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「Merry X’mas」

1 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 02:57:31 ID:r7NkCHI.0
【自宅】

かな子「Pさん!いつまで食べてるんですか!また遅刻しちゃいますよ」

かなこ「事務所の裏に住んでいるくせに事務所一番の遅刻王だって噂ですよね」

かなこ「心さんも天国で泣いてますよ」

心「おい死んでねえぞ☆」


P「……………………‥‥‥」

P「…かなこ!大事な話があるんだ!」

かなこ「な、何ですかあらたまっちゃって!?」

P「なんで俺の家に居るの?」

かなこ「鍵が開いてたので」

P「キョトンとしないでこっちがおかしいのかと思っちゃう」


かなこ「Pさん!私のことを心配して遅刻しそうになってるとしたらPさんは大馬鹿ですよ」

P「もしそうなら俺もそう思う。けど今はかなこよりも俺の日常生活が心配なんだ」

P「……いやごめんやっぱりそれ以上にかなこのメンタルが心配だわ」


『prrrr』

かなこ「はい」ガチャ

P「さも当然のように電話とらないで」

かなこ「あっはい…すぐ行かせますので…えっ?イヤですよーちひろさん…からかわないで下さいよ」

P「この状況で冗談言ってるの?ちひろさんも働き過ぎじゃないかなぁ」

かなこ「ちひろさんからですよ事務所の2階の会議室まで駆け足で来いって!」

2 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 03:02:11 ID:r7NkCHI.0
【事務所】


