこ飛ばしを教える二人・・・(*´Д`*)ハァハァ

40萌えの下なる名無しさん:2004/07/15(木) 02:27
「大変、ボロミアさんっ、種ごと食べちゃったんですか? 
 どうしよう、お腹から芽が出てきちゃう。(涙声)」
「はっはっは、ペレグリン殿、大丈夫ですよ。お腹から芽が出るなんて
 そんなこと、ある訳ないじゃないですか?」
「メリーの親戚がすいかの種を食べて死んだんです。
 ボロミアさんは体が大きいから大丈夫かな。どうしよう、今から出せませんか?」
と言って、ボロたんの口に手を突っ込むピピン。苦しむボロたん。
そこにメリーがくる。なんだか、ただならない雰囲気。
「何やってるんだい? ピピン」
「あっ、メリー大変なんだよ。ボロミアさんがすいかの種食べちゃったんだ。
 今すぐ吐き出せば、お腹から芽が出て死んだりしないよね?(必死なうえほとんど泣きそう)」
「えっ?・・・え〜っと・・・(マジかよ。ピピンのやつ、あんな大昔の大嘘
 今だに信じてたんだ。どうしよう、今さら嘘だとも言えないし)」
しょうがないので、ボロたんの背中などさすってみるメリー。
ボロたん、苦しみ損。ゴンド−ルにはすいかはなかったのであった・・・

しるけ皆無でごめん。

41萌えの下なる名無しさん:2004/07/22(木) 00:36
>40 GJ!
ほのぼのさせて頂きましたv

42萌えの下なる名無しさん:2004/08/08(日) 01:59
今や各所で出回っているSEEネタバレのおかげで、ファラピピ萌えが来そうな
自分・・・
て言うか、小さい人スキーはあのご一家の血筋か!?(父上も・・・)
しかし、ネタバレの噂では、ピピンに対してさえ受けっぽい大将・・・
いやむしろ百合カポーなのかも、とか、今から妄想たくましくしております。

43萌えの下なる名無しさん:2004/08/08(日) 18:48
>>42 私も見ましたよ!SEEプレビュー
恐ろしいまでにファラピピ、ガンピピ度UPの予感ですなw
アイゼンガルドやゴンドールで
ボロミアの死を悲しむピピンを希望していたんだけど
まさかここまでファラミアがくるとは思わなんだ!

44萌えの下なる名無しさん:2004/08/10(火) 22:01
ピピン、原作では大将に一目惚れでしたよね。
初対面の時思わず目をそらしてしまう映画のピピンにも萌えですがw
なんか映画ピピって、ベレゴンドの役割を兼任している気がします。

45萌えの下なる名無しさん:2004/08/12(木) 00:43
映画館で見た時は、そんなこと全然思わなかったのに
部屋で一人でみてたら、思いっきりデネピピに萌えましたorz
デネパパがファラミアをみる目つきすら、
「私のだからな手をだすな」と牽制してるように見えます!



「ボロミアは、どのようにそなたを扱ったのだ?」
「ボ、ボロミアさんはそんなこと…ああっ」
ってなシーンが、今私の脳内でエンドレスで上演されている・・・

46萌えの下なる名無しさん:2004/08/12(木) 03:17
45さんの後、
ファラミ−のお下がり合わせの時に、
「ペレグリン殿、そのあざは一体?・・・」
とか言われてしまって、「な、なんでもありませんっ」
と答えるんだけど、ファラミ−実は同じ目にあったことがあるものだから
すぐ解っちゃって、でも何も言わずにそっと抱き締めっっ、
・・・という風に続いてしまいましたが、どうしましょう・・・

47萌えの下なる名無しさん:2004/08/12(木) 20:43
そして、>45-46の続きの小ネタ・・・?











「ペレグリン殿、そのあざは一体?・・・」
聞かれて、ピピンはとっさに左胸の上のあたりを両手で覆いました。
手の下の皮膚は熱を含んでいて、記憶の中の快感の残滓を伝えました。

「そこではありませんよ。ほら」
促されて顔を上げた視線の先には、衛兵の制服と一緒に運び込まれた大きな鏡。
手で覆った場所よりも少し上に、赤紫に変色した小さな痣がありました。
手を離すと、熱くうずいていたと思った箇所には、なんの印もなく
ただ白くなめらかな肌があるだけでした。

記憶の中、いとしい人が何度も口付けた場所。
月明かりの下、ふたり覗き込んだ湖にうつした胸の赤い鬱血のあと。
これでは、メリー達と水浴びも出来ないという抗議に
謝ってくれながらも、次の日も同じ箇所に口付けられて…。
愛されつづけた間、消えることのなかった花弁のような痣は今は跡形もなく、
かわりに別の箇所に違う印がありました。

「あ…ああ……」
「ペレグリン殿!?」


――ボロミアは、そなたに触れたのか?

