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番外企画スレ

3485名無しさん:2025/03/24(月) 23:17:28
>>3484
息を荒げながらも脳を回転させる舞衣
(私達が霊地に来た途端、相手は仕掛けようとしてきた…多分ここは、相手の霊地だと思う。
…言い方からして、どこか私達を試すような…そんな動機な気もして……ここは言う通り、全力を以て力を示し、抗うべき…!)

そう推測しつつ、力を示すことを目標とした彼女は、ここで令呪を一画行使する
相手の霊地であるという推測が正しければその時点でもう不利、しかもこちらは疲労が激しいという状況から、出し惜しみはしていられないと判断した

「令呪をもって命じます、アサシンさん…あなたのその力を示して!!」

3486名無しさん:2025/03/25(火) 12:11:03
>>3477
獲物がかかった場所へと飛んだ太歳星君を見送ったシロッコは当初の予定通り戦場となっている霊地と陣地を繋ぐ地脈を途切れさせないよう十二神将たちに指示を出す
その過程で京都市内で騒ぎとなった事柄について把握していく
それと同時に一部の式神にはランサー陣営の動向も追わせていく
ピトフーイ達を監視する必要はないと考えているが、彼女達が遭遇する陣営に興味があった

そして遠目に見張る式神からは戦闘が起きた様子はないとのこと
出来るだけ多くの陣営を見ておきたいシロッコは護衛の式神に乗ってその場所へと向かうのであった

3487名無しさん:2025/03/26(水) 21:28:22
>>3485
太牙「ああ。ありがとう、舞衣……」

舞衣の令呪により、闇のキバが更に強化される
それを感じ取った太牙は舞衣のため。そして――夢のため。弟である渡にとって誇らしい兄であるために――

太牙「お前が何者かわからないが――王の判決を言い渡す。死だ」

瞬間、闇のキバが太歳星君を殴り飛ばす。ただでさえ高スペックを誇るダークキバ+令呪によるブーストで底上げされた超スペックによる一撃は、それだけでもかなりの威力を誇る
そして太歳星君の背後にキングの紋章を出現。もしもこのまま太歳星君が何もしなければ、反射した太歳星君の肉体を再び殴ることになるだろう

3488名無しさん:2025/03/26(水) 21:29:36
>>3473>>3474
キリトが疑問を挟んでワンテンポ遅れたが、カズマ、影山、矢車さんが口を開く

カズマ「ユウキは重度の病気なんだろ?それを聖杯で治そうと思わないのか?」

影山「重度の病気、か……。それが本当なら、どうして治そうとしないのさ」

自身が人外になり、死んだ結末を迎えた影山には、ユウキの苦しみが痛いほどわかる。もしもカズマの言う通り重度な病気なら、聖杯に頼っても誰も彼女を咎めないだろう

矢車さん「俺もキリトや相棒と同じ疑問を思ったな。お前は地獄を見てきた目をしている……。だが、何故か光を秘めている。どういうことだ?」

ユウキ「うん。たしかにボクは、地獄も見たよ。でも今はもう悔いがないし、この京都で生身の体を漫喫したいかな!」

一護「とまあ、こんな感じなんだ。だから俺はそんなユウキの意志を無駄にしたくないと思ってる。……俺はユウキとは逆で、もう後悔したくねぇからな」

矢車さん「後悔か……。たしかにお前も地獄を見てきた目をしてるな……」

キリト(ユウキ。今の俺には……今のキミが眩しく見えるぜ……)

屈託のない笑みを浮かべるユウキを、キリトは眩いと思った。
自分は世界のためとはいえ、聖杯を手に入れようとしてる。
だがこれはエゴかもしれない。少なくとも大切な相棒――ユージオがこの話を聞いたらどう思うだろうか

アリス『キリトの友人が聖杯戦争に居ましたか……』

キリト『ああ。でもユウキはマスターだ。……聖杯戦争は無理にマスターを狙う必要はない。もし戦うことになっても、俺はユウキとは戦いたくない。だからその時はセイバーの相手を、アリスに任せたいんだけど……』

アリス『キリトの気持ちはわかりました。無理に友人と斬り合う必要もないでしょう。――だからその時は、私がセイバーと戦います』

キリト『ああ。……だがこの聖杯戦争、もしかしたら裏に潜んでるかもしれない。ユウキは頼りになる仲間だし、とりあえず聖杯戦争の謎を暴くまでは協力関係になっておきたい。……黒幕が居ないか、黒幕を倒したらあのセイバーやカズマのアサシン達とも戦わなきゃならないけどな』

――自分の彼女がサーヴァントとして参加していることを。彼女(アスナ)を倒さねば前に進めないことを、キリトはまだ知らない。
心が通じ合った大切な親友が自分のために聖杯を狙っていることを、ユウキはまだ知らない

そしてカズマと影山は、ユウキの姿を眩いと思うと同時に、本当に自分が聖杯を求めて良いのか迷っていた。

カズマ(出来ればユウキもこの京都から脱出させてやりたいな)

影山『カズマ、兄貴……。俺、この娘のことが少し心配になってきた』

矢車さん『甘いな、相棒。だがこいつらの目は嫌いじゃない。……どのみち、最終的には戦うけどな』

カズマ(やっぱり矢車の性格が厄介だな……)

3489名無しさん:2025/03/27(木) 06:20:50
>>3478
『ふざけているのか、ライダー!そんな瀕死の相手に油断して死にかけるとか、本末転倒だろ!』

少し離れた場所から戦闘を観ていたアズラエルが怒りと焦りを帯びた感情を念話に乗せてぶつけてきた
明らかにこちらが優位な状況にいたはずなのにこの為体(ていたらく)、あれ程の自信を見せつけていたディエゴは実はほら吹きの役立たずではないかと疑わずにはいられなかった

『うるさいッ!!外野にいるマスターは黙ってろ!』

そんな身内からの叱責をディエゴは念話にて怒鳴り返す。確かに油断していた自分も悪いのだが、その態度に腹を立てずにはいられなかった

「イヤーッ!」
「何ッ」

次の瞬間、インターラプターは己のニンジャ脚力をもって思い切り地を蹴り抜いた。砕かれた孤児院のコンクリート片が音速を超えた死の弾丸としてディエゴ達に襲いかかる!
令呪による補助を受けたインターラプターは、今この瞬間のみ全盛期と遜色ないカラテを取り戻していた。かつてザイバツきってのカラテの猛者サラマンダーと互角に戦った彼からすれば、ディエゴの操る『世界(THE WORLD)』は身体能力こそ高いものの動きは拙く十分打倒し得る!

「アバーッ!」

かろうじてスタンドによる防御が成功したディエゴだったが、偽装マスターとして連れてきた黒服は全員破片に貫かれて即死した。サツバツ!

「やったぁ!そのままやっちゃえバーサーカー!」
「ライダー!貴様はここできっちりと葬ってやる!」

バーサーカーの勇姿にメアリーは無邪気に喜ぶ、度重なる連戦により魔力を消耗して多少疲弊しているものの彼を応援せずにはいられなかった
そしてインターラプターは相手のマスターの排除に成功したと思い、邪悪なるライダーを野放しにするのは危険だと判断してさらに攻勢に出た

無理なガードで体制が崩れたディエゴにインターラプターが迫る。『世界』に迎撃させようとするディエゴだが中断した。中断せざるを得なかった

(さっきの妙な技か!)

インターラプターは再び奇妙な中腰の姿勢――カラダチの体制をとったからだ
しかし、これはインターラプターの作戦通り。カラダチを見せ札として使うことで隙を誘発しもう一つのヒサツ・ワザ、タタミ・ケンに繋げるためのフェイクである!

「これで終わりだ!」

ディエゴが見せた隙は僅かだがコンマ一秒を争うニンジャにとっては致命の隙!
体を捻り生半なガードごと叩き潰す一撃が叩き込まれる――


「『THE WORLD』! 俺だけの時間だぜ!」


――寸前に、『世界』はディエゴのものになった
インターラプターも、メアリーも、その他の全ても、時流が止まってしまったことに気付くことがなく
そんな万物が静止してしまった世界の中を、唯一の支配者たるディエゴだけ動く事が許されていた


「如何に強力な武術の使い手だろうとも、俺のスタンドの前では無意味!そしてたっぷりお返しをしてやらないとなぁ……」


「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァーッ!!!」


「時は動き出す」


「グワーッ!」


ディエゴがスタンドによるラッシュによる連続殴打をインターラプターに見舞い、計ったように口ずさむと同時にインターラプターは別の建物まで吹っ飛ばされてしまった
意識外の攻撃を受けたインターラプターは状況を把握する刹那すらも与えられず、全身に響く強打の激痛に苛まれる

『ラ、ライダー…一体、何が起きたんだ…?』

この間、ライダーと契約していたアズラエルのみは時の止まった世界での出来事を観測していた
ディエゴがサーヴァント化した影響によりマスターにもその恩恵がおよび、時間停止中は動くことはできなくとも思考できるようになっていた
しかし始めて見たライダーの宝具開帳、そしてその後に起きた事象に対して理解が追いつくには少し時間が必要であり、身体に想い疲労感を覚えつつも今はただ驚くしかなかった

『これが俺の渇望の具現、絶対なる宝具の力だ。説明は後だ、マスターはそこで観ているがいい』

一方、自分の力を誇示したディエゴは念話で返答しつつ、虫の息な状態であるインターラプターの元へと悠々と向かい始めていた

3490名無しさん:2025/03/27(木) 06:21:20




(い、一体、なにが……もしや、ヘイスト・ジツか……!?)

意識が混濁する最中、インターラプターはこの事象に似た状況に思い当たる
かつてソウカイヤとザイバツの間で起こった大規模な抗争、通称『マルノウチ抗争』
かつてインターラプターもソウカイヤ側の戦士として参戦したこの抗争だが、ザイバツ側の指揮官スローハンドは自身を超加速する恐るべきヘイスト・ジツの使い手であった
インターラプターが直接カラテを交える事はなかったものの、その脅威はソウカイヤ内で共有されており今起こった現象はその時の様子と酷似していた

確かにその答えは近くまで辿り着いたものの、もはや満身創痍のインターラプターではどうすることもできない
先の鎧の男との戦いで負ったダメージに加え、今回死力を尽くした上での思わぬカウンターによって挫かれてしまった
今は立ち上がるどころか動く事すら不可能な状態、トドメを刺しに向かってくる敵を止める手段もない、“詰み”というやつだ
だからインターラプターは念話を使って、メアリーに逃げるように伝えようとしたが――



――それよりも先に、メアリーが動いていた
瀕死のインターラプターを目前に控えたディエゴの前に割って入り、両手両足を拡げてとおせんぼの格好を取った

「もうやめて!これ以上バーサーカーをいじめないでっ!」
「メアリーッ!!」
「ほぉぅ」

メアリーの目尻には水滴が浮かび、立ち塞がろうとするその四肢は小さく震えている
当然だ。不気味な美術館の中で生まれ育った少女とて、未知にして濃厚な神秘の重圧と恐怖に押し潰されそうになっているのだ
その上勝利の願いを込めた祈りすら打ち砕かれている、絶望に支配されているのかもしれない

「なんでも言うことを聞くから、バーサーカーを殺さないで!」
「やめ、ろ、メアリー……!」

それでも、バーサーカーを喪いたくないという想いが彼女奮い立たせていた
無謀な状況にもかかわらず、彼女は己が覚悟を示さんとする

「…くくく、あははははっ!殊勝なマスターに恵まれたな、バーサーカー!」
「いいだろう、諸共殺すつもりでいたが、この小さきマスターの覚悟に免じて一旦許してやろう」
「だが、ここまで手を焼かせたんだ。そうだな…慰謝料代わりに令呪でオレ達への攻撃を禁止してもらおうか」

「ラ、イダー…!」

「おっと、下手に動くなよ。小娘もな。その瞬間、お前達の命は潰える」
「なんであれ、お前達が下らない意地をはったからこんなことになったんだ。これは公正かつ寛大な『取引(ディール)』だぜ」

「……わかったわ……ごめんね、バーサーカー……」

インターラプターの鋭い眼光もディエゴを止めるには及ばず、失意のままにメアリーは最後の令呪を消費した




――ディエゴがメアリーをあえて殺さなかった理由は二つ
一つはディエゴ自身が語った通り、自分達以外の戦力が必要だったこと
マスターのアズラエルはこの聖杯戦争において優れた社会的地位を有しているが、その分目立ちやすい立ち位置でもある。先ほどバーサーカー達と戦闘していた鎧のアサシンもそうだが、自分達の行動を妨害する連中はこれからも出てくるだろう
アズラエルは魔術の心得がなく、如何に『世界』が強力無比と言えども宝具を使用した連戦は困難、まして複数の主従から集中攻撃を受ければ非常に厳しい展開になる。そういった邪魔者どもの相手をする『番犬』がほしいと考えたのがまず一つ

――そして、もう一つの理由はアズラエルにも話していないディエゴ自身の企みによるもの――いざという時の"替え"になるマスターを確保することが二つ目の理由である
弱いマスターがサーヴァントのアキレス腱になるのはこの戦いで証明された通りだが、ディエゴにもそれは当てはまる
万が一アズラエルが死亡ないし再起不能な状態に陥ればそのままではディエゴもまた道連れになってしまう
当然、それを是とするディエゴではなく密かに対策を考えていた
そんな中、この戦闘中バーサーカーのマスターであるメアリーという少女が少しだけの疲弊で済んでいることを見逃さなかった

普通魔術回路に乏しいマスターが全力でサーヴァントを戦闘させれば、その反動が重く伸し掛かる。それこそ今のアズラエルのように疲労困憊になるのが常である
しかし、メアリーは令呪を使ったとはいえ魔力喰らいで知られるバーサーカーを、連戦させたにも関わらず大きく疲弊をしていない様子であった
即ちあの少女は優れた魔術回路を有しているとディエゴは推測し、故にいざという時に再契約をする『保険』のマスターとして手元に置いておくことにしたのだ
無論アズラエルの立場が非常に有益であるのは理解しており、易々と手放すつもりはないが万が一の際には躊躇うことなく切り捨てるつもりである

「そうしょげるなよ、バーサーカー…ま、大人しく言うことを聞いていれば悪いようにはしないさ」

結局の所、大統領だろうがマスターだろうがディエゴにとって他者は全て自らの踏み台に過ぎないのだから


※インターラプターに令呪で『アズラエルとそのサーヴァントであるライダーへの一切の攻撃を禁止する』という命令が下され、メアリーは令呪を喪失しました

※以前ディエゴが宝具を使用した際には距離が離れていた影響もあって、その時はアズラエルは時間停止を認識できずに魔力だけを消費していました

※今回ディエゴが時を止めた際、5秒間で移動できる距離にメアリーがいなかったためインターラプターを全力で潰しに掛かりました

※この後ディエゴは瀕死状態のインターラプターを回復させるために魂喰いをさせるかもしれません

3491名無しさん:2025/03/27(木) 15:41:41
>>3483
ザンキ「どうやらお前達は積極的に戦うような陣営ではなさそうだな」
カブキ「その様子だと、あんたも何処かで戦ったようだな」

そしてマヤ組とカブキ組はこれまでにあった出来事を話す流れになった
最初にザンキがバーサーカー陣営に襲われたこと、バーサーカーに迷いがあり退けたことを伝えた

アタランテ「城の霊地に陣取るキャスターがいた。このまま放置すると手のつけようがなくなる、早めに対処したいところだが…」

続いてアタランテが二条城での出来事について語った
マスターのように子供を気遣うサーヴァント(ザンキ)に幾らか好印象を持ち、彼と共闘できるなら対キャスターに備えられるとも考えた
ただ同時にそのマスターである少女マヤにも危険が及んでしまいそうであり、子供の安寧を想うアタランテとしては共闘を持ち掛ける事には悩ましく感じていた

カブキ「それと夏油という男とそのサーヴァントとも出会ったんだが…」
マヤ「えっ、もしかして夏油先生?」
カブキ「なんだ、あの僧侶もどきを知っているのか?」
マヤ「うん、特別教師として色々と教えてもらったよ!」
カブキ「そうか…」
ザンキ「…その夏油と、何かあったのか?」

アタランテ「ああ、最初は話し合うために対面したのだが、相容れず決裂した」
カブキ「あいつは呪術師とやらで、只の人間を忌み嫌っていた。そんな奴に聖杯を渡すわけにはいかねぇ!と思って敵対したんだが…」
マヤ「えっ」

カブキ「戦いの最中に変身音叉を奪われて、俺は鬼の力を失っちまった…」
アタランテ「加えて夏油は鬼の姿に変身してしまった。戦況が不利になってしまい、なんとか逃げて来たのだが」
ザンキ「……」

3492名無しさん:2025/03/27(木) 20:30:19
「それで、この後はどうする?」
「特に手掛かりはないし、せっかくならコレ関連について調べてみましょうか」
「…?なにそれ?」

ソリテールは懐から取り出したのは変な人形であった
先程の崖下にて出会った式神と霊地について、そして解析して幾らか分かった事について己がマスターに説明をする

「たぶん、キャスター陣営がこの使い魔を京都各地送り出して霊地を押さえているようね」
「霊地、って魔力が豊富な場所って事?」
「そう、龍脈に点在する魔力の吹き溜まり。術理に長けたキャスターがそれらを利用して自陣の強化に使っているかもしれない」
「…なんだかそれ、ちょっとヤバい気がするけど」
「そのとおり、だから他の霊地も調べてみましょう。上手くいけば同じ様な使い魔と出会えるかもしれないし、そうでなくても霊地を調べれば聖杯戦争について何か分かるかもしれないし」
「…わかった、でも霊地ってどこにあるか分かるの?」
「ええ、なんとなく。地図を出せる」
「スマホのアプリでなら出せるけど」
「見せて…たぶんここね」
「…霊園?」

二人が向かった先は京都でも大きめな霊園であった
至って普通な墓地であり、お参りに来た人とも何人か見かけたりもした
(ちなみにだが、噂によるとここはそこそこ有名な心霊スポットらしい事もネット上で紹介されているようだ)
二人は人気のない場所にある霊地の中心に向かい、陰陽師姿で顔を隠した使い魔(式神)を見つけたが――

「おや、こんなところで他の主従と、それに式神?と出会えるとはね」
「妙な気配を感じて見に来たら、これは予想外。気配は消しているからアサシンだと思いますが、こうものこのこと姿を現しているとは」

同じタイミングで、夏油傑とキャスター・玉藻の前の現場に現われた
この二人、カブキ組との戦闘にて消費した呪霊を補填すべく霊園に赴いたのだが、ある程度回収したところで式神と霊地の気配を感じて確認しに来たようだ
ちなみに玉藻の前は式神を見たときに物凄く見覚えがあるように感じていたが、取るに足らない雑魚とみなしてアサシンへの警戒を強めていた

3493名無しさん:2025/03/28(金) 00:02:19
>>3490
その後、ディエゴはインターラプターに魂喰いを提案する

インターラプター「ふざけるな!俺にヒョットコ・クランのような真似を――」

そう叫ぶインターラプターの前で、ディエゴはメアリーにナイフを軽く押し当てた。メアリーの首筋から血が流れ出る。
もちろん殺すつもりはない。本当に軽くなのだが、それでも相応の痛みと恐怖を受けてメアリーは苦悶に顔を歪ませる

ディエゴ「俺の気分一つでお前のマスターは死ぬが、それでもいいのか?」
インターラプター「ぐっ……!わかった……!」

ディエゴ「そうだなぁ、場所は町中にしよう。他の主従が居たら容赦なく襲え」

それはインターラプターの気持ちに反するあまりにも卑劣な行動。しかしメアリーのために、仕方なく頷くしかなかった。

そしてインターラプターは魂喰いを始める。
大声をあげて逃げ惑う人々。
そんな中、イリヤとヤマトタケルがインターラプターを発見
彼の凶行を見過ごせない二人はインターラプターと戦闘になる

なおこの頃にはインターラプターはそれなりに回復していた。戦闘に支障はないだろう

ちなみにディエゴはメアリーを引き連れて、近くで待機。いつでも加勢出来る状況を作っている。相手は自分のスタンドと互角に戦えるサーヴァントだ。ここらで脱落してもらいたいとディエゴは考える

3494名無しさん:2025/03/28(金) 00:03:10
>>3491
マヤ「そんな……。あの夏油先生が……」

マヤは夏油に対して悪印象がない。むしろ忠告してくれたり、真偽はわからないが過去の事件も教えてくれた。
ゆえに夏油が人間を忌み嫌っているというのは、ショックな内容だ。だが人々を守りたいという自分の意見に〝もっと疑うべきだ〟と返したのは、たしかに〝ただの人間〟に対して何か思ってる節があるともマヤは考えた。過去の事件が本当で、そういうのを何度か見てきたら……歪んだ考えが出てくるかもしれない。

