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ヤンデレ召喚スレ
14
:
名無しさん
:2019/08/09(金) 13:25:20 ID:???0
「おでかけしはるん?ええなぁ」
背後から柔らかく声をかけられる。京都弁特有のはんなりとしたイントネーションの筈なのに、それは空恐ろしく響いた。
「どこ行かはるん?」
「え、えと……コ、コンビニ、に」
そっと肩越しに振り返ると、ヤンさんは貼り付けたような笑顔のまま腕を組んで壁に寄りかかっている。見た瞬間、知ってるあれ壁ドン海外バージョンだ、と現実逃避するくらいには不機嫌オーラが発せられていた。
「そ、その。なんか……煮詰まって、る、っぽかったから。甘いものでも、買ってこよう、かと」
「なんや、俺のためやったん?気にせんでええのに。あんたが隣におってくれる方が俺は幸せや」
彼の為を主張すると、とりあえず声からトゲは取れる。嬉しそうでも不機嫌でも表情は口を閉じた笑顔のままなので、醸し出す雰囲気と語調で機嫌を判断するしかない。今は……たぶん、セーフだ。靴を履く前に見つかったからだろうか。
「喪子の好きなもんやら必要なもんやら、何も足りひんこと無いはずやし、外は危ない言うとるのにわざわざ一人で出る用事なんて他にあらへんもんな」
「う、うん……」
嘘だ。本当はこの過保護さに息が詰まって、一人で外の空気が吸いたくてこっそり出て行こうとした。何がしかの作業をしていたのかタブレットに集中していたから、気付かれないだろうと思ったのに。
丁寧にこちらの手を取るので無碍に振り払うこともできず、手を引かれるままリビングへ戻る。
「でも、嬉しいわぁ」
突然何を言い出すのかと取られた手から視線を上げる。変わらない笑顔がご機嫌に見えた。
「喪子も俺のこと気にかけてくれてたんやね。確かにそろそろ甘いもん欲しなった所やったし、お茶にしよか」
準備してくるから座って待っとき、と彼は私の額を唇で触った。付き合い始めは嬉しかったこの触れ合いも、今は私の心に澱のように積もる見えない枷だ。幸いにも口にはほとんどしてこない……けど、理由が「興奮しすぎてその場で押し倒す自信しかない」とかで、本当に最中しかしてこない徹底ぶりなので逆に怖い。
「なんやの?えらいセクシーに唇なんかなぞりはって……お誘い?」
「うっ、ううん!!!違う!」
キッチンからかけられた声に手首を捻りそうな勢いで下ろす。それを見てゆるく笑い声を漏らした彼に、今日は洋菓子とコーヒーにしよう、と言われて緩慢に頷いた。……私は別に甘味を食べる気分じゃない、と言えたらどれだけ楽か。いや、そんな事言った程度で不機嫌になる性格でないのはわかっているのだけど。
でも、あの笑顔のままご機嫌以外の感情になられるのがどうにも怖くて、私は言いなりになり続けているのだった。
溺愛…伝わってますかね?
方言はすみません、私の性癖です
リクは本スレにあった
「高身長・高スペックなのに彼女に対してだけ子供みたいにデレデレ甘えてヤンヤン拗ねる」
でお願いします
15
:
名無しさん
:2019/08/09(金) 21:46:01 ID:???0
>>14
過保護という名の軟禁じゃないですかやだ怖いやったー!
じわじわ自由も絡め取られて言いなりになるしかないのが本当に性癖です
ありがとうございました!