思い出すのさえ辛いいとしい人の最後の様子を、何度も何度も話すよう命じられ、
涙でつかえながらも覚えているかぎりの勇姿を伝えようと言葉を綴っていると、
不意に、涙で濡れた頬をそっとつつまれたのでした。
「と、殿……?」
「隠さずとも良い。そなたの中にあるボロミアの姿をすべて教えてくれ」
見上げると、やはり涙で濡れた執政の顔がありました。
その苦悩した表情は、かの人が苦しんでいた姿を彷彿とさせ、
思わずその顔に手を伸ばしました。

仲間の姿を気にして、性急に求め合ったボロミアとの夜。
草の上に敷いた彼のマントの上での愛撫。
声すら殺して、喘ぎはすべて口付けに吸い取られて。

それとは全然違うのに。

執政の私室の清潔なベットの上で、じっくり時間をかけて、
狂ってしまうかと思われるほど高められる愛撫。
厚い石の壁に吸い取られる喘ぎ。

全然違う人なのに。
意識を手放した身体は、ボロミアとのほんのちいさな共通点に反応して
その影を求めつづけたのでした。

だけど口づけは違う箇所におとされて―――。


「ペレグリン殿!!」

膝から力が抜け、誰かに抱きとめられた事を知りました。
ボロミアとは全然違うのに、でも同じぬくもり……。

「ボロ…ミア…違うっ。違うのに…」

彼とは違うとわかっていながら、彼の影を求めてしまうのが怖くて
その腕の中から逃れようかとするようにもがきましたが、
さらに強い力で抱きしめられました。

「やっ…やあっ……」

ファラミアの腕の中から逃れようかとするようにもがきながらも、
まるで縋りつくように、その小さな手で上衣を掴んでくる姿をみて、
ファラミアはすべてを理解しました。

「ペレグリン殿…」

自分の声、姿、仕種、これらすべてが、この小さな人を苦しめている。
それがわかっていながら、でもその腕を離す事ができませんでした。

いつしか、腕の中から逃れようとするその小さな抵抗がやみ、
子供のような泣き声が、嗚咽に変わるまで、
ファラミアはずっと、この小さな人を抱きしめていました。。。

お、おわり。
デネパパ密かに好きなので、鬼畜攻めには出来ませんでした。
申し訳ございませんでしたぁ←謝るとこはそこかぁ!!

4847:2004/08/12(木) 21:04
か、隠れてないorz
重ね重ね申し訳ありませんでした!

それにしても、>46さんの「ファラミ−実は同じ目に」ってところが
スレ違いながら気になっていますw

49萌えの下なる名無しさん:2004/08/12(木) 22:04
女神様降臨ーーーーーーー!!!!!

この時ファラミアの大将が必死に理性を保とうとしていると思うと
それだけでも萌えます。
同じ箇所に口づけを落とすボロがヤバイくらい素敵!

50 萌えの下なる名無しさん:2004/08/13(金) 02:18
47女神様GJです〜〜!

「ファラミ−実は同じ目に」
ボロたんはファラミ−と父上の仲を取り持とうと日々努力したんだと思うんですよ
そのたびにデネ父はボロたんが弟の肩を持つのがしゃくにさわり、
「ファラミ−、お前というやつはいかにして実兄をたぶらかしておるのだ?」
とか難くせつけて・・・・(むにゃむにゃ/略
という目にあってたんじゃ・・・・と

スレ違いすいませんすいませんすいません

51萌えの下なる名無しさん:2004/08/13(金) 11:20
>50さん、思わず納得して萌えてしまいましたw
そうなると、ファラミーとピピたんは、
ますます百合カポー率がますます高くなりますね。

SEEのネタばれ映像の二人を見て、バックにお花畑の幻影が見えたのは
私の眼が腐っていたからではなく、実は真実の姿が見えていたと・・・

52萌えの下なる名無しさん:2004/09/03(金) 05:52
数字板の執政家ピピ祭りに乗り遅れたのが寂しいので
あげてみてもいいですか

53滅びの山へ投げ込まれました:滅びの山へ投げ込まれました
滅びの山へ投げ込まれました

54萌えの下なる名無しさん:2004/09/04(土) 15:52
>>52さん
そこですかさず、萌えネタ投入ですよw

原作のデネピピ初対面の時は、デネはピピに朝ご飯を振舞っているんですね。
でも、いかんせん量が少なすぎだ。葡萄酒一杯と焼き菓子1つ2つじゃなー。
ここでガン爺あたりが一言助言をして、ピピにたくさん食べさせてあげれば
デネもピピの満面の笑顔をみれて少しは救われたのかも…orz

55萌えの下なる名無しさん:2004/09/07(火) 02:40
ピピの笑顔に救われすぎて、全然違う展開になっちゃったりして

数字板の「おお、でね様がお笑いに・・・」っていうカキコ読んで、
・・・でね様・・・クララ?
と思ったのは内緒だ

56萌えの下なる名無しさん:2004/10/06(水) 09:39
「私は剣も上手いんですよ!
ボロミアさんに習ってから、毎日練習していますから。
・・・いやたまにはサボったりもしますけど・・・まあ大体毎日です。
雨が降ると休みますけれども。
週に4・5日か・・・、4日は練習してます。ただ先週はちょっと
忙しかったのでやってません・・・」

57萌えの下なる名無しさん:2005/02/08(火) 00:19:32
みなさんSEEを隅から隅までごらんになってて忙しいんでしょうか?
女神さまがSEEに刺激されてご降臨されるまでの間、
ちょっと吐き出させてください。

実は昨日休日出勤だったんですが、会社の共有PCに
一人で楽しむために書いてた「メリーたん萌え満載フロッピ」を
忘れてきました!!
しかも今日は代休・・・あわてて朝いちで取り戻してきましただよ。
しかしピピンもしないよ。こんなうっかり……_| ̄|●iii