カブキ「マヤ。お前が夏油にどんな印象を持ってるかはわかんねえが、大人には汚え奴もいるんだ。俺も大人から何度も迫害を受けた。……鬼っていうだけでなぁ!」

3495名無しさん:2025/03/28(金) 13:05:05
>>3493
ちなみにディエゴの元にはアズラエルと数人の部下もいる
ディエゴが戦闘に出る際には彼らに人質たるメアリーを任せる手筈となっている
いつ自分に危害が及ぶのか分からない状況に、メアリーはただ怯えるしかなかった

3496名無しさん:2025/03/28(金) 13:09:20
(今更ながら>>3482の行間シーンを加えてみる)

ピトフーイの言葉に名護さんが臨戦態勢に入る
サーヴァントが臨戦態勢に入ったということは只事ではないと察した伊織もまたいつでも抜刀出来るような体勢に入る

名護さん「自分で認めるということは、本当に凶悪犯のようだな」
ピトフーイ「あぁ言っとくけど、襲われたのは私達の方よ。弱いのに群れてやってきたから返り討ちにしただけ。無闇矢鱈に人を襲う狂人ではないからそこだけは誤解ないように」
伊織「火の粉を振り払った、という割にはその語り様、些か嬉々としている様子と見受けられるが」
ピトフーイ「えぇ、まさかお尋ね者になるとは思ってもいなかったけど、それはそれで好都合。そのおかげで別の陣営が接触して一戦交えたし、さらに面白い戦いを味わえそうだし!」

ピトフーイとの会話で彼女とランサーが戦いを望む危険人物ではないかとより警戒を強める名護さんであったが、やはり街中であることと相手からの戦意や敵意がないためにこの場を見守るしかなかった
一方、伊織にしてみればピトフーイらに一定の共感を持っていた
なにせ江戸の街中にて浪人をしていた彼にしてみれば、そのようなゴロツキ達と戦う事が日常茶飯事であり、徒党を組んでこちらに襲いかかってくる輩がいれば全てを斬り伏せてきたのだ
それに、自らの剣技を研ぎ澄ませるためと戦闘狂として戦いを楽しむとで異なる部分はあるが、それでも強者との戦おうとする姿勢にも思うところがあった

(以下、>>3482のレン&ピトのパートに移る)

※伊織に関する記述にて「全てを斬り伏せてきた」と記しましたが、さすがに雑魚敵を全て殺していたわけではないと思います

3497名無しさん:2025/03/28(金) 22:50:24
>>3486
同時刻――

アルトリア、美遊兄、アスナはレン達に合流する
そして軽くマスター同士で自己紹介をしていた。この時、アスナとレンが同じ世界出身であることを知り互いに多少打ち解ける。もちろん、アスナは真名を伝えないが〝GGOを知ってる〟ということだこは教えた

レン(よかった。この人達も伊織さんと同じでイカれた人じゃなさそうだ)
美遊兄「……とりあえず一通り自己紹介は終わったけど、1つだけ伝えたいことがあるんだ。いいか?」
名護さん「良いだろう。教えなさい」

美遊兄「俺にはどうしても救いたい妹がいる。だから……悪いな。聖杯が汚染されてなければ、俺達はみんなと敵対関係になる」

アスナ「……ごめんね、レンちゃん。私も……どうしても救いたい、重度な病気の子がいるの」

レン「そんな……」

わかり合えると思っていただけに、レンはショックを受けた
いや……たしかにわかり合えたのかもしれない。これで特別、仲が悪くなるわけじゃない
だがそれでも――最終的に戦わなければいけないというのがキツかった。二人の聖杯に対する願いが利己的ではなく、他人のためだと知ったから余計に、だ。

名護さん「レンくん……これが聖杯戦争だ。俺達もレンくんを元の世界に帰すために、戦う必要がある」

レン「で、でも何か聖杯以外の方法で脱出できるかもしれないし……」

名護さん「そんな都合の良い方法が、あればいいけどな……」

アルトリア「だが聖杯が汚染されて、歪な形で願いを叶える可能性もある。それを忘れたらいけませんよ、アーチャー」

名護さん「ああ。わかってる。その時はその時だ」

3498名無しさん:2025/03/28(金) 22:51:28
>>3493
魂喰いをしてる最中のインターラプターの心中は、罪悪感に塗れていた

インターラプター(すまない……すまない……)

一人、また一人と罪のない人々を殺す度に心の中でそう呟き、ディエゴへの怒りを募らせる。だが、彼は逆らえない。

〝お前はニンジャに戻ったのだ。無慈悲な殺人鬼に〟

かつてニンジャスレイヤーに言われたことが、頭を過ぎる。
逃げ惑う人々を魂喰いし、その場をマッポーの地獄絵図と化す。これではヒョットコとやってることが同じだ。

インターラプター(俺は罪深い亡霊だが……更に罪を重ねなければいけないのか……。誰かカイシャクを……だが俺がカイシャクされたらメアリーは……)

そんな時にイリヤとヤマトタケルが現れた。
インターラプターは自らの死を願うと同時に、生きなければならないとも思う。自分が死ねばメアリーはどうなるかわからないからだ。
更に彼はディエゴからメアリーを人質に、自分の素性を吐かされた。もちろんオハギの件についてもだ。
それを聞いたディエゴは無慈悲にもインターラプターからオハギを奪っている

そして皮肉なことに血に塗れた皇子であるヤマトタケルはインターラプターが出す死の匂いに敏感に反応している。
それはデッカーとして働く一方、夜な夜なそのカラテでツジギリしていた報いか――。

インターラプターはその人格も相手に知られぬままに、バーサーカーとしてヤマトタケルと戦う。
オハギさえあればまともな男が。まともになろうとした男が――狂戦士として暴れる。なんと皮肉なことだろうか

ヤマトタケルはディエゴ戦で大ダメージを受けている。幾らか回復しているが、だからといって万全という状態には程遠いし、戦闘にある程度の支障が出るかもしれない。
一方、インターラプターは魂喰いでダメージがある程度は回復している。
卑劣なやり方がインターラプターに有利な状況を生み出したが、インターラプターの心は晴れない。しかし彼は相手が誰であれ戦うしかないのだ。メアリーのために

3499名無しさん:2025/03/29(土) 05:38:49
>>3487
いきなり全力を出してきた相手になされるがままの太歳星君は、そのままダークキバの必殺技まで受けて爆発に巻き込まれてしまう
一連の太牙の猛攻に体力を消耗しながらも勝利を期待した舞衣であったが、直接手を下した太牙は違和感を感じずにはいられなかった
突如現われた敵を即座に排除すべく動いたのはいいのだが、あまりにも手応えなくキャスターを倒してしまった……何か、嫌な予感がする

「…ははは、おもしろい。その全力に免じて、こちらも全力で応じよう」
「くそっ!こいつは不死身なのか!?」

明らかに死に体だったはずの太歳星君が無数の目玉と肉塊に包まれ、一瞬にして元通りに戻ってしまった
これだけでも死力を尽くした太牙と舞衣の行為を徒労に終わらせてしまったが、太牙は相手の言葉に危機感を覚えて即座に攻撃に移った

3500名無しさん:2025/03/29(土) 11:15:18
>>3497

ピトフーイ「へぇ、レンちゃんとは違って貴方達には戦う目的があるのね」

美遊兄「…そういうあんたは聖杯に何を求めているんだ」

ピトフーイ「私?私はねぇ…ずっと待ち焦がれていたのよ、命懸けのデスゲームってやつを!それに参加すること自体が私の願い、だから既に望みは叶っているわ!」
ピトフーイ「あとは紙一重の戦いを存分に楽しむだけ!聖杯は、まぁ優勝のトロフィー、ってところかしら」

李書文「我とて同じ。願望など、この肉があれば事足りる。なれば我が槍術、我が拳がどこまで通ずるか、実戦で確かめるのみ」

伊織(…やはり俺の知っている李書文と同じか…いや、若さ故かより荒々しさが表われているようだな)

アスナ「戦うこと自体が、目的…?」

アルトリア「そのような英霊がいることはおかしくはありません。聖杯に招かれた英雄豪傑であれば、生涯に悔いがなくとも戦いを求めて馳せ参じることもありえますから」



レン「やっぱりピトさんおかしいよ!SJ2が終わって改心したんじゃないの!?」

ピトフーイ「…レンちゃん、それってどういうこと」

レン「だから“ゲームに命を賭ける”なんてことはしなくなったのに、なんで!」

ピトフーイ「…私、心待ちにしていたSJ2の前にこの京都に喚ばれたんだけど」

レン「…えっ?」

ピトフーイ「道理で、なんだか話が噛み合わないと思ったら…レンちゃん、とりあえず教えて。あなたの知っているSJ2は、どいう結果になったの」

突如真剣な顔になったピトフーイの眼差しに虚を突かれ、レンは困惑しながらもSJ2のあらましについて簡潔に語り始めた
ピトフーイがSJ2を命懸けのデスゲームに見立て、敗北したらリアルでも死ぬ覚悟で挑んでいることを知ったこと
それを阻止するためにレンも参戦し、激闘の末にピトフーイを打ち破ったが満身創痍の状態で別のチームにやられたこと
そして約束通りにリアルで対面し、考えを改めてくれたところまでを語り尽くした

ピトフーイ「…ずるい」

レン「ん?」

ピトフーイ「ずるいずるいずるい!なんで私はSJ2に参戦できなくて、レンちゃんが私を倒しているなんて、そんなのずるい!!」

レン「ピトさん?」

ピトフーイ「いいわ、その分この聖杯戦争で思いっきり暴れてやる!そしてレンちゃん、私の知らない私を倒したようだけど、ぜぇぇぇったいに、この私と勝負しなさい!嫌でも付け狙って、私が殺してやるから!覚悟しといてね!」

レン「なにその暴論!!」

自分の知らない未来を知り、自分が思い描いていなかった結末を知らされ、なによりライバルに負けてしまったことにピトフーイは柄にもなく癇癪を起こし、その鬱憤を聖杯戦争で晴らすべくレンに宣言した
そしてもっと大きな悩みの種を抱え込んでしまったレンが頭を抱える最中、ピトフーイを利用して多くの陣営と接触を試みていたシロッコもその場に姿を現した

シロッコ「…一体何をやっているだ、ピトフーイ」

ピトフーイ「おっ、いいタイミングで来たわねキザ野郎。あんた達が企てている催しに、レンちゃんやここにいる皆を招待しましょう!」

3501名無しさん:2025/03/29(土) 17:00:09
>>3494
マヤ「鬼っていうだけで迫害を……!?鬼は人を守るのが使命なのに!?」

ザンキ「……残念だがこの京都に限ったらカブキの言ってることは正解だな。俺もこの京都で人助けをした時に、石を投げられたことがある」

カブキ「京都だけじゃねぇ。俺は元々の世界から、何度も迫害されてきたんだからなぁ」

ザンキ「……それはおかしいな。俺の居た世界では鬼は迫害されていなかった。それにお前は服装といい、何故か時代錯誤だ。鬼ということは本当らしいがな」

マヤ「もしかして、カブキはタイムトラベルしてきた鬼!?」

マヤが突拍子もないことを言うが、ザンキは少し考えた後に口を開く

ザンキ「……その可能性も否定出来ないな。時代錯誤の服装も、鬼の境遇が俺の時代と違うことも……それなら納得がいく」

3502名無しさん:2025/03/30(日) 06:14:25
>>3495
(…どうしてこんなことになっちゃったんだろう…ただ、美術館の外に出たかっただけなのに…)

ライダーにがっしりと掴まれ逃げることもできないメアリーは己が不幸な状況に浸るしかなかった

ゲルテナの作品が蠢く不思議な美術館で生まれ育った彼女は、それまで自分に危害を加える存在を知らずに外の世界に憧れているばかりであった
全てはお父さん、作者であるゲルテナに出会うために…彼女は、美術館に迷い込んだ人間を身代わりにして外に出ようとした
それゆえにイヴやギャリーと対立してしまい、最終的に自身の本体である絵画を燃やされ消滅してしまったが……
どういうわけか彼女は見知らぬ地に立っていて、聖杯戦争というよく分からない儀式に囚われていた

原因は分からないが、とにかく彼女は喜んだ。なにせ美術館の外に出れたのだから
その代わり、この世界はイヴ達がいた現実、お父さんがいる世界とは違うということを直感的に理解した
だから彼女は召喚されたバーサーカーと共に聖杯を獲ることを目論んでいたのだが……その様がこれだ

メアリーは自分が犯した罪を、咎人であることを自覚していない――利己的に行動によってイヴ達を危険に晒したことを、美術館から抜け出すことが禁忌であることを
それほどまでに純真で外に関心を持ち夢見ていたために――人の世にある悪意のことなど知るよしもなかった


その後、アズラエルが複数人の黒服を引き連れて姿を現した
その時点でディエゴは拘束していたメアリーを解放したが、その代わりに黒服達に取り囲まれてしまった
そしてアズラエルがしゃがみ込み、メアリーに目線を合わせるように口を開く

「やぁ、さっきぶりだね。まさか、君みたな娘がマスターだったとはね」
「……」
「とりあえず、バーサーカーがいい仕事をしてくれるまで僕たちと一緒にいてもらおうか」
「……あなた達、きらい」

今はただ状況に流されるがまま、怯えながらインターラプターの無事を祈るしかなかった

3503名無しさん:2025/03/30(日) 18:44:43
>>3493>>3495>>3498>>3502
――インターラプターの魂喰いによる騒動より少し前
喫茶店にて蓮子達と遭遇してすれ違ったイリヤとヤマトタケルは、気まずい雰囲気で店に迷惑を掛けるわけにはいかないと思い注文した団子をお持ち帰りすることにした
歩きながら団子を食べるヤマトタケルと一緒に歩くイリヤ、端から見ると普通に街中を歩く二人組にしか見えないが、一応彼女達なりに街に異変がないかと散策している最中であった
特に手掛かりもないままに最後の一本が綺麗になくなったところでイリヤ達は悲鳴を挙げる数々の声を聞き、即座にその現場へと向かっていった

「なに、これ……」
「……近くに気配がする、多分その者の仕業に違いないだろう」

そして逃げ惑う人や泣き叫ぶ人、発狂している人など様々な姿を目の当たりにする
加えて、意識を失っている者、苦しそうにしている者、血塗れになった者、などもあちこちに横たわっている
その惨状たるや、まさにアビ・インフェルノ・ジゴク!
酷い光景に少し衝撃を受けるイリヤをタケルが気に掛けつつ、さらに喧噪が強くなっている場所へと急行する

「やめろ!お前の相手は、この私だ!」
「……」

丁度一人の男の魂を奪い取り、さらなる得物に手を伸ばそうとする狂人の注意を引くべくタケルは大きな声を発する
それに対してインターラプターは鬼のような形相でタケルを睨むが、すぐには言葉に応じる事はなかった
最初は魂喰いを忌避感を覚えていた彼であったが、他者の魂を捕食して人格的な破綻が加速したことにより、殺人嗜好者としての側面が強く表われようとしている
今はまだ残された理性を動員して己が大罪に苛まれながらもメアリーの身を案じてはいるが、そこへオハギ禁断症状まで発症すればただの殺人マシーンに変貌するだろう





「おや、昨日戦ったセイバーが対戦相手として現われたか」
「お前が最初に宝具を使った相手があれですか。それに一緒にいる少女がそのマスター、っと」

剣士と狂戦士が対峙する場面を、近くで観察していたディエゴとアズラエルも目撃していた
ちなみに人質たるメアリーは縄で縛られた状態であり、アズラエルの部下達によって監視・拘束されている

「正直言えば、セイバーはとても強い。俺とて宝具の真髄なしに真正面から戦ったら、確実に押し負けていただろう」
「それほどの強敵なのか……けど、昨日の戦いで半殺しにしたんだろ?手負いのならバーサーカーでも倒せるんじゃないか?」
「いや、昨日から今までの時間で多少なりとも回復はしているだろう。たとえそうでなかったとしても侮れるような相手ではない。バーサーカーも幾らか回復したとはいえ、油断は禁物だ」
「だが、お前がいれば勝てるのでしょう?」
「あぁ、俺も機を見て加勢する。少し離れるから、その小娘のことは任せるぜ」

3504名無しさん:2025/03/30(日) 18:48:11
>>3488
一護「それで、あんた達はどうするつもりなんだ?ここで戦うつもりはなさそうだが、これから何をするつもりなんだ?」

キリト「……ひとまず、この聖杯戦争に何か裏がないか調べようと思っている。裏で糸を引いている何者かがいるかどうかを確かめたい」
キリト「その後は状況次第だが……聖杯とやらが本物であればそれを巡って争うことになるだろう。ここにいない他の陣営や、ここにいるアサシン達、セイバーとも決着をつけるようになる」
アリス「その時は正々堂々と勝負しましょう、セイバー。それにアサシン達も」

ユウキ「うーん、秘密を曝く探検については賛成だけど…僕は、キリトやカズマと戦いたくないな」
一護「だがそうとばかり言っていられないぞ、ユウキ。自分の願いを叶えるために襲ってくる連中もいるはずだ」
一護「今はカズマやキリトと話し合えたとしても、いずれ戦うことになるかもしれない。聖杯戦争のマスターになってしまったからには、それだけの覚悟は持っておいた方がいい」

カズマ「ま、まぁ俺達だって無闇に争うよりは黒幕とやらをぶちのめす方がいいさ。俺だってユウキとは戦いたくないし」
矢車「だが、最終的には戦う事になるだろう。再び光を掴むために、これだけは譲れないな」
影山「…その時は、サーヴァント同士で決着をつけたいところだけどな」
矢車(…この地獄から抜け出すためなら、俺は構わずマスターを狙いたいところだがな)

アリス「…ともあれ、今のところは協力して聖杯戦争にあたりたいと思う。今ここで、我々が戦う必要はないでしょう」
キリト「その通りだ。だからユウキ、そしてセイバー。条件付きにはなるが、一緒に協力して戦える仲間になってくれないか?」

3505名無しさん:2025/03/31(月) 20:01:33
>>2178
太歳星君は消滅の凶星を使用。掌に凶星を配置する。
その様子はまるで自分達に死を齎す存在のように太牙と舞衣には映った
このままでは殺されると思った舞衣は令呪を2画使用して太牙をブースト。
更にこの化け物からは逃げられないと悟り、自身も迅移と八幡力で突撃。太牙との同時攻撃を狙う

太牙(この力は……。渡、俺に力を貸してくれ――!)