16
:
名無しさん
:2019/08/18(日) 10:38:29 ID:???0
「もーこちゃんっ」
「どうしたの?」
いつもの様にソファーに座った私に床に座った彼が抱きついてくる。
私もいつもの様に頭を撫でたりして食後のイチャイチャを楽しむ。
彼のスペックだけ聞けば所謂スパダリだけれど、私には幼馴染の可愛い年下の彼氏くんにしか見えない。
「最近ずーっと帰んのおそくてさみしーの!もこちゃんはさみしくないの?」
「今ちょっと課題が忙しくて…」
本当は課題が忙しい時期はもう終わっているけれど、付き合って一年の記念日のサプライズ計画を仲の良い同期に相談したり、プレゼントなんかを買いに行くのに付き合ってもらったりしているのだ。
我ながら浮かれているなぁとは思うものの初めての記念日くらいは多目にみて欲しい。
「本当にそれだけ?おれにかくしごとしてないよね…?」
「えー?してないしてない!なーに、浮気でも疑ったの?」
「…。」
「あ、洗濯機止まった音だ。ちょっと見てくるね。」
見上げてくる彼の瞳を見ていると、ついいつもの様に甘やかして全部バラしてしまいそうであわてて立ち上がる。
ガンッッ!!!!
リビングの戸を開けかけたのを後ろから伸びてきた手で無理矢理押し返される。
何が起こっているのか理解できないまま扉がちょっとへこんでるし敷金が、なんて頭の冷静な部分で考えていると急に体をひっくり返されて扉に押し付けられる。
乱暴に扉の開け閉めしちゃダメだよと怒らなきゃなんて考えは一瞬で吹き飛んでしまった。
「おれにうそつくんだ。」
怖い、彼はこんなに大きかったっけ…?
上から見下ろされるのも、逃げられない様に押さえ付けられる力も、紛れもなく自分より強い男の人で
「きょーもきのーも男と遊んでた。」
「あ、れは…」
「ねぇ、俺ずっとかわいかったでしょ?」
「え…?」
「ずっと、ずーっと怖がらせない様に年下の可愛い幼馴染の彼氏やってたけど…俺だって怒るよ?」
──────────
喪子ちゃんは自分の事を昔からモテないと思い込んでいたけれど別に容姿も性格も悪い方ではなかった。
ただ無意識に一部の男が苦手で寄せ付けていなかっただけだ。
喪子ちゃんの苦手な男の基準は曖昧で完璧にはわからなかったけれど、男性的な人が苦手で自分より小さいく可愛らしい子供達は概ね問題ないように見えた。
俺は喪子ちゃんの近くに居続ける為に観察し、遠ざけられないように常に意識して装ってきた。
高校生になりどんどん背が伸びる成長期はどうしようもなかったが、出来る限り喪子ちゃんより目線が下になるように座ってから話しかけたり、子供っぽい喋り方をしたりと必死になってどうにか今の地位を手に入れた。
彼氏になれた俺は油断していたのかもしれない。
同じ大学へ進学したものの、流石に完全に同じ科に入って同じ講義を取るわけには行かず、今までよりも一緒にいる時間は減ってしまった。
いや、俺が彼氏になったせいで男への苦手意識が薄れてしまったのかもしれない。
徐々に男とも普通に喋れるようになってしまった喪子ちゃんは俺の知らない男と喋れるようになり、ここ最近俺に隠れてどこかへ行ったりしていた。
そんなことは許されない、喪子ちゃんの隣にいられる男は俺一人でなければならない。
もう一度男への苦手意識を思い出させれば、きっとまた他の男を遠ざける。
もし俺の事まで怖がる様になっても今までの積み重ねがあるし、また一から怖がらせないように接すれば良いだけだ。
そうだ、なんなら大学の男共は脅して喪子ちゃんに関わらない様に、口を聞かない様にすれば良い。
無視されて傷付いた喪子ちゃんを慰めるのが俺の役目だ。
死ぬまで俺以外の男を側になんて寄せ付けないように、男への苦手意識を忘れる度に何度だって何年だってやってやる。
だからずっと俺だけの喪子ちゃんでいてね?
ヤンヤン拗ねるというよりはキレる感じになってしまい申し訳ない…
コレジャナイってなったらごめんなさい
リクは「泣いて懇願するけど主張は曲げないタイプのヤンデレ」
ややこしかったら泣いて追いすがってくれるだけでも良いのでよろしくお願いします
17
:
名無しさん
:2019/08/18(日) 15:11:38 ID:GVIk715c0
>>16
うおーきゅんきゅんが止まらない…!