今後も手元にとっておくと、どんな恐ろしいことになるかもしれないので
完成してるのだけでも滅びの山(このスレ)に投下させていただいて、いいでしょうか?
本当に誰に見せるって感じじゃなく書いたので、完成してると言ってもアレですが…
ちょっくら、一人メリタン祭り開催させていただきます。(といっても完成してるのは2つだけ)

58萌えの下なる名無しさん:2005/02/08(火) 00:20:37
メリー×エルフウィネ(エオメルの息子)。しるけ皆無(エルフウィネの片思い)
エルフウィネに関しては、追補編の中に名前しか出てこないものを捏造。
「金髪王」ってのに萌え。ロヒアリムってほとんど金髪のはずなのに
わざわざ「金髪王」って言われるってことは、どんだけ見事な金髪だったんだーー!
その金髪王の初恋がメリだったりして、ってことで妄想してしまいました。
かなり捏造入ってます。


メリー×エルフウィネ(エオメルの子)しるけ皆無(エルフウィネの片思い)
追補編捏造ネタ。前半ショタ、後半爺ホビ&死にネタ注意報!! 
1/3


「よう戻られた。マークのホルドヴィネよ!!」
父王・エオメルは小さな騎士の姿をみとめると、玉座から立ち上がって喜びに満ちた声を上げました。

「ただいま戻りました。わがローハンの王よ!」
小さな騎士は、はずむような足取りで玉座近くに駆け寄ると膝をつきました。
王は待ちかねたようにそのたくましい腕をいっぱいに広げると、包み込むように騎士の肩を抱きしめました。

「王よ。エオメル王よ。そのように腕を広げずとも、その片腕だけでわたくしの小さな肩は隠れてしまいましょう!」

「なにを言うか、勇者ホルドヴィネよ。そなたの大いなるいさおしをいだくには、わが短き両の腕ではとうてい足りぬものを!!」

騎士の澄んだ笑い声と、王の力強い笑い声が黄金館に響きわたりました。館に集う人々は、騎士も従者も、みな等しくあたたかな笑いに包まれました。

王の世継ぎ・エルフウィネは、この光景が大好きでした。
小さな騎士が、この館にもどってきたのです! また、北の国の昔話や、わくわくする冒険譚、素朴でたのしい歌などを聞かせてくれるに違いありません。
もしかしたら、もうずっとここにいてくれるかもしれないのです。だって、彼は“戻って”きたのですから!!

「メリー!!」

エルフウィネは王との挨拶がまだ途中だった騎士――マークの騎士ホルドヴィネたるメリアドクに抱きつきました。また「れいをしっする」という理由で乳母に怒られてしまうかもしれません。でも嬉しくて嬉しくて、とても待ってなどいられなかったのです。

「しばらく見ない間に、なんと大きくなったのでしょう!!」メリアドクは、エルフウィネを受け止めると笑いながら言いました。「もうすぐ私は追い抜かれてしまいますね」

エルフウィネは、自分が小さな騎士の肩ほどの背丈になったことに気づきました。以前は見上げるほどの位置にあった淡い茶色の巻き毛が、今ではメリアドクが少し首を傾けるだけで自分の金髪にふわりとかかります。
エルフウィネは、小さい子供のように抱きついてしまった自分が急に恥ずかしくなってメリアドクの肩に顔を埋めました。パイプ草のやわらかく甘い香りが鼻をくすぐります。

「ただいま戻りました。ローハンの黄金たるエルフウィネ王子よ」

小さな騎士はその澄んだ声で歌うように告げると、王の幼い世継ぎをそっと抱きしめ、その見事な黄金色の髪にキスをしました。
エルフウィネは嬉しいのと、その微笑ましい光景に人々が笑いさざめいているのが恥ずかしいのとで、顔を真っ赤にしてますますぎゅっとメリアドクにしがみついたのでした。


メリアドクは父王にはいつも“戻って”きたと報告します。父王も自国の騎士の帰国を迎えるように“マークのホルドヴィネ”を迎えます。
ですからエルフウィネはいつもいつも期待していました。――今度こそ、小さな騎士はずっとここにいてくれるかもしれないと…。でもいつも少しの滞在で、また小さな騎士は旅立って行ってしまいます。

幼いエルフィネにはそれが耐えられなく、ついダダをこねて泣き出しました。
いくら乳母や母がなだめたりいさめたりしても、頑固にホルドヴィネに抱きついて離れようとしない王の世継ぎに、小さき騎士は魔法の言葉をささやいたのです。

それはひとつの約束でした。幼い世継ぎには気の遠くなるほど先の約束です。本当は、それがどんな意味を持つのさえわからないものでした。

長ずるにつれてエルフウィネは知りました。
メリーにはゴンドールでも待っている友がいること。
他に故郷があり、その地での責務があること。
旅立つのではなく、仲間の元へ、故郷の家族の元へ、彼を待っている人々の元へ、彼は戻るのだと
そして、エルフウィネのいるローハンもその彼が戻る先の一つでしかないということを……。