『ウェイクアップ2』

必殺のキングスバーストエンドを太歳星君に叩き込み、太歳星君の掌打と激突する
その間、舞衣の攻撃が太歳星君に攻撃を加えるがまるで意味を成さない。
しかし彼女の勇気ある行動が太牙を奮い立たせ、遂には太歳星君を打ち倒した

しかし無理が祟り、太牙は変身解除して片膝をついてしまう。

だが太歳星君は視肉で蘇生する。強力な攻撃を受けたがゆえに複数使用することになったが、それでも彼は蘇った

そして太牙にトドメを刺そうとした時……

舞衣「アサシンさん!」

太牙は舞衣に突き飛ばされ、代わりに舞依が攻撃を受けた
写シでなんとかなると計算していたが、サーヴァントの神秘を伴った攻撃を前に写シなど無意味。舞衣は土手っ腹に風穴を開けられた

太牙「舞衣ーっ!」
舞衣「アサシンさん……。逃げて……」

息絶え絶えの中、それを言うのが舞衣には精一杯だった。その後、魔力の供給がなくなったことで舞衣の死を察する
太牙は怒りに任せてキャスターを倒したいと思うが、自分一人では到底無理だ。

太牙「くっ!変身!」

太牙はなんとか立ち上がり、サガに変身してマザーサガークを召喚。マザーサガークにて時間を稼ぎ、必死に逃げた。

全てはあの悪辣なキャスターを倒して舞衣の仇を取るため。
単独行動Eのおかげでまだ数時間は残されてるが、やがて消滅するだろう。その前にキャスターの悪評や情報を広め、討伐するためのメンバーを急いで集めなければならない。

【柳瀬舞衣@刀使ノ巫女 死亡】

※登太牙は単独行動スキルでまだ消滅していませんがEランクなので何もしなくても残り数時間で消滅します。今の状態でダークキバに変身したら数分で消滅することでしょう

3506名無しさん:2025/03/31(月) 23:13:46
>>3504
ユウキ「ボクはもちろんいいよ!セイバーはどう?」

一護「ああ、俺もそれで構わねぇぜ。最後は戦うにしても、それまで手を組める奴が居るのはユウキのことを考えたらその方がいいし、それがユウキと友人のキリトと仲良く話してたカズマなら尚更だ」

一護にとってはユウキを護ることが最優先事項であり、仲間が増える分にはむしろありがたい。
仲間という存在の力強さを、一護はよく知っている。だから手を組める相手がいるなら頼る。これから先、自分だけでは倒せない敵――キリトが口にした〝裏で糸を引いている何者か〟のことを考慮すると、それが当て嵌まるだろうか。
そういう敵と戦う時、仲間は多い方が良い

キリト「ありがとう、協力助かるよ。じゃあとりあえずユウキは俺やカズマと連絡先を交換してくれないか?」

ユウキ「うん、いいよ!」

カズマ「こういう時、スマホって便利だよな」

3507名無しさん:2025/04/02(水) 15:00:13
シロッコ、太歳星君が太牙に『消滅の凶星』を使ってるからそれでシロッコに大きな負担は掛かってるんだよね
太歳星君が宝具を発動する際に念話を送ってるからこれが強力無比なサーヴァントを使役する代償だとシロッコは実感するのだった
ただし同時にアサシン(太牙)のマスターを殺せて、アサシンも時間の問題だろうという報せを聞いて己がサーヴァントの強さを改めて思い知るのだった
ついでにこの場にいる者達にアサシンのマスターを殺したことを伝える。そうすることでキャスターがどれほどの脅威か教えるためだ

3508名無しさん:2025/04/02(水) 16:00:47
>>3500
ピトフーイに促されながら当初の予定通りキャスターとの戦いを3陣営に打診するシロッコ
突如現れた存在であり何か裏がないかと警戒する面々に李書文はそれこそがキャスターの目的であると保証する
その中でシロッコの要求に士郎は自分たちが受けるメリットはあるのかと尋ねる
それに対してシロッコはキャスターが敗北した後は聖杯の調査について協力することを約束しようと宣言する
そのままシロッコは答えをすぐ出す必要はないとしてその気があるならば他にも仲間がいるならば募って深夜に二条城に来るといいと言い残し彼は去っていく

そしてシロッコはその中で気になる者を見つけた
自身の能力で垣間見た剣鬼の本質、宮本伊織という人間に彼は興味をそそられたのであった

3509名無しさん:2025/04/02(水) 16:05:45
>>3505
(写シなら…って思った、けど…消耗しすぎたのも、あるのかな…。
…でも、単独行動のスキルが在る太牙さんが…少しでも生きた方がいいはずで……それに、いや…だったから…たとえ、サーヴァントだったと…しても…。……きっとそう…するよね…可奈美、ちゃん…。
……ああ、でも……みんなのところにはもう、かえれないんだな、って……ごめんね……それと、たいがさん、どうか…わたしのぶん、まで────)

未練はある
元の世界に置いて逝く形になった家族や仲間達、特にいつか帰って来る筈だった可奈美や姫和への申し訳なさもあったが…されどアサシンを…太牙を庇った事自体への後悔は、柳瀬舞衣には微塵も無かった

一方太歳星君は舞衣の事は彼女の勇気を以た行動と判断もあって視肉を複数使わせられる形になった為、一定の評価はしつつその死体は敢えて放置
他主従が見つけた場合善性等の情によるものか打算的なものか、どちらにせよ調べようとする可能性は低くはなく、そこをまた襲撃してみようかと目論んでいた
太牙については長くはないだろうとしつつ、自身の目的的に都合が良くついでに霊地から立ち去ったのもあり放って置くことに決めた

3510名無しさん:2025/04/02(水) 16:06:07
>>3500>>3508
伊織「…して、貴殿は何者だ?」
シロッコ「おっと、これは失礼。私はパプテマス・シロッコ。歴史の立会人として、この聖杯戦争を見定めようとしている」

ピトフーイとレンによる一悶着に面を喰らっていた一同だが、突如として現われた男に一拍後れて気付き始める
同じくピトフーイの奇行に呆れていたシロッコは、応じるように自己紹介を済ませる

アルトリア「ということは、貴方も聖杯戦争の参加者ですか」
シロッコ「ああ。今は超然たるキャスターの使者、と言ったところか。彼女と同じくこの場で戦うつもりはない。この式神もただの護衛に過ぎない」

名護さん「それで、ここに来た目的は?それに、先程その女が語っていた企てとやらも気になる。それらが何なのか、教えなさい」
シロッコ(上から目線の物言い…この男は英霊か?だからといってこの私に指図するなど、気に入らないな)
シロッコ「それはだな、闘争を求める我がキャスターが二条城にて陣取っている。その対戦相手として、君達を招きたいだけだよ」

ピトフーイ「ちなみに私達もキャスターとは一戦交えたけど、もっと多くの主従が入り乱れた乱戦パーティーがあるって言うから、そっちの方が楽しそうだしお供させてもらっているわ」
李書文「それにキャスターは強者との死闘を望んでいる、そこに他意はないだろう。ゆえに儂も狂乱に興じ、最後にはキャスターと再び技を比べるつもりだ」

美遊兄「…ちょっとまて、その誘い、俺達が乗る意味はあるのか?こっちが何の目的もなくただ戦うだけで、何のメリットも感じられない」
シロッコ「そうだな…君達にも二つ、戦う意味はある」

シロッコ「一つ目は、君達がキャスターに勝利した暁にはこちらがこれまでに知り得た情報の提供と聖杯の調査を協力することを約束しよう」
シロッコ「今、キャスターの式神たちが京都各所の霊地を確保している。これによりキャスターの霊力増強に役立てているが、同時にこの儀式に関する情報をかいつまんでいるそうだ」

アスナ「…いいんですか、一部とはいえ自分達の手の内を晒すように語っていますけど」
シロッコ「構わない。私のキャスターは尊大だからな、それぐらいの情報など介さない。それに、二つ目の理由を語る上での前提でもあるからな」

美遊兄「それで、二つ目はなんだ?」
シロッコ「キャスターは複数の霊地を利用して大規模術式を編んでいる。この後の深夜頃には完成し、京都を覆う新たな大結界を作り出す」

シロッコ「そうなれば、京都全域に住まう人々に例外なく呪詛が降りかかるだろう」
「「「「「「「「!」」」」」」」」

――京都はかつて、陰陽師が都を囲う結界を張っていた
その歴史と土地柄に肖り、祟りの五芒星の陣を敷くことで街一つを覆うレベルの祟りの大結界を作り出す
これはかつて太歳星君を討ち破った少女が考案した神攻略の作戦『弑逆桔梗』、それに類似する計画が水面下で進んでいた
相違点としては、『弑逆桔梗』では人々に襲いかかる祟りを神のみに一点集中させる工夫を凝らしていたが、祟り神たる太歳星君はそのような人的被害を考慮することはないこと
また霊地を奪われたとしても効力が少し弱まるだけで大規模術式を問題なく発動させられるよう、太歳星君が陰陽術に長けているがゆえの工夫が凝らされていた

名護さん「貴様、それがどういうことなのかわかって言っているのか!」
シロッコ「当然、大量虐殺に近い地獄が訪れるだろう。ただ言っておく、キャスターとて無為に悪意だけで動いているわけではないと」
シロッコ「これほどまでの術式があることが分かれば他の陣営も否応なしに挑んで来ると踏んでのこと、キャスターの戦いを愉しみたいという御心がそのようにさせたのだ」

アスナ「自分の目的のために他者に犠牲を強いるだなんて、そんなの間違っている!」
シロッコ「そのような凶行を止めたいと思うのならば、今夜二条城に来るがいい。キャスターが満たされる間は術式の発動も遅らせるかもしれないしな」

ちなみにだが、太歳星君とシロッコには呪詛結界によって黒幕の動向を炙り出すことも考えているのだが、そのことまでは語るつもりはなかった
もう一つ余談だが、この呪詛が聖杯戦争の参加者に対してどこまで通用するかも分からないの。だがどの道どの陣営も窮地と感じて元凶である太歳星君にヘイトが向くと予想している

アルトリア「…それが真実であれば捨て置けません。ですが、本当にそのような事が可能なのか、疑う余地があります」
シロッコ「答えをすぐに出す必要はないさ、結果は自ずと分かるだろう」
シロッコ「だが、その気があるならば気を引き締めて挑んでくれたまえ。他にも心当たりのある主従がいるならば声を掛けてくれ、キャスターはより一層喜ぶであろう」

ピトフーイ「…ねぇ、私達そんな大それた事聞いてないんだけど」
シロッコ「君は戦いの場があれば良いのだろう。このような趣向がある方が緊迫感があっていいと思うのだが」
ピトフーイ「うーん…まぁいいでしょう。もしもの時にはランサー、あんたに任せる」
李書文「委細承知」
シロッコ「さて、我々はそろそろ戻ろう。今宵、二条城で待っている」

3511名無しさん:2025/04/02(水) 16:07:28
『少しおさらい』
・ソリテールは崖下の霊地にいた式神を倒して形代を持ち帰りました
・喫茶店にて蓮子組はイリヤ組と遭遇し、一触即発ながらも別れました
・霊園にて蓮子組は霊地にいる式神と夏油組に遭遇しました(>>3492

・太歳星君は神社に現われた舞衣組と戦うべく霊脈を通じて転移しました
・その間にソリテールが式神を倒して形代を奪いましたが、そちらには対応できませんでした
・太歳星君は舞衣組を撃退後、手が空いています


――さて、不本意ではあるもののマスターである舞衣を殺害し、逃げ出したアサシン(登太牙)を見逃した太歳星君は現在の状況を整理する
ひとまず神社の霊地は自陣として保持したままであり、他の陣営が現われた時の鳴子として再び式神の一体に在駐させることにする
一方、太歳星君がアサシン陣営と戦っている間に式神一体との連絡が途絶え、霊地の一つが奪われた感覚を得ていた
すでに時間が経過しているので今から現場に行っても式神を倒した犯人は居残っていないだろうと推測する

ちなみにだが、霊地を奪われたとしても太歳星君は特に気にも留めていなかった
今やっている霊地争奪戦も余興の一つ、数多くの主従に自身の存在を認知させて挑んでくるように仕込むことが目的の一つである
霊地を確保して自身の霊力を強化する一面もあるが、霊地全てを確保するつもりはない
全ては神に挑む強者との死闘を楽しむために、式神すらも情報の一つとして活用されることを期待していた

その後、シロッコから念話で連絡が入る
ピトフーイを監視していた式神からの報せで複数の陣営を発見し、それらに接触して神の宴に招待する旨を伝えるという
この京都における宿主の働きに感心しつつそれを承諾する、まだ見ぬ英傑との到来を待ち侘びる間に新たな情報をキャッチした

「霊園の式神が別の陣営を発見したか、それも2騎!どれ、少し顔合わせしてみるか」

そして再び霊脈を通じて太歳星君は跳躍する
神社から遠く離れた霊園へと一足飛び、蓮子組と夏油組が相対した直後の場面に突如としてその姿を現した

「はじめまして、聖杯戦争に喚ばれた者達よ。お前達は、この儀式を愉しんでいるか?」


※仮投下から修正、この後戦闘になるでしょう。
※太歳星君の視肉は残り6〜7回です。

3512名無しさん:2025/04/03(木) 19:59:58
>>3503
イリヤが周囲にいる人々を逃がそうと奮闘する最中、2騎の英霊が衝突する
傷により万全とは言えずともその剣技が衰えぬヤマトタケル、瀕死の状態からある程度回復して強力なカラテを振るうインターラプター
慈悲鳴き戦闘装置としてただ敵を殲滅してきた皇子と殺人に溺れ組織の狗として狂気に呑まれたニンジャの激闘は壮絶なものであり、互角の闘いをしつつ周囲に衝撃をもたらしつづけていた
ゆえに宝具によって雌雄を決することを考える双方であったが、これに関しては相違する状況下にあった
ヤマトタケルの宝具は三つ、その内の一つは必殺技として多用するが破壊力が有り余り街を破壊する恐れがあるためこの場での使用を躊躇ってしまう
己が真髄とも言える神剣もこの場では不適切と判断し、刀身を隠蔽する宝具『水神』とそれにより強化された魔力放出(水)でこの場を乗り切ろうとする
一方、インターラプターの『絶対防御(カラダチ)』は敵対者のみを拘束する秘技であり、続けざまに放つ「タタミ・ケン」による衝撃はあれど広域破壊の心配は存在しない
ゆえに、ジェット水流で剣を突こうとするタケルの攻撃を無効化し、拘束した上で相手を仕留めようとする!

ヤマトタケル「させぬ!」

だが寸前、敵の術中に嵌まったかと思われたタケルは絶技「滾つ瀬」を使い、剣先から大量の水流を放出する!
結果、押し流されるインターラプターと反動で離れるヤマトタケルの間に距離が生まれ、彼を穿つはずだった凶拳は紙一重で外れてしまった

インターラプター「それは、スイトン・ジツか…!?」

己が必殺技を防がれてしまい驚愕するインターラプターは相手の戦闘技能により一層の警戒心を抱く
そしてタケルは戦術を変更し、水を操り遠距離攻撃を交えつつ変幻自在な攻撃で相手を翻弄し始める
これには歴戦のニンジャたるインターラプターとて防戦一方となり、カラテ主体の攻撃では決定打に欠ける状況になってしまった

さらに追い討ちをかけるように、この生死を分かつ重大な局面にてオハギ禁断症状まで発症してしまう

インターラプター「グワ――――ッ!」
ヤマトタケル「なんだ、動きが止まった…いいや、この機を逃す術はない!」

小刻みに身体を震わせてうずくまる巨漢の姿に驚かされるが、この暴君を止めるには今がチャンスと思いタケルが仕掛けようとした
だがその直後に急速接近する気配をタケルは感じ取り、さらに高速で飛翔してくる物体が向かってきたためにそれを剣で弾いたが、代わりにインターラプターにトドメを刺す機会を失ってしまった
そして、愛馬シルバー・バレットに跨がったディエゴが騒乱の戦場にエントリーする!

ディエゴ「とっとと決着をつけよう、セイバー!」
ヤマトタケル「くそ、あいつか!間に合え!」

ディエゴがタケルに接近する僅かな合間に、タケルは己が剣を地面に突き刺す
そしてディエゴが宝具により時間を停止させ、その勢いのままタケルを討ち取ろうとする

ディエゴ「…なに!?俺の、いやシルバー・バレットも、動きが遅くなっている!?」

ディエゴが宝具を使う寸前、タケルは絶技「水拘」を使い自身の周囲十数mに水溜りを張っていた
その範疇にいたディエゴと愛馬は時が止まった状態でもその効果を受けてしまい、移動速度を鈍らせてしまったのだ
ゆっくりとしか動けないディエゴはそれでも静止したタケルにできるだけ接近し、時間停止が終わる寸前にスタンドによる攻撃を仕掛けた

ヤマトタケル「!」
ディエゴ「なんだと!?」

そして時が動き出す刹那、敵の攻撃を察知したタケルが反射的に剣を振るい自身を穿とうとした凶拳を紙一重で防ぎきった
ただし直撃を回避しただけであり、豪腕による殴打を無理な体勢で受け止めたため、その衝撃を上手く流しきれずにタケルは後方へと飛ばされる

3513名無しさん:2025/04/05(土) 05:27:15
>>3512
宝具『水神』と絶技を2回使ったことで魔力も割と消耗したんだよね
それに唐突な豪腕を無理矢理な態勢で受け止めたから力を上手く流しきれずたたらを踏みながら後方に飛び退いてもいて、その時の衝撃により傷跡にも響いているようだった
だがそれ以上に魔力を消耗したのはディエゴ。EXランクで途轍もない性能だから魔力の消耗量も相応に大きい

そして大量の魔力を消耗したということは、アズラエルに対する負担も大きい
アズラエルはヤマトタケルを仕留めきれなかったディエゴに怒り気味に念話を飛ばした
ディエゴはそれに腹を立てながらも、目の前のセイバーは今度こそバーサーカーと共に倒すと決意
攻めあぐねているインターラプターに無慈悲な言葉を告げる

ディエゴ「どうした、バーサーカー!お前の力はそんなものじゃないはずだ!お前のマスターの命は俺が預かってるんだぜ。あのセイバーを倒せなければ、ここでお前のマスターを殺すぞ」

もちろんこれはただの脅しで、メアリーを殺すつもりはない。アズラエルは地位こそあるがやかましくて、度重なる宝具の使用によりもうあまり使い物にならない
メアリーという代替品は、必ず必要になる
だがそんな事情をインターラプターが知るはずもなく、ディエゴの脅しは効果覿面だった

この時の彼は魂喰いによる人格への影響に加えてオハギ禁断症状の峠を越えてしまった結果、殺人マシーンとして研ぎ澄まされた最盛期に近い状態へと変貌していた
それまでうずくまっていた状態から徐ろに立ち上がり清々しく青空を見上げた後に

「イヤーッ!」

後方へ吹っ飛ばされたヤマトタケルに向かって、渾身の飛び蹴りを放つ!

3514名無しさん:2025/04/05(土) 20:09:19
>>3512>>3513
(さっきは上手く捌けたが、正直言ってマズいな…)

2騎相手になんとか奮闘しているヤマトタケルだが流石に限界が近付きつつあった
先程は狂戦士の宝具に対して直感的に滾つ瀬を使って躱し、騎兵の方は昨日の戦いでの経験を基に対抗策として水拘を選択したのが功を奏した
だが敵の攻勢を一時的に凌いだだけに過ぎない、特に騎兵の宝具に対しては抜本的な解決方法がなく、発動のタイミングを読むのも難しい上に今後は警戒されるだろうから同じ手は通用しづらいだろう

3515名無しさん:2025/04/07(月) 20:06:49
>>3512
実はインターラプターが魂喰いを始める前にアズラエルとディエゴは色々と準備を進めていた
騒動が起きれば他の主従が釣れる可能性がある一方、この地の治安維持組織がやってきて面倒な状況になる可能性も考慮していた
そのため、魂食いの騒動が開始すると同時にアズラエルは当局に連絡、街中で魔物が暴れ始めたのを確認し自社の討伐部隊で対処する、というカバーストーリーを伝える
ついでに事後処理は彼らに任せる旨を伝えつつ増援は不要であると圧力を掛けておいた
そして騒動が始まりセイバー組との戦闘が始まる前に新たな部下達が合流し、次のような指示を出していた

「お前達、見張り役は彼らに任せてあの剣士と一緒にいた少女を捕獲しなさい。一緒に来た兵士にも同じ様な指令を伝達するように。抵抗した場合、もしくは緊急事態の場合は殺害も許可します」

今まで見張りについていた部下達はセイバーとマスターと目される少女の姿を目撃している
であるならば、組織力のあるアズラエルは人海戦術を駆使して少女マスターの無力化を試みていた
ちなみにだがアズラエル本人はディエゴの宝具使用の影響で不調に陥る可能性があるのでその場で待機し、人質のメアリーを逃がさないためにも新しい部下達にその監視を引き継がせていた

――そして狂戦士と戦士による戦闘が始まりディエゴも加勢に向かい、幾許か刻が経過して

(あのライダー…!好き勝手やらせてる、ばかりでは、この僕の身が、保たない…!)

ディエゴの宝具使用によって体力をごっそり奪われた感覚に陥るアズラエル
しかもそれだけの代償を払い2対1でありながらセイバーを仕留められなかったディエゴ達には苛立つしか覚えなかった
それと同時に少女の確保に向かった部下達から未だ連絡がないことにも怒りを向け始めた、その時

『ポイント○×、少女発見!これから確保する、近場の人員も包囲・確保に駆けつけてくれ!』

その吉報を聞いて、アズラエルの引き攣った顔が幾らか緩んだ

3516名無しさん:2025/04/07(月) 21:41:22
>>3511
突如として出現した新手のキャスター
彼の問いかけに答えるものはいない。否、答えられない
見た目は白髪の少年だが、その圧倒的な気配は魔術の心得を持たない蓮子にすら伝わった

――コイツはヤバい

各々の思惑を巡らせていた彼らの思考が合致した瞬間である
そんな夏油たちの心情を知ってか知らずか、少年のキャスターは不満げに鼻を鳴らした

「どうした? 神の問いに答えないとは不敬な奴ら」
「語る口を持たないのなら疾く失せろ」

その瞬間、夏油たちは少年の力の一端を垣間見る
一瞬少年の頭上に巨大な眼球の集合体が浮かび上がったかと思うと瞬く間にそれが小さな光球に圧縮されていく
優れた術師である玉藻やソリテールらにはその光球に凄まじい力が込められていることが分かった
そしてちょうど二つの光球が少年の周囲に浮かび上がり旋回、凄まじい速度でソリテールと玉藻の二人に放たれた!

