[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
1001-
1101-
1201-
1301-
1401-
1501-
1601-
1701-
1801-
1901-
2001-
2101-
2201-
2301-
2401-
2501-
2601-
2701-
2801-
2901-
3001-
3101-
3201-
3301-
3401-
3501-
3601-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
番外企画スレ
3386
:
名無しさん
:2025/02/23(日) 23:50:45
>>3378
カブキ「呪詛師?呪術師?なんだそりゃあ。でもお前のマスターに会うのは、賛成だ。この聖杯戦争を止めるには、協力者が必要だろうからなぁ」
カブキは鬼であって、呪詛師や呪術師ではない。そういう単語自体は何度かこの京都で聞いてきたが、情報不足で意味はイマイチわかっていない。
だが協力関係なれる主従は求めていたし、とりあえず善良な鬼を取り繕って〝聖杯戦争を止める〟という偽りの目的を述べる
まだ向こうのマスター(夏油)の目的を知らないからこそ、そういう上っ面の関係を築こうと思ったわけだ
3387
:
名無しさん
:2025/02/23(日) 23:51:30
>>3379
ピトフーイ「へぇ、立会人ねぇ。こんなところまで来るなんて随分と勇気のある立会人じゃない!」
ピトフーイはシロッコの話を聞いて、俄然テンションが上がる。
相手の話を聞く限り、どうやら聖杯戦争のマスターが釣れたようだ。それも〝最強のサーヴァント〟ときた
「いいねぇ!その最強のサーヴァントが本当に〝最強〟に相応しいのか――是非とも見せてほしいわ。ねぇ、ランサー?」
その言葉に李書文も力強く頷いた
李書文は強敵を望んでいる。相手が〝最強〟を名乗るなら、テンションが上がるというものだ
3388
:
名無しさん
:2025/02/23(日) 23:52:20
アズラエルとディエゴ、立場を利用して様々な用心棒の情報も集めてるんだよね。最近は強い用心棒が増えたと噂になってるから
その中でも特に強いインターラプター、ザンキ、ピトフーイ組、伊織組、レン組、キリト組、カズマ組はサーヴァントの仕業じゃないか?と疑われている
特にマスターと同行してなさそうなザンキとインターラプターについてはマスターが誰なのか調べたいとも思ってる模様
怪しい宗教団体である夏油の宗教団体もマーク自体はしているが、まだキャスターの存在までは把握出来ていない
3389
:
名無しさん
:2025/02/23(日) 23:52:56
>>3383
この噂自体は京都で結構有名なんだけど、現地人は気味悪がってなかなか近づかないんだよね
太牙(魔物が通う学校か。……一度、見学に行ってみるのも良さそうだな)
どんな魔物が通っているのか。
もしかしたら人間に友好的な魔物もいるのではないか?
そんな気がして、太牙は魔物が通う学校について興味を示していた
そしてマスターの舞衣と相談した結果、二人で学校に向かえないか考え魔物が通う学校がある場所について情報収集を始めた
太牙「もしかしたらこの学校が、人間と魔物が共存する道に繋がるかもしれない。それだけでも探す価値はありそうだ」
3390
:
名無しさん
:2025/02/24(月) 19:34:19
>>3362
>>3380
この時の事を
>>3361
で触れられてる毎夜の合流で太牙から聞いた舞衣
守ろうとした相手(カブキ)にすら迫害・差別を行い殺そうとする者がいる事に心を痛め身を案じつつも彼女の脳裏に浮かぶは、元の世界にて(折神紫曰く)大荒魂タギツヒメとの対話を成し遂げた可奈美と姫和の、荒魂を単なる祓うべき存在とせず無害なら斬らないという選択を取れる益子薫の姿
(可奈美ちゃんや姫和ちゃん、薫ちゃんなら…きっとアサシンさんと、太牙さんと同じようにする筈で。
…それに私も、理不尽に差別をするような人を見て、黙ってなんていられない。
…共存出来るのなら、その道を探したいよ)
「私の分までその人を助けてくれて、ありがとうございます。アサシンさん。
…もしその場に私が居たら、アサシンさんと同じようにしてました。
私も、アサシンさんと思いは一緒ですから」
そう太牙に舞衣は感謝を述べた
この件もあって、
>>3389
の魔物の学校について相談された際自分も向かってみたいと舞衣は考えるようになり、情報収集を始めることとなる
3391
:
名無しさん
:2025/02/24(月) 19:46:43
>>3382
レン「じゃあとりあえず、連絡先交換を――」
そう言ってスマホを取り出すレンを伊織は不思議そうに見つめる。ついでに士郎と聖杯戦争を戦い抜いた記憶があるとはいえ、その時はまだガラケーだったアルトリアも。名護さんは時代的にはガラケーだったが事前にレンからスマホの説明を受けてるからなんともないが
アルトリア「レン。それは、なんですか?」
伊織「たぶん、それが連絡手段であるということは推察できるが」
レン「あ――。スマホのこと、わからないんだね。そういえばアーチャーさんも最初は知らなかったし、伊織さんも江戸の儀式って言ってたなぁ」
そこでレンはスマホの機能やその便利さを説明した
ちなみに伊織は鄭成功の通信用魔術礼装みたいな物と連想していたが、レンの話を聞く内に「すまほ」の方が携行と利便に長ける、とその性能に関心を寄せていた
アルトリア「なるほど。そんなに便利な道具なんですね、このスマホというものは」
伊織「特に場所に制約されずに会話ができるのが良い、これならば連携して動くことも容易くなるだろう」
レン「はい。だからサーヴァントのセイバーさんはともかく、伊織さんも契約した方が良いと思って説明しました」
名護さん「これ1つの連絡先を交換することで、いつでも情報交換が出来るからな。伊織、君も契約しなさい」
レン「もちろん契約には私達もついて行くけど……伊織さん、どうですか?」
伊織「あぁ、かたじけないが是非とも頼む」
未知なる魔術や技術、絡繰(機械)であろうと仕様が分かれば活用するのが得策である、として伊織はレンの厚意に謝意を伝えた
そして日中の開店時間に合わせるように集合を取り決め、夜も深ける前に二組は一度解散することとなった
3392
:
名無しさん
:2025/02/24(月) 19:47:16
>>3385
ザンキからの念話に集中して周囲から見ると若干うわの空になるマヤ
普段であれば大して気に掛けられることもなく、友達などに気付かれても特に問題ないちょっとした仕草として映るだけなのだが
如何せん、特別講師として講演に来ていた夏油傑に見られて気に掛けられてしまう
夏油(うーん、僕の話、つまらなかったのかな?)
高専時代の自分もあんな感じだったのでは、と教える側の哀しみを少しだけ感じつつ
夏油(あるいは、あの子がマスターだったりして…ま、さすがに考え過ぎだろう)
もう一つの可能性を微かに頭によぎらせるが、流石に判別できるほどの情報はないために思考を切り替えて授業を進めた
3393
:
名無しさん
:2025/02/24(月) 19:51:46
服装は流石に現代に合わせるようにしたけど盈月の儀でも基本現界してるタケル
イリヤと京都の街を見て回ったりしてたけど偶然カズマが発見するんだよね
手を組めそうな雰囲気あったけど地獄兄弟の提示してた条件と合わなそうだから悩んだりしてたけど
3394
:
名無しさん
:2025/02/25(火) 00:23:28
>>3392
夏油、ここが呪術師が集う学科だしマヤのことは必然的に呪術師の才能を秘めた少女だと思ってるからちょっと甘いんだよね。もしもマスターだとしても、玉藻に探してもらってるカブキ共々、手を組めるかもしれないと考えてるし
夏油「君たちは呪術師として何を成し遂げたい?」
この問いに様々な回答をする生徒達。
そしてマヤも迷いなき眼で答える。
マヤ「私は……みんなを守れる呪術師になりたい!」
それはマヤなりの決意だった。
ザンキは人々を助けるために戦ってる。生前は人を助けて、戦死したとも聞いた。
だからマヤはそんなザンキの言葉や魑魅魍魎に立ち向かう勇姿を見て、憧れたのだ
マヤ「私はまだ弱いけど、いつかいろんな人を助けれるようになりたいです!呪術は、みんなを守るためのものだと思うから!」
――『呪術は非術師を守るためにある』
夏油は過去に発した自分の言葉を思い出した
そんなふうに考えていた時期もあったな、と――
だが今の夏油は猿を許さない。
ある事件がキッカケでそういう思想になってしまった。
夏油(このままだときっと彼女も――)
もしかしたら自分のようになるだろうな、とそう考え多少はマヤに同情した。
だがマヤの答えは、同時に嬉しくもある。きっと彼女は呪術師が呪術師を慈しみ、敬う世界には必要な人材だ
この世界でも理不尽な理由で呪術師が差別されたり、虐待されることはたまにある。
そういう現場を目撃したら猿の愚かさを理解するだろう、と。
それとも最悪、自分と同じように任務の途中で守りたかった相手を――……
夏油(それにしてもこの女の子は、灰原みたいだな)
マヤの言動は、どことなくかつて失った後輩のようだった
夏油「みんなを守る、か。……術師としては、もっと人を疑うべきだね」
それは同じ呪術師として、夏油からマヤへの忠告だ。
夏油「私は過去に幼い呪術師が虐待される村に行った事がある。……問題はなんとか解決したけど、酷い有様だったよ」
かつて旧■■村で見たことを、生徒達にありのままに伝えた。
もちろんそこで行った大虐殺は伏せて。猿共の愚かさを理解してもらうためだ。
夏油(それにしてもここは猿が居なくて居心地良いね)
マヤ以外にも、ここには若い呪術師が集っている。
だからなんだかんだ授業は手を抜かず、しっかりと行う夏油であった。夏油は呪術師には優しい。だから当然、この授業を受けてる皆、まさか夏油が非術師の殲滅を企んでいるなんて思いもしない
そしてここには非術師(猿)が居ない。ゆえに夏油にとってはある意味、居心地が良い空間でもある
ついでに脳裏にこんなことも過ぎる
夏油(神道系の学科はどんな感じかな)
この世界には魔術というものが存在していることは、夏油も把握している
しかしそれがどんなものかわからないし、魔術を扱う者は殺すべきか、呪術師のように生かすべきか――夏油は迷っていた
もちろん『術師』という括りでは呪術師と似たような存在かもしれないが、とりあえず自分の目で見てみたい
だから夏油は学園長に交渉して、神道系の学科を見学させてもらえないか聞くと快諾された。
夏油のこの世界での立場を利用して交渉したら、それくらい簡単だった
3395
:
名無しさん
:2025/02/25(火) 00:24:26
>>3365
その後、キリトは聖杯戦争の情報収集や刀剣を買うために仕事を通い、学校にも登校しながら魔術と呪術についてネットなどを駆使して調べるという多忙な日々を送ってる
アリス「キリト、流石に無理をしすぎじゃないですか?」
キリト「聖杯戦争で勝ち残るためだ。それに俺はアリスやユージオ――みんなと思い出を作ったアンダーワールドを絶対に守りたい」
それはもしかしたら、かつての相棒(ユージオ)が見たら止めるような決意かもしれないけど、それでも――
そんなキリトをアリスは心配そうに眺めていた
3396
:
名無しさん
:2025/02/25(火) 00:25:02
ユウキ『生身で学校に通えるなんて楽しいね、セイバー!』
一護『そうか。お前、学校にすら通えてなかったもんな』
ユウキ『うん。カズマっていう友達も出来たし……最後の冒険としては悪くないね、この京都』
学校帰り、京都観光しながら満面の笑みを浮かべるユウキに『……ふざけんな!』と一護は念話で多少、声を荒げた
一護『これは最後の冒険なんかじゃねえ。言っただろ、お前は俺が守るって!』
ユウキ『そうだったね、ごめんごめん。……頼りにしてるよ、セイバー』
3397
:
名無しさん
:2025/02/25(火) 00:25:36
>>3393
地獄兄弟の提示してる条件が『地獄の住人』なんてわけのわからないものなのがアレ過ぎる…
まあ影山は妥協してくれる可能性があるけど、矢車さんがそこらへん厳しいのが厄介
3398
:
名無しさん
:2025/02/25(火) 00:26:06
>>3377
アタランテは念話で即座にキャスター(太歳星君)が二条城を陣地にしてることをカブキに伝えたね
3399
:
名無しさん
:2025/02/25(火) 08:30:30
>>3387
「歴史が動く決定的な瞬間、私はその場に立ち会いたい。それだけのことだよ」
自身の名乗りに対して機嫌を良くするピトフーイに立会人としての考えを述べるシロッコ
指揮官という立場でありながら必要なら自身も戦場に赴く彼の性格が現れていると言っていいだろう
「分かった。であればキャスターの元まで案内しよう」
そして幸先よくランサー陣営の同行を取り付けられたシロッコ
この後で手を組めるまで話を進められるかはこれから次第、まず気がかりなのはキャスターの対応
もし彼らがやる気になるならばキャスターは篩にかける可能性がある
『キャスター、今から対戦者となるだろう一組を連れて行く。もしかすれば一当て君と戦うことになるやもしれん』
『それは願ってもないことだな、シロッコ。なに、僕を興じさせられるならそこで殺すつもりはないよ』
絶対者として君臨するかのような振る舞い、シロッコもそれには覚えがあるが分霊とはいえ神霊の一部の存在でもあるキャスターの視点は人の価値観とは隔絶したものなのだから
シロッコは二人を連れ彼が居座る二条城へと向かいながら時の運がどのように傾くのか、思案するのであった
3400
:
名無しさん
:2025/02/25(火) 08:45:23
>>3354
ここは京都中央から離れた寂れた一角。人間程の体躯を有する狼の姿をした魔獣の巣窟と化しているため立ち入り禁止エリアとされている区画である。
魑魅魍魎が跋扈する魔都と化した京都にはこうした人間が立ち入れない危険地帯がしばしば存在するのだ。
ある日そんな危険地帯に不似合いな黒塗りのリムジンが止まった。リムジンからは出てくるのは黒服の男達。そして彼らに先導されて現れた一際目立つ無骨な大男。
「センセイ、ドーゾ!」
「ああ、こいつ等を排除すればいいんだな?」
自分達の領域を侵されて興奮する魔物たち。唸り声を上げて一斉に威嚇する魔狼の姿は常人であれば腰を抜かすか失禁しかねない恐ろしさだ。しかし、大男は怯む様子もなく群れに無造作に近づいていく!
「GRRRRRR!」
怒り狂った一匹の魔狼が大男の喉笛を食い千切らんと飛び掛かる。巨体からは想像もつかない俊敏さだが…
「イヤーッ!」
「アバーッ!」
次の瞬間魔狼は地に伏せていた。即死である。大男は飛び掛かる魔狼に対してカウンターで裏拳を放ち頭蓋骨を粉砕せしめたのだ!
「「GRAWLLLLL!?」」
思わぬ反撃に足並みが崩れる魔狼達。その隙を逃さず次々と大男は魔狼を叩き潰していく。半ばヤバレカバレになって反撃しようとするものもいたが容赦ないカラテにより一矢報いることすらなく死体を増やしていく。ものの一分もしないうちに生きた魔物はいなくなり魔狼の死体が散乱するツキジめいた光景と化していた。
「これで十分だな?」
「ヘヘっ、ありがとうございます!俺達のビズをやるのにこの場所が必要だったもんで!」
下卑た笑みを浮かべながら揉み手で金を差し出す黒服の男に大男は渋い顔をしながら金を受け取った。
大男の正体はこの地にバーサーカーとして喚ばれしサーヴァント、インターラプターである。
マスターである少女メアリーのために金を稼ぐことにしたインターラプターだが、戸籍もないサーヴァントである彼がまともな手段で金銭を得られる訳もなく、カタギでない者達ーーヤクザ相手にヨージンボーとして雇われることで金を稼いでいた。
「しかし、惜しいなぁ…アンタがウチの組に入ってくれれば他の組なんて目じゃないのによ」
「…言ったはずだぞ。俺はあくまで化け物相手のヨージンボーだ。あんた等の抗争に興味はないし、組に入るつもりもないとな」
抜け目なく勧誘を行うヤクザに対して釘を刺すインターラプター。しかし、ヤクザもこれ程の逸材を前に容易くは引き下がれない。
「そこを何とか!金なら今の2倍、いや3倍だって出すから……アイエッ!?」
素っ気ないインターラプターの返答にしつこく食い下がるヤクザだが、勧誘は強制的に打ち切らされた。他ならぬインターラプターの殺気を孕んだ無言の威圧によって!
「アイエエエ……」
失禁により情けなく股間を濡らすヤクザ。今となっては忌まわしいソウカイヤの記憶だが、その時の経験からインターラプターはヤクザ連中の扱いにはある程度慣れていた。こういった連中には力を見せつけて黙らせるのが最も手っ取り早いのだ。
失禁するヤクザを放置して、インターラプターは足早にメアリーのいる孤児院に帰還するのであった。
3401
:
名無しさん
:2025/02/25(火) 18:59:15
>>3376
翌朝、蓮子は昨夜の宣言通りに県境の調査へと向かった
ちなみにソリテールも同行している、彼女も京都に張られた結界らしき何かに興味を持ち魔術的にも調査・解析できないかと思っての行動であった
(ちなみにだが、ソリテールは単独行動時に剣陣営・弓陣営にちょっかいを出したことを報告していない)
電車に乗り県境近くの駅に降りて、徒歩でさらに歩くこと数十分
たどり着いた境界線付近は、何の変哲も確認できなかった
蓮子「たぶんここら辺だと思うけど、何もない…アサシン、何か分かる?」
ソリテール「そうね…目の前に魔力の膜みたいなのは感知できるわ。しかも何処までも続く壁のように、上も果てがない様子ね」
蓮子「他に分かる事は?」
ソリテール「さぁ、見ただけではなんの機能も測れないわね。もう少し、この境界沿いに歩いて調べていたみましょう」
境界を感じ取れるソリテールが先導して歩き、蓮子も続けて歩く
なるべく境界に触れないように、さりとて道を選びながら、付かず離れずに観察する
しばらくして、ソリテールと蓮子は足を止めてこれまでに分かった事を確認する
ソリテール「何かしらの認識阻害かしら、見るだけでは上手く観測できなくてよくわからない。少なくとも、起点や綻びとかはなさそうだけど…ふふふ、ますます興味深いわね」
蓮子「途中ですれ違った人達は普通に境界を越えていたようだし…意外と大丈夫なんじゃ?」
ソリテール「それは早計ね、条件外の人間には何も反応せずに素通りさせる類いの術式だと思う」
蓮子「…それじゃあ、直接触れてみるしかないようね。アサシン、任せるわ」
ソリテール「了解」
段取り通りにソリテールは境界へと近づく
聖杯戦争の参加者が境界を越えたらどうなるのか分からない以上、マスターに危険が及ぶ可能性を極力減らしたい
ゆえに、魔法・魔術の解析に長けたソリテールが直接触れてさらに調べてみる、ということで2人は同意し
緊張した様子で見守る蓮子をよそに、ソリテールは未知なる術理に心踊らせる
そして、境界となる不可視な魔力の膜にソリテールの手が触れてーーー
気付けば、蓮子とソリテールは見知らぬ場所へと飛ばされていた
きょろきょろと辺りを見渡せど、先ほどいた光景とは様変わりしている
さらにソリテールは先程まで感じ取っていた境界の魔力がどこにもないことを確認する
ソリテール「…どうやら、境界を抜けようとした主従を一纏めに何処かへ飛ばすみたいね」
蓮子「…一応、危険な目には会わなかったけど…ここはいったいどこなんだろう」
ソリテール「恐らくは京都の何処かだと思うけど…それよりも、近くにサーヴァントやその他の気配を感じるから、警戒するように」
蓮子「えっ」
ーー実は2人がワープした先は、人の世から隔絶された魔物の学校のそばであった
善良な魔物やボランティアの人間はいるものの、突如として現れた無関係の人間と魔物らしき何かに警戒する
そして、蓮子たちのことを全く知らないユウキとセイバーが何者であるかを確認すべく現場へと急行していた
(※境界に触れると京都のランダムな場所へと飛ばされる仕様にしてみました。これで乗り物に乗った状態でもグロい事にはならないね)
3402
:
名無しさん
:2025/02/26(水) 08:38:54
>>3385
ザンキ「バーサーカー。お前は何か、迷ってるみたいだな。自分の気持ちに素直になれ。そんな攻撃じゃ俺を倒せんし、マスターも守れんぞ」
マスターの命まで奪う気がないザンキはあえてそうアドバイスすると、猛攻を加える
迷いがある者と覚悟を決めている者。必然的に強さに差が出てくる。
それでもなんとか美遊兄とのコンビネーションでザンキの攻撃に対処するが、何発か命中してアスナは山を転がり落ちてしまう
美遊兄「バーサーカー!……こうなったら――」
咄嗟に美遊兄は令呪でアスナを戻そうと考えるがザンキは無闇矢鱈にマスターの命を奪うつもりはない。
もちろん悪しき者は殺すしかないかもしれないが、アスナからは迷いが感じられ美遊兄も何か必死な感じだった
それに根っからの悪なら正々堂々とサーヴァントと勝負せず、マスターを狙うだろうと考えてザンキはその場を去った。美遊兄を見逃したのだ
美遊兄(あのサーヴァント、どうして俺を……。まあいい、今はとりあえずアスナだ!)