そして果たされるべき約束は、ただ夢のように淡い思い出となっていったのでした。

59萌えの下なる名無しさん:2005/02/08(火) 00:24:06
メリー×エルフウィネ(エオメルの子)しるけ皆無(エルフウィネの片思い)
追補編捏造ネタ。前半ショタ、後半爺ホビ&死にネタ注意報!! 
2/3












新王の即位の式典を明日に控え、黄金館はその輝きを増していました。
先王の死は悲しい事でしたが、王としての年月は幸多きと謳われるほど喜びに満ちたものでした。人々は、その死を嘆くよりも、数々のいさおしを歌に託し、その輝かしい一生を称え、そして次王を喜びをもって迎えようとしていたのでした。

そのエドラスの一角で、小さき騎士は新王と共にいました。

「私は老いました」
そう告げる声は高く澄んでいて、ともすればその年齢を忘れてしまいそうになるほどです。しかし、エルフウィネの手にそっと重ねられたのは、小さいけれどもやわらかく乾いた老人の手でした。

「友のもとに――仲間のもとで最後を迎えるために、行こうと思います」

それはどこかと聞かずとも、若き新王・エルフウィネにはわかっていました。メリアドクとともにこの地へやってきた同じ種族のペレグリン氏はすでにゴンドールへ、二人の仲間であるエレスサール王のもとへ旅立っています。
この小さき騎士たちは、これまで幾たびも自分たちの故郷とこのローハン、そしてゴンドールとを行き来してきました。しかし今度行ってしまったら二度とこの地へは戻っては来ないことを、新王は悟りました。

「出来る事なれば、私は貴方にこの地にとどまって欲しいと願っている」

思ったことを素直に口に出すローハンの民らしく、新王はかなわぬと分かっている望みを口にしました。年老いた騎士はその素直な思いに微笑みながらも、静かに首を振りました。

「私がここにいて、何のお役に立ちましょう? エオメル王が亡くなられた今、昔わずかなりとも私が果たした功績を覚えておいでの方は、この国にはもうどなたもいらっしゃらないのです。私は力ない小さなホルドヴィネとして哀れみを受けながら生きるよりも、まだ私を必要としてくれる友の元に行きたいのです」

「貴方に哀れみなど、この国の誰が抱こう。貴方がこの国に誇りと明るさを呼び覚ましてくれた。貴方がどんな騎士にも負けぬ勇者であることはこの国の誰もが知っている」

「それを行ったのはガンダルフです。ゴンドールのエレスサール王です。
そして何よりも、セオデン王、エオウィン姫、後のエオメル王を始めとするロヒアリムの力があったればこそです。私はその方たちと共にいたに過ぎません。そして、それももう昔のことなのです」

「確かに私は、貴方のいさおしを歌の中でしか知らぬ。貴方自身をどれほど慕っていようとも、私と貴方との時間は違う」

エルフウィネはメリアドクの手を振り払うと、自らの手に顔を埋め搾り出すような声をあげました。

「今こそ自分が若輩である事、そのことを恨んだことはない。私とて、貴方とともに旅をしたかった。貴方と共に戦いたかった。貴方に仲間だと言ってもらいたかった。――貴方と同じ時代に生きたかった!」

60萌えの下なる名無しさん:2005/02/08(火) 00:26:26
本文が長すぎるって怒られちゃいました・・・
メリー×エルフウィネ(エオメルの子)しるけ皆無(エルフウィネの片思い)
追補編捏造ネタ。前半ショタ、後半爺ホビ&死にネタ注意報!! 
2-2/3












「――私は、大いなる影が去った後にあなたが生まれてきたこと。それが何より嬉しい」

メリアドクは、たくましい肩を震わせているエルフウィネがまだ幼く、自分より小さかった頃のことを思い出し微笑みました。

「私は、あなたと初めて会った日の事を覚えております。
ドワーフの手による美しい装飾を施された子供用の寝台の上で、エルフの手による柔らかな絹につつまれていたあなたの笑顔を見た時から、あなたの成長は私の喜びでした」

そう言いながら立ち上がると、テーブルをまわってエルフウィネのもとに行きました。

「私にとってあなたは、影が去った後のこの明るい時代そのものです。
日の光をあびてみごとに輝く黄金の髪も、黒き悲しみに汚されたことのないまっすぐな精神も、この国と私自身にどれほどの希望と光をあたえてくれたことでしょう。
そのあなたが、明日この国の王となられる。これほどの喜びはありません。ですが、もう充分です。あなたが王になる姿を見届けたら、私はもうこの国でなすべきことは何もないのです」

「ただ私が、私が貴方を必要としている。それだけではここに留まってはもらえまいか?」

腰掛けたままのエルフウィネは、傍らに立つメリアドクの肩に顔をうずめ、その体を抱きしめました。
――昔、まだエルフウィネがメリアドクの背よりも小さかった時にそうしたように。
しかし、以前幼い王子をしっかりと受け止めてくれた騎士は、堂々たる戦士へと成長した王の腕の中では驚くほど細く小さい体をしていました。ただパイプ草のやわらかく甘い香りだけが、昔と変わることなくエルフウィネの鼻をくすぐります。

「いいえ。いいえ、王よ。もうあなたには私が必要とは思えません。あなたは既に偉大な王です。この小さなホルドヴィネが偉大なる王に何のお手伝いができましょう?」

「何もせずとも、ただここに……」

エルフウィネは言いかけて口を噤みました。目の前にいるのは、子守りや鍋の番をする小女ではありません。小さくても立派なローハンの騎士なのです。その騎士に、“何もせずただここにいてくれ”などとどうしていえましょう。