「みこーん!?」
「おっと」 

しかし、彼女らとて一筋縄ではいかない
玉藻は術で、ソリテールは自身に纏わせた魔力の障壁で光球を危なげなく防ぐ

「ふむ、さすがにこの程度で斃れる軟弱者はいないか」

攻撃が防がれたにも関わらず少年の顔に怒りや悔しさはない
少年のキャスターこと、太歳星君から放たれたのは力の象徴である『消滅の凶星』――ただし、魔力消費も考慮して圧縮率を最低まで落としたもの
この程度でサーヴァントを屠れるとは太歳星君も思っておらず、あくまで自らが招く宴に招待する資格があるか試しただけなのだ
しかし、僅かな交錯だけでもその脅威は十分に二組に伝わった

『どう思う、キャスター』
『そりゃあ、あんな目ん玉小僧ごとき私とご主人様の愛の力でチョチョイのチョイ!…と言いたいところですが』

夏油の問いにいつものおどけた調子で答える玉藻だが、その表情は渋い

『あれはヤバいです、激ヤバです。僭称ではなく間違いなく神に列せられる英霊、しかも高位のそれ。サーヴァントの規格に収まっている以上、当然その力は大きく減じているでしょうが、それはこちら側とて同じこと。即時撤退が上策かと』
『まあ、そうだろうね。今の僕達には荷が勝つ相手だ。隙を見て離脱する』

キャスターの意見に夏油もまた同調する
呪術師の視点から見れば、間違いなくあの存在は"特級"、それも上澄みの部類である。万全の準備を期して事に当たるべきであり、不意の遭遇戦に臨んでいい敵ではない。自身のサーヴァントがキャスターならなおさらである
あのような存在と真っ向勝負を挑めるのは彼が知る限り"一人"しかいない
…或いはアサシンとこの場で協力すれば打倒し得るかもしれないが、出会ったばかりの主従、なにより一方的に利用するならいざ知らず非術師と協力し合うなど断じて出来ない

一方、蓮子たちもまた念話でこの状況の収拾に努めていた

『大丈夫!?アサシン!』
『この程度なら。最も君の魔力量だと長時間の戦闘は無理だろうけどね』

相変わらずあっけらかんとしているソリテールだが余裕のない状況であることは戦闘者ではない蓮子にも理解できた

『長期戦は無理ってわけね…正直乏しくても私に魔力があるって事実自体が驚きなんだけど』
『さてね。魔術回路って遺伝することもあるし、君の先祖に魔術師でもいたんじゃない?』

先祖からの遺伝といっても今一つ蓮子に実感は沸かない。自らも一応とはいえ特殊な眼をもっているし案外超能力でも先祖にいたのだろうか

『とにかくあのキャスター…私にもとんでもない存在だって分かるわ。自分のことを神って言ってたけど…』
『実際どうなのかは分からないけど言うだけの力はあるわね。最も神と云うより"魔王"の方が似合ってるかしら。さて君はどうするつもり?』

ソリテールは玉藻と違って事実だけ述べ、献策することはない
彼女の目的は『人間の観察』であり、蓮子のサーヴァントとして契約を結んでいるのもその一環に過ぎないからだ
少し悩んだ蓮子は念話のままソリテールに返答した

『あの推定神様…何だか私達と話したがってるみたいだし情報を引き出せないか試してみる。無理そうなら最悪令呪を使って離脱するわ』

ここで、二組のスタンスによる方針の違いが現れた
純粋に聖杯を目指す夏油たちは自分たちの安全のために力の温存を、聖杯戦争の謎を解き明かすことを目的とする蓮子たちはリスクを犯してでも太歳星君から情報を引き出すことを目指すことにしたのだ

「さあ、どうした。もっと僕を満足させろ。そうすれば、神の宴へ招待してやらんでもないぞ?」

3517名無しさん:2025/04/08(火) 01:23:45
>>3514
そうこう考えてるうちに、ヤマトタケルの飛び蹴りが届いてしまった
普段ならば何か策を思いついたかもしれないがインターラプターが全盛期に近いこと、状況が困窮を、極めていることから咄嗟に対応策が思い浮かばず、腹にクリーンヒットを受けてしまう。その衝撃は凄まじく満身創痍になってしまうが、逃げられる状況ではない。イリヤを抱いて逃げる体力もない
そしてこのままだと被害は更に悪化するだろう。街1つでは、収まりきらない

「刮目せよ。其は命、其は開闢の雫にして、星を成す物――」

「――絶技・八岐怒濤!」

それは一瞬の出来事だった
何かを察したディエゴがスタンドで時を止める前に、インターラプターの肉体が次々と抉られた。間違いなく、致命傷だ

そしてインターラプターが消滅する間際、ディエゴがようやく時を止められた
そこでディエゴが見たのは、凄まじい絶技だ。
もしほんの少しでも対応が遅れていたら――なんて考えてるうちに、ディエゴの口から血が溢れ出していた。
どうやら時間を止められたのはギリギリのようで、ディエゴにもその絶技は効いていた
殺人マシーンと化したインターラプターは一言も発することなく、絶命していた

ディエゴ(なかなかの威力だ。だがこの好機、逃すわけにはいかん!)

ディエゴは満身創痍で、魔力もかなり消耗したヤマトタケルにスタンドで無駄無駄ラッシュを仕掛ける
念の為、悪足掻きされないように時を止めて

【インターラプター@ニンジャスレイヤー 消滅】

3518名無しさん:2025/04/08(火) 05:53:32
>>3517
――ディエゴの思惑に反して、時は止まらなかった
スタンドによるラッシュ攻撃と同時に展開しようとした宝具の開帳は、魔力切れを起こしたアズラエルが気絶したことにより不発に終わってしまった
この事実にディエゴは衝撃を受け、仕掛けようとした猛攻撃は少しだけ緩み、満身創痍ながらも防御態勢になったタケルを何発か殴ったもののトドメを刺すには至らなかった
一方、さらに負傷が増えたヤマトタケルはより戦うのが困難な状況になっていたが、最後に残った気力を駆使して死に物狂いで反撃を仕掛ける
これには如何に強力な近距離パワー型のスタンドとはいえ防ぎきるにはいたらず、遂には押し負けてしまいディエゴの首筋に剣先が突きつけられた

ヤマトタケル「(息を荒げながら)これにてしまいだ、ライダー!」

ディエゴ「…いや、そいつはどうだろうなぁ?」

危機的状況だというのに、ディエゴは剣士の後ろに視線を向けている
視線を合わせない相手に訝しむタケルは、直後に少女の悲鳴を耳にする

イリヤ「いやっ!ちょっと、離して!!」
ヤマトタケル「ッ!イリヤ!?」
モブ部下「動くな!変な動きを見せたら、こいつを殺すぞ!」
ヤマトタケル「くっ…貴様、よくもこんな卑怯な手を」
ディエゴ「いいや、聖杯戦争であればマスターを狙うのも常套手段だろう?」

――この時、周辺にいた人々の避難誘導を終えたイリヤはヤマトタケルが戦っている近くに戻り、物陰からその様子を窺っていた
しかし、アズラエルの指示を受けてイリヤの事を探していた部下達が彼女を発見して即座に身柄を拘束してしまった
ちなみにこの時の光景を追い詰められたディエゴは目撃しており、逆に背を向けていたヤマトタケルはイリヤが大声を発するまで気付けなかった

この状況にタケルは為す術もなく、ディエゴに剣先を向けたまま動けなくなってしまった
まだまだ斬り伏せられる危険性があるためディエゴも予断を許せなかったが、ひとまず人質ができたことで余裕が生まれ始めていた
そして捕まってしまったイリヤはタケルが勝利する機会を奪ってしまったことに罪悪感を抱いたが
腹を据えた表情で前を向き、己が従者を見定めて片手を伸ばした

イリヤ「令呪をもって命ずる――」

令呪を1画、いや2画を使ってでも状況を打開しようと言葉を続けようと口を動かして、

イリヤ「セイバー!わた」

それを遮るように飛翔したナイフがか細き首元へと突き刺ささり、その後が紡がれることはなかった

人質として捕らえられた己が喚び人が令呪で何かしようとしているところを注視していたヤマトタケルと、捕らえた人質が勝手な行動を起こしどう対応するか判断が遅れたアズラエルの部下は、喉から血を流す少女の姿に釘付けとなり唖然とするしかなかった
一方、ディエゴは自分への注意が逸れている間に何かしらの覚悟を決めて令呪を使おうとしていた少女に危機感を覚えて即座にナイフを投げ飛ばしていたのだ
マスターが保有する3回だけの絶対命令権、己がサーヴァントに強力な効果や超常現象をもたらすそれによってせっかく得られたチャンスをふいにされたくなかったがゆえに

ヤマトタケル「イリヤーーーッッ!!!」

自分への呼び掛けに反応し、喉に強烈な痛みを感じながらもイリヤは声を発しようとしたが、いくら頑張れども空気が抜けるような音しか出てこなかった
急激に遠のく意識の中で、この地で共に戦ってきたセイバーのことや、一番大切な親友の姿を頭の中によぎらせながら
幾許の間もなく、息途絶えてしまった


【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/Kaleid liner プリズマ☆イリヤ 死亡】


ヤマトタケル「ッ、ライダーーーーーッッッ!!!!!」

魔力供給のパスが閉ざされ、己が喚び人の命が尽きた事実を突きつけられたタケルは慟哭しながらディエゴを斬りつけようとした
しかし、要石を失い現世に留まる術を失ったタケルでは十全な力を発揮すること叶わず、あまりに大雑把な剣捌きは背後霊によっていとも簡単に止められてしまった

ディエゴ「もうお前は只の亡霊に過ぎない、とっとと消えな!」

そしてスタンドによるラッシュ攻撃、無駄無駄無駄と口ずさむディエゴに為す術もなくヤマトタケルは嬲られる
攻撃が終わり吹き飛ばされた後は本当に立ち上がるだけの体力も気力も残っておらず、無念を抱いたまま悲劇の皇子の幕は閉じてしまった


【ヤマトタケル@Fate/Samurai Remnant 消滅】

3519名無しさん:2025/04/08(火) 12:12:11
>>3515
あのような存在と真っ向勝負を挑めるのは彼が知る限り"一人"しかいないってまあ当然五条悟なんだけど、そっちはそっちで参加してたら困るが。
とりあえず夏油組は撤退したいも、太歳星君はそう簡単に逃してくれそうな気がしている
ここに五条悟が居ればもしかしたら彼ならば、一時的に共闘やこの化け物の相手をしてくれたかもしれない。夏油自身、五条の最期の言葉に多少は救われている。
しかしここに〝最強〟はいない。

夏油(神の宴とやらに、興味はないんだけどね……)

流石の夏油も思わず冷や汗が流れる。
おそらくこのキャスターは理不尽で身勝手な存在だ。神の宴なんて望んでもない。だがある程度は満足させなければ、危ない予感がした

3520名無しさん:2025/04/09(水) 22:16:25
魔力の消耗を少しでも抑えるために変身解除して、満身創痍の生身で歩き続ける太牙
目的は当然、舞衣を殺したキャスターを打倒すること。その仲間集めだ
その途中でカブキ、アタランテ、マヤ、ザンキを発見する

太牙(これは……サーヴァントの気配か)

サーヴァントの気配を感じ取った太牙は彼らに見つからないように気配遮断しつつ、聞き耳をたてる
どうやら普通に情報交換したり、交流しているだけ。なんならカブキのことは以前の一件で面識があり、彼が人助けしていたことを知っている。まさか彼がマスターだとは思わなかったが、人助けした功績から善良な部類だと判断する

もっとも幼い少女(マヤ)を巻き込むのはあまり気が進まないが、今は時間がない。まあ最悪、少女の方の主従は連れて行かないという手もある。三騎で挑んでも勝てるかわからないと先程の戦闘で思い知らされたがゆえに。

太牙「お前は、あの時の鬼か。まさか聖杯戦争のサーヴァントだったとはな」

カブキに声をかけていた太牙にアタランテとザンキは警戒する。しかし太牙は満身創痍で、こちらはサーヴァントが2体。負ける気はしなかった

カブキ「ああ。今は夏油とかいうマスターに変身音叉を取られて鬼じゃないこどなあ」

太牙「そうか。今からその夏油というマスターを倒してもいいが……時間がない。俺の話を聞いてくれないか?もちろんそこの子供は巻き込むつもりはない」

カブキ「マヤを巻き込まないなら、その話を聞いてやろうじゃねえか」

マヤ「え?どうして私は蚊帳の外なの?」

ザンキ「お前はまだ子供だからな。こういう話は、大人の役目だ」

マヤ「むぅ〜。私も人を守る師匠みたいな立派な鬼になりたいんだけどな〜」

そして太牙はインターラプターや太歳星君との激闘と、自身のマスターが死んで辛うじて単独行動で動けてること。太歳星君を倒して仇を取りたいこと、太歳星君の太牙が知り得る情報を話した

3521名無しさん:2025/04/09(水) 22:17:17
>>3506
とりあえず連絡先を交換したキリト組、ユウキ組、カズマ組。
ちなみにアリス以外はケータイやスマホを持ってるからサーヴァントも連絡先を交換した。アリスもスマホは所持していないものの、利便性は知っていたので近所のスマホショップで契約して連絡先を交換した

カズマ「なあ、とりあえず俺達で固まって行動しないか?」

ユウキ「ボクはそれでもいいよ!冒険は多い方が楽しいからね!」

一護「だからこれは冒険じゃないって……」

矢車さん「……お気楽だな。これは聖杯戦争だぞ」

ユウキと一護のやり取りに皮肉を飛ばす矢車さん。やはりというか、何か浮いてる

キリト「まあ……カズマの言う通り固まって行動するメリットはある。この聖杯戦争の裏で潜んでるやつはよほど手練れだろうし、一組では太刀打ち出来ない可能性がある。デメリットは単純に情報収集が遅れることだな……」

影山「どうするのか、難しい問題だな」

3522名無しさん:2025/04/09(水) 22:18:32
>>3519
夏油「要するに君を満足させれば、それでいいんだね」

夏油の言葉に太歳星君は頷いた
その態度はどこか五条悟に似ている。

夏油『このサーヴァントを倒す必要はないらしい。何か彼を満足させることが出来たらいいが……この態度からして戦いは避けられないか』

夏油は玉藻に念話を送った
とはいえ、相手は強力無比なサーヴァントだ。どうしたら満足するのか……

夏油「君はどうしたら満足するのかな」
太歳星君「足掻いて、僕を満足させろ。そうしたら生かしてやる」

夏油(まるで話が通じてないな……)

3523名無しさん:2025/04/14(月) 17:03:30
夏油「仕方ない。ここはどうやら君を満足させるしかないようだ。変身」

夏油は仮面ライダー歌舞鬼に変身。鳴刀 音叉剣を構えて抵抗の意志を見せる。そして玉藻も宝具の水天日光天照八野鎮石を発動してサポートし、呪霊を駆使しつつ太歳星君に攻勢を仕掛けるが呆気なく返り討ちにされてしまった
まず玉藻の発動した最大限の呪術が一掃返しにより、数倍返しで玉藻に跳ね返される
そして玉藻は倒れ伏し、残るは夏油だがあろうことか夏油はただの肉弾戦で追い詰められてしまった。

これが仮面ライダー歌舞鬼に変身したカブキならば肉弾戦に限れば多少は善戦出来たかもしれないが、夏油はかなり特殊な状況で歌舞鬼に変身した上に、歌舞鬼としての戦闘経験がまるでない。

そもそも仮面ライダー響鬼世界の〝鬼〟とは鬼として鍛え上げた者だ。
呪術の才能があろうとも、普通に鍛えていようとも〝鬼として鍛えた鬼〟には劣る。
呪術を除いた鬼としての要素では、今の夏油ではマヤにすら劣るだろう。

これはマヤがザンキの宝具を用いて変身しているのもあるだろうが、それ以上に鬼として鍛えてきたのが大きい
夏油は仮面ライダー響鬼世界の〝鬼〟をよく理解していなかったがゆえに、このような状況に陥ってしまった。

太歳星君は倒れて変身解除された夏油から変身音叉を取り上げる。

「これ、お前のじゃないよね」

夏油の不慣れな動きを見ればわかる。夏油は明らかに歌舞鬼として戦い慣れてない。他のマスターから奪ったか、何らかの方法で入手したのか。もし前者なら、本来の持ち主に渡った方が価値があるし、楽しめる。

(悟……。私はここまでなのか?)

「――――」

夏油を葬る時まで呪術師らしくない言葉を吐いた〝最強〟を思い出す
このまま自分は、再び終わってしまうのか……それはあまりにも残念で、悔いが残る。

五条悟のおかげで、彼の心は多少マシになったが猿の殲滅は諦めていない。
しかしそんな願いも叶わぬまま、自分らしからぬ戦い方で敗退する。……これではあまらにも、滑稽だ。

しかし太歳星君はそれ以上、何もしなかった。

「よく足掻いてみせた」

太歳星君は夏油と玉藻を激励すると、今夜に二条城で数騎のサーヴァントが仕掛けに来ることを伝えた
自分は楽しむために、ただそこで待つと。
自分を倒したくば夜に二条城に来いと。どの道、これを機に自分を倒せなければ次々と主従を狩ると。
ちなみに変身音叉は返さない。正しい使い手に渡した方が楽しいからだ。

ちなみに太歳星君が夏油組を認めたのは、玉藻が視肉を使わせたからだ。
宝具を使った上での最大火力。視肉を使わなければ一掃返しでもどうなっていたかわからない。つまり自分に視肉を使わせたから合格としたのだ

それを聞いた夏油組はボロボロになりながらも去っていった

五条『――――――』

五条悟の最期の言葉を思い返す

夏油(悟、私は――)

そして夏油組が去った後、ソリテールは太歳星君に『お話』したいと声を掛けるのだった

3524名無しさん:2025/04/14(月) 17:15:33
>>3508>>3510
シロッコ達が立ち去った後、今後の方針について話し合う三組の主従達
キャスターやピトフーイ達が二条城で戦いを待ち望んでいること、街全体に関わる厄災を用意していること、戦いに勝利すれば何かしらの情報を得られること、アサシンのマスターを殺めたこと、等々
嘘や誇張があまり感じられない話しぶりからしてキャスターが本当に危険な存在であると想定し、その凶行を止めるために動く事で概ね方針を定めていた
なお、伊織組やレン組を襲ったであろうアサシンが横槍を入れてくる可能性も考慮して美遊兄組にも伝えているが、キャスターの方が大事ということもあり継続して警戒に留めておくことにした
もう一つ、二条城に向かえばピトフーイがレンを狙ってくるのは明らかであるため、「またピトさんと戦わなくちゃいけないのー……」と若干トラウマ気味なレンは落ち込み気味であった

3525名無しさん:2025/04/14(月) 19:36:42
>>3507>>3508>>3510
伊織組・レン組・美遊兄組の一団から離れた後、シロッコはタクシーを拾って京都の街中を移動する
ちなみにピトフーイと李書文も一緒に同乗している、彼女らも二条城に戻ろうとしていたので特に断る理由もなく一緒に行動している
その最中に太歳星君から「新たな得物が釣れた」という念話が入り、その少し後にシロッコの身体に疲労感が襲いかかった

「くっ、仕方がないとはいえこれは慣れないな」
「なんか具合が悪そうね、どうかしたの?」
「…どうやら、私の盟友が今宵の宴に新たな招待客を招こうとしているようだ」

この時、タクシーの運転手に変に勘ぐられないように言い回しを変えてピトフーイに伝える

「ってことは、私達の知らない所で愉しんでいるってわけ?」
「まぁそういうことだ」
「えーーいいなぁ、私も他の参加者を見つけて早く一戦交えたいーー」
「君達は先程の一団と出会っていただろう?」
「そりゃあパーティーに招待はしたけど、あんな衆目の前で騒ぐわけにもいかないし」

ピトフーイもシロッコの意図を察してか、直接的な言葉を上手く躱しながら言いたいことを言ってみる
ちなみにだが戦闘狂の彼女とて一応の常識や社会性は持ち合わせている、さすがに無関係な人々がいる前でレン達と戦うつもりはなかった

「…ところで話を変えるが、君はその相方と一緒にいて疲労感とか覚えたりはしないのか?」
「ん?いいや、ちょっとは疲れやすいかもしれないけど充分に動けるわね」
「――貴殿の従者とは違い、儂はただの武術家。一種の境地には至れども大それた芸は身につけておらん。ゆえに、無駄に浪費することもないがな」

シロッコの意図を察したのか、李書文が少しだけ口を開いた
つまるところ、強大な術を使う太歳星君とは違って派手さはないが魔力の消費が少ない、といったところか
それが彼女達の利点であるとシロッコは理解しつつ、魔力の消耗による影響をただ耐え抜くしかなかった

3526名無しさん:2025/04/14(月) 19:46:56
>>3521
ユウキ「あっ、そうだ!セイバー、蓮子に連絡してみない?」

一護「あぁ、あいつらか。色々調べるとは言っていたが…さっきの今じゃあ碌に情報が集まっていないんじゃねぇか?」

カズマ「ん?その蓮子って一体誰なんだ?」

連絡手段を手に入れて団体行動をとるか別れて情報収集を行うか考えた時、ユウキは蓮子達を思い出してセイバーに尋ねてみた
その後にキリト達に蓮子とアサシンの主従に遭遇したこと、京都を覆う結界を調べていたことや魔物の凶暴化など聖杯戦争に関連していそうな出来事について調べていることを説明した