美遊兄『大丈夫か!?アスナ!』
アスナ『……大丈夫だよ。それよりごめんね、士郎くん』
美遊兄『別にアスナが悪いわけじゃないさ。相手がサーヴァントでも、いきなり善人を襲うのは……心が痛むよな』
ここでアスナを責めず、むしろ同情するのが美遊兄が衛宮士郎たる何よりの証だと思った
アスナやザンキがサーヴァントと知ってもなお、道具扱いせず対等に人として扱うというね
そして美遊兄はアスナと念話も交わしながらも、彼女が転げ落ちた方向に走って向かう
この聖杯戦争でも優勝狙いで悪の道を歩むと決めても根本の善性が完全には失われないのが、やっぱり元々の優しさを示してる
原作とは色々と事情が違う聖杯戦争だからね…
3403
:
名無しさん
:2025/02/26(水) 09:00:33
【Phase①】
多忙の末に遂に刀剣を購入したキリト
しかし緊張の糸が解れたのか、過労により帰路の途中で意識を失ってしまう
少し慌てたアリスはすぐさまキリトを抱えて近くの公園のベンチに寝かせて声をかける
だが、そのタイミングでアサシンに声を掛けられてしまい相対せざるおえなくなる
【Phase②】
3人で別々に行動して情報収集にあたっていたカズマ組
矢車が1人で付近をふらつき闇を彷徨う最中、公園にてライダーを発見し声を掛ける
同時にカズマから念話がきて至急合流して欲しいと言われるが、目の前の英霊に対応すると返答して影山に任せることにする
【Phase③】
アズラエルは会議やら事務処理などの企業・財団運営が重なり多忙になっていた
その間ディエゴを護衛としてただ置いておくのをよしとせず、街に出て聖杯戦争にあたるように指示を出す
アズラエルがマスターであることが露呈していない、つまり狙われる心配が殆どないとしてディエゴは単独街へと繰り出す
やがてサーヴァントの気配を感じて近づくと、少女と和装のセイバーに遭遇する
【Phase④】
>>3393
にて京都の街を見て回っていたイリヤとヤマトタケルの元にライダーが現れ戦闘になる
セイバーの剣とライダーの背後霊による拳がぶつかり合うこと数十回
京都の市街が近いがゆえにヤマトタケルは宝具を開帳せず
しかして水流と己が剣技によりライダーの肉を断とうとしたが
次の瞬間、セイバーは無数の強打によるダメージを受けた、後方の建物へと激突してしまう
【Phase⑤】
ディエゴはスタンド『ザ・ワールド』によりセイバーと互角に戦っていた
しかし相手の猛攻が始まり、その剣が自らに迫った瞬間、ディエゴは躊躇なく宝具を使用する
時が止まった世界にてディエゴは『ザ・ワールド』によるラッシュの殴打をセイバーに放つ
時が動き出して吹っ飛び壁に激突するセイバー、明らかに大ダメージを受けたはずだかふらつきながらもまだ戦おうとする
しかしディエゴはセイバーを無視してイリヤに向けて無数のナイフを投げ放つ
セイバーがそれを防ぎきることはかなわず、スローモーションな世界にて凶刃が無垢なる少女へと迫っていく
ーーそして、時流遅き世界を駆け抜け、ナイフ全てを打ち払う男が現れた
【Phase⑥】
>>3393
にてイリヤ組を捕捉したカズマ、悩んだ末にもう少し様子を見ることにした
するとライダーも現れ戦闘が始まり、カズマは念話で地獄兄弟を呼びつけることにした
矢車は応じなかったものの影山が駆け付けた頃にはセイバーが吹っ飛ばされ、ライダーが少女に向けてナイフを投げ放っていた
咄嗟に影山はパンチホッパーに変身してクロックアップ、少女にナイフが突き刺さる前に全てを排除した
3404
:
名無しさん
:2025/02/26(水) 09:08:26
>>3401
鉢合わせた二組は互いに警戒しあったけど直接対決なら基本的にアサシンよりセイバーの方に分があること、マスターにしても身のこなしから蓮子が戦闘者ではないことが見て取れたため万が一襲われても制圧可能とユウキ組は判断
逆に蓮子組も力で上回るであろうセイバー達が襲ってこないため問答無用で聖杯を目指す組ではないと判断、また蓮子には言ってないがソリテールは既にレン組と伊織組を敵に回してるため現状さらに敵を増やすことは得策でないと考えたから戦闘にはならずに両組情報交換という形をとっていたな
勿論ソリテールに関しては他主従と『お話』したいという欲求が一番なんだけど
3405
:
名無しさん
:2025/02/26(水) 12:13:43
太牙は投資会社「D&P」の社長という経歴もあって、この世界の企業についても調べていた
この世界にとっての異邦人かつ影法師に過ぎない太牙だが、己が理念に準じ、京都における人間と魔物の共存と発展のため、その手掛かりと可能性を模索してみようとしての行動のようだ
その際にとある財団の傘下企業とその社長アズラエルについても調べている
魑魅魍魎や魔物と戦う兵器の開発・運用、私設武装組織の保有、人外排斥主義の傾向あり、等の物騒な情報や噂を聞いたために太牙はこの企業を危険視することに
3406
:
名無しさん
:2025/02/26(水) 12:14:32
>>3390
翌日、休日で学園生活に縛られることなく自由に外出できるようになった舞衣は太牙と一緒に街に出ていた
以前太牙が虐げられた魔物を助けた時に、魔狼や魔獣たちが住まうコロニーへと送り届けた事があった
本来そこは危険地帯であり人間は立ち入れない場所だが太牙は恩人として友好を得たので、そこならば魔物の学校についての情報を知っているのではと思い二人して目指すことにした
ちなみに舞衣の事は太牙の知人で魔物に対しても友好的な人間として紹介するつもりでいた
しかし、彼らは予想外の光景を目撃する
魔物の集落は至るところに破損しており、夥しい血潮が飛び散り、物言わぬ肉塊が転がっており
そしてそれを片付ける作業服の人間や残党狩りをするヤクザたちが待ち構えていた
(
>>3400
の後の出来事です)
3407
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 05:17:47
>>3404
ひとまず蓮子側が境界線を調べたこと、結果この地に強制転移させられたことを告げて戦闘の意志がないことを告げる
その上でソリテールが主従以外の存在、魔物の気配を感じてそれを指摘し説明を求めると、ユウキがすぐ傍に魔物の学校があることを教えてくれた
善良な魔物達の集いと聞いて興味を抱いた蓮子とソリテールは是非見学させて欲しいと願い出て、一応一護が警戒しつつもそれを了承した
ソリテール「でもまさか、こんな場所でもエルフと出会えるだなんて」
ユウキ「えっ、あぁこの耳のこと?」
ユウキ、一護、ソリテール、蓮子の順で並び歩きながら、魔族の少女が相手の容姿を見つめながら呟いた
過去に何度か見てきたエルフ族、特に自分の最期に関わった勇者一行の魔法使いを想起するものの、目の前の少女からは人間並みの魔力しか感じ取れずなにかしらの特殊な事情があるのではと内心思う
ユウキ「うーん、エルフというより闇妖精族のインプなんだけどね」
ソリテール「あら、違うの。それに身体、ってことは中身は違うのかしら?」
ユウキ「そうそう、この姿はゲームのアバターのもので、僕自身はただの人間だよ」
蓮子「ゲームのアバターの姿?…色々とおかしくて不思議だけど、どうしてそんな姿に?」
ユウキ「なんでだろうねぇ。でも、この姿のおかげで病弱だったボクでもこうやって外の世界を自由に動けるようになったからから、とっても嬉しいよ!」
その後もユウキと『お話』して彼女について知ろうとするソリテール
蓮子もアバターとかALOについての話には聞き及んでいたが、病気などセンシティブな話題は控えた方がいいと判断し、それ以上は詮索しないように念話でソリテールに注意した
一応了承の返事を返すソリテールだが、やはりユウキの特殊な環境や心情について興味は尽きず、機を窺って『お話』したいとも考える
3408
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 08:36:08
>>3406
人間との共存を目指す太牙にとってこの光景にはあまりにもショックなものだった。
一部の魔物が人間から虐げられてることは知ってたし、人を襲う魔物が居るのも確かだ。
しかしこの惨状は、どう見ても魔物が一方的に虐殺された後のものだ。
しかも未だにヤクザ達が残党狩りをしている。このままでは、この場にいる魔物は狩り尽くされてしまうだろう
太牙(まさかこれはアズラエルの企業の仕業か?このヤクザ達は……アズラエルに雇われたのか?)
アズラエルの企業について物騒な噂を聞いていた(
>>3405
)太牙は、これはアズラエルの仕業だと考えた。
そしてこの虐殺現場を見過ごす太牙ではない
太牙(すまない、渡……)
もしも渡ならば、もっと違う方法で解決したかもしれない。だが――
太牙「変身」
揺るぎない覚悟で、太牙は口を開き――サガの鎧を装着。
太牙「――王の判決を言い渡す。死だ」
その言葉の直後、ヤクザのうち一人を、容赦なく殺した。相手はただの人間だ。必殺技のスネーキングデスブレイクを使うまでもない。
ヤクザ達はいきなり現れた処刑人に、ビビり散らして銃を乱射する。
しかし効かない。何故なら太牙はサーヴァントだからだ。
そして太牙の一方的な虐殺が始まると思われたが……ヤクザ達は次の瞬間には、蹴散らされていた。命はあるが、重傷だ。
彼らを蹴散らしたのは舞衣。太牙が魔物が虐殺された光景がショッキング過ぎて動揺したのと、まさか太牙が殺すとは思わず対応が遅れたが迅移を使い蹴散らしたのだ。
舞衣としてもヤクザ達の行為は許せないが、それでも太牙が一方的に虐殺する前に止めたかった
舞衣に彼らを殺さないように説得された太牙は変身解除する
太牙「……甘いな、舞衣は」
だがその甘さは人間と魔物が共存する世界に必要かもしれないということを、太牙は理解している。
そこで太牙はまだ意識が残っているヤクザに近付く。
ヤクザは恐怖に震えた手で銃を撃つが、生身だろうとサーヴァントの太牙には効かず、思わず「化け物があああ!」と叫ぶが太牙はそれを無視して彼に脅迫する
太牙「次にまた同じことをしたら、今度こそ殺す」
3409
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 10:30:46
>>3408
いくら刀使として活動して来たとはいえ、荒魂の被害から全てを守りきれるわけでは無く取り零してしまうこともあるとはいえ、ここまでの惨殺された遺体を見る機会は無く…思わず喉奥から吐き気がせり上がる
それに耐えつつもそれでも、舞衣はアサシンに、太牙に同じような虐殺をしてほしくなかった
人と人ならざる者の共存を望む彼に、そんな事をさせてはいけないしさせたくはないと、そう思うが故…動く
「…アサシンさん、気持ちは…わかるけど、でもっ…ダメです。
…怒りのまま…これ以上殺したらっ…この人達と、同じになってしまう……!!
私は……アサシンさんにそんな事、してほしくありません」
許せないという気持ちも、怒りを抱く想いも分かる、怒りと悲しみを堪え、緑瞳に涙を浮かべながらも…舞衣は太牙を制止し説得をした
「……甘いな、舞衣は」
「…そうかも、しれません。でも…それが甘さだっての云うのなら、私は…捨てたくないです、それに…」
「…お前の云う『可奈美』達なら、同じようにするから、か」
「はい…絶対、そうすると思います。
そもそも…刀使の、私達の振るう刃は…人を殺す為のものじゃないから」
そしてヤクザへの太牙の脅迫に続くと
ちなみに脅迫については一切止めず、またアズラエルが絡んでいる可能性は舞衣自身も考慮しているようである
3410
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 10:55:39
ちなみに戦闘中にヤクザ達が「センセイみたいに強い!」「銃弾が効かない!」「こんなの聞いていない!」「アイエエエ!」と喚いていたのを聞いていた太牙達
そこで逃げ遅れたヤクザの一人を捕まえ、「センセイ」と呼ぶ存在について尋問する
もしヤクザ達と魔物達の抗争であれば魔物だけが殺されているのは不自然、であるならば今の太牙と同じくサーヴァントによってこの惨劇が起きた可能性を考えてのことであった
ヤクザは失禁しながらも恐怖心のままに情報を吐き出す、センセイと呼ぶ男はかなりの大柄の男であり偶にヨージンボーとして雇っていることを
そしてそのセンセイが孤児院近くでよく見かけることについても
3411
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 10:57:16
>>3406
や
>>3390
より前に遡る
>>3394
にて神道系の学科を見学することになった夏油は学園長だかなんだかに連れられて案内を受けた
その名の通り様々な神教にて古来から伝承された秘術を扱い、それを生徒たちそれを学び体得して京都の地を護る人材を育てている、と説明を受け
実際に少女たちが竹刀を手に稽古しているところを見学させてもらった
そこで夏油は一段と強い少女に注目し、優等生の柳瀬舞衣について案内人から紹介してもらった
3412
:
名無しさん
:2025/02/27(木) 12:07:52
一筋の光が暗闇を貫き、風をものともせずに疾走する
殆ど外灯がない道を2人乗りのバイクが駆け抜けていく
明らかに法定速度を無視して華麗に愛馬を操縦するのはライダースーツを纏ったアルトリアであり、その後ろに宮本伊織がしがみついていた
ーー何故バイクを所持しているのか。実は伊織住居の倉に放置されていたものであり、現場急行のために活用のだ
騎乗スキルを存分に活かして運転するアルトリアは少し物思いにふける
アルトリア(先程のイオリは尋常ならざる剣さばきだった)
アルトリア(…一体どのような修羅場を切り抜けたのだろうか)
ここ数日、アルトリアは伊織と共に魑魅魍魎などの討伐に赴き、その度に彼の戦い方を目撃していた
その様からして手練れの侍であり、他のマスターと戦うことになっても遅れを取らないと評価していた
また元の世界でも聖杯戦争のマスターとなり、別の英霊と共に数々の猛者やサーヴァント相手に戦っていた、と以前に聞いている
なればこそ先刻のアサシン襲撃の際、敵が本気ではなかったとはいえ彼はその攻撃を巧みに防いでみせたのだろう
その上英霊相手でも気圧される様子もなく、どころか積極的に戦おうとする素振りさえ見えた
それは戦いの上では頼もしいと思う反面、シロウのように無茶はしないで欲しいとも思う
それと同時にどことなく不安のような思いも抱きつつあったが、その正体は未だ掴めずにいるアルトリアであった
3413
:
名無しさん
:2025/02/28(金) 06:22:48
>>3403
より少し後の話
休日でありながらも仕事で外出するアズラエル、それと護衛として随伴するディエゴ
目的地は京都市内にありアズラエル財団が支援している孤児院、主に怪異や魔物によって両親などを喪った子供達を集めた悲劇の集積所
慈善事業として財団が援助している、というのは表向きの顔で、裏では選りすぐりの子供を引き取っては非人道的な手段で兵士に仕立てている
本来は財団や企業の担当者がそういった手続きを済ますのだが、今回は対外的なイメージ戦略の一環として(面倒に思いながらも)アズラエルが出張ってきたのである
アズラエル(ま、化け物達が蔓延るからには何処でも同じようなことをするか)
コズミック・イラ出身のアズラエルにとって、コーディネーターに対抗するためにブーステッドマンなどの強化人間を作り上げることなど日常茶飯事であった
ゆえにこの世界の事情を鑑みてアズラエルも納得する、コーディのように憎むことはなくても確かに人外の存在は人々を脅かし排除すべしと考える
それにここにいる子供達も少なからず人外の化け物を憎んでいるはず、ならば強化訓練・薬物投与・精神操作によって対等以上に戦う力を与えられるというものだ
そのように頭の中を巡らせながらも、表情は朗らかに子供達に囲まれる様を写真に撮られたりしていた
その後、担当者から子供の能力など説明を受けながら一人一人を眺めている最中に、アズラエルは一人の少女に声を掛けられる
メアリー「おじさん、こんにちは」
3414
:
名無しさん
:2025/02/28(金) 09:10:04
そういえば京都市内のどこかでゲルテナ展が開かれているようだね
まぁこれが聖杯戦争と関係あるかどうかは分からないけどね
3415
:
名無しさん
:2025/03/02(日) 13:54:51
>>3403
影山「なんとか間に合ったみたいだな。それで、この女の子と手を組むのか?」
カズマ「それはまだ決まってない。矢車の要望が要望だからな。……でもこの場は共闘するべきだとは思う。あいつ、明らかに危険なサーヴァントだし」
イリヤ「助けてくれてありがとうございます。とりあえず今はあのサーヴァントを倒すことが最優先だよね」
こうして共闘する流れが決まった
ゆえにディエゴは考える。この不利な戦闘は離脱するべきか否か。
仕切り直し(時)スキルを持つディエゴならば、離脱出来るだろう。
とりあえずセイバーに大ダメージを与えただけでも、成果といえば成果だ。ついでに何の支援もしなかったことから、セイバーのマスターは無能力者の可能性が高いとわかった。同じく無能力者のアズラエルでも問題なく殺せるだろう
それに単独でサーヴァント二人を相手にするのは、リスクが高い。しかも片方はザ・ワールドと互角に戦えるほどの手練れときた。
それにサーヴァントならば当然、宝具を隠し持っているはず。ゆえに二人のサーヴァントを同時に相手するのは不利だと察したのだ
しかしせっかく大ダメージを与えたセイバー陣営だけでも仕留めておきたいという気持ちもある。
……が、聖杯戦争はまだ始まったばかり。この手負いのセイバーを他の主従が討ち取る可能性は十分にあるだろう。それにザ・ワールドの能力も魔力消耗を考えると乱発したくない。ここで2つの主従を倒しても、まだまだ主従は残っているからだ。アズラエルが魔術師ならともかく、彼は一般人だ。魔力にはあまり期待出来ないだろう。
ディエゴは思考を張り巡らせた末に撤退することを選んだ
ちなみにクロックアップは〝身体を流れるタキオン粒子を操作し、時間流での自在な活動を可能にして行う超高速行動〟……つまり時間に干渉可能な能力で動けるのだが、時が止まった世界では逃げるディエゴと戦うよりこの場にいるメンバーを守ることを優先した。これはディエゴが躊躇なくマスターを狙う外道だからだ
3416
:
名無しさん
:2025/03/02(日) 21:44:14
>>3377
、
>>3398
太歳星君「どれ、折角の来訪者だ、手厚く歓迎してやらないとな」
斥候であろうアーチャーを捕捉した太歳星君は二条城の天守閣から転移し、アーチャーに最も近い場所へと現われる
対してアタランテは唐突なキャスターの出現に驚くことなく、幾つかの弓矢を抜き放つ
しかして太歳星君に届く事はなく、式神たちによっていとも簡単に防がれてしまった
太歳星君「いきなり攻撃するとは、いい眼をしているな、弓兵」
アタランテ「そちらこそ、ずいぶんな自信家だな、魔術者。穴蔵に潜っていればいいものを、早速のお出ましとは予想外だ」
太歳星君「なに、お前が始めて出会う英霊だからな。聖杯戦争とやら、楽しまなければ意味がない」
そして二騎は相手の実力を測るべく小競り合いを始める
ただし互いに本気の戦いをするにはまだ早いと考えていたのか、途中でアタランテは撤退し太歳星君も追撃することはなかった
3417
:
名無しさん
:2025/03/03(月) 07:44:06
>>3413
一仕事終えて拠点である孤児院に帰還するインターラプター。その手にはレジ袋がぶらさげてありメアリーが欲しがっていた菓子類とニンジャにとっての完全栄養食であるスシが入っている
孤児院の中まで入るわけにはいかないので外から念話でメアリーに呼びかけた
『ドーモ、今帰ったぞマスター』
『あ、お帰り!お菓子買ってきてくれた?』
『ああ、お前の食べたがっていたキャンディを買ってきてやった』
『わーい、ありがとうバーサーカー!』
喜ぶメアリーに苦笑するインターラプター。本来ならこんなことサーヴァントのする仕事ではないのだが、無邪気に喜ぶメアリーに悪い気はしない
『悪いが外に出てもらえるか?こんな男が孤児院に入れば不審者待ったなしなんでな。人目につかない場所で合流したい』
『うーん、そうしたいんだけど今アズラエルってオジサンが来ててみんなで挨拶しなくちゃいけないの』
『……アズラエルだと?』
『どうしたの?』
思わぬ人物の来訪にインターラプターは訝しむ。アズラエルはこのキョートにおける有力なメガコーポの御曹司。土地の開発プロダクトや魔物から住民の生活を守るために私設治安部隊を用いた警備が主な事業である。慈善事業への援助にも精力的であり府民からの評判は上々、実際メアリーの孤児院へ多額の寄付を行っていた
…同時に人外排他主義だのヤクザと繋がって強引な土地の開発を行っているなど黒い噂が絶えない人物でもある
実際にインターラプターが雇われたヤクザは件の企業の息がかかった連中なのだ。表向きには未開発地域の開発ということになっているが実態としては武力を行使した人外相手のジアゲそのもの。とはいえ、実際に人間に被害を出している魔物を優先的に排除しているため人間の住民からは賞賛の声の方が大きいというのが実情である
こうしたネオサイタマに跋扈していた暗黒メガコーポを彷彿とさせる狡猾な動きはここ最近ーーすなわち聖杯戦争が開始してからさらに動きを強めている。デッカーとして、そしてソウカイヤの一員としてネオサイタマの表裏を知り尽くしていたインターラプターはアズラエル本人あるいは近しい人物が聖杯戦争に関わっているのではないかと疑っていた
『あ、もしかしてあのオジサンがマスターなの?だったらやっつけちゃおうよ!』
『待て待て待て!まだそうと決まった訳じゃない』
逸るメアリーを諌めるインターラプター。疑いはあるが、メガコーポの御曹司と表立って敵対すれば自分達の立場が危うくなる。仮にアズラエルがマスターだったとしてもサーヴァントの能力が不明な以上、今仕掛けるのは早計に過ぎる。飛んで火に入る夏の虫とはかのミヤモト・マサシの有名なコトワザだ
…インターラプターとしては幼い少女に手を汚してほしくないという思いもあるのだが
『うー、だったらちょっとお話するくらいはいいでしょ?私がどんな人なのか確かめてあげる!』
『おいおい本気か!?……分かった。だが、絶対に聖杯戦争について口にするなよ?万が一何かあったら令呪を使え』
『分かってるって!』
インターラプターの切実な思いをよそにメアリーは聖杯獲得に対して並々ならぬ熱意がある。本当は怪しげな人物に近づいては欲しくないのだがメアリーがこうなってしまうと言うことを聞かないのだ。我儘なオヒメサマだと内心でインターラプターはため息をついた
本当は自分もすぐ近くで見守ってやりたいがアサシンのように気配遮断のスキルがない以上、霊体化していても感知能力に長けたサーヴァントが居合わせたら自分の存在ひいてはメアリーがマスターだと露見しかねないため孤児院から若干離れた場所で待機する他なかった
(さて、どうしたものか…)
念話を打ち切り一人インターラプターは今後について思考を巡らせる。アズラエルがシロであれば杞憂で済むが、万が一マスターであったら果たしてどう動くべきか
正直言ってインターラプターは自分達単独で聖杯を獲得するのは難しいと考えている
マスターのメアリーは無力な少女、自分は戦うことしか能が無いバーサーカー。無論インターラプターとてかつてはソウカイヤ最強の一人と謳われたニンジャでありおいそれとイクサで遅れをとるつもりはない。だがかつてはザイバツ最高幹部グランドマスターとも互角に戦えたカラテも今となっては…
逆に手を組むというのも難しい
相手は社会的地位の高い御曹司。その気になれば敵対者を社会的に追い込むことができる立場で、翻ってただの孤児に過ぎず自分の身を守ることも難しいメアリーは格好のアキレス腱になる。仮に手を組めたとしても同盟とは名ばかりの一方的に切り捨てられかねない関係になり得る
答えが出ず苦悶するインターラプターの不安に呼応するように彼の体がぶるりと震え始めた
(クソッ!よりにもよってこの“体“までそっくりそのまま再現されてるとはな…!)