「ローハンの黄金たるエルフウィネ王よ」

新王は自らの髪に、懐かしい感触がおりるのを感じました。

「私には、まだなすべき事が残っております。王よ。どうか私に暇(いとま)をお与えください」

エルフウィネは、ただうなずく事しか出来ませんでした。

61萌えの下なる名無しさん:2005/02/08(火) 00:27:34
メリー×エルフウィネ(エオメルの子)しるけ皆無(エルフウィネの片思い)
追補編捏造ネタ。前半ショタ、後半爺ホビ&死にネタ注意報!! 
3/3












第19代のローハン王となったエルフウィネは、その父――幸多き王エオメルから多くのものを受け継ぎました。

先ず目に付くのが、その豊かな黄金の髪。のびやかに成長した四肢と、堅固な肉体。ロヒアリムの中でも特に優れた馬術と剣の腕前。明るく闊達な性格。人々からの尊敬と忠誠。そして、ゴンドールの王からの信頼と友情。

それらすべてが、今エルフウィネの手の中にありました。そして最後に、父王の死によってその広大な王国と玉座を受け継いだ時、エルフウィネは、父が手にしていたものの中で一つだけ自分が手にすることが出来ないものがあることを知ったのでした。

父王のように玉座に座ると、大きく腕を広げてマークのホルドヴィネを抱きとめる父王の姿が思い出されます。小さき騎士のその偉大なるいさおしを知る父は、大きく腕を広げてそのいさおしごと小さな身体を抱きとめました。
しかし、そのいさおしを歌の中でしか知らぬ新王は、遠く旅立つ彼をただ見送ることしか出来ないのです。

新王は、式典用の壮麗な鎧に身を固めたまま小さき騎士を見送るために館の外に出ました。
既に、イシリアンのレゴラスと燦光洞の領主たるギムリが待っています。メリアドク最後の旅に、旅の仲間である二人の友が付き添う事になっていたのでした。

「メリー、さあ行こう」

昔とまったく変わることのない美しい姿で促すエルフを、昔よりもいっそう立派になった髭をゆすってドワーフが押しとどめました。その厳めしい顔はまるで「まったくエルフという奴は気が効かん」とでも言っているかのようでした。
メリアドクはその二人の姿に微笑むと、少し待って欲しいと伝えました。

小さき騎士は、その身体に帯びていた剣を、その鞘ごと王の前にささげました。

「エルフウィネ王よ。王は覚えておいででしょうか? 王が幼き折、私と交わした約束を」
「約束?」

小さい約束はいくつもしました。たわいのない子供の約束です。ですが、そのどれもが必ず果たされてきました。ただひとつ遠い先の約束を除いて……

――あなたがお父上のように立派な王となられたときは、必ずまっさきに私の剣をささげましょう。

それは、幼き日に耳元でささやかれた約束でした。

「そして私の騎士としての魂は、ずっとあなたと――ローハンの王の元にあると、そう約束しました」

思い出の中の声に重なるように、目の前の騎士が言いました。

エルフウィネは身をかがめ、剣を手に取りました。それは父・エオメル王がギムリに依頼して、マークのホルドヴィネのために特別に造った短剣でした。鞘を払うと、美しい刀身にはローハンの古い言葉で騎士の武功をたたえる文字が刻まれています。

「私がその剣をもって戦う事は、もう二度とないでしょう。そして、このローハンの地に戻ってくる事もおそらくありません。
ですが、私はローハンの騎士です。王が偉大なる王である続ける限り、私の騎士としての魂はあなたのそばにおります」

一瞬、新王の顔が苦痛に歪んだように見えました。しかし強い風にあおられたの金髪が、日の光に反射
してまぶしい光を放つとその表情は消えていました。

「しかと、この剣を受けよう」

王は、手に持った剣に口付けをして鞘にもどし騎士に渡しました。
そして、立ち上がった騎士を抱きしめてその耳元にささやきました。

「私はそなたの剣にふさわしい王となろう。そなたの騎士としての魂が、未来永劫この傍らにいてくれるよう私は偉大な王となろう」

それは、新たな約束でした。そしてそれは必ず果たされる約束であると騎士にはわかりました。

「つつがなく行かれよ。マークのホルドヴィネよ!!」

新王・エルフウィネはそのたくましい腕をいっぱいに広げて、マークの騎士ホルドヴィネたるメリアドクを送り出しました。まるでその大いなるいさおしごとたたえるように――


おわり。

62萌えの下なる名無しさん:2005/02/08(火) 00:29:48
>58隠れてないですね・・・えーと気にせずもう一つ投下します。

63萌えの下なる名無しさん:2005/02/08(火) 00:31:27
>>29-30の女神さまのSSと>>28タンの小悪魔発言に刺激され、
書いてしまったボロメリ。。。
コンセプトは「小悪魔にならざるえなかったメリー」
ですが、とても手抜きな箇条書き文体(?)
その文体で「やまなしおちなしいみなし」のエチシーンだけっちゅう
しょーもない代物なので苦手な方はスルーしてください。

エチシーンだけなのに、3レスも消費予定_| ̄|○
すみません! すみません! 先に謝っておきます!!