ヤンデレの拗ねが拗ねで収まるわけがないですよね
怖がられないように常に低い位置から話しかけてた努力も愛おしいし威圧的に逃がさないってされるの心底好きです
どうすれば記念日まで秘密を守りつつ現況を切り抜けられるか頭をフル回転させながらヤンを宥めてきますありがとうございました!
18
:
名無しさん
:2019/08/18(日) 17:09:39 ID:???0
>>17
こちらこそめちゃくちゃ嬉しい感想をありがとう
色々モチベーション上がりました
19
:
名無しさん
:2019/08/20(火) 11:04:24 ID:???0
……どこに行っていたのですか。俺を置いて。
こんな時間まで帰って来ないなんて聞いてませんよ
確かにでかけるとは言ってましたけどそんなに遅くならないとも言っていたじゃないですか。
今何時だかわかってます?
まだ8時前って……まだってなんなんですか。もう8時ですよ。門限は夜6時って決めていたでしょう?
2時間もオーバーしてるじゃないですか。ねえ。2時間も……2時間もオーバーするほど、どこで何をしていたんですか……?
俺の目? そりゃ腫れてるでしょうね。
あなたが帰って来ないせいです。あなたがいない間、俺がどんな気持ちで過ごしていたかわかりますか?
そもそも俺はあなたに1人ででかけることを望んでません。
でも、でもあなたがどうしてもって、外に出られないくらいなら自殺するって、怖いことを言うから仕方なく……。
仕方なく許したのが間違いでしたね。
ああ、もう駄目です。許しません。
早く部屋に入ってください。こっちに来て。
手が痛い? でも掴んでないとあなたまた玄関から出ていきそうだし、引っ張らないと部屋に入りすらしないし、俺の気持ちわかってくれるまで手は離しません。
あなたが悪いんです。約束を守らないあなたのせいです。
俺を蔑ろにするあなたが駄目なんです。
……男だって涙くらい出ます。男のくせに情けないですか? ……情けなくさせてるのはあなたです。
あなたのせいです。何もかも全部あなたのせい。
もう二度と外には出しません。なら死ぬ? はは……そんなの、どうにでも防いでやりますよ。
別に、生かすだけならどんなかたちでもできるんです。
動けないように手足を拘束して、舌を噛まないように口枷をして、あなたはベッドにでも寝っ転がってただ呼吸さえしていればいい。
ねえ、実はそういうこと本当はされたかった?
だから俺からの連絡をすべて無視して、既読すらつけてくれなくて、俺を極限まで寂しがらせて耐えられないほど苦しめたんですか?
じゃなかったらこんなに、こんなにあなたを愛してる俺のこと平然と無視するなんてしませんよね?
門限を破ったのもわざとなんですね?
……ちがう? 違わないでしょう、違うわけない。
は? 友達……? 話し込んだってどういうことですか。
俺からの着信を無視して、時間も忘れて、その友達とかいう奴との話に夢中だったって、そう言いたいんですか?
何その友達って。はは、友達……? あなたにそんなものいないでしょ。
いない。いないから。
なんかあなたに善人面して付きまとう頭の弱そうな女はいましたけど、まさかそれのこと言ってます?
……なんでいきなり怒るんですか。大切な友達とかあなたの口から聞きたくないんですけど。
悪く言ったつもりもないです。そんなに怒らないでください。 怒らないで……。
なんで……なんでそんな風に俺のこと睨むんですか?
どうして俺のことは大切にしてくれないんですか?
どうして俺を苦しめるようなことばかりするんですか?
俺がどこまで耐えられるか試すつもりか知りませんけどもうとっくに限界です……あなたがいない部屋で俺がどんな気持ちで過ごしたかわかります?
二度とあなたが帰ってこないんじゃないかって、怖くて怖くてたまらなくて、吐くほどの恐怖がわかりますか?
頭もお腹も気持ち悪くなって呼吸もままならなくて、自分の吐瀉物にまみれながらひたすらあなたが帰ってくるように祈り続ける苦痛がわかりますか?