懐からオハギを取り出し口に放り込む。途端に広がるに憎くて愛しい黒い甘味…
正直言って今更聖杯など求めていないし、こんな体で召喚されたのも全ては自らの行いが招いたインガオホーと受け入れているが、自分を召喚した幼い少女まで巻き込むつもりはない
せめて聖杯は手に入らずともメアリーを生かして返そうとインターラプターは誓うのであった
3418
:
名無しさん
:2025/03/03(月) 20:08:23
カブキはキャスター(玉藻の前)と会談(
>>3373
、
>>3378
、
>>3386
)した後に彼女とは一旦離別し、二条城から戻ってきたアタランテと合流する
カブキ「よぉ姐さん、念話で伝えてきた城はどんな感じだった?」
アタランテ「なんだその呼び名は…とにかく、城にいるキャスターは相当な実力者だ。これ以上陣地を構築される前に対処したいところだが」
カブキ「それなら丁度いい。さっき別のサーヴァントと出会ったところだ。敵意もなく交渉を持ち掛けられた、これは脈ありとみていいだろう」
そして夜になり指定の集合場所に到達するカブキ達
そこで(学園での仕事が終わった後の)夏油傑&キャスターと対面する
カブキ「なんだ、俺らを呼びつけたのは袈裟を着た僧侶かよ」
夏油「あはは、訳あっての装いだけど僕は僧侶ではないよ。夏油傑っていうんだ。よろしく」
カブキ「俺はカブキ、こちらこそよろしくな」
玉藻「むむっ、まさかそちらもケモミミ族。野性味溢れる分、その男のマスターとして相応しいかもしれませんが」
アタランテ「一体何を言っているんだ。しかし、こちらもキャスターとはな」
3419
:
名無しさん
:2025/03/04(火) 07:00:39
>>3408-3410
ここでヤクザたちを殺さなかったことで裏で連中を操っていたアズラエルの財団に舞衣組の情報が渡ってしまったんだよな
恐ろしく強い鎧の男と刀を持った女に蹴散らされ魔物の土地を奪えなかったと現場に居合わせたヤクザは震えながら報告していた
3420
:
名無しさん
:2025/03/05(水) 00:35:53
>3410
太牙「その〝センセイ〟がこの惨状を作り上げたのか?」
太牙がヤクザに問い掛けると、ヤクザはコクリと頷いた
更に続けて、太牙は質問する
太牙「その〝センセイ〟とアズラエルには接点があるのか?」
こればかりはヤクザもわからない様子で「わからない」と回答する
その恐怖心に満ちた顔から嘘でないことを太牙は確信した
太牙(アズラエルが聖杯戦争のマスターで〝センセイ〟がそのサーヴァントという可能性もあるが、現段階ではわからないか……)
太牙『舞衣。俺は〝センセイ〟の情報を掴むために孤児院に向かいたい。サーヴァントの可能性があるし、そうじゃないにしても見過ごせない危険人物だ』
3421
:
名無しさん
:2025/03/05(水) 00:36:58
>3399
ピトフーイ「へ〜、そういう物好きも聖杯戦争にいるんだ〜」
ピトフーイはシロッコの思想を楽しそうに聞いていた。
自分が聖杯戦争のマスターだと明かすことは死亡する可能性も伴う。だというのに正々堂々とやってきて、ハッキリとした口調で自分の考えを述べるシロッコはなかなか面白い人物だとピトフーイは思った。
ピトフーイ「まあそんな行動が出来るほど〝最強のサーヴァント〟は強いんだろうなぁ。楽しみだなあ!」
そんなこんなで上機嫌なピトフーイと李書文。
〝最強〟の二文字に、マスターの余裕の素振り。よっぽど強いサーヴァントだと期待してしまうというものだ。
ピトフーイ「あ。もしそのサーヴァントが期待外れだった場合は――わかるよね?」
3422
:
名無しさん
:2025/03/05(水) 00:38:50
>>3403
矢車さん「そこのガキ、随分とくまが酷いな」
アリスに向かって矢車さんが声を掛ける。もちろんガキとはキリトのことだ。
キリトは多忙な日々を送っていたせいで、目の下のくまがとても酷かった。矢車さんはそこに注目していた。
アリス「最近は色々と忙しかったですからね。それがどうかしましたか?」
アリスは警戒をしつつ、矢車さんに返答する。当然だ、相手もサーヴァントなのだから。
ちなみにこの時、矢車さんはあえて気配遮断をしていない。キリトが何か地獄を見てきたように、思えたからだ。
矢車さん「そのガキはお前のマスターか?」
アリス「そうだと言ったら――キリトを狙う気ですか?」
矢車さん「いや、俺はそいつが目を覚ますまで待つ。そいつの目を見てみたいからな……」
アリス「……奇抜な服装もそうですが、変わった人ですね」
ちなみに矢車さんは相手の目を見て、地獄を見てきた者かどうか見定める謎の技術?がある
ソードアート・オンライン事件やユージオの死を経験してきたキリトは、矢車さんにとってどう見えるのか――
3423
:
名無しさん
:2025/03/05(水) 07:43:12
>>3416
を少し詳細に書いてみた
二条城での初戦、アーチャーvsキャスターによる戦い
アーチャーが放った神速の二矢が正確無比にキャスターを射止めようとするが、突如現われた式神六体によって阻害されてしまった
しかし完全に防ぎきることはできず、代償として式神二体は致命傷を負い戦えない状態になった
太歳星君「ふむ、やはり英霊相手に式神どもは力不足か。とりあえずお前達は散って周辺でも警戒していろ、あれは僕がやる」
主に勅に従い残りの四体は二組に分かれてアーチャーを避けるように散っていく
アーチャーに敵意・殺意を向けることなく、アーチャーのマスターや他の勢力がいないか偵察する
ただし、闘争を楽しむ術者の意を汲んでマスターを見つけても干渉せず、せいぜい観察して報告ぐらいである
また他のサーヴァントを発見したとしても単体では敵わない、なので万が一倒されてしまっても構わないので見つけ次第主への報告を優先するつもりである
アタランテ「眷属すら離散させて単身で挑みにくるとは、随分と舐められたものだな」
太歳星君「なに、色々と試してみたいことがあってな」
太歳星君「さぁ、この僕を楽しませてくれよ!」
言うやいなや、キャスターは術もなにもなしにアーチャーへと急速接近する
予想外な行動に虚を突かれたアーチャーだが、即座に反応して弓矢を射貫く
それを躱して近付いた白き童子は徒手空拳による近接戦闘を仕掛けるが、清麗なる狩人も攻撃を見切り弓で殴り蹴り返そうとする
しばし肉薄した状況での格闘が続いた後、アーチャーが至近距離にも関わらず弓を引いて複数の矢でキャスターの片腕を射貫いた
しかし同時にキャスターからも蹴りを入れられたたため、アーチャーは一旦距離を置きつつ弓矢を番えた態勢を取る
太歳星君「中々やるじゃないか、弓兵でありながら近付かれても問題なく白兵戦に転じられるとはな」
アタランテ「肉弾戦を仕掛けてくる術者が何を言う。それとも、使い魔と自己強化ぐらいしか使えないのか、貴様は?」
太歳星君「くく…神に対して不遜な物言いだな。だが確かに、それだけでは物足りないとみた。どれ、ならばお前にもみせてやろう、『神の祟り』を」
アタランテ(『神』を名乗る、か…果たして神を騙る偽物か…それとも本物なのか…)
相手の正体に繋がるかもしれない一片の情報を耳にしたアーチャーはその真偽を図るよりも先に、眼前の脅威に備える
一方、キャスターが言葉を終えると頭上に無数の目玉が見開き、それが段々と収縮されていきやがてが術者の両手の内に収まってしまう
そして両手が開かれると複数の光球が出現し、キャスターの周辺を各々別軌道を描いて回り始める――まるで惑星の周りを軌道運動している衛星のように、まるで原子核の外側で周回する電子のように――
その内の幾つかが中核から離れて標的に向かって飛翔する、対して射手も素早く動きながら複数の矢を放って光球および暴君を射貫かんとする
一射が光球に当り対消滅するが、残りの光球が急に軌道を変えたために幾つかの矢は当てもなく遠くへいってしまう
またキャスターを狙った攻撃も、彼の周りで周遊する光球によって防がれてしまう
一方でアーチャーは高機動で場所を変えながら新たに矢を放ち、迫り来る光球をさらに一つ消し去る
それら矢の弾幕を乗り越えた凶弾がアーチャーへと肉薄するが紙一重に回避されてしまい、その先にあった木々などを代わりに貫き抉り削る
しかしそれだけでは終わらず、通り過ぎたはずの光球は軌道を急転進させて再度標的を狙いに来る
ゆえに追尾を予想していたアーチャーは再度弓矢による速射を放ち、反転した光球が迫る前に撃墜することに成功する
そのタイミングを狙ってか、キャスターが新たな光球を差し向ける
それはアーチャーが気付いた時には三度弓を引き矢を放つのが難しい間隙を突いた攻撃であった
それはアーチャーの移動先をも読んで解き放った回避困難な凶星であった
ゆえにアーチャーは矢を射ることなく、弓を振りかぶってぶつけることで直撃を避ける事にした
アタランテ「くっ!」
しかし、弓を持ち攻撃を受け止めたアーチャーの腕はダメージを負ってしまった
攻撃を受け止めた弓は無事であったが、光球の威力は減衰されただけで消滅と同時に残された破壊の衝撃が彼女の腕に襲いかかったのだ
幸いなことにそこまで大きなダメージにはならず、まだ弓矢を番える余力も残っていたが
アタランテ(潮時か…今は情報を持ち帰って、次の機会に備えよう)
そう判断するやいなや、アーチャーは牽制しつつその場から素早く離脱した
3424
:
名無しさん
:2025/03/06(木) 16:11:03
>>3394
、
>>3402
学園の授業が終わった放課後、マヤやザンキと合流して人里離れた山中にて修行に励んでいた
その最中にザンキが日中に戦った相手の特徴を伝える
ザンキ「理性的で剣士の姿をしたバーサーカーと、どこからともなく様々な武器を取り出し使いこなす青年のマスター、二人掛かりで連携して攻撃してくる奇妙な主従だった」
マヤ「奇妙な主従?」
ザンキ「狂戦士の名を冠しておきながら狂気に囚われる様子もなく、むしろ何かに迷っていた。それに、クラス特性である性能向上という恩恵も機能しているようには感じられなかった」
ザンキ「一方でマスターの男は英霊相手にも怯まずに、むしろ戦い慣れている様子だった。こちらに必死に食らいつく様子からして、聖杯を強く求めているかもしれない」
マヤ「…うーん、私にはよくわからないけど、何かのために積極的に戦う人も、いるんだね」
ザンキ「そうだ、今回はバーサーカーよりもそのマスターの方が厄介な存在だった。仮にバーサーカー陣営の連携に乱れがなかったら、俺も危うかったかもしれない」
ザンキ「マヤ、もし明確な目的と覚悟を持ってこちらと戦おうとする相手と出会った時、お前はどうする」
3425
:
名無しさん
:2025/03/06(木) 19:29:54
>>3420
『私も賛成です、アサシンさん。
…こんなひどいやり方をする以上、たとえアズラエルという人と関係無かったとしても…放ってはおけないから』
太牙の提案に対し、舞衣はそう答える
しかし自分も付いていくかどうかで彼女は悩んでいた
(付いていきたいけれど…逃げたあの人たち(ヤクザ)が、私や太牙さんの情報をそのアズラエルって人に伝えない…とは思えない。
どうしよう…)
3426
:
名無しさん
:2025/03/06(木) 19:41:21
>>3407
ユウキと『お話』した後、ソリテールと蓮子はその場を去った
彼女達の気配が完全に消え去ったのを確認して、一護は念話する
一護『ユウキ、あのサーヴァントには気を付けろ。なんだかわからねぇけど、あいつと関わってもロクな事にならねぇと思う』
一護はソリテールから藍染惣右介のような気配と胡散臭さを感じた。
藍染の時は彼の演技もあり騙されたが、二度目はそうもいかない
ユウキ『うーん……あの二人、そんなにヤバそうだったかな?』
一護『マスターはまともそうだったな。でもあのサーヴァントは何か胡散臭ぇんだ。正直あいつが寄越した情報も怪しいと思うぜ』
3427
:
名無しさん
:2025/03/06(木) 19:44:53
アスナ「士郎くんも、いい人を狙うとやっぱり心が痛むの?」
美遊兄「そりゃそうさ。美遊を幸せにするためとはいえ、無害な人達を襲うのはあんまり気持ちがいいものじゃない」
アスナ「そっか。士郎くんがそういう他人(ひと)の痛みが分かる人で良かった」
美遊兄「まあ――今となっちゃ聖杯戦争の優勝なんて悪の道を歩むって決めたけど、これでも昔は正義の味方に憧れてたからな」
アスナ(正義の味方、かぁ。もしもキリトくんがこの聖杯戦争に居たらきっと優勝を狙わずにみんなと協力して攻略するんだろうなぁ)
――アスナはまだ知らない。キリトがこの聖杯戦争に参加していることを。
――アスナはまだ知らない。キリトが本気で優勝を狙ってることを
――アスナはまだ知らない。自分が優勝するには、ユウキとキリトという大切な二人を聖杯戦争から脱落させなければならないことを
3428
:
名無しさん
:2025/03/06(木) 19:45:43
マヤ「目的次第だけど、危険人物なら放っておけないし……私が殺されてチノやメグと会えなくなるのも嫌だから、私も覚悟を決めて戦うと思う。だってそうするしかないなら、戦うしかないじゃん!」
ザンキ「……そうか。聖杯戦争には本気で願いを叶えるために卑怯なことをしたり、マスターを狙う奴もいる。出来る限り俺がマスターもサーヴァントも抑えるが、バーサーカーのマスターは明らかにマヤよりも戦闘慣れしていた。いざという時にマヤだけでも他のマスターと戦えるように、しっかり鍛えなきゃな。……本当はこんな危険に一般人は巻き込みたくなかったんだけどな」
その日からザンキの指導は激しさを増し、マヤは必死に鍛えた
全てはマヤを無事に元の世界に帰すためだ
3429
:
名無しさん
:2025/03/07(金) 00:21:09
>>3421
「無論私もそれは理解しているつもりだ。安心したまえ、それだけの相手だよ」
期待外れだったらタダでは済まないというピトフーイに釘を刺されるもシロッコは難なく受け流す
数々の死線の中で戦ってきたのもあるが、それ以上に彼はキャスターの絶対性についてまるで疑っていなかった
キャスターを召喚したとき、シロッコは概念でしか知らなかった神というものを今回の聖杯戦争で初めて知覚した
そこで彼はある意味初めて膝を屈したのかもしれない
だからこそだろうか、正真正銘人の上位と言える存在に彼は一つの興味を持ち始めていた
これを打倒しようとする者達の戦いは一体どれほどのものになるのかと
そうして目的地まで一通りの自己紹介を済ませ、ついに二条城へと辿り着く
外からでも感じ取れる異常性にピトフーイは想像以上だとワクワクしていたが、李書文は感じる強敵に胸を踊らせつつもその異様さに顔を険しくする
「お主、何を呼んだ…?」
時代は遠く離れているが、奇しくも同郷と言える存在であるが故にランサーは他の者よりそれを感じ取っていたのかもしれない
「真名は伏せさせてもらうが祟りの神霊――その御分霊、私はそう聞いている」
そのまま彼らは二条城の本丸へと進んでいき、異様な白い和装の少年の姿のキャスターと邂逅する
見かけは変わった童にしか見えなくともそんなものが何の当てにもならないと理解していた
「よく来た、聖杯に招かれし英霊とその主。今回の戦いでは主従で会ったのはお前たちが初めてだ、歓迎するぞ。それでシロッコからある程度は聞いているが、このままやるのか?僕はどちらでも構わないぞ」
相手がやる気にならなければキャスターが彼らを気に留める事はない
上位者としての余裕をもって彼らと戦う時まで待つだろう
3430
:
名無しさん
:2025/03/07(金) 06:19:09
>>3423
「逃げたか、まぁいい。あれが新たな呼び水となって、さらに僕を楽しませてくれるだろう」
撤退するアーチャーに対して特に追撃する素振りもみせず、太歳星君は将来の戦いに繋がることを期待する
まだ戦いを続けたいという気持ちもあったが、彼女が他の勢力と手を組み万全な準備を整えて再び挑んでくるだろうと見当をつけていた
かつて強力無比な特級呪霊を複数連れた小娘に喧嘩を売られた時のように、相手の全力を受け止めた上で全てをひねり潰すつもりで楽しみを取っておくことにしたのだった
「それにしても、ここまで弱体化が著しいとはな」
ただ、アーチャーを逃したのには別の理由もあった
今はまだ聖杯戦争の序盤ということもあって本気の戦いをするつもりはない、ということもあるが
今回太歳星君が女狩人と戦ったのはサーヴァント化した自分の性能を計る思惑があってのことであった
結果、神の祟りの具現たる『消滅の凶星』が本来より威力が減衰が著しいことが判明する
アーチャーが得物で凶星を受け止めた際、威力が減衰したとはいえ相手の腕をズタボロにして使えなくする程のダメージを与えられなかったのが何よりの証拠だ
この分では通常の凶星であろうとも、高密度の神秘で編まれたエーテル体である英霊の影法師を穿つことは難しいだろう
(それでも只の人間やその他の相手にはオーバーキルであることには変わりはないが)
またこの戦闘が始まる前にも、視肉の数が著しく減っていることも確認していた