キリト「俺達とは違う視点から色々と調べているんだな。もしその人達が何かを掴んでいるなら是非とも聞きたいところだが」

アリス「ひとまず連絡をしてみるのはいいかもしれませんね。新しい情報がないとしても、相手方の状況を把握したり協力関係を継続することには繋がります」

ユウキ「そうだね、じゃあ電話してみる」

そしてユウキは蓮子の電話番号へと繋いでみるが、何度コール音が続いても通話する気配が訪れなかった
この時、蓮子達は霊園にて別の陣営やキャスターと遭遇しており電話を取る余裕がなかったのだが、ユウキ達にその事情を知る術はない

ユウキ「おっかしいなぁ、全然出てくれないや」

一護「しょうがねぇ、また後で連絡してみればいいだろう」

ユウキ「そうだね、一応メッセージだけは送っておこうか」

3527名無しさん:2025/04/14(月) 21:54:45
>>3520
太牙は自分に残された時間が残り僅かで、丸1日は保たないだろうことも話した
つまり太牙込みで攻め入るために、深夜くらいには見つけ出さなければならないことを話す
そしてアタランテはキャスターと二条城で戦い、彼がそこを陣地しているであろうことを話した

3528名無しさん:2025/04/15(火) 10:10:48
太歳星君に敗北した夏油、響鬼世界の鬼である歌舞鬼に変身し、敗けたからまあ当然全裸になり、服を失ったんだよね

そして服を新調するんだけど、五条悟のことを思い出してたこともあって高専時代の制服のような真っ黒な服を選んだ

夏油(悟。私と君が並べばいつでも〝最強〟だった……)

それは過去に捨てた感傷だったかもしれない
だが五条に呪いらしくない言葉を吐かれてほんの少し救われて、笑えて。
そして伏黒甚爾を彷彿させるような圧倒的な力を持つキャスターに出会い。だからこそ、こんな感傷に浸ったのかもしれない

合理的に考えれば、再戦しないほうがいい。

だが――

だが――

夏油(私の思想としては猿に手を貸すつもりはない。だが悟ならこういう時――)

3529名無しさん:2025/04/15(火) 10:11:36
>>3527
カブキ「俺とキャスターとアサシンはそいつを倒しに行く。マヤみたいな子供がマスターって理由で狙われかねないからなあ。だからマヤ、お前達はここで待ってろ」

マヤ「やだ。私と師匠は鬼だから。私は未熟だけど、鬼だから!戦えない人達を守りたいよ!」

ザンキ「マヤ……」

カブキ「……やっぱり子供は汚くねえ。純粋だな。……ついてこい、マヤ。止めてもどうせ来るんだけどなァ」

カブキはマヤの決意を聞いて、あえてそれを汲み取った

3530名無しさん:2025/04/15(火) 10:16:46
>>3358のカブキのセリフにミスがあることが判明したので修正します)

>>3527
カブキ「俺とアーチャーとアサシンはそいつを倒しに行く。マヤみたいな子供がマスターって理由で狙われかねないからなあ。だからマヤ、お前達はここで待ってろ」

マヤ「やだ。私と師匠は鬼だから。私は未熟だけど、鬼だから!戦えない人達を守りたいよ!」

ザンキ「マヤ……」

カブキ「……やっぱり子供は汚くねえ。純粋だな。……ついてこい、マヤ。止めてもどうせ来るんだけどなァ」

カブキはマヤの決意を聞いて、あえてそれを汲み取った

3531名無しさん:2025/04/15(火) 15:08:50
>>3523
ソリテールは一応夏油組を警戒しつつも大量の剣を出現させて太歳星君に攻撃していたけど、まぁそれでも太歳星君にあしらわれてたり消滅の凶星の対処に追われてたようで
そうこうしている内に夏油組が太歳星君に仕掛けたけど返り討ちにあい、しかし満足げな様子の太歳星君にトドメを刺されずに彼らが立ち去るのを見送った
一段落ついたと判断したソリテールは太歳星君に『お話』したいと声を掛け、手に入れた式神の形代を返却しつつ幾らかの情報交換に応じてくれた

ソリテール側は京都を覆う結界について分かった事や魔物の凶暴化には何かしらの裏があること、あとは何組かの主従と遭遇したことを語った(なお伊織組やレン組を襲った事については語っていない)
太歳星君は霊脈を調べて何か分かった事を匂わせつつも具体的には語らず、今宵二条城にて大規模な戦いを起こすことを語る
また霊脈を通じて大規模術式を敷設し京都全体を祟ることも告げ、なるべく多くの陣営が集まることを望んでいることも伝えた

そして気が済んだ太歳星君は霊脈を通じてその場から消え去った
さすがにこれ以上の戦闘を行えばシロッコの体調に障ることも理解していたし、喧伝は充分にできた
あとは二条城にて座して待つのみ、様々な英霊が織り成す狂騒を愉しむのみとなった

3532名無しさん:2025/04/15(火) 17:26:14
夏油は二条城に行くことに決めた。
憎き伏黒甚爾を彷彿させるようなサーヴァントにやられっぱなしでは気に入らないし、こんな有り様を五条に見られたらきっと彼に笑われる。〝最強〟の片割れとしてそれはあんまりだ。

もちろん聖杯戦争には生き残るつもりだが、あのサーヴァントを討伐しなければおそらく勝ち目がない
そのためには癪だが、猿達と共闘も視野に入れなければならない。それほどまでに強かった。
それにこの世界には呪術師もいる。あんな危険なサーヴァントが野放しにされて、魂喰らいのために呪術師達が犠牲になる自体も防ぎたい。それは夏油が呪術師に見せる〝優しさ〟と親友の五条悟に祓われて死亡前ほど野望に燃えていないことが大きいか。
全く呪いらしくない言葉を吐かず、自分を祓った五条悟。やはり彼は憎めないし、どうしようもなく親友なのだ。
強敵を前に逃げ出してそんな彼に笑われたくない。夏油傑は〝最強〟の片割れであるがゆえに

3533名無しさん:2025/04/15(火) 18:05:03
>>3525
「ところで今そんな状態で深夜の決戦は持つの?  マスターの魔力切れで消滅とか萎える奴でしょ?」

「その点については問題ない。確かに陣地の外なら厳しいが、陣地の中であれば魔力は十分賄える」

「そして万全を期すための備えとして各地の霊地を掌握したのだからな」

地脈の流れに精通するキャスターにとって京都という土地は魂喰いよりも効率のいい魔力供給源となる。
決戦の最中に魔力切れによる消滅などキャスターからすれば唾棄すべき結末。
シロッコもまた果たされるべき決着を見ずに終わるつもりはなかった。
そんな両者の考えが一致したことが此度の決戦における備えに繋がったのである。

最も元々破格である太歳星君の現界維持と儀式にて使用する魔力を残す都合上、自身の強化などには当てられずあくまでシロッコの負担を減らす程度の魔力となるだろう。

3534名無しさん:2025/04/16(水) 00:37:54
太歳星君の強さを懸念する声があるのでちょっと>>3531の補完を兼ねて攻略の糸口を作ってみる

>>3531

「さて、そろそろ終いだ。これから盛大な宴があるからな。お前たちは来るも来ないも自由だ。最も――」

――どう選択しようが降りかかる"死"に怯え続けることになるだろうがな

凶悪な笑みを浮かべこの場を去ろうとするキャスターに蓮子は必死に頭を働かせる。この恐るべき神霊を打倒しなければ自分達に未来はないのだ。もう少し何か情報を引き出せないか……

ふとある考えが蓮子に閃いた
普通に考えれば成功するはずがない策とも言えない策。だが、目の前のキャスターは大量殺戮を意に介さない凶悪さと同時にある種の律儀さを有していることがこれまでのやり取りで分かっている
試してみる価値はあるかもしれないと蓮子は思った

「……ねえ神様。最後に一つだけ聞いていいかしら」
「なんだ?何を聞きたい?」
「――貴方の名前よ。ここまで大それた事をするんだもの、さぞかし名のある神様だと思ってね。貴方は一体何者なの?」
「くくく…ははは!随分大胆なことを聞くな小娘。それが何を意味するか分かっているだろうに」
「ええ勿論。でも宴とやらを催すのに客人に対して名乗らないのは失礼でしょう?それとも最後まで『名無しの神様(キャスター)』で通すつもりかしら」

蓮子の考え…それはキャスター本人へ単刀直入に真名を問うこと
我ながら馬鹿な事を聞いていると蓮子は思う。何しろ自分の弱点を自分で口にしろと言っているに等しいのだから
しかし、元々このキャスターは各地の霊地を掌握して大量殺戮を引き起こすことを喧伝して回り多数の主従を敵に回すという甚だ狂った行為をしでかしている
ならば同じくらい滅茶苦茶なことを聞いても案外プライドから答えてくれるのではないかという打算があった
実際蓮子は知らないことだが、かつてキャスターは己に挑戦してきた少女に名を問われた際に堂々と名乗った過去がある

「ふん…術師ですらない分際でよく吠えたものだ。いいだろうお前の愚かさに免じて教えてやる…と言いたい所だが、今は仮にもサーヴァントとして契約を結んでいる身だ。易々と契約者でない者に真名を教えてやる訳にはいかんな」

キャスターの返答にさすがに駄目かと内心で蓮子は溜息をつく。挑発に逆上されなかっただけでも御の字かと考え直すが…

「――だが、条件次第では教えてやらんこともない」
「本当…!?でも条件って…?」

キャスターの思わぬ一言に目を剥く蓮子。そんな彼女の反応を楽しそうに見やりながらキャスターは言葉を続けた

「相応の貢物を寄越せ。人が神に供物を捧げ、対価として神が祈りに応える。古来から続く人と神の関係だ」

キャスターの突きつけた条件はある種古典的な等価交換
ならば蓮子にも考えがある。念の為ソリテールに念話で考えを話し確認をとった。ソリテールからは何とも愉快そうなOKとの返答
意を決してキャスターに蓮子は向き直る

「分かったわ。神様の言う通り"相応の貢物"を出してあげる」

「私の名前は『宇佐見蓮子』。召喚したアサシンの真名は『ソリテール』。名には名で応えるわ!貢物として不足はないでしょう?」

威勢の良い言葉とは裏腹に蓮子は緊張していた。自分の名はともかくソリテールの名は他のサーヴァントの真名と等価とはとても言えないのだから
――『無名の大魔族』。ソリテールの生き様が昇華したこの宝具の効果によって、ソリテールという名を知っても何ら有益な情報を相手は得ることが出来ない。蓮子は宝具の名前もそれに纏わる血に塗れた逸話も未だ知らないが、とにかく真名を知られても問題にならないということだけは把握している
果たして目の前のキャスターはこの事実をどう捉えるか…

「くくっ…よくよく小賢しく頭が回る小娘だが…まあいいだろう、お前たちが自分の名を明かしたことに代わりはない。対価として僕の名を教えてやる。心して聞け」

「――『太歳星君』。お前たちを終わらせる者の名だ。その時が来るまで噛み締めておけ」

そう言い残すとキャスターは――『星神』太歳星君は去っていった

「やれやれ、とんでもない存在を敵に回してしまったみたいだねぇ」
「さすがにビッグネーム過ぎて驚きだけど…どの道立ち向かわなければ祟りで一方的に殺されるんだから今更よ。相手が何だろうと倒すしかないでしょ!」

『星神』『冥府の惑星』『木星の鏡像』『族滅の化身』…無数の異名を持つ凶神が敵の正体。知識があるからこそその恐ろしさを実感する蓮子
しかし相手がどれ程強大だろうが蓮子は自分の無力を嘆くような遠慮がちな人間ではない。必ずやキャスター改め『太歳星君』を打倒し、この京都に封じられた秘密を暴くと誓うのであった

3535名無しさん:2025/04/16(水) 00:40:10
>>3534
すいません、仮投下スレと間違えました
改めてそちらに投下します

3536名無しさん:2025/04/16(水) 08:08:26
>>3534
仮投下スレで許可を頂いたので改めて本投下扱いにします

3537名無しさん:2025/04/16(水) 22:06:57
レン(ピトさんは絶対に私と戦いたいがるだろうなぁ)

また狂気的で強い相手と戦うことにうんざりと落ち込みつつ、レンは気合を入れる

レン(まあピトさんとそのサーヴァントをなんとか出来そうなのは私くらいなんだ。がんばらなきゃね!)

そしてレンはこの場に居るみんなにピトフーイの説明を始めた
それは性格など大雑把なものでなく、戦闘スタイルやレンに拘ってることなど様々だ

レン「――と、ピトさんについての情報はこんな感じかな。アーチャーさんも私と一緒に戦うことになると思うから、がんばろうね!」

名護さん「ああ。そして俺が戦うサーヴァントは李書文か。まあ名高い英雄だが、俺もこれまでファンガイアという化け物と戦ってきた戦士だ。安心して任せなさい。……もっとも、ファンガイアも全員が悪いというわけじゃないがな。たとえば俺の弟子(渡のことを勝手にそう呼んでるだけ)の兄、登太牙は心を入れ替えて人間との共存を目指してる」

3538名無しさん:2025/04/16(水) 22:08:21
>>3532
夏油「クックックッ。まさか私にもまだこんな心が残ってたとはな」

自分の決断に、夏油は思わず笑ってしまう。それはまるで五条に殺される前の、あのやり取りの時のような笑い方だった。
夏油は若い術師を理由なく殺さない。殺させるつもりもない。そういう所はやはりなんなかんだ、優しかった頃と同じなのだろう。
高専時代と――
夏油傑は誰がなんと言おうが非術師(さるども)は嫌いだ。だが高専の連中は恨んでいなかった。
色々と世界の過酷さを知って、ただ心の底から笑えなくなっていただけなのだ。

そんな夏油が五条に殺される前、彼の言葉で再び心から笑えた。
思えばその時から夏油傑という人間は、少し心変わりしていたのかもしれない

夏油「私は非術師がいない世界を作る。その願いは変わらない。でも術師を虐殺しかねない相手は、放置出来ない」

――マヤや真衣が通っていた中学に訪れた時を思い出す。
真衣はあまりわからなかったが、マヤのあの昔の自分にも似た信念はよく覚えてる。
他にも、色々な若い術師が居た。彼女達を守りたいという気持ちは紛れもなく夏油の〝本心〟だ

夏油(私がこんな決断を下したのは――悟。君があの時、私を心の底から笑わせてくれたかもしれないな)

3539名無しさん:2025/04/16(水) 22:09:17
>>3526
矢車さん「もしかして殺されたんじゃないのか?」
影山「兄貴、流石にその発言は……」
カズマ「そうだぞ。アサシン兄、お前はちょっと黙ってろ」

キリト「いや……兄のアサシンが言うように、既に殺された可能性は考慮してもいいかもしれない。俺も無害な人が死ぬのは残念だけどこれは聖杯戦争だし、黒幕を探っていたなら消された可能性もある」

一護「マスターの蓮子はともかく、アサシンの方は胡散臭い奴だった。だからまだ生きてるとは思うけど、あまり頼りには出来ねぇな。俺はどうにもあいつがきな臭く感じる」

ユウキ「相変わらずセイバーは蓮子のアサシンに厳しいな〜」

カズマ「……とりあえず信用出来るかどうかは、まだわからない感じってことか」

3540名無しさん:2025/04/16(水) 22:10:11
蓮子とソリテールは帰り道、気絶から復帰したアズラエル、ディエゴと遭遇。ソリテールがアサシンで気配遮断してたからディエゴは相手がサーヴァントだと気付かなかったがソリテール自らサーヴァントだと明かした上で『お話』して太歳星君から聞いた情報を教えてたっけ
京都全体を祟るのはサーヴァントじゃないアズラエルやメアリーを危険な目に合わせるリスクがある
まあアズラエルについては内心あまりよく思ってないディエゴだが、メアリーの損失は厄介だ
必然的に二条城に向かうしかない
ついでにいつでもマスターの替えが効くようにメアリーも連れて行く。ヤマトタケルの一件で痛い目を見ているので、慢心はしない

3541名無しさん:2025/04/16(水) 22:10:48
今回の聖杯戦争、聖杯が汚染されると疑ってる組もいるけど実は汚染されてないんだよね
これが知れ渡ったらスタンスが変わる組も居そうだ
まあまずは太歳星君をどうにかしなきゃマスター達の全滅は免れないが

3542名無しさん:2025/04/16(水) 22:13:00
>>3531
京都全体を祟るという情報に蓮子は恐怖に駆られた
そこでスマホからメッセージ音が鳴り、ユウキからメッセージが届いたことを知る
蓮子はユウキに情報を伝え、一護やキリト組とカズマ組もそれを知った

カズマ「マジかよ、これ……」

影山「カズマ、兄貴。……どうする?」

矢車さん「これが本当なら聖杯戦争どころじゃないな……」

一護「もう聖杯戦争なんて関係ねぇ!この京都も、巻き込まれたマスター達も、ユウキも――俺が護る!」

ユウキ「ボクもこんな計画は阻止したいかな」

アリス「私もです。キリトはどうですか?」

キリト「もちろん、俺もだ。これが本当ならほとんどのマスターや京都の住人が殺される可能性がある」

三組の意見は一致していた
そしてそれは蓮子とソリテールとて同じだ。
蓮子はまだ死にたくないし、ソリテールとしても『お話』が愉しめなくなるのは不都合。そもそも蓮子が死ねば、自分も連動して消滅するだろう

ゆえに蓮子組も二条城に攻め入ることになった

3543名無しさん:2025/04/17(木) 04:02:18
>>3537
ファンガイアや登太牙に近い人物、という情報を聞いてアルトリアやアスナはアーチャーの素性をだいぶ絞り込めることができたんだよな
ただこれまで真名を明かさずに協力関係を築いてきたこと、キャスター討伐という大事が迫っていることから、これ以上詮索することなく共に戦う仲間として考えているようだ

3544名無しさん:2025/04/17(木) 19:59:51
夏油が二条城に向かう途中、マヤやカブキと遭遇する
そしてザンキ、アタランテ、太牙などサーヴァントがいることからマヤもマスターである可能性が高いと察した

夏油「や、マヤちゃん。君もマスターだったのか」
カブキ「夏油、てめえ!」
マヤ「夏油先生……カブキが言ってた通り、本当にマスターだったんだ。……私達を倒しに来たの?」

こちらを警戒する二人とサーヴァント達に夏油は「まあそう思われても仕方ないか」と口にして

夏油「私は呪術師は襲わないし、今はちょっと急ぎの用事があるんだ」
マヤ「急ぎの用事……?」

夏油「私は一度、やたら強いキャスターに倒されたんだけど、彼はかなりの危険人物でね。魂喰いで呪術師を殺されたくないし、旧友と過ごしてた時を思い出したから――そのキャスターにリベンジしたいと思ってる」

マヤ「えっ!?夏油先生も噂のサーヴァントを倒そうとしてたの!?」
カブキ「まさかこんな奴と同じ目的だとはなァ」

夏油「そうか。君達もキャスターを……」
マヤ「じゃあ一緒に協力しようよ!仲間は多い方がいいでしょ?」

夏油「いいよ。非術師にはあまり協力したくないけど、君達は呪術師の卵と鬼だからな」

カブキ「……複雑な心境だけどよ、たしかに仲間は多い方はいいよなァ、マヤ。でも1つ条件があるぜ。俺の音叉、返せよ」

夏油「残念だけどそれはキャスターに奪われた。まあ彼の性格上、君に返しそうだけど」

カブキ「ちっ、そうかよ」

3545名無しさん:2025/04/17(木) 20:18:47
二条城の決戦の前にシロッコと太歳星君もまた色々と準備していた
喧伝によって多くの主従に自分達の存在を知りそれらが押し寄せてくるだろう、そこから生じる経験したことのない死力の闘いになることを期待する太歳星君であったが
しかし懸念点として強者たる自分を無視して契約者であるシロッコを狙う輩が現われる事も予想、そうなればせっかく用意した狂乱の宴も不本意な幕引きで終わるという萎える展開も考えられた
そこで太歳星君は自身の下僕たる十二神将をシロッコに授けることにし、自身が戦っている間は彼には別の場所にいてもらい式神達に護衛してもらうことにした

ちなみにだが、太歳星君は霊脈を解析して術式を仕込んだため各霊地に送り込んだ式神たちをすでに呼び戻しており、ソリテールから返却された形代から式神(>>3531参照)を蘇らせているので全員が揃っている状態である
なにせサーヴァント相手に力不足な式神に霊地の防衛を任せても仕方がない、12体の総力ならば英霊相手でもある程度は対抗できるだろうと思い王将を守る駒として活用することにした