ボロ×メリ しるけあり(というかしるけのみ)メリの誘い受
自分の欲望のままに書いていますので、苦手な方はスルー願います。
1/3




唇をあわせたのは僕からだった。

彼の深いため息を、すべて飲み込みたくて深く唇をあわせる。
彼の苦悩をなだめたくて、その頬に指を這わせた。

初めて裂け谷で会った時のような、あの太陽のような笑顔。
それを覆い隠すもの、それらすべてを取り去りたかった。
彼を悩ませているもの、それらすべてから彼を遠ざけたかった。
彼の内部から沸きあがっている衝動、そのすべてを受け止めたかった。

――彼を守りたかった。

僕の背中にまわった手が、ゆっくりと力を増す。
重ねた体が、彼の欲望を知らせる。
彼の欲望や激情、それらのものが僕に向かってくる。

僕は、僕のようなちっぽけなホビットが広げられるだけ
精一杯両手をひろげて彼を抱きしめた。


「これ以上はいけないっ!」

急に大きな手が僕の体を引き剥がす。
彼の胸に体を預けきっていた僕は、
バランスを失って後ろに倒れそうになる。
肩をつかむ彼の手は、不安定な僕の体を支えるため
痛いくらい力を増す。

「メリー、君は誤解をしている」
「この明日をも知れぬ旅の中で、君は何かに縋りたいだけなのだ」
「確かにこの行為は、不安を拭い去ることは出来るやも知れぬ。
だが、それは若い時にありがちな誤解にしか過ぎない」

言い聞かすように、切れ切れに言葉をつむぐ。
でもきっと、それは僕に言い聞かせているんじゃない。

「初めて戦場に出る若い兵士にもよくある感情だ。
戦いがすんでしまえば自然と消えてしまう、一時の感情にすぎない」

彼の声がかすむ。苦しげに。

「私は、その君の感情を利用しようとしてしまった…」

僕の感情を利用して抱くのであればそれでいいのに。
不安をかき消すための欲望のはけ口でいいのに。
旅が終われば、僕のことなんて忘れてしまっていいのに。
しかし彼は、自身の僕を欲している欲望も、
欲望を抱えながら僕を拒む理由も口には出さない。

彼の顔に刻まれた苦悩の陰が、いっそう濃くなった。

なぜそんな顔をしているのだろう。
貴方のその苦悩を取り去りたくて、僕はここにいるのに。

「ボロミア…」

彼を苦しめるもの、その正体が知りたくて、僕は呼びかける。
しかし彼は、その声にいっそう身を硬くするだけだった。
彼は喉の奥で辛そうなうめき声をあげた。
僕の肩をつかんでいた手が力なく離れる。

「すまぬ。君があまりにも…いや、悪いのはすべて私だ。
君とは口付けすら交わすべきではなかった」

何故あやまるのだろう。口付けをしたのは僕からなのに。

「君のような小さな子供のような身体に、私はなにをしようと……」

「子供?」

思わず強くきき返してしまった声に驚いたように顔を上げるが、
まるで僕の顔を見るのを怖がるように、また眼をそらす。

「君が、成人だということは分かっている。
しかし、私から見れば君は…君たちは、外見上ほんの子供に過ぎない。
守るべき小さきものなのだ。それなのに私は、君にこんなことを……」

声が震える。まるでおびえるように。

僕はただ、彼の欲望を受け止めることで彼の苦悩を取り除きたかった。
なのにこの行為は、異種族になれていない彼にとっては
忌むべき禁忌なのだ。彼が僕に対して欲望を感じることは、
彼のいう「守るべき小さきもの」を引き裂く行為なのだ。

64萌えの下なる名無しさん:2005/02/08(火) 00:32:47
ボロ×メリ しるけあり(というかしるけのみ)メリの誘い受
自分の欲望のままに書いていますので、苦手な方はスルー願います。
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「僕は、子供じゃない」

だから、貴方になら何をされてもいいのだと、
どうしたら分かってもらえるのだろうか?

このままだと、彼の中に新たな苦悩の影を落とすだけだ。
僕を傷つけたと。自身の欲望に負けてしまったと。

僕自身のせいで、彼を苦しめてはいけない。
彼は充分に重荷を背負っている。
僕は、その荷を少しでも軽くしたいだけなのだから。

力のない彼の手をとって、手袋を取り去った。
僕が何をしようとしているのか分からないのだろう。
彼は、僕に手をあずけたまま訝しげに見ているだけだ。

大きくて力強いが、どこか優美さを感じる長い指に舌を這わせた。
彼が常にはめているなめした革の手袋のせいで、
獣の匂いをわずかに感じる。

指を一本、そのまま口に含む。
長い指はすぐ喉奥まで達した。
一瞬吐き気が起こり喉が震えるが、なんとかやりすごす。
上あごと舌とをつかって歯を立てぬよう注意して締め付けながら
ゆっくりと引き抜いた。
彼が大きく息を吸い込む音が聞こえた。

「たしかに僕の体は小さい。
僕の口は、あなたのこの指を咥えるのが精一杯で、
あなた自身は、きっとこんな風には愛せない…」

声が震えないように、言葉につまらないように、
不安が顔に出ないように、無邪気には見えない笑顔をつくる。

彼はこの行為の意味が、ようやくわかったかというように
慌てたように手を引いた。

僕は身を引き、ゆっくりと服を取り去る。

彼の逞しい体とちがって、小さく弱々しいホビットの体は
彼にとって、ことさら幼く見えるかもしれない。
でも、あえて僕は彼に体をさらす。
恐れと不安に震えながらも、あさましく彼を欲する体を…。