その事実も「太歳星君の分霊のサーヴァント化」という異常な状態が原因であると考えていた
ゆえに、先の戦闘で再起不能になった式神や矢が複数刺さった腕を視肉によって回復させることなく、少し時間が掛かるが陣地たる二条城の霊脈を利用して修復する必要もあった
この分では式神どもや陰陽術も影響を受けているかもしれない、それを補強するために視肉があるのだが数が限られているために大盤振る舞いするかどうかは慎重にならなければならない
――それらを認識した上で、太歳星君は弱体化の原因に関してもう一つ仮説を立ててみる
「やはり、京都を覆う結界が僕に呪いをかけているのか」
「それとも、これ程の制約を課してもでも神霊の一端を顕現させたかったのか」
「くく、随分と不遜な輩がこの儀式を企てたに違いない」
「僕を興じさせる舞台を用意したことだけは褒めてやるが」
「いずれ、神を弄ぼうとした報いとして祟ってやろう」
太歳星君は思い返す、かつて死闘の末に自分を打ち負かし隷属させた小娘の策略を、京都に祟りの五芒星の陣を敷いて神の力を削ぐ大結界『弑逆桔梗』を
その時は甘んじてその呪いを受け、相手の趣向を気に入りつつ全力で祟り返してやり、小娘が用意した『卒業生』とやらを悉く蹂躙してやったが
それはともかく、たぶんその時と同じ様な状況が今回の悪辣な儀式にも施されていると太歳星君は睨み、上空を見上げて京都を覆う結界を凝視する
――彼の見立てはほぼ当を得ていたであろう
いくら御分霊とはいえ“神霊”そのものをサーヴァントという枠に収めることはほぼ不可能に近い、普通の聖杯戦争ではあり得ない事象だ
その理をねじ曲げるために大儀式の術式を改竄して神を顕現させ、さらには神の力を削ぐための大結界を敷いた、という風に予想するのも無理はない
もっとも、何故そこまでして神霊の一端を召喚したかったのか、裏側にいる何者かの意図は読めなかったが(あるいは見当違いの解釈である可能性もあるが)
なんであれこの殺し合いに招待してくれた黒幕について探りを入れることも考え、見当が付けば褒美(=死)を与えるつもりであり、そこにも愉しみを見出し始めていた
「だが今は後回しだ。今度はマスターが連れてくる一陣営を手厚くもてなしてやらなくてはな」
二条城の方へと振り返り、太歳星君は数歩歩む
そして足元に転がっていた式神の形代を拾い、戻ってきた式神も消失させてから城の中へと転移した
※そして仮投下
>>3429
に続く
3431
:
名無しさん
:2025/03/07(金) 06:20:23
以下、太歳星君に関するTips&自己解釈・与太話
・聖杯戦争に喚ばれた太歳星君は分霊であり、傲岸不遜にして極めて尊大、残虐な性格も持ち合わせているが、自らを絶対強者と疑わず自分以外の全ての存在を自分を楽しませるため存在として明確に見下しているため、対戦相手に猶予を与えてでも全力で戦おうとする度量の深さも持ち合わせている。曰く「尋常に勝負するタイプ」。
・一方、太歳星君の本霊は別の位相に存在し、分霊に力の3分の1を分け与えて現世を観察している。勝つためなら手段を選ばない高慢な性格の持ち主で、正々堂々戦いたい分霊とは意見が違える。
●本霊とは一部性格の違う分霊の太歳星君、つまりペルソナの一つが別個体として独立した自我を持つその有り様は「アルターエゴ」に近い。とはいえ陰陽術の使い手だからキャスター適性も強いし、今回の聖杯戦争はそのクラスが当て嵌められたんだろうなー、と。
●余談だが、太歳星君と契約した神代家は一族から生贄を差し出す代わりに千年もの間日本政界で権力を得ていた。ある意味聖杯もなしに願望を叶える存在、それが神霊(太歳星君の本霊の方)といえる。
●一方、分霊は「鎬を削る戦い」を望むがゆえに聖杯戦争に喚ばれたのかもしれないね。
・ちなみに太歳星君は安倍晴明と関係あり。
「あの坊主ごときが社貰うとか、ちょっかいかけるか」と見下しながら意地悪をもくろみ安倍晴明の霊をガタガタと怯えさせている。
その後、京都についた寶月夜宵は安倍晴明の霊から神退治に向けた数々の援助を受けている。
清明的には神代家の過ちに間接的に関わって現在の出来事にまで発展したことを気にしているために手助けをしたようだ。
●平安時代の安倍晴明繋がりで玉藻の前とも共通点はありそう。遭遇したら両者ともに真名看破は容易そう。
・原作では『弑逆桔梗』の呪いを受けた上で大暴れしていた太歳星君の分霊。
本来攻略に必要だった卒業生クラスの霊の数は最低でも21体以上らしく、卒業生クラス7体で挑んでしまった夜宵が紙一重に勝利できたのは『弑逆桔梗』の呪い+イレギュラー2種が合わさった結果だったとのこと。
●これを踏まえて本企画では太歳星君の弱体化の要因を「鯖化による影響」+「京都結界による影響」という二段構えで仮投下
>>2028
を書いてみた。
・夜宵は『十二神将』の式神1体の強さ=卒業生の半分程度の力である、と見立てている。
・主と同じく『弑逆桔梗』の呪いを受けた式神は1体につき視肉3個を下賜され、その結果呪いの影響分を差し引いても普段の2倍ほどの強さになったと豪語している。
・ただし式神たちの戦績は全敗、相手が悪すぎた…。
○清明の新たな式神2体により2体がやられる。
○復活した酒呑童子により1体が瞬殺される。
○式神5体が清明の呪術により生贄にされて消滅、5匹の龍になって酒呑童子討伐に用いられる。
○残りの4体が各個で卒業生1体ずつに訳分からん殺しを受けて敗北。
●とりあえず単体では鯖に負けるのは確実。大人数で鯖1騎に襲いかかれば互角になれる…のか…?
視肉を与えられればバフが乗るが、回数制限もあり主の気分次第だが与えられるかは微妙。
ほぼやられ役で間違いなし。マスター相手なら脅威になるが、主の性格もあり相当な事情がなければ狙わないだろう。
3432
:
名無しさん
:2025/03/07(金) 06:21:49
>>3418
カブキ「それで俺に話があるって聞いたが、いったいどんな要件だ?もしかして、俺達と手を組みたいってことか?」
夏油「あー、それは場合によってだけどね。それよりも確認したいことがあるんだ」
カブキ「はぁ、確認だぁ?」
夏油「巷では君が“鬼”に変身して怪異とかと戦っている、って聞いてね」
カブキ「その通り、人間を守るのが鬼の仕事だからな!」
夏油「ふーん」
如何にも善良な鬼として振る舞おうとするカブキを、目を細くして値踏みするように観察する夏油
夏油「でも、その守ったはずの相手から“化け物”扱いされて心ない言葉を突きつけられたり排斥されているとも聞いている」
カブキ「…確かに一部の人間からそんな仕打ちを受けているが、俺は特に気にしていない」
一拍間を置いての虚勢を振る舞うが、さすがに嘘では隠しきれない感情が多少漏れてしまったかもしれない
夏油「その話が 本 当 なら、僕たちは相容れないかもね」
カブキ「なに…?」
夏油「僕もね、弱者を守るために呪術師として頑張っていた時期があってね」
夏油「でも、途中で気付いたんだ。そんな“猿”どもには守る価値なんてなかったことを、ね」
夏油「だから君も同じように考えているんじゃないかと思っていたんだけどねぇ」
(※この後のカブキの反応は他の人にお任せします。交渉決裂、同盟成立、その他どんな展開でもいいかなぁ、と)
3433
:
名無しさん
:2025/03/07(金) 06:22:26
>>3426
蓮子達が立ち去ってから少しして、今度は魔物の集団が学校にやってきた
ユウキ達が話を聞くと、京都市内の魔物の集落が人間達に襲われたために避難してきたという
なんでも、人間が縄張りに侵入したために戦える魔物達が応戦しようとしたが、たった一人の大漢によって全滅してしまったという
その後に人間(ヤクザ)が大勢で攻めてきたため、生き残っていた魔物の一部でここまで逃げてきたらしい
ただし、逃げ遅れて集落内に隠れている仲間がまだいるようなので、ユウキ達は彼らを救出するために現場へと向かった
また殺戮を起こした大漢がサーヴァントである可能性が高いため、そちらについても調査するつもりである
※避難してきた魔物達は舞衣組がヤクザ達を撃退したことを知りません
※たぶん舞衣組が離れた後にユウキ組が現場に辿り着くでしょう
3434
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 11:44:22
>>3343
ユウキ「そんな……むごい……」
一護「クソッ、俺がもっと早く駆けつけてれば……!わりィ、ユウキ」
ユウキ「ううん。セイバーは悪くないよ……」
あまりにも凄惨な光景にショックを受けるユウキ
だがめげずに、魔物達を無事に避難させることに成功。彼らからインターラプターの特徴を聞き、サーヴァントの可能性があると考える
ユウキ『ねぇ、一護。サーヴァントってみんな一護みたいにいい人ってわけじゃないんだね』
一護『ああ。いいサーヴァントもいれば悪いサーヴァントもいるし……いいサーヴァントでもマスターが令呪を使われたら逆らえず残酷なこともしちまう』
ユウキ『そっか……。聖杯戦争って、残酷なんだね……』
否が応でも聖杯戦争の惨さを知るユウキであっ
そして今回の一件で人間が怖くなったり、人間に対して怒る魔物も出てきた
主な怒りの矛先はアズラエルの企業とインターラプターだが
3435
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 11:54:43
事件で噂になっているピトフーイらしき人物が昨日の夕方・夜にかけて目撃され、複数人で二条城方面に向かっていたという情報が一部の界隈にて噂されていた
その話をツテのある仕事関係者から聞いたレンは、朝食の時間でありながら眉間に皺を寄せて名護さんにも伝達する
名護さん「どうする、そちらについても確認しに行くか?」
レン「…いや、とりあえず伊織さん達の用事を済ませよう。その後に一緒に確認しに来てくれたら、いいんだけどね」
※ピト達が二条城方面に向かったという情報は別のルートで他の主従にも伝達しているかもしれません
3436
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 11:55:24
翌日、レン達との約束のために早めに京都市内に訪れた伊織とセイバー
集合時刻までの猶予の間に、セイバーは市井の人々が行き交う中から再びシロウを目撃する
逡巡の末、今度こそ見かけた人影を確かめるべくセイバーは伊織に進言する
セイバー「伊織、申し訳ないですが今から単独行動を取る許可をいただきたい」
伊織「…どうした、これからレン達と会うというのに」
セイバー「…見知った顔を見かけたので、追いかけて確認してみたいのですが」
伊織「わかった、“すまほ”については俺一人とレン達で問題ない。しばらくの間なら別れて行動してもいいだろう」
セイバー「すみません。そして、ありがとうございます」
伊織「ただし、何か問題があったらすぐに連絡してくれ」
セイバー「心得ました」
会話が終わるとセイバーは家屋の上へと飛び乗り、駆け足でシロウを見かけた方角へと跳躍していった
3437
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 11:57:37
>>3422
キリト「うっ、ううん…」
アリス「キリト、大丈夫ですか!?」
アリスと怪しい男(矢車)が一定の緊張感を保ちつつも意識を失った少年を見守って数分、キリトが覚醒の兆しをみせてアリスが声を掛ける
キリト「あぁ、大丈夫だ、ア(すぐ近くにサーヴァントがいます、真名は口にしないでください)…ありがとう、ライダー」
目の前にいた戦友の名前をつい口ずさもうとしたところで手で口を塞がれ、念話で注意された
なので頭が回りきっていない状態ではあるが、注意して相方に感謝を述べる
矢車「よう、坊主。名前はキリトといったか。調子はどうだ」
アリス「あなたはそれ以上近付かないでください」
キリト「なんなんだ、お前は」
二人のやりとりを見つつ近付きしゃがみ込む矢車に対し、まだ正体が掴めない男を制止するようにアリスが間に入る
ただし視界を遮ることはなかったのでキリトは相手の姿を目し、影山もその視線の先にある瞳を見返した
矢車「……瞳の奥に闇が見える……俺と同じ、地獄を見たか?」
アリス「……本当にあなたは一体、なんなんですか」
キリト「……」
その言葉が何を指すのかは図りかねるが、どうにも自分の何かを見透かされているような気がして、キリトは押し黙るしかなかった
矢車「お前の暗闇、気に入った……お前も……俺の弟になれ」
キリト「……はぁ?」
アリス「……もしや、私達と手を組みたい、と?」
唐突に出てきた意味不明の提案に一瞬理解が追いつかないが、アリスがその言葉の意図をなんとか察し確認してみる
矢車「俺も、俺のマスターも聖杯戦争に勝つために誰かと手を組むのが得策と考えている」
矢車「特に、お前みたいな地獄の住人を。光を掴むために足掻こうとするマスターであれば、俺達と一緒に戦う仲間に相応しい」
矢車「勝ち抜くために共闘するのはお前達にとっても理に適っているはずだ……さぁ、どうする」
3438
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 11:58:15
>>3415
次の瞬間、敵対していたライダーが姿を消していた――殆どの人はその様にしか見えなかっただろう
唯一クロックアップにより撤退する姿を見ていた影山であったが、ライダーが何処からか拾ってきた燃料を撒き散らしてマッチを放り投げる光景を目撃する
仮に追撃したらカズマや少女に被害が及ぶ危険があったため、影山は彼らを守ることを優先した
ほんの少し間を置いて、危機が去ったと思ったイリヤがセイバーの元へと駆け寄っていく
イリヤ「セイバー、大丈夫!?」
ヤマトタケル「あぁ、大丈夫だ…すまない、私が遅れを取ったばかりに君を危険な目に遭わせてしまった」
イリヤ「こっちこそ、私が足手纏いでなければ……」
こんな時、マジカルルビーかクラスカードがあればある程度は自衛もできてセイバーの負担を減らせたのに……
胸の内に苦い想いを抱きながら、今はセイバーの安否を確認して一安心する
大ダメージを受けたセイバーが立ち上がり、そのふらつく身体を支えるようにイリヤがくっつく
イリヤ「それと、そこのお兄さん達。助けてくれてありがとうございます」
ヤマトタケル「…それについては私からも礼を言いたい。マスターを守ってくれて、ありがとう」
カズマ「いやー、ホント良かったよ。突然戦闘が始まった時には吃驚したしな」
ヤマトタケル「……私達を付けていたのはやはり君だったか」
カズマ「ギクッ」
影山「おい、カズマのことを悪く思うなよ。霊体化もせずに街中を歩いているお前にも非があるだろう」
ヤマトタケル「…それもそうだな、そのおかげでこちらも助けられた。本当にかたじけない」
ヤマトタケル「…それで、この後はどうする」
セイバーの視線と言の葉に険が出る
確かに助けられ感謝を伝えたが、そうだとしても相手は聖杯戦争の参加者であり、まだ相手の思惑が分からない状況である
もしかしたらライダーの次には彼らと戦うかもしれない、ゆえにセイバーは不調でありながらも彼らへの警戒を解くことはしない
カズマ「できることならば一緒に戦う仲間として手を組みたい、ところなんだけどなぁ……」
影山「とりあえず今はお前と戦うつもりはないが……」
ヤマトタケル「なんだ、その煮え切らない返事は」
矢車の兄貴が彼らに対してどう反応するのか未知数なため言葉を濁すしかない二人
ひとまず影山は変身を解いて戦闘の意思がないことを示し、二人は友好的に振るまいつつ情報交換や方針について話し合うことにする
その際にカズマ組は聖杯を狙っていることを明言し、イリヤ組は悲劇を生む可能性が高い聖杯を否定している
3439
:
名無しさん
:2025/03/08(土) 15:42:23
>>2033
で別れる前に蓮子組はユウキ組に魔物の学校を紹介されたんだけどそこで二組は気になる情報を得ていたな
魔物の代表曰く、元々この国には様々な種がいて中には人間に害をなす者もいたが、人間に友好的な種の方が多かった
しかし、ある時から狂暴な魔物や災いをなす魑魅魍魎が京都を中心に増加し、そうした連中と十把一絡げにされて肩身が狭い思いをしているとのことだった
3440
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 07:25:08
一方、美遊兄は仕事がない休日を利用して買い出しや諸用を済ませようとしていた
歩きながら前に戦った謎のサーヴァントについて考える、二人掛かりでも仕留められず、逆にこちらが危機に陥っても追撃せずに撤退したあの男のことを
自分達と遭遇する前にも魑魅魍魎を討伐し、自分達よりも率先して退治する善良な英霊であり
敵対しているはずのアスナにも忠告を与える程に強く、その姿から窺える確固たる意思は、まるで正義の味方のように見えて
美遊兄(…それでも、俺は、俺達はなんとしてでも、聖杯を手に入れる!)