それと、太歳星君は霊地を他の主従に奪われることを問題視していなかった
霊地争奪戦は「自身の存在を認知させること」と「霊脈を調査して儀式や黒幕の情報を得つつ揺さぶりをかけること」が主目的であり、自身の霊力を強化することは二の次であった
たとえ霊地を奪われ弱体化したとしても、本気になって自分を潰そうとする英傑どもを圧倒的な力でねじ伏せることを愉しみにするような凶神なのだから、全く気にしていなかった

3546名無しさん:2025/04/17(木) 21:47:20
>>3542
あれから蓮子達はスマホでやり取りしつつユウキ達と合流した。そこで簡単な自己紹介の後、真名など蓮子達が得た太歳星君の情報を共有し、作戦を練ることにした

・太歳星君は各地の霊地を掌握して力を増している。そのまま全員で向かっても魔力の差で押し切られる可能性が高い
・よって直接二条城に乗り込んで戦闘する組と各地の太歳星君が掌握した霊地を奪還する組に分かれることにする(太歳星君は霊脈の流れによって転移できるので即霊地を奪い返されないように本拠地で太歳星君を足止めする必要がある)
・霊地攻略組は事が済んだら二条城に駆けつけ足止め組と合流。弱体化した太歳星君を撃破する

以上が大まかな作戦の流れである
真名から情報を得た蓮子達はかつて太歳星君を破った寶月夜宵という少女達がとった作戦を参考にしたのだ
最も各地の霊地を攻撃する側と守る側が今回は逆ではあるが

3547名無しさん:2025/04/18(金) 05:47:48
夜になって最初に二条城に入ったのは伊織組・レン組・美遊兄組の三組だったね
二条城前駅を降りて数分の東大手門から元離宮に入り、まずは二の丸御殿を索敵したがシロッコやピトフーイの姿はなく
続けて本丸御殿に向かうべく本丸櫓門の橋を渡る直前に、ピトフーイが弾幕を張って牽制、銃撃がすぐ止んでピトフーイが本丸の奥へ引いたところでレンと名護さんが先行して橋を駆け抜ける
その後に伊織組と美遊兄組も続いたが橋を爆破されしまいレン組と分断され、さらに膨大な霊力を重圧を露わにした太歳星君が背後から迫るのに気付いて対処せざるおえなくなった
そのためレン組はピトフーイ達を追って本丸に向かい、残りの二組は二の丸付近で太歳星君と戦う事になる

【念のため情報を付記】
・元離宮二条城には外堀と内堀があり、敷地内に入るには駅から近い東大手門の橋を渡るか、北大手門の橋を渡る必要があります
・敷地の東側には二の丸があり、西側には内堀に囲まれた本丸があります。本丸に向かうには東西にある橋を渡る必要がありますが、東側の本丸櫓門は破壊されたので出入りするに残された西門のみとなります
・ちなみにこれらは軽く調べて得た情報であり、自分でも知らない情報があるかもしれません

・なお外堀と内堀はサーヴァントでも跳躍して渡ることはできないものとする(キャスターの陣地化による影響、ということにしときましょう)
・また二条城周辺には大祭星君によって人払いの結界が張られています(※仮投下で書き忘れたので追加の記述しときます)

3548名無しさん:2025/04/18(金) 06:08:43
太牙なんだけど、本人に聖杯獲得する気はないし連携しやすくするように自分の真名やスキルや宝具をマヤやカブキに明かしてるんだよね。その後、合流して共闘が決まった夏油にも明かしてる

ザンキ「自分から性能を明かすサーヴァントなんて珍しいな」
太牙「俺の願いはマスターの舞衣を無事に帰すことだったが、彼女はもう殺された。だから俺の望みは、あの危険なキャスターを倒すことだけだ」

マヤ「太牙も師匠やカブキ――要するに鬼みたいに正義感が強いんだね!」
太牙「そんなことはない。……ただこのまま何も成し遂げられずに消滅したら舞衣や俺の弟に顔向け出来ないだけだ」

3549名無しさん:2025/04/18(金) 06:09:36
サーヴァントを失って自身に戦う力もないメアリーはディエゴどころかアズラエルにすら逆らえないの可哀想…
ただなんとかしてディエゴとアズラエルに復讐したいと怨みを募らせてたね

3550名無しさん:2025/04/18(金) 06:10:23
>>3546
太歳星君の知識があり、ある程度は戦法がわかる蓮子組は二条城に乗り込む組に真っ先に決定した
他の三組をどう割り振るか決めるわけだけど…カズマと地獄兄弟に視線が集まる

矢車さん「……今、誰か俺を笑ったか?」
カズマ「いや、この視線はそういう意味じゃないと思うぞ」

一護「なぁ、カズマは2体のサーヴァントを召喚したんだよな」

カズマ「うん」

キリト「それなら霊地を奪還する組はとりあえずカズマ達に任せたいんだけど……」

カズマ「あ、やっぱり?」

ユウキ「二人もサーヴァントがいるなら手分けして霊地を奪還出来そうだよね」

カズマ「しょうがねぇなあ。まあいきなりラスボスみたいな奴に挑むよりマシだし、俺達は霊地奪還組になってやるよ」

影山「俺達の特性が役立つ時だな、カズマ!兄貴!」

アリス「四組いるからもう一組くらいわけませんか?」

一護「じゃあ俺とユウキも霊地奪還組になるか?生身のキリトよりアバターのステータスも反映されてるユウキの方がきっと速いだろうし」

ユウキ「たしかにキリトは生身だもんね」

キリト「わかった、じゃあ俺とライダーは蓮子達と一緒にボス戦だな。霊地奪還は任せたぜ。カズマ、アサシン兄弟、ユウキ、セイバー」

3551名無しさん:2025/04/18(金) 23:48:01

他の三人が築いてくれ僅かな隙を狙って、アスナは大切な人から授かった絶剣を解き放った
十字を描くように神速の十連続突きを放ち、フィニッシュとして十字の交差点に一番強烈な十一撃目の突きを放つ
タイミングも良かったのだろう、猛威を奮う太歳星君も回避する余裕はなく11連撃全てを全身で受け止めてしまい、明らかな致命傷を受けて倒れ伏してしまった

アスナ「はぁ、はぁ…やった、のよね」

美遊兄「ッ!?危ない、避けろ!!」

アスナ「えっ」

辛くも勝利したと思ったアスナと他三人であったが、直後に背後から飛翔してきた消滅の凶星によってアスナの身体は貫かれてしまった
風穴が開き致命傷を受けてしまったアスナはその場で倒れてしまう

太歳星君「中々の剣技であった、褒美に死をくれてやろう」

アスナ「がはっ…!どう、して…!?」

身体に力が入らず、もはや消滅の運命に抗えない状況で、先程倒したはずのキャスターが肉塊に包まれつつも復活する様を目撃してしまう
この時ばかりはアスナも絶望を覚えるしかなかった


【アスナ@ソードアート・オンライン 消滅】
※この表記はアスナの脱落を確定させるものですが、実際には消滅までに少しだけ猶予がありますので、もう少しだけイベントを起こせるでしょう

※太歳星君の視肉は残り4回、という風にしときます

3552名無しさん:2025/04/19(土) 00:04:43
>>3551
(仮投下の途中からになってるよ)

3553名無しさん:2025/04/19(土) 00:11:13
(すみません、スマホからのコピペミスなので再投下します)+

>>3547
太歳星君を相手に四人は総掛かりで戦う
サーヴァントであるアルトリアやアスナは無論、対英霊やそれに近いものに心得のある宮本伊織・美遊兄も攻撃に加わっていた

太歳星君「くくっ、面白い。契約者自らも僕に挑みかかってくるなんて、これは想定外だ」

対して太歳星君は彼らの奮闘を前菜程度に捉えつつ、今までとは違い相手を殺す気で応戦する
さすがにマスターを殺すと本懐である英霊との死闘が損なわれてしまうので幾らか手心を加えているが、せっかくの宴なのだから状況次第ではマスターを殺めるだろう
よって太歳星君は常人にとって即死級となる攻撃を躊躇わずに行うが、それらを伊織と美遊兄は紙一重で躱し・防ぎつつ、さらには危険をものともせ果敢に攻め入っていた
そして彼らの従者も彼らをサポートしつつ彼らよりも前に出て太歳星君に猛攻を仕掛ける
しかし、4人に襲われても縦横無尽に動き回り、厄介な消滅の凶星による攻撃もあって太歳星君に大きな一撃を与えるには至らず、逆に彼ら彼女らの方が徐々に消耗し始めていた

アスナ(強さの次元が違いすぎる!このまま戦い続けるのもキツい!早く、なんとかしなくちゃ!)

戦闘に集中しながらも中、アスナは焦燥に駆られる
圧倒的な強さ、重圧、神威は今までに経験したどれよりも凄まじく、足が竦む感覚に襲われそうになる
なにせ彼女の本質はごく普通の高校生なのだ、VRMMOにて数々の事件に巻き込まれつつも戦ってきた数々の強敵とは何もかも違う、架空の存在ではなく現実に目の前にいる神を相手にしているのだから

――何故自分がサーヴァントとして召喚されたのか、この聖杯戦争中に何度も考えたことがある
英霊や偉人として讃えられた過去の人物が仮初めの肉体を得て召喚者に応じて現界するというが、アスナ自身はそれに足り得る存在という風に考えたことはなかった
仮にUWの世界に入る際に使用したアバター・創世神ステイシアを基にした霊基であれば、UWの騎士たちや人民からの信仰心もあり英雄として相応しかったかもしれない
しかし此度の聖杯戦争では英雄たる逸話など殆どないALO時におけるウンディーネ姿で召喚されてしまった。しかもクラスがバーサーカーというのも微妙に納得しがたい
それでいて人を傷付けてまで何かを為すことを考えない性格な彼女が分不相応にも闘争と欲望の殺し合いに参加させられているという齟齬もあり、この不可思議な状況に馴染めないアスナは常に悩み苛まされていた



それでも

キャスターという脅威を野放しにしては京都に厄災が降り注ぐ

それだけは阻止しなければという想いを胸に己を奮い立たせて剣を握り締めていた



アスナ(今の私にできること……それを、全力でやってみせる!)


アスナ「たあぁぁ!! 『継承せし十字架(マザーズ・ロザリオ)』!」


他の三人が築いてくれ僅かな隙を狙って、アスナは大切な人から授かった絶剣を解き放った
十字を描くように神速の十連続突きを放ち、フィニッシュとして十字の交差点に一番強烈な十一撃目の突きを放つ
タイミングも良かったのだろう、猛威を奮う太歳星君も回避する余裕はなく11連撃全てを全身で受け止めてしまい、明らかな致命傷を受けて倒れ伏してしまった

アスナ「はぁ、はぁ…やった、のよね」

美遊兄「ッ!?危ない、避けろ!!」

アスナ「えっ」

辛くも勝利したと思ったアスナと他三人であったが、直後に背後から飛翔してきた消滅の凶星によってアスナの身体は貫かれてしまった
風穴が開き致命傷を受けてしまったアスナはその場で倒れてしまう

太歳星君「中々の剣技であった、褒美に死をくれてやろう」

アスナ「がはっ…!どう、して…!?」

身体に力が入らず、もはや消滅の運命に抗えない状況で、先程倒したはずのキャスターが肉塊に包まれつつも復活する様を目撃してしまう
この時ばかりはアスナも絶望を覚えるしかなかった


【アスナ@ソードアート・オンライン 消滅】
※この表記はアスナの脱落を確定させるものですが、実際には消滅までに少しだけ猶予がありますので、もう少しだけイベントを起こせるでしょう

※太歳星君の視肉は残り4回、という風にしときます

3554名無しさん:2025/04/19(土) 01:20:17
>>3550
蓮子「オッケー、話がまとまったわね。それじゃあ霊地攻略班はこの場所に向かって待機してほしいの。私達が戦闘に入ったらスマホで合図を出すから霊地の奪還をお願いするわ」

役割分担が済んだことを確認した蓮子は、ユウキとカズマに二条城を中心に五芒星が描かれた地図を手渡した
秘封倶楽部の活動で京都の主要な霊地を知っていた蓮子(蓮子の時代においても霊地の場所は大して変わらなかった)は魔力探知で霊脈の流れを読めるソリテールと協力して太歳星君が支配下においているであろう霊地の大まかな位置を割り出しておいたのだ

ユウキ「ありがとう蓮子!」

カズマ「サンキュー!…今更なんだけどこんな回りくどいことをせず、皆でその太歳星君とかいう奴を袋叩きにするんじゃだめなのか?神話には詳しくないけどこんなにサーヴァントがいるし、小学生の女の子に負けた奴なんだろ?」

ユウキ「ボクも今一ピンとこないけどそんなにヤバい神様なの?ボク達以外の参加者も敵に回してるみたいだし全員で戦えば何とかならないかな」

神話に疎いカズマやユウキから今回の作戦について疑問が上がる。いかに神霊相手とはいえ、戦力分散のリスクを犯してまで弱体化を狙う必要がある程の強さなのだろうか?

蓮子「はっきり言って滅茶苦茶ヤバいわ。古くから信仰されてて道教や陰陽道における祟り神だったり守護神だったり色んな面があるけど、『太歳頭上動土』……みだりに関わることが身の程知らずを意味するくらいには危険な神格よ」

ソリテール「逸話からその太歳星君を負かした少女とやらも万全の準備に加えて強力な霊を複数使役した上でも紙一重の勝利だったみたいね。いやあ、ぜひ直接会ってお話したかった所だけど残念残念」

ユウキ「へぇ〜、オカルトサークルやってるだけあって詳しいね」

カズマ「アクアより厄介な神っているんだな…」

蓮子達から太歳星君の脅威を教えられ、改めて気を引き締めるユウキとカズマ
さらに今の状況についてソリテールが軽く補足する

ソリテール「付け加えて言うなら集まった主従が全員味方とは限らないわよ?私達があった狐耳のキャスターのマスターは好戦的だったし、途中で遭遇したライダー達も実に貪欲な素晴らしい眼をしてたわ。ふふっ、彼らも集まるなら後ろから刺されないように注意しないとね」

一護「一番怪しいお前が言うなっての。…まあ他の連中を当てにするのは止めたほうがいいと思うぜ。共通の敵がいなくなればこっちが狙われてもおかしくねえ」

蓮子「強力な陰陽術も使えるみたいだし、弱体化させてもアサシンとライダーだけで撃破するのは難しいと思うの。こっちも頑張るけど出来るだけ早く戻ってきてね」

ユウキ「勿論!」

カズマ「任せとけって!」

キリト「なあ、ちょっといいか?」

作戦の流れと現状について納得したユウキとカズマ
二人を見たキリトは、今度は自身の疑問を口にした

キリト「思ったんだが、仮に俺達が太歳星君に勝てそうでも奴が自棄を起こして祟りを発動したら為す術がないんじゃないのか?」

蓮子「あー、その心配はないと思うわ。あの神様と話したのはちょっとの間だけどそんなことするような感じじゃなかったし」

アリス「真名から得た情報ですが、太歳星君――厳密には分霊ですが、どうやら敗北寸前の状態でも最後まで真っ向勝負に臨んでいたようです。仮に呪いを発動させるとすれば目に見えて立ち向かう者がいなくなった時かと」

キリト「成る程な…」

最後の懸念点――太歳星君が形振り構わなくなるという可能性がほぼないことを確認できたキリトはメンバーを一通り見回し、話をまとめた

キリト「よし、少しの間休息して全員体調を万全に整えたら各自作戦の場所に出発しよう!」

3555名無しさん:2025/04/19(土) 04:52:43
>>3553
美遊兄「バーサーカー……!大丈夫……じゃないよな」

美遊兄はアスナが致命傷を受けた瞬間を目撃して、彼女の先が長くないことを悟った
アスナは自分と同じく、大切な相手を幸せにするために聖杯戦争を勝ち抜くと決意した仲間だ。
根が善良な美遊兄は、この時ばかりはサーヴァントを失うという事実より似たような願いを持ち、共に戦い抜いてきた仲間が死ぬことが辛かった

それはまるで桜を殺された時のように――

アスナ「ごめんね……士郎くん……。ユウキ……」

アスナの頬を涙が伝う。
絶望感と同時に去来したのは悔しさだった。

ユウキの病気を治してあげたかったから。
ユウキを長生きさせたかったから。
ユウキを幸せにしたかったから。

だというのに、自分が脱落することで願いは叶わなくなる。
大切なユウキを、救えなくなる。

それが悔しくて、辛くて、アスナは涙を流しながら歯噛みした

美遊兄「謝らなくていい!それよりお前とユウキが……!」

同じ願いを持つからこそ美遊兄には辛さがよくわかる、アスナの悔し涙。
しかしマスターである彼でも、もはやアスナはどうしようも出来る

美遊兄「令呪をもって命じる!バーサーカーを治療してくれ!」

そんなこと無意味だとわかってるのに、令呪を消費して。
しかしそのおかげでアスナの寿命はほんの僅かに延びた

アスナにとって大切な男が。
黒の剣士が辿り着くまで、アスナを存命させた。

3556名無しさん:2025/04/19(土) 04:54:04
アスナを消える瞬間を、二人は看取った。

キリト「アスナ……。アスナぁぁぁああ!!」

アスナのために今まで我慢していた涙が、キリトから溢れ出す
美遊兄は太歳星君に対して怒りがわくが抑え込み――

美遊兄「なぁ。お前、たぶんアスナの友達なんだろ?それなら今するべきことは――」
キリト「ああ、わかってる――」

キリト「――太歳星君!お前を倒す!」

嘆いた時間はもう要らない
限界の壁を今すぐ壊して――


ちなみにアスナが消滅し、キリトと美遊兄が対話してる間、アルトリアと伊織、ソリテール、アリスが太歳星君の相手を引き受けていた

3557名無しさん:2025/04/19(土) 04:58:39
>>3556
(コピペミスしたから貼り直し)

>>3555
キリト組と蓮子組が太歳星君と、彼と戦う他の主従。そして死にかけのサーヴァントを発見
瞬間――キリトは駆け出した

キリト「アスナ!?」
アスナ「あ……キリトくん。キリトくんも、参加してたんだね……」

キリト「アスナ、その傷はどうしたんだ!?」

美遊兄「アスナは……あいつの致命傷を受けた。この傷は、令呪でも治らない!」

美遊兄が悔しそうな表情でキリトに告げる。

キリト「そんな……アスナが……」
アスナ「士郎くんの言う通りだよ。私はサーヴァントとして召喚されて士郎くんやユウキのために戦ったけど……力不足だった……」

美遊兄「アスナは、ユウキっていう女の子を守るために聖杯を手に入れようとしてたんだ。たった一人の女の子を救うために……!」

キリト「!」

その言葉を聞いた瞬間、キリトに考えが過ぎる。
アスナはもう消滅を逃れられない。それはキリトにとってすごく辛くて、悔しくて、悲しくて、今すぐにでも嘆きたくなって――でも、そんなことより伝えなきゃならないことがある。

キリト「ユウキは生き返ったよ、アスナ。そしてこの聖杯戦争にマスターとして呼ばれてる」
アスナ「え!?ユウキが……!?」

目を見開き、驚くアスナ。
キリトが嘘を吐くとは思えず――瞳から悔し涙とは別の雫が零れ落ちた

アスナ「良かった……。ユウキは、私が願いを叶えなくても生きてるんだね……」

それは嬉し涙。
アスナの願いはある意味、今この瞬間に叶った

アスナ「ねえ、キリトくん――」
キリト「……なんだ?アスナ」
アスナ「ユウキを託しても、いいかな――?」

キリト「ああ。当たり前だ!」

キリトの力強い言葉にアスナは安堵して。

美遊兄「アスナ。俺も出来る限り、ユウキを守ってみせるよ」

この聖杯戦争は孤独じゃなかった。
いつも常にアスナが居た。共に戦う仲間が居た。
だからいつの間にか――美遊兄はアスナを大切な仲間だと思っていた。

ゆえに美遊兄は。衛宮士郎は、アスナの願いを引き継いでユウキを守ると決意する

アスナ「士郎くんまで……。ありがとう……」

アスナの身体が光に包まれてゆく。
衛宮士郎と桐ヶ谷和人はただそれを見守るしか出来なかったが――

アスナ「私……幸せだなぁ……」

アスナを消える瞬間を、二人は看取った。

キリト「アスナ……。アスナぁぁぁああ!!」

アスナのために今まで我慢していた涙が、キリトから溢れ出す
美遊兄は太歳星君に対して怒りがわくが抑え込み――

美遊兄「なぁ。お前、たぶんアスナの友達なんだろ?それなら今するべきことは――」
キリト「ああ、わかってる――」

キリト「――太歳星君!お前を倒す!」

嘆いた時間はもう要らない
限界の壁を今すぐ壊して――


ちなみにアスナが消滅し、キリトと美遊兄が対話してる間、アルトリアと伊織、ソリテール、アリスが太歳星君の相手を引き受けていた

3558名無しさん:2025/04/19(土) 22:45:26
何気なくメアリーを引き連れてるディエゴだけどアズラエルからしたらサーヴァントを失い戦力として期待出来るような技能もないメアリーはもう無価値なんだよね
だからなんでこんなのをいつまでも引き連れてるのか不審に思ってる
アズラエルはディエゴを信用してない。スキルの内容的にも明らかにヤバいサーヴァントだからだ。念のためにメアリーを処分するべきか?と思考する

3559名無しさん:2025/04/19(土) 22:46:24
>>3547
レン「ピトさん、こんな争いやめようよ!これはGGOじゃなくてリアルなんだよ!?」

ピトフーイ「何言ってるの?レンちゃん。レンちゃんなら私がこんなお祭りやめないこと知ってるでしょ!?」

レン「あー、もう!やっぱり前のピトさんだ!」

ピトフーイ「私を止めたいなら殺すしかないよ?殺さなきゃ暴れるのやめてあげないからね!」

レン「やっぱり前のピトさんはめんどくさいなぁ、もう!」

レン(でもピトさん相手に手を抜いたら絶対殺されるし、本気でいくしかないよね!)