……お願いです、もう二度とこんな思いさせないでください。
俺に出来ることならなんでもしますから、出来ないことも出来るようにしますから、二度とどこにも行かないでください。
……あなたがなんて言おうと、もうどこにも行かせません。
あなたが悪いんです、あなたが……。
だから、反省してくださいね。
手が痛い? 振りほどこうとするからですよ。
ごめんなさい、離しません。だって離したらあなた逃げるから。
あなたのご両親だけじゃ人質として弱かったんですね。いつでもあなたの家族くらいどうにでもできたって、あなた自身を俺のもとに留めるには足りなかった。
あなたの家族も、もうこの世にいる意味無くなっちゃいましたね。ぜーんぶあなたのせいですよ。
はは、うるさい。黙れ。叫ぶな。
じゃあベッド行きましょうね。
一緒に暮らすって決めた時から、用意だけはしてたんです。
何のって……わかってるくせに。
ちょっと痛いかも知れないけど一瞬ですから心配しないでくださいね。
叫ばれると困るから先に口枷しましょうね。
あなたに似合うと思ってたくさん買っちゃったから、好きなの選んでいいですよ。
これから一生つけといてくださいね。食事とキスの時以外、外したら許しませんから。
ほら早く。
だってつけておかないと叫び声がうるさいでしょう。
麻酔がないのでしょうがないですけど近所に聞こえたら大変じゃないですか。
何するつもりって、足の骨を折るんですけど。はは、何その顔。
青ざめて、だらだら涙と鼻水垂れ流して。さっきまでの俺みたい。
やめない。いまさら謝っても許さない。
だってあなたは俺が頼んでも無視だし、頭下げても聞いてくれなかった。
俺が泣いたのを男のくせにって笑って馬鹿にして、俺が実際は何も出来ないと思っていつも好き勝手なことばかり。
もう駄目です。あなたが悪いんです。
大人しくしてたら一瞬ですから。
だから暴れるなって。殺すぞ?
……やだな、あなたを殺すつもりなんかないですよ。あなたのことは絶対に死なせない。
ただ力加減が難しいから間違えて殺しちゃう可能性はありますよね、なんて。あはは冗談です。
ああでもあなたはすぐ自分の死で俺のこと脅すから、殺されても別に構わないんですかね。
……やだ? こわい?
なんだ、本当は死ぬの怖いんだ?
なのに俺に言うこと聞かせるために、自殺するとか死んで俺から解放されるとかぬかしてやがったんだ……へえ、はは……本当に、ふふっ……ムカつく。
俺はこんなに好きなのに。好きなだけなのに……。
何がいけないのかもうわかりません。
だって好きなんです。
あなたがいないと駄目なんです。あなたがいなきゃ俺はなにもできない。本当に、本当に好きなんです。
喪子が好き、大好きだから、俺を見捨てるようなことしないでください。
今はまだ俺のこと好きじゃなくて……構わないから……。
…………。
……じゃあ、始めましょうか。
まずは右足から。
門限過ぎた頃から号泣&嘔吐で、喪子帰宅後もボロボロ泣いてる
描写弱くてすみません
伝わりますでしょうか…?
リクは喪子の子供として生まれたらめちゃくちゃ溺愛してもらえるのでは?と愛され願望が強く喪子にオギャってるヤンデレでお願いします
20
:
名無しさん
:2019/08/20(火) 21:40:00 ID:???0
>>19
嘔吐まで入れてくれて感謝しかないです!
今までヤンデレ舐めた対応して溜まりに溜まった病みでガチギレ号泣なのにたまに口調荒れるのも最高です
気合いで歩ける程度の骨折の可能性にかけてワンチャン脱出してもう一回ガチギレ号泣させてきます
ありがとうございました!
21
:
名無しさん
:2019/08/21(水) 19:00:35 ID:???0
>>20
2次元に限りヤンデレイケメンの嘔吐は性癖なのでそこ喜んでもらえて嬉しい
このあとまた逃げたらヤンはガチギレ通り越して精神崩壊すると思うので頑張ってファイトしてください
ありがとうございました
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