例え悪に堕ちようとも、彼は妹のために、捨て去ってしまった過去を乗り越えて突き進むために気を引き締める
自分が戦い抜いた冬木の聖杯戦争との違いを思い知らされても、その程度の理由で諦めるわけにはいかないのだから
アスナ『…士郎くん、こちらに近付く魔力が一つ、たぶんサーヴァントだと思う』
その最中、霊体化しているバーサーカーから念話で警告を受ける
水妖精であり耳が尖っている今のアスナでは例え私服姿を着ていても目立ってしまう、場合によっては魔物と間違われて余計な騒ぎになる可能性もあったので姿を現さないようにしていたのだ
ちなみにアスナとしては透明のまま街中を歩くというのは変な感覚であり、どちらかというと実体化して共に歩きたいのだがそこは我慢しているようだった
美遊兄『もしかして、マスターの俺を狙ってきているのか?』
アスナ『どうだろう、少しだけ蛇行したり立ち止まったりしながら動いているけど、着実にこっちに近付いているわ』
美遊兄『…念のため、人気のない場所に移ろう』
アスナ『そうね、もし戦闘になっても被害がでないようにしないと』
3441
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 07:26:47
※文字数の関係でインターラプターの台詞を偽名の「ワタナベ」にしています。
>>3413
ワタナベ「効く……イイ……遙かにイイ……」
快楽の波に浸るインターラプターは跪いた状態で恍惚な表情を浮かべ、メアリーやアズラエルなど万事を忘れて至福の時間を感受する
この抑えられぬ衝動が落ち着くまでは一時的に無防備な姿になり、周囲に気を配る余裕もなかった
太牙「どういった状況下わからないが、貴様がヤクザ達の言う“センセイ”か?」
ワタナベ(……クソッ!こんな時に、何者かに見つかってしまうとは!)
ゆえに、意識が徐々に戻っていく最中に僅かな怒気が籠もった声を聞いて己が失態に嫌気が差す
たぶんオハギに夢中になっている間にニンジャもしくはサーヴァントとしての気配が漏れていたのだろう
相手が“ヤクザ”や“センセイ”を口にしている様子からして、自分の素性や孤児院のことも知られているかもしれない
加えて相手の気配からしてサーヴァントである可能性が濃厚である、とてもいい状況ではない
舞衣「…あなたが、魔物の集落を壊滅させた実行犯ですか?」
ワタナベ「……」
もう一人の少女に問い掛けられ、インターラプターは押し黙る
たぶんマスターなのだろうが、少しだけ不安げな様子を見せている
太牙「おい、なんとか答えたらどうだ」
ワタナベ「……語る事など、何もない」
インターラプターは立ち上がると同時に甲冑のような装甲と道着を纏った姿へと変化させ、己が闘気を高めていく
情報源は不明だがこちらの事を探りに来た連中である、いずれ孤児院にいるメアリーに辿り着いてしまうかもしれない
彼女を護るためにも、ここで敵を排除する必要がある!
ワタナベ「ドーモ、バーサーカーです」
戦闘の意志を見せつつも、ニンジャとしてオジギとアイサツを丁寧に行う
どんな状況であれニンジャのイクサに欠かすことの出来ない絶対の礼儀作法だ、これなしに攻撃を仕掛けることはスゴイ・シツレイにあたる、だからこの不文律を曲げずにインターラプターは名乗り出た
――本当であれば相手の名前かクラス名を知ってから名乗りたかったが、数多の英霊が集まる聖杯戦争においては万人に通用する作法ではないので仕方がないものとする
太牙「問答無用でやる気か、いいだろう。アサシン、とだけ名乗っておく」
太牙「そして王の判決を言い渡そう……死だ。変身」
名乗りに付き合ったアサシンもまた変身し、謎のスーツを纏って構えを取る
少女・柳瀬舞衣が見守る中、二騎の英霊が衝突する
3442
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 08:07:31
>>3432
カブキは暫し考えた
人間に復讐したい気持ちは強い。だが夏油と組めば、おそらく危険人物として複数の主従に狙われることもあるだろう。
それにカブキは夏油と違い、子供は殺したくない。そして夏油はおそらく子供も殺すだろうと推測する
なによりカブキは聖杯という存在を狙いつつもそこまで信用していない。夏油は聖杯を利用して〝猿〟の殲滅を企んでいるのだろうが、カブキはどちらかといえば聖杯を狙いつつ、生存も優先したい。ゆえに夏油と組むのはあまりにもリスキーだし、善良な鬼として振る舞ってた意味がなくなる。
カブキとしては複数の主従と組みたいからだ
「それは残念だなぁ。言っただろ、人間を守るのが鬼の仕事だってなぁ」
変身音叉を取り出し、仮面ライダー歌舞鬼に変身した
「つまりお前は俺の敵だ!」
そしてカブキは夏油に襲い掛かる。
悪人のマスターを倒したという話は、他の主従と手を組む時に使えるだろう
なにより夏油はカブキの思想を見抜いてしまった。これを他の主従に伝えられたら厄介だ
ゆえにカブキは判断を焦った
3443
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 08:08:37
>>3438
聖杯を狙う理由は元の世界にカズマが帰るためっていうのも明言してるんだよね、カズマ組
そして聖杯は悲劇を生む可能性が高いと聞き、イリヤ組と別れた後にカズマと影山は念話する
カズマ『聖杯が悲劇を生む可能性が高いか〜。まあ何か胡散臭さは感じてたけどな』
影山『俺は悲劇は起こしたくないな。でもカズマを無事に帰すには、聖杯以外どうしろっていうのさ』
カズマ『さぁな。とりあえずまだ聖杯が悲劇を生む〝可能性〟が高いだけで確定したわけじゃないってのが大事だ。でもまあ聖杯に頼らない元の世界に戻る方法も本格的に探した方が良さそうだな』
影山『そうだな、カズマ。でも兄貴は聖杯を本気で狙ってそうだ……』
カズマ『もし元の世界に戻る方法がわかっても、問題はそこなんだよなぁ』
3444
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 08:10:09
>>3437
矢車に自分の何かを見透かされ、地獄の住人と称されたキリト。
彼が思い出したのは月夜の黒猫団が壊滅したことやユージオの死。
キリト「地獄の住人か……。たしかに俺は、そうなのかもしれないな……」
アリス「キリト……」
アリスは月夜の黒猫団のことこそ知らないが、キリトがユージオを失ったことは知っている。そしてユージオはキリトにとって特別な相棒であることも。
ゆえに自嘲的な笑みを浮かべるキリトに同情した
キリト「あんたの言う通りだ。俺はたしかに……暗闇を前に光を掴もうとしてる」
アンダーワールドを。
ユージオ達との思い出を守るということは、つまりそういうことで。
矢車さん「ああ、わかってる。だから俺はお前を気に入った……」
キリト「なるほどな。あんたも地獄の住人で、光を掴もうとしてるわけか……」
矢車さん「ああ。もちろん最後の二組になれば、そこで俺とお前達は戦うことになるが……どうする?」
キリト「……わかった。あんたの提案に乗るよ」
矢車さん「フッ……。そうか。俺はアサシン。キリト……お前は今日から俺の弟だ」
3445
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 08:11:19
>>3436
その後、レンと名護さんがやってきて伊織はスマホの契約をした。ついでにその利便性から名護さんも契約した
そしてレンは二人にスマホの使い方を教える
手軽に連絡を取り合えるだけでなく、世界情勢や噂も検索して調べられるスマホの存在に伊織は感心する
名護さん「本当はセイバーにも契約してもらいたかったな」
レン「うん。でも知り合いの人を発見したなら追い掛けても仕方ないよ」
名護さんとレンはこの場にアルトリアがいない理由を伊織から聞いていたので、そんな言葉を交わす
3446
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 10:35:27
>>3429
ピトフーイ「もちろんやるよ!存分に愉しみなさい、ランサー!」
李書文「呵々っ、お主が祟りの神霊――その御分霊か。貴様の実力しかと見せてもらおう」
そして太歳星君と李書文の戦いの火蓋は切って落とされた
同時刻――
ピトフーイ「……で、シロッコだっけ。私の見立てじゃあんた、常人じゃないよね。だって歴史の立会人になりたいってだけで私達と接触するなんて気が狂ってるか――自分が殺されない自信がないとおかしいもんねぇ!」
瞬間――ニュータイプ能力で、シロッコはピトフーイが自分に攻撃するのを察知した
そしてシロッコが直感した通り、ピトフーイはシロッコ目掛けて銃を撃とうとしていた
ピトフーイとしてはサーヴァント同士の戦いにも興味はあるが、相手のマスターと死闘したいという気持ちもある。魔術の類は使えないからサーヴァントとは戦えないが、マスターなら話は別だ。彼女は聖杯戦争のマスターである以前に、ピトフーイという狂人であるがゆえに
3447
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 22:07:49
>>3446
太歳星君は先の戦いと同じく、小手調べに徒手空拳で攻め入る
しかし相手は武術を極めし拳法家、得物である槍を手放して組み手に応じ、数打の小競り合いの末に太歳星君を吹き飛ばす
李書文「多少武術の心得があるようだが物足りないな。術師であるならば、己が得物でかかってこい」
太歳星君「…くく、槍兵のくせに拳法の使い手とは、少し驚かされた。確かにお前は強者のようだ、おもしろい。なれば、その誘いに乗ってやろうじゃないか」
問答の末、太歳星君は光球を生み出し李書文へと差し向ける
対して李書文は槍を構え直し、複数の光球の動きを見きって躱し、時に槍で打ち払う
李書文「むっ」
だが、光球を打ち消すと同時に李書文の自分の腕に痛みを感じる
原因が破壊の塊である光球にあると即座に察し、幾許か警戒を高める
太歳星君「さぁ、もっと僕を楽しませてくれよ!」
李書文の周りを周遊しつつ襲いかかる光球の他に、太歳星君は掌に光球を保持したまま李書文へと再接近する
直撃すれば只ではすまない脅威が複数と迫る中、李書文は内なる滾りを発露させながら自ら死線に飛び込む
――そこからは二騎の戦闘狂による凄惨な殺し合いが繰り広げられた
太歳星君は何度も矛先で切り裂かれ、さらには絶技『神槍无二打』により打ち倒されてしまう
一方李書文も幾つもの光球を受けてしまい、カウンターとして放たれた『消滅の凶星』の応用技「流星群」による攻撃を受けてしまう
『神槍无二打』を放ちながらも討ち取った感触を得なかった李書文は直感的に何かがあると思い次なる構えを取っていたが
それでも散弾の如き攻撃を防ぎきることはできず、全身に大ダメージを受けてしまい身体の所々も抉り取られてしまった
そして両者は距離を取り、しばし間を置いて互いに笑い始めた
李書文「確かに我が槍で絶命せしめた。なのにその身は不死なのか、神というものは斯様にしぶといときた!」
太歳星君「くく……『神槍』の名も伊達ではないな。大抵の者であれば今の攻撃で死に絶えるものを、未だ闘志衰えずこちらに噛みつこうとする。実にいいな、お前」
太歳星君「来い、『視肉』」
神の言霊に応じて地面から湧き出るように無数の眼球がくっついた肉塊が出現する
そこから幾つかの目玉を千切り取り、太歳星君は理書文にも分け与える
太歳星君「それを使え、回復できるぞ」
そう述べると共にズタボロな姿であった太歳星君の身体が元の姿に戻っていく
それを確認して李書文も目玉を使い、欠損した身体すらも元通りに回復してしまった
李書文「一体なんのつもりだ。それにお主、まだまだ手の内を隠しておろう」
太歳星君「あぁその通り、だがしかし縛りやら制約があって生憎今はその機ではない。お前とはもっと戦いたいところだが、今は最高の舞台のためにここまでにしておく」
李書文「ほぅ、どういうことだ?」
太歳星君「いいことを教えてやろう。数刻前に城に近付いてきた弓兵と戦い、見逃してやった。いずれそいつが他の英霊を連れて、万全の準備をして僕に挑んでくるだろう」
太歳星君「その上で一切を破壊せしめ、魂に至るまで全てを犯し尽くす。如何なる者も、僕のエモノとして愉しませてもらう!」
太歳星君「だからお前を殺すのはその時まで取っておいてやる、楽しみに待っていろ」
李書文「……呵々、いいだろう。だが一つ条件がある」
太歳星君「なんだ?」
李書文「敵がこの城に攻め入った時には、儂らも好きにやらせてもらう。滅多にない機会だ、数多の強豪と死合うには丁度いい」
太歳星君「くく、いいだろう、許す。貴様も存分に励むがいい!」
※太歳星君は視肉を2回使いました。残りの使用回数は10回です。
3448
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 22:38:46
インターラプターと太牙
どちらも性根が腐っているとは言い難いサーヴァントだが思想の違いやインターラプターの所業が彼らを対立させるに至った
インターラプター「俺はクズだ。だが俺のマスターが幸せな家庭を築くためにアサシン=サンにはここで脱落してもらう」
太牙「そうか……」
太牙がこれまでの人生で培ってきた第六感が、インターラプターの剥き出しの闘争心。そして悲哀を感じ取っていた
そもそもインターラプターは人間に友好的な魔物を殺す行為にも嫌気が差していたのだ。彼らはヒョットコ共のような暴徒とは大きく異なる。だが、全てはメアリーのために……
そしてインターラプターは早速、稲妻の如き蹴りを放つが、サガに変身した太牙はギリギリで躱し、ジャコーダーによるカウンターを見舞う
太牙「俺も、俺の弟が描いた理想をこの世界で実現するために負けるわけにはいかない」
インターラプター「絶対防御(カラダチ)!」
――が、ジャコーダーが刺さらない!?
これぞインターラプターの宝具、絶対防御(カラダチ)。
サガは即座に次の行動に出ようとするが――ナムサン!その前に強烈なタタミ・ケンで殴られ、吹っ飛ばされる
しかしタタミ・ケンの直撃を受けた太牙だが、死んではいなかった。
太牙「それがお前の宝具か。生身だったら危うかったな」
相手はバーサーカーを名乗っているだけあり、凄まじい身体能力を誇る。
殴られた箇所に激痛が走る。出し惜しみをしていたら、逆にやられるだろう。
そしてインターラプターの腹をジャコーダが貫く。絶対防御(カラダチ)は宝具だ。魔力を消耗したらメアリーに負担が掛かる。ゆえに初撃でかまして、後は宝具なしでインターラプターは戦う予定だった。
しかしそれが災いして、インターラプターにサガの必殺――スネーキングデスブレイクが炸裂することになる。
だが、ああ!なんということか!
インターラプターは大きく負傷こそしたが、致命傷には至らず。耐久A+とはそれほどの脅威なのだ
太牙『舞衣。魔力を大きく消耗するが――キバットバットII世を使いたい』
3449
:
名無しさん
:2025/03/09(日) 22:39:53
>>3440
アルトリア(シロウ……どうして逃げるのですか?)
美遊兄――衛宮士郎を追い掛けるアルトリアは、僅かに不満をいだいていた。
士郎とは共に聖杯戦争を生き抜いた仲で、絆もある。
だというのに士郎は何故か自分から遠ざかろうとしている。
もっとも実際は人気のはない場所に誘導されているのだが、気付いていない
ゆえにセイバーは――アルトリアは少しムキになっていた
3450
:
名無しさん
:2025/03/10(月) 07:07:13
>>3426
、
>>3439
補完
魔物の代表との話を終えて学校から出たユウキ達は、先の話の内容について考察を進めていた。京都の魔物による治安の悪化には何かしら聖杯戦争が関係しているのではないかと考えたからだ
「狂暴な魔物が増えたってどういうことなんだろう。もしかしてサーヴァントの仕業かな…?」
ユウキが真っ先に疑ったのは聖杯戦争に参加した主従だ。キャスターのような魔術に長けた存在なら耐性のない魔物の精神を乱すことなど造作もない。何者かが京都の魔物達を操り手駒にしているのではないかとユウキは考えた
一方で蓮子は腑に落ちない表情をしている
「……確認なんだけど、ユウキちゃんはこの世界で目覚めた日がいつだったか覚えてる?」
「え、えーっと、確か◯月の△日だったかな」
唐突な蓮子の質問に慌てて答えるユウキ
記憶を探りながら何とか回答するが今の質問に何の意味があるのだろうか
「やっぱりね、私も同じ日にこの世界で目覚めたわ。公平性を保つためかどうかは分からないけど多分マスターは皆同じ日に連れてこられたのよ。さっきの話だと私達が来る前から京都で異変が起こっていたみたいだし聖杯戦争の参加者の仕業ではないと思うわ」
「そっか、ボク達が来る前から狂暴な魔物が増えてたってことだもんね。でもだったら何が原因なんだろう…」
聖杯戦争のマスターが京都に招かれた日よりも前に凶暴な魔物は増えていったという事実。そこから聖杯戦争参加者が件の犯人という線は消えた
では魔物の凶暴化は何が原因なのか。考え込むユウキと蓮子だが"ある可能性"が思い浮かび、念話をソリテールに送った
『ねえソリテール、さっき解析していた結界について聞きたいことがあるんだけど』
『分かる範囲であれば。けど解除は無理よ。僅かな時間しか解析できていないけど相当複雑な術式だったし解除に何年かかることやら』
『違う違う、私が知りたいのはあの結界が"いつ"張られたかよ』
『それくらいなら。…成る程、君の言いたいことが分かった。察しの通りあの結界が張られたのは凡そ一年前――キョウトの魔物が凶暴化しだ出したのとほぼ同時期よ』
やはりと蓮子は頷いた。この情報はユウキ達と共有した方がいいが、そうするとソリテールの能力の一部を彼女達に教えてしまうことになる
『一応確認なんだけどユウキちゃん達にこのことを伝えてもいい?』
『いいんじゃないかしら。情けは人の為ならずって人間の言葉にあるし』
念話でソリテールに確認をとる蓮子だが意外にもあっさりと了承を得られた。これはソリテール側の事情によるものである
単にユウキとの『お話』をもっと愉しみたいのもあるが、既に二組もの主従を敵に回してしまっている以上、こちらも味方を作っておくに越したことはない。故にここでユウキ達に情報という名の恩を売っておきたいとソリテールは考えたのだ
「ユウキちゃん、私達が調査したことを共有したいんだけどいいかしら。この件の犯人が分かったかもしれない」
「えっ、本当!?」
蓮子から語られたのは、自分のアサシンはキャスターの真似事が出来ること、アサシンの能力で京都全体を覆う結界を解析したこと、自分達を聖杯戦争に招いた者が張ったと思わしきその結界はちょうど京都の魔物が凶暴化し始めた時期と同時期に作成されたこと、時期の一致から聖杯戦争を仕組んだ者が魔物の凶暴化に関わっている可能性があるということである
「じゃあ、京都の魔物を凶暴化させたのは聖杯戦争を仕組んだ人の仕業ってこと?」
「あくまで憶測を重ねた可能性の話だけどね。仮に当たっていたとしてもそれ自体が目的なのか、聖杯戦争を行う上での副次的な現象なのか、はたまた偶発的な事故なのかも全く分からないわ」
「でも、もし本当に聖杯戦争の主催者がこんな酷いことをしたのなら絶対に止めないと!」
「ちょっと待て」
人と異種族の血で血を洗う争いを止めんと意気込みを新たにするユウキだが、ここで口を挟んだのは今まで黙っていた一護だ
ここに至るまでさり気なくユウキとソリテールの間に立ちユウキを護っていた彼は訝しげな目で蓮子達を見ている
「おい、ユウキ…今の話を信用しすぎるのは危ないと思うぜ。そいつらが本当のことを言ってる保証なんてないんだぞ」
「あら、疑われてる?」
「ちょっとセイバー、そんな言い方は…」
「ふふ、気にしてはいないわ。出会ったばかりの相手を安易に信用しない…立派な心掛けよ。大事な大事なマスターだものねぇ」
えらいえらいと微笑むソリテールに一護はさらに表情を険しくする。こちらの内心を見透かしたかのように話されるのは気持ちのよいものではない。真偽はどうあれ少なくともこのアサシンは好きになれそうにもないと一護は思った
「まあ、こっちから本当のことだと証明できる術はないしね…」
「でも、直接戦闘ではセイバーより力の劣る私(アサシン)がわざわざ手札の一つを見せた。これを私達なりの"誠意"だと思ってくれるかしら」
「チッ…」
蓮子達が齎した情報が本当だと証明は出来ないが逆にユウキ達も彼女らが嘘をついていると断じれる証拠はない
渋々と引き下がる一護だがその目をソリテールから決して離そうとはしなかった
「とにかくボク達はもう少しここに留まるよ。迫害を受けてる彼らを助けてあげたいし」
「そう…私達は別の場所で聖杯戦争と魔物達についてもっと調べて見ようと思う。人間の報道するニュースじゃ一面からしか物事を視れないしね」
「それじゃあ一旦お別れだね。そうだ、何かあった時のために連絡先を交換しよう。セイバーもそれくらいならいいでしょ?」
「……分かったよ。だが油断はするんじゃねえぞ」
こうして二組は各々の目的のために行動を開始するのであった
3451
:
名無しさん
:2025/03/10(月) 10:51:53
>>3442
「こっちこそ残念だよ。未だに取り繕って後々苦しむのは、君の方なのに」
カブキの音叉剣による攻撃を夏油は游雲で受け止める
間髪いれずにアタランテが弓を引くが、夏油への射線上に鏡のようなものが割って入り矢を弾く
夏油がカブキを押し返して両者が離れると同時に玉藻の前が呪相・炎天による火炎を放つ
咄嗟にカブキは番傘を拡げて防いだが、代わりに燃え尽きてしまい使い物にならなくなる
「てめぇ!よくも俺の傘を!」
「おや、野蛮人の癖にそぉーんな小さなことを気にするなんて。むしろ、突然ご主人様に襲いかかった行為の方が万死に値しますわ!」
「キャスター!お前はその男の腹の内を垣間見て、何も思わぬのか!」
「関係ありません、なにせ私は良妻ですもの。ご主人様の理想のために尽くして何が悪いのです?」
「貴様…っ!」
「へぇ、鬼に変身する秘密はその音叉にあるようだね。随分と大層な呪具じゃないか」
「はっ、気に入ってくれたか?そんじゃ、その身に思う存分味合わせてやるぜ!」
この時、夏油は鬼の力や呪術に近いものを感じ取り興味を抱く
もしかしたら自分でも扱えるのでは、なんて考えも一瞬思い描くが、とにかく今は目の前の攻撃に対処することにする
3452
:
名無しさん
:2025/03/10(月) 12:04:55
>>3448
(…ただやりたくてあんな事をやった…って訳では無さそう、だけど…)
透覚により相手のサーヴァントの、バーサーカーの言葉は舞衣にも聞こえていた
きっと目前の相手は護りたいものの為、譲れないものの為戦っているのだと、察する事は難しくはない
(もしかしたら、この人の言うマスター=アズラエルって人…じゃないかも知れない。脅されたりしている可能性も、考えれる。
…けれど、それはこの人とは別に潜んでいる可能性もあるわけで…それに今は戦うしか…ないみたいだから…!)