聖杯戦争だというのにサーヴァント挟まずマスター同士でガチンコ勝負を始める二人
まあこの二人だもんなぁ

一方、名護さんと李書文も対峙する

『レ・ジ・ィ』

名護さん「変身!」

『フィ・ス・ト・オ・ン』

即座にイクサ バーストモードに変身する名護さん

名護さん「李書文!何故あんな危険なキャスターと手を組んでるのかはわからないが――その命、神に返しなさい!」

名護さんのスキル、イクサ、爆現が李書文に畏怖や警戒心を呼ぶ起こされるが――だからこそ李書文は名護さんを強者だと感じ取って笑った
そして名護さんと李書文がぶつかり合う

レン(名護さんやみんなもがんばってるんだ!私も負けられない!)

3560名無しさん:2025/04/19(土) 23:25:36
>>3355>>3357の最中の話

アルトリア「バーサーカー!シロウ!!」

アスナが致命傷を受け、彼女に駆け寄る美遊兄――衛宮士郎。
それを見たアルトリアは、たとえ自分の知る衛宮士郎でなくとも彼の根底はやはり〝衛宮士郎〟なのだと理解すると同時に、心配して叫び声をあげる

しかしその隙を逃す太歳星君ではなく、容赦ない攻撃がアルトリアを襲い、アルトリアが吹っ飛ぶ

アルトリア「ぐっ……!なんという威力だ……!」

ただの一撃。
しかしそれはとても重い一撃だった

しかしアルトリアは。
セイバーは即座に体勢を立て直し、剣を構えた

チラリと士郎の方を見ると、なにやら会話しているようだ。
過去に冬木の聖杯戦争に参加したことがあり、サーヴァントであるにも関わらず人間のように士郎から扱われたセイバーは、戦場で会話する彼を叱咤はしない。

その優しさが衛宮士郎の長所だと知っているからだ。

アルトリア(今、シロウを狙われたら危険だ。ここは私が注意を引き付けるしかない!それに蘇生も無限に出来るわけじゃないはず――)

ゆえにセイバーは、太歳星君に目掛けて宝具を使う

アルトリア「約束された勝利の剣(エクスカリバー)!!」

3561名無しさん:2025/04/19(土) 23:26:24
一護「行くぜ、ユウキ!」
ユウキ「え?なんで急に抱えるの!?」

一護はいきなりユウキを抱える

一護「この方が――速いからだよ!」

他の主従と居る時は少しでも技術を秘匿するために〝ユウキがアバターだから〟と口にした一護だが実はもっと別の理由がある

ユウキ「わわ!?」

急に凄まじい速度で移動する一護。
――瞬歩。死神ならば基本中の基本な技術だ。

一護「振り落とされないようにしっかり捕まってろよ、ユウキ!」
ユウキ「うん!やっぱりセイバーってすごいや!」

3562名無しさん:2025/04/19(土) 23:27:14
地獄兄弟は手分けして霊地を奪取することになった

矢車さん「どっちがカズマに同行する?相棒」
影山「そこはマスターのカズマに任せないか?兄貴」
矢車さん「たしかにそれでいいな」

ということでカズマは矢車さんか影山、どっちに同行するか決めることになった

カズマ「弟で」

即決だった

影山「随分と速い回答だな、カズマ。兄貴じゃなくて俺を選んだ理由でもあるのか?」

カズマ「いやだって兄の方はネガティブだし俺に悪影響だろ。逆に弟は意外と正義感とかあるし頼りになる」

矢車さん「……そうか」
影山「大丈夫だよ、兄貴!兄貴の良さは俺がよく知ってるからさ!」

ちょっとガッカリする矢車さんとそれをフォローする影山であった

3563名無しさん:2025/04/19(土) 23:27:52
ちなみに手分けして霊地奪取することになった地獄兄弟だけど、適当なタイミングで合流するらしい
二人揃ってこそ真価を発揮するスキルもあるから二条城に向かう際はちゃんとカズマと地獄兄弟の三人で向かうことにしたのだ

3564名無しさん:2025/04/20(日) 03:09:09
>>3547

幾つもの熱線が交差する、様々な物体が弾け飛ぶ
相手の命を削る弾丸が身体を掠める度にレンはヒヤヒヤしながら己を奮い立たせ、ピトフーイはゾクゾクしながら高揚する
銃撃戦を繰り広げる二人は物陰に隠れつつ相手を狙おうとするが、互いに熟練のGGOプレイヤーであるためそう易々と仕留められなかった

レン「ピトさん攻撃えげつなさ過ぎ!どんだけ火力持ってんの!?」

ピトフーイ「それはこっちの台詞!それも回避して突然奇襲してくる狂人に言われたくないわね!」

とにかく撃ち合い、撃ち合い、撃ち合い……どれだけの時間が経っただろうか
激しい銃撃戦の末に弾を撃ち尽くした上に不意に接近してしまった二人は、ナイフを手に取り近接戦で相手を仕留めようとする
何度も刃で切り結ぶ最中、双方が一旦距離を開けた後にレンが最大スピードかつフェイントを交えてピトフーイに急接近し、相手の懐に入ってナイフを突き刺そうする
だが、レンが間合いに入る前にピトフーイが自分の得物をレンに向けて放り投げてきた、それも投擲ではなく放物線を描くように緩やかな動作で
意表を突かれたレンは一瞬だけ逡巡し、投げられたナイフを軽く切り払い

ピトフーイ「こうだ!」

レン「がっ!!?」

その直後、レンは強い衝撃を受けて後ろに吹っ飛んでしまった
この時、ピトフーイは八極拳による強烈な一撃をレンの小さな身体に放っていたのだ
数日前から李書文の教えを少し受けつつ鍛錬し続けたピトフーイは、まだ拙さが残るものの八極拳の基礎を習得しこの実戦にて活用してみたのだった
これによりレンは呼吸困難に陥り、身体へのダメージもあってすぐに動く事ができなかった
ただしピトフーイも無事ではなかった、あの一瞬の交差にてレンはピトフーイの身体にナイフを突き刺していたのだった
VRMMOでは感じることがない激痛にピトフーイは顔を顰めつつ、刺さったナイフを抜き取ってゆっくりとレンに近付く

ピトフーイ「やっぱりレンちゃんは侮れないね……だから、これで終わりにしてあげる」

レン「ピト、さ」

そしてピトフーイは手に持ったナイフを振り下ろし、身動きできずに口を開いたレンの中へ刃を突き立てたのであった


――余談だが、雌雄を決したのは双方の意識の差にあったのかもしれない
レンはほぼリアルに近いこの京都において殺人を忌避し、ピトフーイを無力化するために傷つけることはしても命を奪うつもりはなかった
加えて環境の違いもあり戦闘中において発露する攻撃性も薄らいでいたのだろう
対してピトフーイは聖杯戦争というデスゲームを肯定し、戦いの末に聖杯戦争の参加者を殺すことも厭わなかった
人を殺める覚悟の違いがあるがゆえに、GGOとは違った結末を迎えるのであった

【レン@ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン(アニメ版) 死亡】

3565名無しさん:2025/04/20(日) 04:18:47
>>3560
眩い光が夜の闇を引き裂く
太歳星君に向けて放たれた膨大な魔力は対象物の背後にあった二の丸本殿すら飲み込み、射線上にあった全てを消滅させた
オーバーキルされてしまった太歳星君は視肉を全て消費して更地の中から復活を遂げるが、もうこれで後がなくなった

「…くくく、あはははは!星の内海にて鍛えられた神造兵装!その輝きをこの身で受けようとは!」

「面白い…!もっと僕を楽しませろ、アーサー・ペンドラゴン!それにソリテールや神に挑もうとする英傑達よ!」

「まとめてかかってこい!ここからは一撃も食らわん、技術戦を見せてやろう……!」

※視肉を全て消費しました。ここからは陰陽術を解放し、さらに『族滅の化身』となって戦う可能性があります

3566名無しさん:2025/04/20(日) 04:19:54
>>3564
名護さん「レンくん!!」

レンの死に、名護さんが叫び声をあげる
彼女は自分が元の世界に戻そうとしてたマスターだ。
そしてピトフーイと仲が良いとも聞いていた

レン『名護さん。私、絶対にピトさんを止めるよ。こんな殺し合いは絶対に間違ってるから!』

――ピトフーイに挑む前にレンはそう口にしていた。
彼女はピトフーイのことを想っていたし、聖杯戦争に否定的だった。
そんな少女が、命を落とした。

ピトフーイとレンは仲が良いと聞いていたのに――ピトフーイは容赦なくレンを殺した。

そして名護さんは正義感が非常に強い。それゆえに父親を自殺に追い込んだこともある(キバ本編でそういう描写はないが、そういう設定がある)

今の名護さんは音也から遊び心を教わり、そういう危険思想ではなくなったが――ピトフーイがレンを殺したという事実が。
殺人鬼が善良な少女を殺したということが――名護さんの正義感を熱く滾らせる

名護さん「ピトフーイ、李書文!貴様らだけは、許さん!」

――瞬間、名護さんはライジングイクサになった。
いきなり目の前のサーヴァントの姿が変わり、李書文は笑い――ライジングイクサはイクサカリバーで猛攻を仕掛ける。

こういう時の名護さんは、異様に強い。それこそ格上の敵――ビショップを殺したように。

凄まじい覇気で攻撃を仕掛ける名護さんに李書文は押され気味になり――しかし眼前の強者に口角を上げると同時にその勢いに吹っ飛ばされる。
すぐに起き上がる李書文。

――だが次の瞬間、ライジングイクサは急にバックステップした

名護さん「ピトフーイ!」

レンによってナイフが刺さり、出血多量で意識が朦朧とするピトフーイ。
そんな彼女の眼前にライジングイクサがやってきた。

ピトフーイ「レンちゃんが死んだ後はサーヴァントか!そういうのもいいわね!本当は私がやり合いたいところだけど――」

――いきなりサーヴァントが自分を狙ってきた。絶体絶命の状況だ。
されどもピトフーイは笑う。彼女は狂人であるがゆえに。
ここで死ぬならば、本望。
しかし残念ながらサーヴァントには現代兵器が通用しない。
眼前の相手と全力でやり合えないことに落胆しつつ、この状況を打開する策は既に思い付く。

名護さん「魑魅魍魎跋扈するこの地獄変……俺がここにいる。――ピトフーイ!その命、神に返しなさい!」

名護さんがマスター狙いだと理解した李書文が走る。おそらく間に合わないが。
しかし令呪を使えば瞬時にワープ出来るだろう。きっとそれをピトフーイも理解してるはずだ。

ピトフーイ「令呪をもって――」
名護さん「――天魔覆滅!」

――イクサカリバーがピトフーイの身体を斬り裂いた。
ピトフーイは令呪で李書文を呼び寄せる算段だったが、至近距離の名護さんが令呪で命令を言い終えるよりも早く行動したのだ

ピトフーイ「か、は!流石は……レンちゃんのサーヴァントね……」

その言葉を最期にピトフーイは命を落とし、マスターを失い単独行動スキルも持たない李書文も消滅する。

ピトフーイは最期の瞬間まで満足気だったが、李書文は決着をつけられなかったことを惜しむような表情で。

名護さん「……すまない、レンくん。だがピトフーイという殺人鬼を止めるには、これしか手段がなかった」

――この決着は、ピトフーイと名護さんの性格が招いた結果だ。
名護さんは悪人を決して許さない。殺人鬼ならば尚更だ。
レンがピトフーイを止めていたら。ピトフーイが止まっていたら結果はまた違っただろう。
しかしレンが殺害された瞬間、名護さんの正義感と怒りが爆発。
正々堂々とした戦いから、殺人鬼を断罪するための戦に変化した。

――相手が殺人鬼ならば、マスターだろうと容赦なく殺す。
レンが止められなかった分まで。
レンはきっとこの結果を不満に思うだろうが……名護さんはピトフーイを許せなかった。

ゆえにマスター狙いという戦法を行ったのだ
しかしピトフーイに悔いはない。むしろこういう戦いを望んでいたのだから。

……ピトフーイという狂人に召喚された李書文はある意味、運が悪かったのかもしれない。
気の合う相手ではあったが、彼女の性格がこんな結果を招いたのだから。

【ピトフーイ@ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン(アニメ版) 死亡】
【李書文@Fate/Grand Order 消滅】

3567名無しさん:2025/04/20(日) 04:24:37
>>3558
自己利益と保身のために今の契約者を蔑ろにしてイニシアチブとり続けたディエゴにツケが回ってきた
本来であればマスターと交流し相互理解を深めることで意識の違いから生まれる齟齬を埋めるべきところをこの主従は行わなかったがゆえに、アズラエルの不信感を募らせてしまった
だから二条城を目前にした段階で戦いの気配を感じて様子見し始めたディエゴの背後にいて、アズラエルは片手を掲げて呪言を発した

アズラエル「令呪で命じる、嘘偽りなく僕の質問に答えその真意を教えろ、ライダー」

ディエゴ「なにっ!!」

不意打ちを食らってしまったディエゴは一瞬固まってしまい、すかさずメアリーをここまで連れてきた理由をアズラエルに問われてしまい、令呪の強制力もあり今まで隠してきた本心を語ってしまった

3568名無しさん:2025/04/20(日) 09:39:29
>>3567
ちなみにこの時、アズラエルはもう片方の手に銃を構えてたんだよね
ディエゴの回答次第ではメアリーの処分を考慮していたから
そしてディエゴの本心を知ったアズラエルはぶちギレてメアリーへ発砲
メアリーは最後の力を振り絞り、憎悪を爆発させて隠し持っていたパレットナイフでアズラエルを突き刺すが、それが限界でこの世を去った……

しかしアズラエルはまだ生きている。
息絶え絶えだったメアリーが正確に彼の胸や心臓、頭を狙えるはずもなく……パレットナイフによる一撃は彼の左脚に刺さったからだ。
激痛が走り絶叫するアズラエルだが、ただそれだけ。
今後の行動に支障をきたす可能性はあるがディエゴの肩を借りれば歩けるし、そもそもアズラエルは別に彼自身が強いというわけでもない。

……結局、この段階ではメアリーの復讐は失敗に終わったのだ。もしかしたら今後それが原因でアズラエルが痛い目を見るかもしれないが、それは現段階ではわからず。
しかし突き刺した時には既に意識が朦朧としていたメアリーは彼を殺せたと錯覚して多少は復讐心を満たせたのが、ある意味救いである。

そしてアズラエルの行動に苛立つディエゴだが、令呪がまだあり、メアリーという替えのマスターを失った以上、彼を裏切ることは出来ない
そしてディエゴがどれだけ危険なサーヴァントか改めて知ったアズラエルはディエゴ同様、彼に対して苛立ちを募らせるが……サーヴァントを失いたくないので自害はさせず我慢する

そしてディエゴに不審感を募らせたアズラエルは更に令呪を使用して、ディエゴに自分に従うように命令した
これでディエゴはもう何があっても、彼に従う他ない

アズラエルはディエゴに肩を借りながらも、二条城へ入った

【メアリー@Ib 死亡】

※アズラエルが令呪を使用しました。残り1画です

3569名無しさん:2025/04/20(日) 09:43:16
(伊織がどういう対応をしたかどうかは他の人に任せます)

>>3565
アルトリア「おそらくキャスターはこれから本気を出してきます!イオリとシロウは後ろに下がってください!」

美遊兄「俺にアスナの仇を討たせるなっていうことか!?セイバー!」

アルトリア「冷静になってください、シロウ!あなたはマスターの中では確かに強いかもしれませんが、キャスターはサーヴァントの中でも特別強い相手だ!それが本気を出したら、もうサーヴァント以外が戦うのは危険です!」

美遊兄「だが……!」

アルトリア「先程の話、少し聞こえましたよ。ユウキという存在を守るとあなたは言ったはずです!ならば無謀なことはやめてください!」

美遊兄「くっ……!わかった……!」

美遊兄は悔しそうな声を出しながらも戦闘をやめて、下がった。
そんな美遊兄にキリトが声を掛ける

キリト「お前の悔しさは、俺にもわかる。俺も戦って、アスナの仇を取りたい……!でもあそこはもう、サーヴァント以外が介入出来る戦場じゃないんだ!」

キリトは美遊兄同様、悔しさで拳を握り締める。
SAOの英雄といえども、今は戦いを見ていることしか出来ない。
大切な存在であるアスナを失ったのにアリス達に託すしか出来ない。

3570名無しさん:2025/04/20(日) 11:27:08
太歳星君はソリテールに呪縛呪を使い、彼女の動きを封じる
数多のメンバーから彼女を選んだことには理由がある。

まず、マスター達は論外だ。彼らが戦うのは面白いが当然サーヴァント達には劣るし、優先順位は落ちる
ゆえに必然的にサーヴァントの中から選ぶことになるが、呪縛呪の対象は対魔力を持たない相手が好ましい
そしてこの中で対魔力を持たないのはアサシンであるソリテールのみ

ソリテールのことは以前会話した時点で興味があったし、彼女を試す意味でも使った

ソリテール「え……?」

いきなり肉体が動かなくなったことに流石のソリテールも動揺する

そして動けなくなったソリテールに消滅の凶星を使い、掌に凶星を配置して掌打と一緒に凶星も叩き込む

致命傷という程じゃないが、いきなり大きなダメージを受けたソリテールに蓮子は動揺した

3571代理投下:2025/04/20(日) 12:09:07
>>3569
アズラエルの発砲音を近くにいたカブキ達がきいていたんだよね

3572名無しさん:2025/04/20(日) 12:24:03
>>3570
「ん? ああそうか、霊地の奪取か。力が少し落ちてしまっていたな」

魔力の防壁により致命傷を避けたソリテールの様子を見て自身の弱体化に気付き、同時に各地の霊地が奪われ始めてるのを感じた太歳星君
おそらく別行動で動いていた主従だろう、自身の真名からあの戦いを参考にしたとでもいったところだろうか。
そんなことを考えながら彼は令呪の存在を思い出した。

(このままでも構わないが、せっかくあるものを使わんのも癪だ。一つ切らせるか)

『シロッコ、令呪一画で凶星の精度を上げろ。ここからさらに縛りを外すぞ』

視界共有で戦いを見ていたシロッコは太歳星君から指示を受ける
興が乗り始めた太歳星君がここからさらにギアを上げ、更に戦いが激しくなることをシロッコは察する

『第3の宝具はまだ使わないのかね?』

『アレは僕の身体が削られてからだ、まだ早い』

『よかろう、令呪を以て命ずる。神の御業、存分に見せるがいい』

令呪により太歳星君の消滅の凶星が先ほどより圧縮速度が増していく。
さらに縛っていた陰陽術を解放し、存思と手印で自身にバフをかける。

「どうやら霊地が取られたらしいな、まあこの程度は織り込み済みだ。気張れよ、ここからはタダでは済まんからな」

3573名無しさん:2025/04/20(日) 16:59:22
>>3572

「ふうん、令呪まで使ったのね。もう"これ"で防ぐのは無理かしら」 

自身の身体を――正確には身に纏う魔力の防壁を撫でながら呟くソリテール。衣類はズタズタになり出血しながらも、貼り付けたような笑みは変わらない

「真っ先に狙われるなんて何か恨みを買うようなことでもしたかしら?」

わざとらしく肩を竦めながら苦笑するソリテールに太歳星君も嗤いながら返した

「何、霊地の礼をしてやったまでだ。お前達の入れ知恵だろう?」

「さて何のことやら」

「それにお前も騎士王と同じく楽しめそうだ。この地に集ったサーヴァントの中で最も血の匂いが濃いしな」

「あら、それは見込み違いね。私は人間の研究が好きなだけの『平和主義者』なのに」

「ならもう少し上手く魂に染み付いた血の匂いを隠すことだな。分かる奴にはすぐ分かるぞ!」

言うや否や再びソリテールに襲いかかる太歳星君。周囲には令呪により輝きを強めた消滅の凶星を星座の如く展開している

「『流星群』」

太歳星君の号令とともに無数の凶星が弾幕となり、ソリテールに襲いかかった。ソリテールもまた剣の弾幕で対抗するが、尽く打ち負け砕け散る。高速で飛行し弾幕を回避するが避けきれなかった一発がソリテールの顔面に迫った