「僕の体は小さいけれど、でも僕は幼くない。
別の場所ではあなたを愛することができます。
ボロミア、あなたはその方法をご存知のはずです」

「メリー、君はそんなことを言ってはいけない…」

かすれた声で、まるでうわ言のように彼がつぶやく。

「僕は、幼い子供じゃない」

彼の手に、僕自身の高まりを知らせる。

「僕は、傷つかない。だからおねがいっ…」

抑えようのない不安に、思わず声が震えた。
笑顔が歪みそうになる。
だけど、彼にこの不安を気付かせてはいけない。
僕の不安や恐れは、彼を苦しめるだけなのだから。

感情を読み取られないように、目を閉じた。
声の震えを悟られないように、ただ彼の名を呼ぶ。
おびえる身体を気づかせないように、彼に身を寄せた。

65萌えの下なる名無しさん:2005/02/08(火) 00:35:14
ボロ×メリ しるけあり(というかしるけのみ)メリの誘い受
自分の欲望のままに書いていますので、苦手な方はスルー願います。
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突然、身体に衝撃を感じた。
背中がきしみ、彼に抱きしめられたことを知った。
息苦しさに、噛み付くような口付けをされているのを知った。

先ほどと違い、奪われる形の口づけは、
彼と僕との大きさの違いを嫌というほど実感する。
いくら角度を変えても、彼の唇は僕の口をおおったままで
わずかな息すらも出来なかった。
僕の舌は、差し込まれた彼のそれにからめとられ
自分の意志にならない。

「んっ…」

苦しさに、体が自然と逃げをうつ。
だけどすぐに痛いくらいの力で引き戻される。
反動で唇が外れた。濡れた音が響く。
空気をもとめてあえぐと、少し咳き込んだ。
どちらのものともわからない唾液が、口からあふれ出す。

彼は、僕のあごに伝う唾液をなめ取るように舌を這わせる。
その舌で引き込むように下唇を吸われ、やんわりと歯を立てられた。
歯のあたる感覚に、本能的な恐怖が背筋を駆け上がる。

食べられてしまう!

僕の半分しか自由にならない口から弱々しい悲鳴がもれる。
だが彼の大きくて長い指が、僕の下肢を探る感触に
悲鳴はすぐに、濡れたあえぎに変わった。

本能的な恐怖と、彼の欲望が僕にむかっているという喜びに
僕の体は大きく波打つ。


「なんと淫らな……」

彼の声に、僕は彼の手を汚してしまったことに気づいた。
敏感になった身体は、まだ痙攣したように震え続けている。
呼吸が上手く出来ない。

目を開けると、彼の獣のような視線があった。
先ほどまでのおびえたような姿はどこにもなかった。
射すくめるように僕の体を見下ろしている。
欲望に穢れた僕の身体を――。

絶えがたいほどの羞恥に、体中が朱を刷く。
彼の視線からこの淫らな体を隠したかった。
彼から逃げ出してしまい衝動にかられる。

だけど僕は反対に、誘うように彼に腕をのばすと
体の力を抜いて四肢を開いた。
僕はこうされて感じる淫らな体なんだと彼にわからせるように……。

彼の瞳が欲望に光る。
薄い唇を赤い舌がちろりと舐めるのが見えた。

彼を抱きしめようと伸ばした腕は、簡単にひと括りに掴まれ、
両手を上げた状態で、地面に押さえつけられた。
僕の残滓に濡れた彼の指が、下肢を探る。

「ひっ…あ…っ」

最奥に指を埋め込まれ、粘膜がひきつれる感覚に息が止まる。

「さすがに、きついな…」

彼がつぶやく。
息を吐き、力を抜こうとするが上手くいかない。

「まさか、初めてではあるまいな?」

身体を硬くした僕に彼が聞く。
思わず素直に“そうだ”と言ってしまいそうになる。
だから、やさしくしてくれと――。
だけどそれを言ってしまったら、彼は躊躇するだろう。
僕は、僕の始めた芝居を続けるしかない。

僕は首を振る――彼が躊躇なく僕を引き裂けるように。

彼の動きが止まる。その眼に光るのは、まさか嫉妬だろうか?
彼の眼光の鋭さに、甘い戦慄が駆け上がる。

「ボロ…ミアや…あ…っ!」

増やされた指に、痛みとは違う衝撃を感じて体が跳ねる。
彼の指に反応して内壁が収縮するのが分かる。
思考が飛ぶ。何も考えられなくなる。
意味のなさない言葉がひとりでに口から出る。

彼の大きな手で口をふさがれた。

「声が高い。皆に聞こえる」

「ん…ふぁっ」

口をふさがれても荒い呼吸は収まらなくて、
恥ずかしくなるほど甘ったるい声が鼻から漏れる。

「メリー……」

体を裏返される。
背中から覆い被さるようにして、僕の名を彼が耳元で呼ぶ。
切羽詰ったようなかすれた声。
その声に、確かに僕に対する欲望を感じる。
――いたわりや、同情ではない純粋たる欲望。
僕の口をふさいだまま、彼はもう片方の手で僕の腰を引き寄せた。

「……っ!!」

先ほどの指とは比べものにならないほどの痛みが駆け抜ける。
乱暴に揺さぶられ、力の抜けた身体は、
自分の意思に関係なく、ガクガクと震える。

内壁が、きしんだ音をたてて悲鳴をあげているように感じる。
だけど実際に聞こえるのは、濡れたような淫らな音……。

66萌えの下なる名無しさん:2005/02/08(火) 00:36:00
す、すいません分割間違えました! もう一つあります!