太牙から入った念話である
『舞衣。魔力を大きく消耗するが――キバットバットII世を使いたい』
に、
『…わかりました、使って下さい、太牙さん!』
と念話で応えつつ、目前の戦場にも、周辺に対しての警戒も舞衣は怠らない
3453
:
名無しさん
:2025/03/11(火) 05:31:03
>>3413
メアリーに話し掛けられ他愛のない会話をするアズラエル
どうにもこちらの事情を色々と聞きだそうとしている様子だったが、多感で無知なる子供ゆえの質問なのか、あるいは何かを探ろうとしているのか、どちらかなのか図りかねている
のらりくらりと適当に返答を繰り返していると、ディエゴが念話で話し掛けてきた
『アズラエル、近くでサーヴァント同士による戦闘が起きている』
『おや、どうやら聖杯戦争とやらも活発になってきたようだね』
『どうする、様子見してくるか?』
『そうですね……せっかくですから、僕もどんな戦いなのかを観戦してみるか』
『おいおい、お坊ちゃまには火事場の見物は危険だと思うがな』
『なんだその言い方は。遠くから見収めてお前が護衛していれば問題ないだろう?』
『そうだな……とりあえず、相手の顔や性能を確認してみるか』
その後、アズラエルは急用ができたとして担当者にその場を任せて車に乗り込む
そしてサーヴァント同士の戦い(インターラプターvs太牙)が一望できる場所まで移動して、望遠できる機材でその様子を確認してみることにした
3454
:
名無しさん
:2025/03/11(火) 05:31:33
その後、矢車はカズマ達と合流してキリト達と手を組んだことを伝える
キリトとアリスは二人一組のアサシンという特殊性に目を張るが、今のところは共闘するライバルとして、他陣営が脱落し競合相手が減るまではその戦力に頼ることにする
そして二組は情報交換をする、といってもキリト側は大した情報は持ち合わせていなかったが
一方でカズマ達はイリヤ達と共闘してライダーと戦ったこと、聞いた話として聖杯の悲劇についても伝えた
ただし聖杯が厄災たるかは今の段階でわからないず、また矢車やキリトは聖杯なしには叶えるのが難しい願いを持つため諦めるつもりはなかった
やがて夜も更けてきたために互いの連絡先を交換し、一旦別れることにした
3455
:
名無しさん
:2025/03/12(水) 09:30:46
マヤ「師匠〜、特別講師の夏油って先生が言ってたんだけど……術師って人を疑うべきなのかな?」
ザンキ「俺は〝鬼〟であって〝術師〟じゃないからあまり詳しい事情はわからんが……俺はマヤにはそのままでいてほしいな。聖杯戦争なんかのせいで変貌する必要はないからな」
マヤ「そっか。……うん、やっぱり夏油先生よりそういう師匠だから信じられるよ!」
――この世界でも呪術世界のように呪術師が迫害されてる村なんかの場所があることを、マヤやザンキは知らない
3456
:
名無しさん
:2025/03/12(水) 09:44:05
>>3446
ピトフーイに銃を向けられるシロッコは特に構えをとれないまま撃たれる直前、突如十二神将がピトフーイの元に現れる
サーヴァントに及ばなくとも彼ら十二神将もまた一介の術師、キャスターの陣地内であれば地脈の流れに乗って移動する事は可能である
そして十二神将はマスターであるシロッコの護衛は太歳星君から命を与えられており、優先すべき事項として駆けつける
「確かに地球の重力しか知らない君たちからすれば木星船団の責任者をやっていた私は常人ではないのかもしれないな。と言っても何も特別なことじゃない、勘が良いだけの男だよ私は」
ピトフーイに対してシロッコは彼女の言葉に返答する
ただニュータイプ能力については触り程度の情報だけでわざわざ手の内を細かに教えることはない
十二神将に囲まれても戦意を減らすことなく構えを解かないピトフーイ
「まさかこれで私がこのまま大人しくなると思ってるんじゃないわよね?」
「その死闘のために戦いに身を投じるという姿勢は兵士として評価するに値するが、どうやら君は戦争を知らないようだ。自分が心置きなく戦える立ち回りというのも覚えてた方がいい、少なくとも今の我々に君を殺すことは出来ないのだからね」
マスターであるピトフーイを殺してランサーとの死闘を楽しもうとするキャスターに水を差すようなことを十二神将は可能なら避けようとし、シロッコもまた手を組む余地のある陣営を即座に落とすのは避けたい
「それにこれから自分たちのサーヴァントが全力で戦うのだ、死力を尽くした戦いは出来ぬよ。それでも来るというなら好きにするといい」
もしこのまま戦うのであればシロッコは十二神将の指揮をとり、素早くピトフーイを無力化しようとするだろう
いくらキャスターの陣地といえど負担が皆無というわけにはいかないのだから
3457
:
名無しさん
:2025/03/13(木) 18:31:13
>>3456
「そんじゃあお言葉に甘えて、好き勝手にやらせてもらうわ!」
ピトフーイの銃口が火を噴く、躊躇いなく放たれた弾丸がシロッコに飛んでいくが彼は全く躱す素振りをみせず、代わりに十二神将がいとも簡単に防ぐ
続けざまにピトフーイは動き出し、武器を変えて包囲網を突破すべく複数の式神に弾幕を浴びせようとする
が、神秘なき近代兵器では宝具たる十二神将に傷つけることはかなわず、徐々に詰め寄られていく
「ちょっとちょっと、全く効いてないんだけど!ダメージどころか怯む様子すらないとか、チートじゃない!!」
幸いなことに敵に攻撃の意思はなくピトフーイを捕まえようとするのみ、なので動き周りながら回避して銃を撃ちまくるが全く意味をなさず徐々に包囲網を縮められてしまう
やがて式神の一体がピトフーイの目の前に立ち塞がり、彼女を無力化しようと試みる
(しまった!銃は間に合わない…なら、一か八か!)
不意に近付かれたピトフーイは咄嗟に腰に装備したナイフを抜き取り式神に振るう(※余談だがこの世界の京都ではGGOのような光剣なんて代物は入手できませんでした)
不意打ちのようなナイフ攻撃により式神が一瞬怯む様子を見せたので、その隙を付いてピトフーイは式神の横をすり抜けた
――その後もしばらく頑張っていたピトフーイであったが、最終的には式神達によって取り押さえられてしまった
ちなみにチャンスがあればシロッコを狙ってみたが、涼しい顔で全てを避けてしまうのが妙に憎たらしく感じていた
「なによこの無理ゲー!?こんな無敵キャラを引き連れないで、あんた自身が戦いなさいよ!!」
「それは丁重にお断りしよう。君のように戦闘ばかりに才能を使うつもりはないからね、私は。しかし、思った以上に粘ったのは予想外だったよ」
3458
:
名無しさん
:2025/03/13(木) 19:40:55
>>3452
そして太牙は宝具『キバットバットII世』を使用。闇のキバの鎧を纏い、ダークキバに変身する
そしてダークキバは容赦なくキングの紋章を使用。
インターラプターを殴り、吹っ飛ばす度にキングの紋章に触れて跳ね返り、受け身の取れないインターラプターはダークキバに殴られる。
それを幾度となく繰り返し、インターラプターにダメージが蓄積されていく……
最後にウエイクアップフエッスルを使い、キングスバーストエンドを放った
インターラプター「イヤアアアーッ!」
同時にインターラプターも飛び蹴りを放ち、二人の蹴りが交差する
太牙「ぐっ……!」
インターラプター「ぐあああっ……!」
互いの蹴りが激突した結果、倒れたのはインターラプターだった
インターラプター「俺のような罪深い亡霊は……メアリーの夢も叶えられないのか……だが……」
インターラプターは瀕死に陥っていた。
そんな彼は自分が生前してきたことのインガオホーでこんな結末を迎えたと、否が応でも納得してしまう。
だが、ここで諦めるインターラプターではない。
メアリーに咄嗟に念話を飛ばし、令呪での撤退を試みる
だが幼いメアリーでは動揺してなかなか対応出来ない。そもそも聖杯戦争の過酷さやインターラプターが襲撃されたことを、事前にメアリーに教えなかったことがここで災いした
インターラプター「……俺もここまでか。アサシン=サン。せめてメアリーだけは――」
メアリー『インターラプター……おいていかないで……』
それはメアリーが再び寂しくなりたくないから願ったことだった。
そして全てを言い終える前にインターラプターは姿を消した。
その最期は、太牙と舞衣の心に強い印象を与えた
太牙「罪深い亡霊、か……」
インターラプターの最期の言葉が太牙の胸をちくりと刺すのだった。
太牙も罪深い存在であったがゆえに。
だからこそメアリーという少女を探すことを思案するが、今はダメージと疲労が大きい。インターラプターの最期の蹴りは、太牙にダメージを着実に与えていた
そして舞衣も気分が沈んでいた。インターラプターに何か事情があるかもしれないからと、思っていたからだった。
勝負には勝ったというのに、2人は心から喜べず。
インターラプターが遺した爪痕は大きい
いきなりインターラプターが消えた二人には、彼が消滅したように見えたからだ。
そしてインターラプターはなんと瀕死ながらも、生きていた。
メアリーの念話(願い)に令呪が反応して、なんとかメアリーの傍に戻れたのだ
メアリー(インターラプターを殺そうとした人、邪魔だなぁ。邪魔だなぁ)
※メアリーが令呪を使用しました。残り2画です
3459
:
名無しさん
:2025/03/13(木) 19:42:17
>>3451
カブキ「俺は何も取り繕ってねぇ!鬼としての使命を全うするだけだ!」
夏油の煽るような言葉にカブキはそう言い返す
しかし内心では完全に見透かされたようであり、夏油から気味悪さを感じていた
カブキ「あのキャスターの相手は頼むぞぉ、アーチャー!」
アタランテが玉藻を相手取り、カブキは夏油の相手に専念する
夏油もカブキも互いに戦闘力を有するマスター同士。サーヴァント戦だけでなく、マスター戦に発展するのは必然だったともいえる
夏油(もしも悟が聖杯戦争に参加していたら……きっと悟ともこうしてまたぶつかり合うんだろうね)
カブキと戦ってる最中、自分にトドメを刺した旧友のことを思い出す
彼ならばきっとこの男のように自分と再び戦う道を選ぶのだろう、と
正直なところ、悟の最後の一言で夏油の魂は少し救われている
それでも呪術者だけの世界を作ろうとしているのは――今まで色々と見てきてしまったからだろう
もっとも人間の醜さを見てきたのはカブキも同じなのだが
それでもカブキは子供を信じ、彼らのためなら命を捨てる覚悟も出来る男であり。
夏油は呪術師のためなら、人間を平気で殺せる人間である。呪術師にはむしろ優しい方だ
しかし、だからこそ夏油としてはカブキのサーヴァントはともかくカブキ自身を殺すのは惜しいなんて考えてる
ただ問題なのはまだ夏油はカブキを倒したり、捕らえるには呪霊不足だということ。
玉藻のサポートがほしいところだが、彼女はアタランテの相手をしている
3460
:
名無しさん
:2025/03/16(日) 04:22:42
>>3449
「シロウ!」
美遊兄が人気のない場所を見つけ出して間もない内に彼の名を呼ぶ声が響き渡る
それに反応して振り向くと、見目麗しい金髪の少女――アルトリアと視線が合った
「あぁ、やっぱり、見間違いではなかったんですね」
青年の顔をしっかりと見て、本当に衛宮士郎がこの世界にいることを認識する
彼にこうして出会うまでは、どうして京都の聖杯戦争に彼がいるのか、彼もまたマスターとして戦っているのか、先程までは何故自分から遠ざかるような気配を見せていたのか、色々と思う所はあったのだが
聖杯に導かれた稀人である自分と現世に生きる彼が再び出会う可能性は限りなく低い、それを覆して奇跡的な再会を果たせた喜びが、その瞬間だけ強く出てくるのも無理はなかった
「このような再会になるとは予想外でしたが、またあなたに出会えて嬉しいです、シロウ」
「お前は、一体…何者なんだ?何故、俺の名前を知っている?」
対して、美遊兄は怪訝そうに疑問を口にするしかなかった
アスナから接近するサーヴァントの事を聞いて人気のない場所に移動し、戦うなり何かしら話を交えるなりの対応を取ることを考えていた
しかし、目の前にいる女性からは戦う意思を感じられず、むしろ柔和な様子で自分を知っているかのように友好的に話し掛けてくる
聖杯戦争を勝ち抜くために敵を全て倒す意気込みでいた美遊兄にとって、思わぬ態度で接してくる“見知らぬ英雄”には戸惑いしか覚えなかった
3461
:
名無しさん
:2025/03/16(日) 04:24:15
>>3459
猛々しい鬼のように力にものを言わせて猛攻を仕掛けるカブキ
一方の夏油は身のこなしの軽さや体術、游雲を駆使してその攻撃をいなしていた
ちなみに戦闘開始と同時に玉藻の前から身体強化の術を掛けられている状態であるが、魔化魍や鬼相手に戦い慣れていてパワーもある歌舞鬼とは正面切っての力勝負というわけにはいかなかった
「ほぉらよっと、もらったぜぇーっ!」
鬼鞭術を使って夏油の足を拘束することに成功したカブキは自分の元へと引き寄せようとする
(してやられた、でもね!)
引っ張られる最中に、夏油は低級呪霊をミサイルの様に射出する
今の手持ちには弱い呪霊しかおらず物量攻めができる程の数でもない、それを一つにまとめたとしても強力な呪霊にはなりえない
そこで夏油はカブキとの戦いでは呪霊を使わず、いざという時に相手の不意を突くための隠し球として取って置いたのだ
「ぬおっ!!?」
案の定、先に音叉剣でトドメを刺そうとしたカブキは高速で飛翔する呪霊の弾丸をもろに喰らってしまい、鎧のあちこちで火花が飛び散る
そしてカブキが怯んだ隙を突いて夏油が接近、呪霊を組み合わせた連撃でカブキにダメージを負わせ、変身音叉を奪い取ったと同時に変身を解除させた
「ぐはっ……てめぇ……それを、返せ!!」
「返す訳がないだろう。確か、こう使うんだよな」
夏油は手にした変身音叉を游雲に当てて特殊な音波を鳴らし、その状態で顔に近づけてみた
3462
:
名無しさん
:2025/03/16(日) 04:25:32
孤児院を去った後、アズラエルとディエゴは双眼鏡を通して英霊二騎による激闘や見守る少女の姿を確認していた
アズラエル「あれが、サーヴァント同士の戦い…!?」
ディエゴ「凄いものだろう、俺だってあんな化け物どもと正面切って戦うのは普通なら御免被るところだ」
アズラエル「…おや、いつもなら豪語してくる君が随分弱気なことを言いますね。あなたに勝ってもらわなければ困るんですよ、この僕が」
ディエゴ「大丈夫だ、俺には絶対無敵の“宝具”がある。それがあれば誰にも負けることはない」
アズラエル「それは頼もしい限りですね。ただ、そのおかげで昨日は疲れがどっと増えてしまったけれども」
ディエゴ「それぐらいは我慢してくれ。強力な分魔力消費も大きいからな、勝利のために頑張ってくれ」
ちなみにだが、アズラエルはライダーの宝具の凄さをまだ確認していない。それでいて余計に体力を奪われてしまったのだから、彼の宝具に対してあまりいい思いを抱いていないのだろう
一方、ディエゴはスタンド能力に魔力消費という概念が付与された事に不満を抱いていた
生前であれば制限なくスタンド能力を駆使できたために、マスターという依存対象と弱点が付きまとう状況を酷くもどかしく感じずにはいられなかった
とはいえ、アズラエルは社会的地位が高く部下や兵力を動員できる戦略上の強みを持っている、なので今は多少の不便に目を瞑りつつそれを利用して聖杯戦争を勝ち抜くつもりでいるが
アズラエル「そういえば、近くに一人の少女がいますね。あの娘がマスターと見て間違いないでしょう」
ディエゴ「それに刀を所持している。鎧の男といい、あの主従が報告にあった連中に違いないだろう」
アズラエル「後で優秀な部下に尾行や素性調査を任せてみますか。おや、勝負が決したようですね」
ディエゴ「大漢の方が消えたか。だが鎧の男もかなり消耗しているようだ。今なら容易に仕留められるが、どうする?」
アズラエル「ちょっと待て、何か連絡が……へぇ、これは面白い」
アズラエルは懐から取り出したスマホの画面を確認し、ニヤリと顔を歪ませライダーにも見せつけた
彼らには財団と繋がりのあるヤクザから色々と情報を得ていた
その一つが、魔物の集落を壊滅させたものの恐ろしく強い鎧の男と刀を持った女に蹴散らされた、という内容であり
その他にも、用心棒として雇った“センセイ”もまた恐ろしく強くて一人で魔物の集落を壊滅させる程の腕っ節であること
その“センセイ”がよく孤児院に向かっていく姿を確認している、という証言も彼らの元に届いていた
十中八九その“センセイ”がサーヴァントであると睨みを利かせ、アズラエルは権力を使って周辺のカメラを確認するように指示を出した
調査の結果、件の大漢が本当に孤児院に向かっているところまでは確証を得たので、より詳細な情報を、特にマスターの姿を確認すべく孤児院周辺に監視員を配置して監視をさせていた
そしてつい先程連絡が入った、突如出現した大漢と心配そうに見つめる少女の姿を目撃、隠し撮りした写真付きでその報せを確認したところであった
3463
:
名無しさん
:2025/03/16(日) 07:04:33
>>3454
キリト組とカズマ組が一旦別れる前、互いの願いを教えあったんだよね
カズマ「俺は元の世界に帰れたら、それでいいんだけどな」
この一言が発端で互いの願いを教え合う流れが生まれた
影山「俺は化け物になって死んだからまた人間として兄貴と受肉したい気持ちもあるけど……とりあえずカズマを元の世界に帰せたらいいと思ってる」
矢車さん「甘いな、相棒。俺たちは光を掴むと決めたはずだ。俺はお前を救うために聖杯を手に入れる」
キリト「カズマやアサシンの弟には悪いけど、俺も兄のアサシンと同意見だ。……俺には救いたい世界がある。みんなで生きて、みんなで守って――相棒が命をかけて守り抜いた世界だ。その世界を守るために、聖杯は譲れないな」
アリス「私もキリトと同じ方針です。……アンダーワールドは、必ず守り抜きたいですから」
カズマ「みんなそれぞれ譲れない願いがあるんだなぁ。でも俺にも待ってる奴らがいるんだ。そいつらのためにも……聖杯しか帰る手段がなければ、本格的に聖杯を狙うつもりだぞ」
キリト「ああ。だから俺たちは仲間でもあるけど、ライバルでもあるんだな」
3464
:
名無しさん
:2025/03/16(日) 18:28:30
>>3460
アルトリア「シロウ……私のことを忘れたのですか……?」
アルトリアは怪訝そうに疑問を口にする美遊兄に対して呆気にとられ、少し寂しそうな顔をした
彼女にとって衛宮士郎は忘れられぬ存在だし、それは士郎もそのはずだとアルトリアは考えていた。
あれほど過酷な聖杯戦争を共に駆け抜けたのだ。互いに忘れるはずがない。
美遊兄「忘れたも何も、俺はお前を知らない。お前はいったい、何がしたいんだ?」
アルトリア(シロウが私を忘れるはずがない。……まさか、記憶喪失にでもなったのか?)