「ふふっ、危ない危ない」

衝突音が響くが、ソリテールは手から血を流しながらも無事。彼女の身を護ったのは手に纏わせた超高密度の魔力の盾だ。普段戦闘時に全身に纏っている魔力の防壁と異なりその都度手動で防御する必要があるが、その防御力は折り紙付き。かつて戦ったフリーレン達ですらこの護りの上からソリテールにダメージを与えることが出来なかった
ソリテールとて魔王軍最強の一角と同格の実力者。凶神相手とて易々と斃されるつもりはない

「やるものだなソリテール!だがこれでも己を護りきれるか?」

如何に強力な防護であろうと"手動"による防御、ソリテール自身の身動きが取れなければ発動できない
太歳星君は再び『呪縛呪』をソリテールにかけ動きを封じ、同時に接近。先のように凶星を叩き込まんとする

「させるかッ!」

しかし、間一髪の所でソリテールは呪縛から脱した。アルトリアが跳躍し横合いから太歳星君を切りつけたのである
陰陽術が誇る護身法『六壬神課』による予知で斬撃で回避する太歳星君だが、護身法は一度に使える術は一つのみ。故にソリテールの束縛を解除せざるを得なかった

「我々がいる事を忘れるな!」

アルトリアとアリス、二人の女騎士が並び立つ
何とか消滅の危機を免れたソリテールに小声でアルトリアが耳打ちした

「……アサシン、あの時の狼藉について敢えて今は問うまい。だが、あの凶神を滅ぼしたら覚悟しておけ」

「これまた何のことやらさっぱりだけど、どうぞご自由に。最もお互い生きてたらだけどね」

アルトリアはソリテールの攻撃方法からこの聖杯戦争の序盤に不意打ちで攻撃を仕掛けてきたサーヴァントの正体が彼女であることを看破していた
本音を言えばそんな者と肩を並べて共闘などしたくはないが、今は四の五の言ってられない
太歳星君を前に内輪揉めなどしていたら瞬く間に全滅するからだ

一方でマスター達もまた、己がすべきことを模索する。戦う力を持ったものもいるが既に戦闘は自分達が直接介入できる領域を超えている
――ならば、マスターとしてサーヴァントにしてやれることは一つだけ

お互いの顔を見合わせ、マスター達は頷き合った

「「「令呪を持って命ずる」」」

3574名無しさん:2025/04/20(日) 17:02:48
>>3573(途中で切れてしまったので残りを投下)

「勝利しろ、セイバー!!」
「太歳星君を討て、ライダー!!」
「全力で神様を倒して、アサシン!!」

伊織、キリト、蓮子三者の令呪が一斉に輝き、各々のサーヴァントに活力を与える。太歳星君は霊地を失い、互いに令呪を一画使用。これでサーヴァントの条件は五分である
さらに激しさを増す死合いに太歳星君は口が裂けんばかりの笑みを浮かべた

「さあ来い!僕を失望させてくれるなよ!!」

3575名無しさん:2025/04/20(日) 20:13:58
(ちょっとした補完)
>>3520、>3527
ここで太牙の話から舞衣が14歳だった事を知るカブキ
(たしか…明日夢もそれくらいの年頃だったな。……その舞衣ってマスターも…まだ子どもだったじゃねえか……!)
とキャスター・太歳星君へ憤りを抱いてたね
聞かされたアタランテも
「…そうか。あの神を名乗るキャスターは……子供を……!!」
と怒りを隠さず、それもあって討伐へのモチベは高かった
アタランテについては元々神話の時代の英霊だが、聖杯から得た現代知識もあって舞衣がまだ子供と分類出来る年だと判断している

3576名無しさん:2025/04/20(日) 20:14:32
(こちらもちょっとした補完)
>>3544後、>>3548の時に太牙に舞衣について聞いたりもしてるんだよね夏油は
>>3411の時に会い少し話はしたものの、少しだけなのもあり>>3538で触れた通りよくわからなかった、強いて言うなら聡明さを持った少女だというくらい…という認識だったけど、諸々の話を聞いて
「…もし彼女が生きていれば、きっと対立する事になっていただろうね」
的に称しながらも、だとしても術師やそれに類する存在だったと思われる彼女を殺した太歳星君は倒さなければと、そうリベンジの決意を更に固めていた

玉藻(念話)『ご主人様、心なしかあの激ヤバキャスターへのリベンジを志してからの方が…なんと言いますかこう、イケメン度が上がっているように思えるのですが…元からイケメン魂ではありますが』
夏油『そうかな。…合理的に考えればだ、リベンジなどせず視に回った方がいいんだろうけど…失望したかい?キャスター』
玉藻(念話)『いえいえ全く!この良妻玉藻、ご主人さまの選択にとやかく言うつもりはありませんとも』
夏油『だから私は君を妻にした覚えはないんだが…』

3577名無しさん:2025/04/21(月) 04:24:26
>>3571
マヤ「何か銃音みたいなものが聞こえたけど、聞き間違いかな?」

ザンキ「いや、聞き間違いじゃないな。俺にも確かに聞こえた」

カブキ「俺にも聞こえたぜ。何があったんだ……?」

夏油「私にも理由はわからないが、誰かが誰かを襲ったのは確実だろうな」

マヤ「それ、かなりヤバい状況じゃん!みんな、なんでそんなに冷静なの!?」

ザンキ「マヤ。残酷だが聖杯戦争とはそういうものだ」

カブキ「子供のマヤにはわかんねえかもしれねぇが、これは他人が他人を蹴落とす戦いだからなァ。マスターが他のマスターを狙った可能性もあるぜ」

夏油(やれやれ。本当にマヤちゃんは、昔の私と少し重なるな――)

夏油「マヤちゃん。授業でも言った通り、世界は意外と残酷なんだ。まあでも――急いだ方がいいのかな」

マヤ「そうだよ、夏油先生!誰かが襲われてるなら助けなきゃ!それが鬼の使命だよね、師匠!カブキ!」

ザンキ「フッ……。そうだな、マヤ。お前の言う通りだ」

カブキ「そうだなァ。誰かが襲われてるなら――鬼として守らなきゃなァ!」

マヤとザンキは純粋な正義感で。
カブキとアタランテは子供が襲われた可能性を考慮して、守るために。
夏油はもしも術師が襲われているならば、保護して相手を倒すために。玉藻は夏油が好きだから。

そして太牙は――

太牙「マヤ。お前はまだ子供なのに、立派だな」

マヤの言動に、彼女に渡を重ねる。
渡もきっとこの状況なら急ぐはずだ。

それぞれの想いを胸に走り出すが、彼らが見たのは残酷な光景だった。

マヤ「そん、な……」

ザンキ「……間に合わなかったか」

カブキ「くそっ!」

そこにあったのはメアリーの死体。
血溜まりの中に、彼女の死体が放置されていた。

あまりにも残酷な光景にマヤは言葉を失い。
鬼としての使命を果たせず、間に合わなかったザンキは悔しさを滲ませ。
子供が殺されたことにカブキは心の底から怒り、やり場のないその気持ちを地面を殴ることでぶつけ。アタランテも子供の死に怒りがこみ上げる。

太牙「また俺は、守れなかったのか……」

真衣に次いで、またもや守れなかった。
もっとも今回は見知らぬ子供だが――渡の影響を受け、多少は正義感が強くなっている太牙は目の前の死体に何も思わないでもない。

マヤ「で、でもまだ生きてるかもしれないよ!」

動揺しながらもマヤはメアリーの死体を揺さぶる
死体に近寄るために血溜まりの中に入り、嫌な感触がしたが――グッと我慢する。

しかしメアリーの死体は揺らせば揺らすほど、血を流すばかり。
当然だ。彼女は死んでいるのだから。

ザンキ「マヤ、残念だがこいつは死んでる……」

マヤ「じゃあ私達はこの子を守れなかったの……?そんなの、嫌だよ!」

夏油「……私達は最善を尽くしたが、間に合わなかった。この世界は残酷で、聖杯戦争の過酷だ。……だからこれが現実さ、マヤちゃん」

マヤ「みんな……。私、悔しいよ!せっかく鬼として修行したり、呪術師になるために頑張ったのに……この子を守れなかった!それがすごく、悔しいよ!!」

自分の無力さを嘆くマヤ。
その悔しさはザンキにも、カブキにも、アタランテにも、太牙にもよく伝わってきた。

そして――誰よりもその悔しさを理解出来たのは、皮肉にも非術師の殲滅のために行動してきた夏油だった。
彼も元々はマヤのように善良な性格だった。呪術師として、人々を守るために活動していた時期もあった。
ゆえに夏油こそが一番マヤの気持ちがわかる

3578名無しさん:2025/04/21(月) 04:25:14
>>3577
夏油「マヤちゃんの悔しさは、よくわかるよ。私もマヤちゃんのような思想の時期があったからね。だからその悲しさを知る者としてあえて言わせてもらう。
――マヤちゃんは、その苦しみに負けないでくれ」

――マヤが非術師を憎めば、おそらく自分と似たような思想になるだろう。そうしたら仲間が増える。そのメリットを理解しながらも、されども――マヤには自分のようになってほしくない。
それは生前の夏油ならばあまりにも〝らしくない〟考え方だ。
しかし五条が最期に心の底から笑わせてくれたから。
そして紆余曲折の末に、何故だか昔の正義感でも多少は取り戻したというのだろうか?

その理由は定かではない。
しかし夏油は、マヤに昔の自分を重ねて、今の自分のようになってほしくないと思った

夏油(まったく……私も焼きが回ったかな)

マヤ「……うん。夏油先生が言ってた通り、この世界が残酷なことはよくわかった。でも私は、その苦しみに負けない。負けたくないよ……!」

世界の残酷さを知った。聖杯戦争の過酷さをよく理解した。
それでも負けたくないと。人々を守り続けたいとマヤは改めて決意するが――溢れ出る悔し涙は止まらず。
マヤのことをそっとアタランテは抱き寄せた。

アタランテ「……強いな、マヤ。私にはこれくらいしか出来ないが……無理して気丈に振る舞う必要はないからな……」

マヤ「……ありがとう、アーチャー」

そしてマヤはアタランテの胸で、いっぱい泣いた。
鬼の修行をしたと言えども、まだ中学生の子供だ。それにずっと日常を生き抜いてきたマヤにはこの光景はショッキングだし、鬼として強くなったからこそ守れなかったことが悔しいし、辛い。
そんな色々な感情がごちゃ混ぜになって、それでも気丈に振る舞おうとしたけど、やっぱりキツいのだ。

だからアタランテが抱き寄せてくれたことは、マヤには素直に嬉しかった。その優しい言葉も。
だからマヤはいっぱい泣いた

マヤ「私……絶対にもっと強くなるから。立派な鬼になるから……!でも……助けられなくて、ごめん。ごめん……!」

ザンキ「……マヤ。お前はもう立派な鬼だ。……鬼でも泣くことはある」

カブキ「ああ、そうだなぁ。鬼でも泣く時は泣くもんだ」

夏油「……マヤちゃん。君は君のまま、強くなればいいよ」

3579名無しさん:2025/04/21(月) 04:38:28
>>3574
アリス(キリト。私はあなたに救われた身です。だからあなたが望むならば――このキャスターを倒してみせます!)

アリス「武装完全支配術(エンハンス・アーマメント)!」

それはアリスの宝具、金木犀の剣を用いて使う必殺技だ。
宝具由来の必殺技ゆえに魔力もかなり消耗する。
だからこれまで使用は控えていたのだが――キリトが令呪を使った今こそがチャンスであり、なによりキリトとアリスは聖杯戦争になる前からの友人ゆえに。そして共に戦い抜き、UWを救ってくれたキリトに恩義があるゆえに。
彼女はこの瞬間、全力を出す

金木犀の剣の刀身が黄金色の幾千もの花びらに変わり、太歳星君へぶつける!

アルトリア(宝具の連発は危険ですが、状況が状況だ。それにこのキャスターを倒すなら、今この瞬間しかない!)

そう決意した彼女に――よく知った声が聞こえていた

美遊兄「がんばれ、セイバー!」

アルトリア「フッ……。やはりシロウはシロウですね」

彼の行動が自分のよく知る衛宮士郎と重なり、僅かに笑う。
伊織と士郎。この二人を守るためにも。そして危険なキャスターを討伐するためにも、宝具を使う
先程使ったばかりゆえ、伊織にはかなりの負担を強いるだろうが――彼は令呪を使ってまで勝利を望んだ。

ならば――遠慮する必要はないだろう

アルトリア「約束された勝利の剣(エクスカリバー)!」

そして攻撃的な宝具を持たないソリテールだが、かなりの魔力を消耗することを理解した上で高密度の魔力を太歳星君へぶつけた!
全力と令呪で命令されたら全力を出さざるを得ないからこそ、必然的に大量の魔力を消耗することを知ってもなお全力を出す。隠し球だって使う。

そしてちょうどこの頃アズラエル組が到着。
凄まじい光景にアズラエルは僅かに動揺するも、勝利を確信した
アズラエルもディエゴも決して善人ではないが、この勝負には勝ってもらわなければ困る。勝たなければ困る。

ゆえに全員が宝具を放ち終えた瞬間――アズラエルは確実に仕留めるために令呪を使う。

アズラエル「令呪を以て命ずる。あのキャスターにトドメを刺せ、ライダー!」

令呪を全て使い果たすことになるが、2つ目の令呪によりディエゴはもうアズラエルに従うしかなくなった。
ゆえに裏切られるリスクも無くなり、死にたくないがゆえにこのチャンスを逃さないアズラエルではない

ディエゴ(より確実な『勝利』を欲するか、アズラエル。だがそれは俺も同じ気持ちだ。まさかお前と気が合う時が来るとはな)

凄まじい猛攻により、煙が発生してキャスターの姿こそ見えないが――そこにキャスターが居るのはわかっている。

ゆえにディエゴは宝具を使って時を止め、キャスターが余計なことをする前に確実にトドメを刺すことを選ぶ!この瞬間ばかりはアズラエルとディエゴ、奇遇にもどちらも同じ考えだった

ディエゴ「無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」

時の止まった世界で、大量にスタンドの拳をぶつける。いわゆる無駄無駄ラッシュ。
当然、全て命中したという感触はあった。ディエゴはこの瞬間、確実な勝利を確信して――時は再び動き出す

3580名無しさん:2025/04/21(月) 06:33:34
>>3573>>3574
ちょうどこの辺りでカズマ組とユウキ組が五箇所の霊地の奪還に成功したんだよね
お互いに連絡をとりあって作戦の成功を確認できたからそれぞれ二条城に向かうことにした
カズマ組は地獄兄弟が合流してから二条城に向かうから先にユウキ組が到着しそうだ

3581名無しさん:2025/04/21(月) 08:13:03
>>3579
一斉攻撃の寸前に太歳星君は「六壬神課」を使い、各騎の攻撃を予言視しつつアルトリアの『約束された勝利の剣』を回避する
数々の脅威を薙ぎ払ってきた聖剣の必殺技は先に受けている、視肉なしに受け止めるのはさすがの神霊でもひとたまりもないのでこれだけは確実に躱す
「六壬神課」を使い切ったところで、続いてはソリテールの高密度による魔力の攻撃を「一掃返し」で跳ね返した
本来は敵の呪いを数倍返しで跳ね返す呪い返しの法なのだが、聖杯戦争においては魔術的な攻撃にも適応していた(その代わり倍率は下がっている)
アリスの『金木犀の剣』による花吹雪は「披甲護身」で対処。神聖術という魔術に類するものであるため、霊的エネルギーでその身を守った
ただし呪いとは違うため完全防御とはいかず、多少は被弾して軽傷くらいは負っていた
そして遅れて放たれたディエゴの『THE・WORLD』に対しては「存思」による身体と回復を強化するバフを機能させて、スタンドによる無駄無駄ラッシュをその身で受けていた
先の「六壬神課」にてディエゴが時を止めて連続殴打をしてくるところまでは読んでいた、ゆえに太歳星君は肉体強化で耐えることを選択する
また時が動き出した後に備えて、ディエゴや他の英霊に追従するように設定した消滅の凶星を既に解き放っていた
そのため、時止めを連続して放つことができず時止め後の隙を突かれたディエゴは複数の凶星によってズタボロにされてしまう

3582名無しさん:2025/04/21(月) 09:29:15
>>3580
カズマ『ユウキ、アサシン兄、何個くらい終わった?』

ユウキ『ボク達は2つだよ!』

矢車さん『俺も2つだ……」

カズマ『俺達は1つだから……これで全部終わったのか?』

ユウキ『そうだね!じゃあボク達もお城を目指さなきゃ!』

カズマ『俺達はアサシン兄と合流するけど、ユウキはどうする?一緒に行った方が安全だと思うんだけど』

ユウキ『うーん。カズマの言いたいことはわかるんだけど、キリトや蓮子だけに無理させるわけには行かないし、ボク達は先に行くよ』

カズマ『お前ならそういうと思った。まあ俺達も出来る限り急いで行くから無理はするなよ?』

ユウキ『うん、わかったよ!』

そんなやり取りをスマホでしたんだよね
そしてカズマ組は念話で会話する

カズマ『影山、矢車。とりあえず俺達もなるべく急いだ方が良さそうだな』

影山『そうだな。他のみんなが心配だ』

矢車さん(他のサーヴァントが脱落したら有利になるが……今は相棒とカズマに合わせるか……)

矢車さん『ああ。俺も出来る限り急ぐとする……』

3583名無しさん:2025/04/21(月) 17:54:47
>>3581
ディエゴ「グハァアアア!ば、バカなァアアア……!」

複数の凶星をその身に受け、一瞬にして満身創痍になったディエゴ。
あまりにもわけのわからない展開と激痛に絶叫すると同時に、目を見開く。

キャスターはサーヴァント達による一斉攻撃を受けたし、その後に時を止めて安全に、確実に始末したはずだった。
なのに何故か相手は生きてる上に、ディエゴが致命傷を受けた。

あまりにも唐突にやってきた攻撃に対処するのが無理難題という話だし、そもそも時を止めれば相手は何も出来ないと思うのが必然だ。
ディエゴには何の非もない。ただ相手が規格外過ぎた、それだけだ。

しかし運の良いことにディエゴは吹っ飛ばされた場所は扉の付近だった。
『THE・WORLD』が通用しない規格外の存在など、勝ち目がない。
この場で取れる手段は逃走あるのみ。

ディエゴは急いで逃走するためにシルバー・バレットを呼び出し――乗ろうとするが、何故か急に動けなくなった

ディエゴ「これは、どういう――」

ディエゴが言い切る前に猛スピードで迫ってきた太歳星君が掌に凶星を配置して掌打と一緒にディエゴへ凶星を叩き込む。
せっかく楽しい状況なのだ。逃がす気はない。
だから逃走なんてつまらない行為をしようとしたディエゴの動きを呪縛呪で止め、存思で身体能力を上げて猛スピードで迫り、『消滅の凶星』を即座にぶつけた

それがトドメの一撃となり、ディエゴは驚愕しながらも消滅する

他のアリス、アルトリア、ソリテールも消滅の凶星の直撃を受け、ダメージを受けたがゆえに誰も咄嗟に動けなかった間の惨劇である

ディエゴを失ったアズラエルの絶叫が響く……

【ディエゴ・ブランドー(並行世界)@ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン 消滅】

3584名無しさん:2025/04/21(月) 18:34:02
>>3583
サーヴァントを失ったアズラエルは半ば錯乱しながらその場から逃げ出した
それに太歳星君は追撃をかけずに放って置く。サーヴァントならいざ知らず力無きマスター一人どうでもよいからだ
だがアズラエルは諦めた訳では無い。そもそも逃げた所で京都にいる限り太歳星君による祟りからは逃れられない

彼の狙いはキャスターのマスターの殺害。あわよくばキャスターとの再契約である。マスターさえ殺せれば如何に強力なサーヴァントも長時間の現界は不可能、首尾よく強力なキャスターの力が手に入れば聖杯の獲得も確実だと見込んでの行動だった
皮肉にもアズラエルは先程までディエゴが企んでいたことと同様の策に縋ろうとしていた


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