67萌えの下なる名無しさん:2005/02/08(火) 00:36:56
ボロ×メリ しるけあり(というかしるけのみ)メリの誘い受
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なにか縋るものが欲しくて、背中の彼に腕を伸ばす。
僅かに前をはだけただけで、着衣のままの彼の腕をつかむ。
彼を直接感じることが出来ないもどかしさに、爪をたてる。
彼の筋肉が収縮するのが、隔てた布の上からもわかる。

僕の口を塞いでいた手のひらに僅かに歯を立てる。
顎をつかまれ、犯す形で指を口内に差し込まれた。
舌に感じる彼の感触に夢中で舌を這わせる。
もう苦しさも感じなかった。

「メリー…メリアドク…!」

「――んんっ…!!」

いっそう深く貫かれた最奥が痙攣したように収縮する。




「大丈夫か?」

囁かれて、いつのまにか彼のマントに寝かされているにきづいた。
まだ快感の残滓に、身体の感覚が麻痺している。

「ん…」

うなづくと、口移しで水を飲ませてくれた。
仰向いたままでも気管に入らないよう、徐々に送りこまれる水で
まるで靄がかかったようにぼんやりとした僕の頭は覚醒した。

ゆっくりと四肢に力を入れて身じろぎをする。
少し無茶をしたかとおもったが、さほど痛むところはなかった。
やっぱりホビットというのは見かけ以上に頑丈にできているらしい。

「メリー?」

彼は、自分の考えに笑ってしまった僕を訝しげに見下ろした。
気遣わしげなその顔に、先ほどまでの影はなかった。

彼の持つ水筒に目を向け、言外に“もっと”とねだる。
彼は気遣わしげな顔のまま、僕の上半身を支え、水筒を渡そうとした。

「それじゃ、やだ」

僕らしくない甘ったるい声でだだをこねる。
彼は、苦笑するような、照れたような、少し困ったような顔で
水筒の吸い口を含むと僕を引き寄せた。


――彼は大丈夫。そう、今は……

その考えに思わず泣きそうになる。
でも彼の前で泣くわけにはいかない。

彼の前では、そう――僕は僕の芝居を続けるしかないんだ。

68萌えの下なる名無しさん:2005/02/08(火) 00:42:31
コレで終わりです。なんかぐだぐだでスレ汚してしまってスミマセンでした!
はあ、これでフロッピのものが消せる…w

69萌えの下なる名無しさん:2005/02/14(月) 13:24:31
女神さま〜GJ!!
というかなんとも大変でしたね。でもおかげで素敵なSSを拝見できて良かったです。
一本目は、メリーが愛されている様子がいいですね。
二本目は、し、しるけ! ひさしぶりのしるけだよ!!
指を咥えるしぐさがやばいっす。でも大人なメリーが切なくて。。・゚・(ノД`)・゚・。

SEEはようやく本編と特典、キャストのコメンタリーをようやく見終わりました。
セオデン王とメリーたんのシーンは期待しすぎたからか、なんだかあっけなく感じました(´゚ω゚`)

ピピたん的には特典のなかで、デネパパの前で歌を歌うシーンの撮影風景がGJ!
エフェクトかけてない生声がかわええ!! 一番萌えたかも・・・

70萌えの下なる名無しさん:2005/02/21(月) 21:52:50
久々に覗いてみました、29です

とっても亀レスだけど、
58&63女神さま、素敵ですぅ〜
萌えの輪舞(ロンド)が続いているよ〜、素晴らしいよ〜

どっちのお話も全く違う方向で萌えましたっ
映画のエオメルにメリーも見つけて欲しかったですよ
死際にわざわざ呼びつけた(by追補遍)くせにさっぱり優しくないんですもの〜。
でも、58SSのおかげで溜飲が下がる想いです
63SSにはひたすら萌えた・・・・大人なメリーは辛いよ、切な萌え・・・

是非また「メリーたん萌え満載フロッピ」を御披露ください

71萌えの下なる名無しさん:2005/02/22(火) 11:58:44
誉めよ称えよこれなる女神を!

大きい人×メリ素敵です。大きい人よりもなお大人なメリー萌え。
心情的にはメリボロかもしれません。

そしてアラメリは女神様のFDに埋もれてはおりませんかとお伺いを
たててみるテスト。

721,2,3,5,6,〜色々あるけど上げてるヤツです。:2005/10/04(火) 00:49:44
次上げさせていただきます。

もう少ししたら。

いやあ、期限切れてるのでしょうねえ。

73萌えの下なる名無しさん:2005/10/16(日) 21:33:46
強制sage設定の為スレ移動します。

74萌えの下なる名無しさん:2005/10/16(日) 23:19:29
強制sage設定の為スレ移動します。


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