美遊兄のことをアルトリアは記憶喪失だと誤解した。
もしそうならば、仕方ない。とりあえず士郎をこの聖杯戦争から助けるのが先決だとアルトリアは考えて。
アルトリア「シロウ、私はあなたをこの聖杯戦争から救いたいです。あなたは記憶を失ってるかもしれませんが――あの時のように、再び共闘しませんか?」
美遊兄「悪いな。俺はなんとしても聖杯を手に入れて、妹を幸せにしてやりたいんだ。……だから、この聖杯戦争から俺を救うなんて考えない方がいい」
悪意なき相手に良くも悪くも素直に答えてしまう。
きっとこのサーヴァント(アルトリア)は善意から声を掛けてるのだろう。事情は知らないが、それくらい美遊兄にもわかった
だが、だからといってこの聖杯戦争を降りる気はない
アスナ『士郎くん……。相手のサーヴァントから敵意は感じられないけど、本当にそれでいいの?』
美遊兄『ああ。切嗣には悪いけど……俺は美遊を幸せにするためなら、悪になっても良いと決めたからな』
アルトリア「妹?シロウに妹なんて居たのですか?」
美遊兄「ああ。……とりあえず手を組むなら、それでもいい。この聖杯戦争は俺とバーサーカーだけじゃ荷が重いだろうからな。でも手を組んで共闘したとしても、最後には聖杯のために戦う。さぁ、どうする?」
3465
:
名無しさん
:2025/03/16(日) 19:25:41
>>3461
すると夏油の周囲が光り輝き、数秒の合間に鎧の姿に変じていた
変身後に夏油は自分の姿を見渡し、さらには手に持ったままの游雲をクルクルと回してみる
「へぇ、これが鬼というものなのか。色々とパワーアップした気がするよ」
「なん…だと…?なんでお前が、鬼に変身できるんだよぉ!」
変身音叉を奪われた挙げ句、相手が鬼に変身できることにカブキは驚愕するしかなかった
これに関しては、呪術師・呪詛師として肉体を鍛えてきた上に呪術の扱いにも慣れた夏油だからこそ為せたのかもしれない
(もしかしたら、劇場版の鬼は本編の音撃戦士のような厳しい訓練を課さなくても変身できるのかもしれないが、定かではない)
「マスター!?」
玉藻の前と戦っていたアタランテもカブキが負けて鬼の力を奪われたことに驚きを隠せない
このままではマスターを人質に取られるか、最悪殺されてしまう可能性も考えられる
ゆえにアタランテは玉藻の前を一旦退けた後、天空に向けて弓矢を掲げつつ魔力を込め始めた
「二大神に奉る――『訴状の矢文』!!」
「マスター、宝具が来ます!私の後ろに隠れてくださいまし!」
アタランテが二本の矢を解き放つと同時に玉藻の前が警告し、呪層・黒天洞と呪層界・怨天祝祭を併用して宝具に備え始める
空の彼方へ二対の矢が消えた後、今度は大量の矢が豪雨の如く降り注ぐ
夏油は己が従者の指示に従い後退し、ガード態勢を整えた玉藻の前が数々の矢を受け止める
幸いにして、宝具の攻撃範囲は広いものの威力や正確さには欠けているようであり、防御状態の玉藻の前を貫くには至らなかった
しかし、凶悪な雨霰が治まった頃にはアタランテの姿もそのマスターであるカブキの姿も消えてしまっていた
「……まさか宝具を目眩ましにして逃げるとは……それよりもマスター、お怪我はありませんですか!?」
「あぁ、大丈夫だよ。君のおかげで助かったよ、ありがとう」
「いえ、これくらい良妻としては当然のこと。それよりも、逃げた二人を追いかけましょうか?」
「君を妻にした覚えはないんだが…いいや、彼らのことは放っておこう」
3466
:
名無しさん
:2025/03/16(日) 22:02:26
>>3457
大体同じタイミングで
>>3447
の戦いも終わり、サーヴァントと合流する2組
その流れで太歳星君とシロッコは今後についての話をする
「これからお前はどうするんだシロッコ、
「一旦陣地に待機して現状の把握を行いたい、十二神将に京都一帯の偵察をしてもらっても構わないかな?」
「いいだろう、ただこのまま待つだけというのも退屈だな。そうだな…ここらで一つ脅かしてやるか」
シロッコの提案に対してキャスターは自身の思惑も入れてある作戦を立てる
「この京都には霊地が多い、情報収集ついでに十二神将でこの陣地と各地の霊地を繋げて行って、十二神将に何処かの主従がかかったらここからその霊地まで飛んでいく。少し手間がかかるが、次の前哨戦として悪くないだろう」
すなわち大胆な威力偵察
霊地争奪戦を仕掛けてくるこちらに対して他陣営の動きも見ることができる
最もキャスターとしては自分が戦えればそれだけで構わないのだが
「なるほど、それもなくはないか。だが戦闘が始まった場合、十二神将はその時点で君が戦闘を行う霊地の接続のフォローに回らせることが条件だ。この陣地との繋がりが絶たれればこちらの負担も洒落にならんからな」
「いいだろう、その方針でやってやる」
◇
(サムレムの霊地争奪戦をイメージしたものです。陣地から地脈を繋げながら霊地を取るためある程度目立つものだと考えています)
(ランサー陣営はこの作戦に便乗したり敢えて乗らず陣地で休みつつ迎撃に備えるとか色々想定できるので一旦保留にします)
3467
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 18:33:34
蓮子達が魔物の学校から京都の市街地へ下山している途中での話
「蓮子、ちょっと奇妙な気配を感じたから少し見てくる」
「それはいいけど、もしかして単独で?」
「ええ、この先は崖だから蓮子を連れていくのは難しそう。すぐに戻るから、あなたは先に進んでて」
「了解」
マスターの承諾を得たソリテールはその場から離れて崖の下へと降りていき、気配を消しながら気配の元へと向かう
そして、土地を流れる龍脈の溜り場となる霊地にて何かをしている陰陽師のような姿をした式神を発見する
(あれは使い魔かしら…たぶん霊脈を確保しようとしている…何処かのキャスターの仕業かしら)
このまま放置しとくとキャスター陣営の強化に繋がりそうな気がしたので、ソリテールは躊躇いなく魔法を行使する
すると、式神の周囲に何本もの剣が出現し、驚く式神が即座に対応しようとしたものの数に翻弄された末に串刺しになってしまった
やがて式神が消えて気配も喪われたので、ソリテールは霊地に近付き自陣として確保しておく
ついでに式神がいた場所に落ちていた人形、式神の形代を拾ってまじまじと観察する
「これが使い魔の媒体ね……再利用はできなさそうだけど、さらに調べたら何かわかるかしら」
ソリテールは形代をしまい、蓮子の元に戻る事にする
3468
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 18:37:18
「はぁー、やっと落ち着けるー」
「ふふ、ずっと歩きっぱなしだったし、マスターの足には堪えていそうね」
ユウキ組と別れ魔物の学校から街中にまで下った蓮子達は、手頃な喫茶店を見つけて一息つくことにした
京都を覆う結界、凶暴化する魔物、そして聖杯戦争を企てた首謀者などについて一旦情報を整理し、今後の方針を考えるために話し合うつもりであった
「とりあえずなにか注文しましょう、アサシンも一緒にどう?」
「ええ、是非とも」
メニューを開いてソリテールと一緒に選んだ後、給仕されたお茶を飲みつつ甘味を口にして疲労を回復させる蓮子
その様子を窺いながらも同じように甘味をいただくソリテールであったが、彼女は味を楽しむことはなかった
魔族という生き物は人間を捕食するが、それ以外のものも口にすることはできる
だが人間とは精神構造が違うため、“食事”というものに意味を見出しているとは言い難い
ソリテールとしては人間の行動にも興味があって真似ているようなものだが、そこには人類を欺こうとする魔族としての本質が働いているのだろう
「ところでアサシン、この後はどうしようか?」
「そうね、どれを調べるにしても情報不足だし……あるいは他の陣営を見つけて情報収集をするのもいいかもしれないわね」
「でもそう簡単に見つかるかな?それに相手が好戦的だった場合は困るし」
「おぉ、イリヤ、こっちに素敵な甘味処があるぞ!店主、団子をとりあえず五つ用意してくれ!」
「ちょ、ちょっと待ってよセイバー!」
蓮子達が会話している途中で勢いよく喫茶店に入る人影が一つ、それを追うように慌てた様子の少女も続けざまに入って来た
しかも、団子を注文した方が英霊であることをアサシンは知覚していて、少女が「セイバー」と語っている以上は紛れもなく聖杯戦争の関係者であることは明白であった
「噂をすればなんとやら、ねぇそこのお二人さん、こちらで一緒にお話をしませんか?」
「ちょ、アサシン!?」
3469
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 18:39:17
>>3457
現代兵器と幻想による彼我の差をもろに味わい試合にもならなかったピトフーイは多少ふてくされたものの、その後に太歳星君から語られた城での決戦に心躍らせ、李書文と同じく襲撃者と勝手に戦うことで合意して半ばシロッコ達と手を組むことにした
その後は二条城にて一夜を明かした後、式神による霊地掌握と威力偵察を図るシロッコ達とは別に一旦城から出ることにした
目的は物資調達である。GGOとは違いストレージによるアイテムの管理ができないため、消費した弾丸の補填やより強力な武器を調達する必要があったのだ
また城の中に貯蔵しておき、マスターやサーヴァントの入り乱れた決戦の時に心置きなく戦えるように準備するつもりでもあった
ひとまずご贔屓にしている武器屋にて気に入った火器と弾薬を注文して二条城の近く配達依頼しておいた(さすがに二条城に直送するのは怪しまれると考えてのことだ)
ついでに他の聖杯戦争の参加者がいないかと街を散策していると、偶然にも見知った顔を見つけたのでピトフーイは駆け出して目標に向かって突撃した
「レンちゅぁぁーん!!」
「ピ、ピトさん!!?」
「まさかこんな所で出会えるだなんて!ねっ、ねっ!レンちゃんも聖杯戦争に参加しているんでしょう!!」
「わ、私も驚きだけど、やっぱりピトさんも巻き込まれていたの!?」
小柄な少女を無遠慮に抱きつく、しかも同席者が居てもお構いなしなピトフーイ
しかも十中八九聖杯戦争の関係者、サーヴァントが近くにいる危険性もあるのだろうに、街中だからいきなり襲われることはないだろうという安易な打算のみで愛しのライバルに飛びついたのであった
「「なんだ、知り合いなのか?」」
レンからスマホの操作を教わっていた名護さんと追いついてきた李書文が同時に発音する
互いにサーヴァントであると察知して若干空気をヒリつかせていたが、やはり街中である事とマスター同士で知り合いという事もあって警戒する程度に止めていた
その後、その場にいた面子で簡単な自己紹介を始めた、むろん真名を伏せるために2騎はクラス名を名乗ったが
その最中、同席していた伊織は気になることがあり口を開く
「…相済まぬ、俺はランサーの真名に心当たりがあるのだが」
「!それは本当か、伊織くん!?」
「え、なんで初対面のあなたがランサーのことを知っているのよ!?」
「…もしかして、江戸の聖杯戦争に関係がある、とか?」
「あぁ、盈月の儀にて召喚された逸れのサーヴァント、その一騎が老齢の姿であり凶拳の使い手たるアサシンであったが…たぶん貴殿はその若い頃の姿であろう」
「ほぅ……若造よ、その様子では往年の姿の儂と闘ったようだな」
3470
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 19:05:06
>>3454
、
>>3463
翌日、再び集合したキリト組とカズマ組
カズマ「っで、これからどうする?」
キリト「それについてだが、これを見てくれ」
キリトがかざしたスマホを皆が覗き込むと、とある情報について色々と呟かれているSNSが表示されていた
題材は『魔物が巣くう危険地帯にて二度ほど騒動が起きたようだ』という内容で、色々な噂やら実話やらが囁かれていた
『なんかリムジンが危険地帯に入っていって、魔物の咆哮や悲鳴やらが聞こえたんだけど』
『リムジンと入れ替わりで複数の車がどんどん入っていったよ、もしかして魔物を掃討した?』
『どうにもあの一団はカタギじゃない雰囲気だったけど、近場から危険な魔物がいなくなったならなんでもいいやー!』
『でもさ、危険地帯に向かって歩いて行く男女の姿もあったってさ』
『なにそれ?カップルにしてはあまりに場違いな気がするが……』
『その後にも銃声やら悲鳴やらが鳴り響いて、黒服やら作業服の人達が血相を変えて逃げ出した、って聞いているけど』
『うわぁ……もしかしてその二人、猟奇的な殺人鬼だったりする?』
キリト「これは今日に入ってから出てきた話題なんだが」
カズマ「すっげー物騒な内容だな。これが聖杯戦争と何か関係があるのか?」
矢車「…たぶん、どちらもサーヴァントが起こした騒動に違いないな」
影山「前者は俺達のように魔物退治を生業にしている可能性が高いけど、その背景には怪しい連中も関わっているようだな」
アリス「その後の男女二人がその怪しい集団を蹴散らしたようですが…これだけでは状況や事情が分かりませんね」
キリト「そして、ついさっき入って来た情報がこれなんだ」
『また男女二人が慌てた様子で危険地帯に入っていった、という目撃談が届いたよ』
『普段ならリア充爆破しろとか言いたいが、なんか物騒続きだから不穏なんだが』
『それっぽい一組をちらっと見たけど、女の方は耳が尖っていて人間じゃないかも。その代わり可愛かったけど』
アリス「…確かここから近い場所ですね、確認しに行きますか?」
キリト「ああ、そうしたい。少なくとも、どういった状況とか他陣営の手掛かりとかを掴めるかもしれないし。あんた達はどうする?」
矢車「俺達も行こう。前の騒動に関わった連中はもういないかもしれないが、今その場にいる男女とは対面できるだろう」
影山「俺も兄貴と同意見だ。カズマもそれでいいだろう?」
カズマ(…耳の尖った少女、ってもしかしてユウキなのか?…そういえばあの時一緒にいた男の事をセイバーと言っていたし…あの二人ならこのつぶやきとも合致するけど…いやでもこれだけじゃ何も分からないし…)
カズマ「…あぁ、とにかく確認しに行ってみよう」
3471
:
名無しさん
:2025/03/18(火) 06:48:18
>>3465
窮地に陥って退散したカブキ組だが、まだ子供の少女と渋くて頼り甲斐のアリそうな――それこそ〝鍛えてそうな〟男を発見する
それだけ見れば平和な光景だが、男は少女を音撃戦士として鍛えている最中だった
しかも服装こそ違うが――男の方はカブキにも見覚えがある。彼と同じ時代に生きる鬼、トウキだ
カブキ「トウキ。まさかお前、そんな子供を鬼の道に引き込むつもりかぁ?」
カブキが、ザンキに声を掛ける
事前にアタランテがザンキはサーヴァントの気配がするから警戒するように注意していたが〝子供〟が関わっている。しかも鬼の道を歩もうとしているなら、放っておけない。
それに相手が知り合いならば、自分の意見を聞き入れてもらえる可能性も考慮したし、トウキの性格上、聖杯戦争で好戦的だとは思えない。鬼は人間を守る者だからだ。
ザンキ「……お前達は聖杯戦争の参加者か。たしかに俺はこいつ……マヤを鍛えてる。あまり危険な道に引き込みたくないが、聖杯戦争を生き残るための自衛としてな。……ところでお前は見ない顔だが、鬼の関係者か?それと俺はトウキって名前じゃない」
カブキ「何?この俺、カブキを知らないだと?それにトウキじゃない……?同じ顔と雰囲気なのに、なんだそりゃあ!」
ザンキ「ああ、人違いだ。そして俺は本当にお前を知らん」
マヤ「カブキって言うんだね。私はマヤ!みんなを守るために、師匠みたいな立派な鬼になるために修行してもらってるんだよー!」
3472
:
名無しさん
:2025/03/18(火) 08:04:12
>>3468
突然声をかけられた2人は振り向くと2人の女の子がそこにいた。
帽子の子がアサシンと呼んだことから察するに彼女らもまた聖杯戦争の関係者なのだろう。
友好的な雰囲気を見せる相手にイリヤはそのまま返事をしようと矢先。
「――止まれ」
そうして庇うようにイリヤの前に出て凍てつくような視線をソリテールへと向けていたセイバーがいた。
「そんなに構えなくてもいいわよ、私はただ――」
「もう一度言うぞ、止まれ。次はない」
今までソリテールと話した者らとセイバーには明確な差が一つあった。
それは自らが浴びた血、そしてその手にかけた命の多さ。
血に塗れた皇子であるヤマトタケルであるが故にソリテールが出す死の匂いを感じ取ったのである。
「話は聞こう、だがこれ以上私の喚び人に近づけさせる訳にはいかない」
「ちょっとセイバーいきなりどうしたの…?」
突然の豹変にイリヤと蓮子は困惑する中、ソリテールは変わらず微笑んでいた。
3473
:
名無しさん
:2025/03/19(水) 16:54:47
>>3470
その後、キリト組とカズマ組は噂の危険地帯に向かった
そして邂逅するユウキ組とキリト組、カズマ組
キリト「え……?ユウキ……?」
カズマ「やっぱりユウキだったか……」
ユウキ「また会えたね、カズマ!それとキリトもこの聖杯戦争に居たんだねっ!」
元気に振る舞うユウキにキリトは動揺していた
キリト「どうして、ユウキが……?たしか君は――」
そこまで言い掛けて、キリトは口を閉じる。
ユウキが生きてる以上、〝死んだ〟と口にするのは彼女に不謹慎だと思ったし、カズマもユウキと面識があり、仲良さそうだったからだ
ユウキ「? どうしたの?キリト?」
キリト「いや……ユウキはたしか、病気だったよな。どうして元気なのかなと思ってさ」
カズマ「ん?キリトもユウキの知り合いなのか?」
キリト「そうだな。俺とユウキはこの京都に来る前からの、友達だ」
ちなみに一護はユウキの友人、特にカズマは自分とも面識あるとはいえサーヴァントの数が相手の方が多いため、警戒しながらも口を開く
一護「……カズマ、お前は聖杯を狙ってんのか?」
カズマ「聖杯は帰る手段が見つからなかった時のための最終手段で基本的には帰れたら良いって感じだな。……正直、ユウキと仲良さそうなセイバーを倒したくはないけどな。お前らは?」
ユウキ「ボクは……悔いはないから、願いはないよ」
一護「俺はユウキの病気を治してやりたいと思ってる。けど、ユウキは聖杯を狙う気がないみたいなんだよな」
3474
:
名無しさん
:2025/03/20(木) 18:18:28
>>3473
キリト「……今更なんだけど、ちょっと質問していいか?どうしてユウキはALOのアバターと同じ見た目なんだ?」
ユウキが生きてたことに動揺してもう1つの疑問に気付くのに遅れた。
ユウキはどうしてアバターと同じ見た目なんだ?
たとえリアルの見た目がALOのアバターに近いとしても――耳が尖ってる人種なんていないはずだ。
ユウキ「それがね、キリト。ボクはアバターの姿でこの聖杯戦争に巻き込まれたんだよ。だから参加者はだいたいアバターの姿だと思ってたんだけど……キリトはALO以外のゲームのアバターなのかな?」
キリト「いや……俺は見ての通り、リアルと同じだ。どうしてユウキだけアバター姿なんだろうな……」
俺もアバター姿なら……ユウキがアバター姿なことにも納得が出来た
でも俺の肉体はリアルと同じだ。
だからこの聖杯戦争に対する謎が深まる。聖杯を狙うにしても、情報は色々と集めた方が良さそうだ。……聖杯が無差別に参加者を選んだというより、何か裏で企んでる奴が居る可能性もある。
俺とユウキが同時にマスターに選ばれたのが偶然とは思えないし、そもそもユウキは死人のはずだし……それにユウキだけALOのアバターで俺がリアルと変わらない桐ヶ谷和人の肉体というのも、よくわからない。誰かが裏に潜んでて、意図的にこの状況を作ってると考えるのが自然な気もする
3475
:
名無しさん
:2025/03/20(木) 20:48:40
>>3472
ソリテール「その様子じゃまともに話せそうにないわね。互いに情報を擦り合わせてみたかったけど、残念」
ソリテール「マスター、退出しましょう。これからお食事をする彼女たちの邪魔にならないように、ね」
蓮子「えっ、ちょっと待ってよ」
勝手に見切りをつけて出口へ向かおうとするソリテール、唐突過ぎて慌てながらも席を立って彼女を追いかける形となる蓮子
当然、狭い店内でその行為をすればイリヤ達に近付く事になる
より警戒を強めながら己が主をなるべく遠ざけようとするヤマトタケル、その様子を不安げに見守るしかないイリヤ
しかし、敵意なきソリテールはそのままセイバーの目の前を素通りし、戸惑いながらも蓮子は彼女達に軽く会釈をして通り過ぎる
そのまま会計を済ませて、二人はそのまま店の外へと出てしまった
イリヤ「…はぁ、ものすごくひやひやした…それで、どういうことなの、セイバー」
緊迫した状況から脱却してまともに息を継いだイリヤは、少し語気を強めて同行者を問い質そうとする
イリヤ「初対面で話し合いを提案してきた相手に、あそこまで警戒して。たぶんそのせいであのサーヴァントは帰っちゃったし、向こうのマスターも困惑していたし!」
ヤマトタケル「…すまない。だがあれは、悪意なき魔性の気配がした。それに染みついた死臭…すでに、犠牲者もでているかもしれない」
蓮子「結局、落ち着いて話し合うことができなかったじゃない」
ソリテール「ごめんなさい、他の陣営と仲良くできればと思っていたけど、そう上手くいかないようね」
重たい空気から抜け出した後も疲れ気味に愚痴を言う蓮子であったが、ソリテールは悪びれる様子もなく軽く謝罪の言葉を口にした
ひとまず喫茶店から離れるべく再び歩く最中、蓮子は一人思案に耽る
ユウキと一緒にいたセイバーといい、先程のセイバーといい、どうにもこうにもソリテールを警戒するサーヴァントばかりである
……一体何が原因なのだろうか?彼女が言うところの魔族という種族に起因するものなのか?
それとも、英霊だからこそ感じ取れるソリテールの胡散臭さでも感じ取っているのか…私の知らない、何か裏でもあるのだろうか
3476
:
名無しさん
:2025/03/20(木) 20:55:38
>>3469
「それで真名のことだが…ここで語らずに黙っておくのがよいだろうか」
盈月の儀を経験したがゆえに宮本伊織は知っている、真名の秘匿が戦いにおいて重要な要因の一つであることを
どの時代、どの世界の英雄・偉人が判明すれば、その伝承や逸話などの情報を基に対策を講じることが容易になる
無論、真名を看破しても影響力が少ない・関係なく猛威を奮うサーヴァントもいるのだが
それでも看破された方は手札を減らされてしまい、真名を知った方は無駄な可能性を捨て去ることもできて敵対した時の対応力の向上に繋がりやすい
それ程大事な要素になりえるがゆえに、伊織はその真名が分かったとしても安易に口にすることを憚っていた
なにせ京都の聖杯戦争とは別の世界で知り得た情報だ、他の聖杯戦争の参加者にしてみれば本来苦労して得るべきものを最初から持っていることである、不公平ともいえよう
この場にいるのが伊織とアルトリア(そしてランサー陣営)だけであればそこまで問題視せずに情報を共有していたに違いない
しかし、共闘関係にあるレンとアーチャーの存在が問題となる。安易に、勝手に、ランサーの真名を知らぬ彼らに明かすことは義にもとる
――ゆえに、伊織はランサーとピトフーイに問い掛けることにした
「さぁて、どうでしょう。ランサー、あんたはどう思う?」
「別に構わん。儂の名が知れたところで、我が武芸が後れることはない」
「だってさ、気にせずに明かしてもいいわよ。レンちゃんには出血大サービスしてあげる」
そんな伊織の心配を他所に、当のランサー陣営は軽く許可を出してしまった
それは強者ゆえなのか、本当に意味を見出す必要がないがゆえの余裕なのか
とにかく、憚る枷が取れた伊織は遠慮なくその名を口にすることにした
「分かった、貴殿らの心意気に感謝する。して、貴殿の名は、“李書文”で間違いないだろうか?」
「然り」
「やはり、そうであったか」
「李書文…伝説の武術家か」
「知ってるの、アーチャーさん」
「あぁ、19世紀から20世紀にかけて中国武術を極めた武芸者。八極拳を極め、また“神槍”とあだ名されるほどに槍に長けた人物と聞く」
3477
:
名無しさん
:2025/03/20(木) 21:02:11
>>3458
バーサーカーとの戦いで消耗した太牙と気持ちが晴れない舞衣は、メアリー捜索を断念して太牙の傷を癒やすべく戦闘した場所から離れることにした
霊地であれば魔力が巡り傷が早く癒えると思い、ほど近く大きめな神社へと足を運ぶ
しかし、彼らが辿り着いた頃には式神が霊地を確保していた、一歩遅く運も悪かった
「あれは、何処かの陣営の手の者か…霊地は確保したい、あの程度なすぐに排除してやる」
「ッ!? アサシンさん、嫌な予感がします!すぐにここから離れましょう!」
「いいや、せっかく見つけた獲物だ、逃がさないよ」
敵に利用される前に霊地を奪い自分達で活用することを考えた太牙であったが、霊地を通じて増大する尋常ならざる気配を感じ取ったのか舞衣が危険を察知して即座に離脱を物申す
しかし時既に遅し、式神から報せを受けた太歳星君が二条城から現場となる神社へと霊脈を通じて飛んできてしまった
※太歳星君が舞衣組に対処している間にソリテールがしれっと霊地を争奪しました
3478
:
名無しさん
:2025/03/20(木) 21:36:12
>>3462
連絡が入ったアズラエルとディエゴは再び孤児院のある場所に戻り、アズラエルだけ孤児院付近で待機しつつ、双眼鏡で孤児院の窓から様子を観察。代わりにデコイとして自分の部下をディエゴに同行させる
ちなみにこの時点で孤児院に突如現れた謎の大男(インターラプター)の件で孤児院は小規模ながら騒動になっていた
そしてディエゴとアズラエルの部下が孤児院に入りメアリーの居る場所に移動すると……インターラプターが瀕死の身体を気力でなんとか動かし、メアリーとアズラエルの部下、ディエゴの間に割って入った
インターラプター「気を付けろ……メアリー……。こいつらは聖杯戦争の参加者だ……」
ディエゴからサーヴァントの気配を感じ取り、それを引き連れてるアズラエルの部下は聖杯戦争の参加者だと勘違いする。
今のインターラプターではサーヴァント相手にどこまで戦えるかわからないが……それでもメアリーを守るという気持ちが彼を動かした。
ディエゴ「ほう、俺とやり合う気か?だが下手に動けば――」
瞬間、アズラエルの部下が隠し持っていた銃で上空に威嚇射撃する。
唐突に訪れた非日常に騒ぎ出し、我先にと逃げようとする孤児たち。
アズラエルの部下「貴様ら止まれ!止まらなければ撃つぞ!」
体格の良いアズラエルの部下は、その大柄な体格を利用して孤児院の大人……特に孤児たちから慕われてる女を確保。こめかみに銃口を突き付けた
インターラプター「貴様、やめろ!カラテを叩き込むぞ……!」
怒りに駆られたインターラプターは巨大な拳を握り、アズラエルの部下とディエゴにそう言うが……
ディエゴ「そうだな。俺達の命令を聞くなら、やめてやろう。従わなければこの孤児院を地獄のようにする」
インターラプター「……何が目的だ?」
ディエゴ「簡単なことだ。俺達と手を組んで――」
インターラプター「出来るか!貴様らのような危険人物と手を組めばメアリーがどうなるかわからん!」
ディエゴとアズラエルの部下からはヒョットコ・クランのような雰囲気を感じる。そんな二人に協力したら逆にメアリーの命が危ないし、目の前の男達……特にディエゴは信用してはならないとニンジャの第六感が告げている
ゆえにインターラプターはアズラエルの部下に拳を振り抜く。火事場の馬鹿力というべきか……彼の一撃は風圧だけでアズラエルの銃を吹っ飛ばし、アズラエルの顔が険しくなる
マスターさえ殺せば、勝機はある!
相手がヒョットコ・クランのような無法者である以上、アイサツは必要ない。実際ヒョットコ・クランを相手した時もその緊急性と彼らの卑劣なやり方からか、インターラプターはアイサツをしていない。
ディエゴ「そうか。ならば交渉決裂だ。まずはお前とお前のマスターを殺すとしよう」
インターラプターの拳をディエゴはスタンドで受け止める。たとえデコイとはいえ、マスター同様に守ることでアズラエルの部下がマスターだと信じ込ませる作戦だ。……そして反撃の一撃をインターラプターに叩き込もうとする
インターラプター「メアリー!令呪で俺が勝つように願ってくれ!」
メアリー「うん。一人にしないで、バーサーカー!」
瞬間、インターラプターに力が漲り――カラダチを使用。
スタンドによる攻撃を無効化し、ディエゴを引き寄せ――渾身の一撃を放つ
ディエゴ「グワー……っ!まさか死人同然の亡霊がここまでまだ力を秘めていたとはな」
インターラプターのカラダチをディエゴは把握していたが、瀕死の重傷ではもう使えないと思っていた。だが、その油断が甘かった。
インターラプターが放った一撃はディエゴに多大なるダメージを与えることに成功する
しかしディエゴは大きなダメージこそ食らったが、負ける気はしなかった
何故なら彼には無敵の宝具があるからだ
※メアリーが令呪を使用しました。残り1画です
3479
:
名無しさん
:2025/03/21(金) 07:19:40
(簡単だけど補完的なの)
>>3458
令呪による転移かつメアリーとインターラプターの距離が離れてたが故に、透覚や明眼で逃げられたと見抜く事は出来なかったんだよな舞衣
(可奈美ちゃんなら…斬らず倒さない道を、探り続けたのかな…)と曇ってた所で
>>3477
となった
3480
:
名無しさん
:2025/03/21(金) 17:05:31
「そういえばピトさん、このニュースなんだけど…」
街中で偶然遭遇したために話すのが後れてしまったが、レンは少し前に出た事件の記事をスマホに表示してピトフーイに見せてみた
「犯人の特徴が物凄くピトさんに合致しているんだけど、人違いだよね?」
「あぁそれ、あたしとランサーがやったやつね」
「…えっ」
3481
:
名無しさん
:2025/03/21(金) 22:29:10
>>3464
アルトリア(私を覚えておらず、聖杯を欲していて、それも妹のために戦う…どうにも、私の知るシロウとは違い過ぎる…何かがおかしい…)
アルトリア「…確認したいことがあります。私は、以前にも聖杯戦争に参戦したことがあります」
美遊兄「!本当、なのか!?」
アルトリア「ええ。ですが、私が知る冬木の聖杯は汚染され、万能の願望器とは言い難いものでした」
美遊兄「冬木の聖杯、だと…?それに、汚染、って…」
アルトリア「それは願いに対して悪意を持ち、時には破滅的な結果を引き起こす厄災にもなりえる代物」
アルトリア「ゆえに、この京都の聖杯が本物の願望器足り得るかは私にも分からず、むしろ懐疑的です」
美遊兄「……」
アルトリア「私はそれを確かめるために戦うつもりですが、仮に邪悪なるものであったならば、破壊するつもりです」
アルトリア「――ゆえに問おう。聖杯が穢れたもの、非道なものであったとしても、貴方はそれを欲するのか」
この時ばかりは、王として、騎士として、静かに、しかし力強く、厳格なる声で眼前の青年に問い掛ける
目の前にいるシロウが、果たして自分の知る「正義の味方」を志ざす彼なのか、あるいは全く別の道を進もうとする覚悟あるものなのか、それを見定めようとする
美遊兄「……その話が本当なら、俺は今回の聖杯はいらない。願いが歪な形で叶えられでもしたら、困るからな……」
アルトリアの威厳ある態度に美遊兄は彼女が話すことは間違っていない可能性を考慮して、そう返答した。
特に願いに対して悪意を持つという言葉が引っ掛かった。もしも聖杯が汚染されていて、美遊が幸せになるどころか不幸になったらたまったものじゃない。
正義の味方ではなく、美遊の味方になると決めた。悪の道を歩む覚悟も決めた。
だが美遊に危害が及ぶ可能性があるなら、そんなものは使えない。最悪、元の世界に戻れば再び元の世界の聖杯戦争に参加して、願いを叶えればいい。そうするには元の世界へ帰還する方法を模索する必要もあるが……
アスナ「私も……聖杯が汚染されていたら、そんなものはいらない。きっとユウキが悲しむし……士郎くんの言う通り、最悪の展開もあり得るから」
アスナも美遊兄に同意する。
他者のために聖杯を求めているからこそ、汚染された聖杯なんて恐ろしいものは使えない。
アルトリア「そうですか。……安心しました。貴方は私の知るシロウと異なる点もあるが、やはり根本は似ているようだ」
美遊兄「そうか。俺にドッペルゲンガーがいるような言い方はよくわからないけど……何か事情があるんだろうな」
アルトリア「私は以前、貴方と冬木の聖杯戦争で共闘しました。どうして貴方が私の知るシロウと異なる点があるのかまでは、わかりませんが……」
美遊兄「……嘘を言ってるようには、聞こえないな。ただ一つ言っておく。お前の知ってる衛宮士郎は知らないが、俺は聖杯が汚染されてなければ願いを叶える。……それが妹のためだからな」
アルトリア「……わかりました。とりあえずこの京都の聖杯について色々と調べる必要がありそうですね。そしてもしも聖杯が汚染されていなければ、貴方達と真っ向から戦いましょう」
アスナ「私達も聖杯の調査には協力します。士郎くんもそれでいいよね?」
美遊兄「……ああ。俺はただ、妹を幸せにしたいだけだからな」
その後、アルトリアは念話で伊織に現在場所を聞く。
アルトリア「何か聖杯の情報を得た時のために貴方達と連絡先が交換したい。付いてきてくれますか?」
その言葉に、美遊兄とアスナは頷いた
3482
:
名無しさん
:2025/03/22(土) 14:10:21
>>3480
ピトフーイの言葉に名護さんが臨戦態勢に入る
サーヴァントが臨戦態勢に入ったということは只事ではないと察した伊織もまたいつでも抜刀出来るような体勢に入る
しかしレンはピトフーイの意外すぎる言葉に呆気にとられた。
レンの知ってるピトフーイは改心後のピトフーイなのだが、ここにいるピトフーイは改心前のピトフーイ
当然、この場にいる誰もがそんなこと知るはずもなく――ゆえに歪な空気が流れる
レン「どうして……?やってることがまるで前のピトさんみたいだよ!」
ピトフーイ「前の私……?なにそれ?私は私……ピトフーイだよ、レンちゃん。本当は今すぐおっぱじめてもいいけど、楽しそうなお祭りを開こうとしてるサーヴァントがいるからレンちゃんはまだ襲わないであげる。
だってレンちゃんは私にとってのメインディッシュだもんねぇ?」
レン「楽しそうなお祭り……?それがピトさんをまたおかしくしてるの!?」
ピトフーイ「まあ別にそういうわけじゃないけど……お祭りの内容はレンちゃんや伊織もいずれわかるんじゃないかな?
伊織の方はここで戦ってもいいけど、サーヴァント無しのマスターを倒してもつまんないもんねぇ」
3483
:
名無しさん
:2025/03/22(土) 14:12:04
>>3471
カブキ「自衛のためならしょうがねえなぁ。でも無理をして鬼の使命を果たす必要はないぞ、マヤ。鬼ってのは命懸けで大変だからなぁ」
それはマヤが子供だから見せた、カブキなりの優しさだった
相手が大人ならどうでもよかった。だが子供相手には優しいのがカブキという男である
ザンキ「それは俺も同感だ。無理に立派な鬼になる必要はない。……俺はマヤには普通の生活をしてほしいんだ」
3484
:
名無しさん
:2025/03/24(月) 15:28:10
>>3477
太牙『真衣……。相手は逃がす気がないらしい。連続出悪いが、闇のキバを――』
太牙が念話をしかけた途中、太歳星君が遮るように口を開く
太歳星君「全力をもって挑みに来い。足掻けよ」
太歳星君の目的は他の英霊主従との鎬を削る戦い。
もしも目の前のアサシンが見所があれば、視肉を与え、見逃すことも考える。そうすることで噂が広まり、他の英霊主従と手を組んで討伐しようとするかもしれないからだ。
ただし見所がないか、見所があれどこの霊地から出ていかなればここで排除する。
まあそこら辺は太歳星君の気分次第だが
それは自らを絶対強者と疑わず、自分以外の全ての存在を自分を楽しませるため存在として明確に見下しているゆえの行動だった
そして太牙は相手の高圧的な態度からよほど腕に自信があると察する。それは真衣も同じく、迷わず許可を出して太牙は初っ端から闇のキバに変身する
この時、真衣は度重なる魔力の膨大な消費で片膝をつき、ぜぇぜぇと苦しそうに息をした
3485
:
名無しさん
:2025/03/24(月) 23:17:28
>>3484
息を荒げながらも脳を回転させる舞衣
(私達が霊地に来た途端、相手は仕掛けようとしてきた…多分ここは、相手の霊地だと思う。
…言い方からして、どこか私達を試すような…そんな動機な気もして……ここは言う通り、全力を以て力を示し、抗うべき…!)
そう推測しつつ、力を示すことを目標とした彼女は、ここで令呪を一画行使する
相手の霊地であるという推測が正しければその時点でもう不利、しかもこちらは疲労が激しいという状況から、出し惜しみはしていられないと判断した
「令呪をもって命じます、アサシンさん…あなたのその力を示して!!」
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板