ちひろ「さて、遅刻の王様もご到着のようですからさっそく本題に入りましょう!」

ちひろ「ほらPさん!つっ立ってないで早く入って!!」

P「家からアイドル追い出すのに時間かかってるっていっつも言ってますよね」

ちひろ「仕事にプライベート持ち込まないでください」

P「プライベートに仕事押し付けないでください」

ちひろ「アイドルとの日常を仕事なんて贅沢ですね」

P「あれは日常じゃない…ッ!」

ちひろ「話が進まないのでそこまでにしてくれます?」

P「ちひろさん俺が怒らないとか思ってません?」

ちひろ「怒った所で何ができるんですか?」

P「泣きそう」

ちひろ「どうぞー」ジィィィィ

P「撮らないで、ちょっとほんと撮っ、やめろォーー!!」

ちひろ「泣きながら怒るなんて器用ですね」

P「うわぁあああああああああああああ」ガクッ


ちひろ「ほら皆さん引いてますから泣きやんで」ジィィィィ

P「くそっ、いつか殺すっ……」

ちひろ「脅迫イタダキマシター」ジィィィィ

P「うわぁああああああもうやだぁああああああああ!!!」


ちひろ「さて冗談はこのくらいにして」

P「冗談で人の心へし折らないでください」


ちひろ「あー皆さん知っての通りこの業界に8ヶ月後、超弩級サイズのイベントがあります」

ちひろ「そう通称『IA』」

ちひろ「社長の予想では売れないアイドルの存在感を完全に消し去り」

ちひろ「以降2ヶ月はどのようなキャラのアイドルも売れなくしてくださるそうです」

ちひろ「おかげさまで育成プロジェクトの方は我々の貴重な休日を奪いながらも順調に進んでいます」

ちひろ「さて問題はユニット、こっちの方です」

ちひろ「私の誕生日の翌日だったからちょうど一ヶ月前ですね」

ちひろ「こいつが忽然と姿を現しました。しかもとんでもないメッセージのおまけ付きで、です」

ちひろ「メッセージの中身はこうでした」

ちひろ「このプロダクションのアイドルを救いたい。ついてはアイドルの属性各一名」

ちひろ「それにプロダクションのアイドルとプロデューサーをリーダーとして一名ずつ企画に入れて欲しい」

ちひろ「もちろん自ら神様と名乗る人間の頼みなど無視するのが筋!…のはずだったんですが」

ちひろ「どこでどういうことになったのか社長はこの与太話にゴーサインを出しました」

ちひろ「おまけにこの企画に参加したいと言い出すオッチョコチョイまで出る始末」

ちひろ「そう!そこにいるPさん!あなたのよーく知っているあの凛ちゃんです」

3 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 03:05:18 ID:r7NkCHI.0

ちひろ「彼女はこのプロダクション設立当時のメンバーでもあるし確かにアイドル集めにはピッタリです」

ちひろ「不愛想ですが尻軽よりマシでしょう。性格はアレですから退屈はしませんよ」

ちひろ「それに今どきシャツを美味しそうに食べる!さあもうわかったでしょう」

ちひろ「残るは凛ちゃんの花婿男性プロデューサー1名!経験不問!一切の保証無し!」

ちひろ「我と思わん者は手元のボタンを押してください。強制はしません」

ちひろ「以上!説明終わり!」


ちひろ「ほらPさんさっさとAボタン押しちゃってくださいよ」

P「今さっき強制しないって言ったばかりですよね?」

ちひろ「強制はしませんが脅迫はしますよ?」

P「おまえは人間じゃねえ!!」

ちひろ「人間ですよ歴としたね!!」

4 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 03:09:18 ID:r7NkCHI.0

ちひろ「Pさん!!一応もう一度だけ確認しますが企画は方向性さえわかってない…」

ちひろ「プロデューサー生命の保証なんてハナからない…それでもいいんですね?」


P「いいわけないゾ」



ちひろ「そうですか…残念です、でも恥じることじゃありません大切な問題ですからね…」

ちひろ「Pさんが社会から抹消されても…きっと私だけは覚えてますから」

P「何をする気ですか?」

ちひろ「いやですね何もしませんよ。私は」

ちひろ「ただPさんの身の安全は保証しかねます」

P「実質選択肢なんか無いじゃないですかヤダー」


ちひろ「よし!!この企画のプロデューサーはPさんで決まりですね」

ちひろ「皆さんも自分の業務の妨げにならない範囲でPさんに協力すること!!

ちひろ「以上!解散!!」



【階段】

「Pスキあり、ハッ」ブンッ

P「ガッ!?」ガンッ

P「」バタ


凛「もう、このぐらい避けられないの?相変わらずトロいんだから」

P「」

凛「企画のプロデューサーにもなかなか立候補してくれないし」

凛「他の奴に決まったらどうしようかって心配したんだから」

P「」

凛「そういえばPまだレベルが10なんだって?」

P「」

凛「アイドルの私でさえレベル20だよ?せめてレベル30は欲しいかな…」

P「」

凛「かわいい凛さんのためならレベル30ぐらい楽勝だよね?」

P「」

凛「ねえ何か言ってよ」

P「」

凛「早く起きないとシタ入れてキスするよ」


P「凛、いきなり人を殴っちゃだめだと思うんだしかも角材で」ダラッ

P「う、頭痛がする、は…吐き気もだ…」ガクガクッ

凛「大袈裟だよ清良さんでも呼ぼうか?」

P「あの人ことあるごとに座薬入れてこようとするからいいや」ダラダラ

5 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 03:14:55 ID:r7NkCHI.0

凛「とにかくレベル30。わかった?レベル30だから」

凛「それまでは絶対私に近づかないで。じゃあよろしく」タッタッタ


P「……………」


タッタッタ

凛「もしいつまで経っても上がらなかったら…わかってるよね?」

P「ウス」

凛「P!志願してくれてア・リ・ガ・ト」

P「ウス」


凛「杏先に行ってるよ」


杏「疲れたから運んでくんない?」

P「まず俺が担架で運ばれるべきだと思うんだ」

杏「たとえどんなことがあってもアイドルに尽くすのがPの仕事でしょ?」

P「その前に俺の血液が底を突きそうなんだけど、なんだか目の前が暗いんだ」

杏「清良さん呼ぶ?」

P「そのネタ数分前にやったよいいから救急車を呼べ!間に合わなくなっても知らんぞ!」


杏「はぁ、しょうがないなぁ……」ppp

杏「あ、もしもし?なんかPが瀕死になってて血が止まらないんだって」

杏「はいはい。んじゃ待ってるから」pi


杏「すぐ来るって」

P「誰が?」

杏「清良さん」

P「俺救急車呼んでって言ったよね?」

杏「そしたら杏が説明したり応急処置しなきゃいけないじゃん」

P「言ってくれればやったよ?応急処置も説明も意識が保つ限り」

杏「でももう呼んじゃったし」

P「杏、俺の最後のお願いだトレさんを呼んでくれ」

杏「えー」

P「飴でもなんでも買ってやるから本当お願いします……」

杏「本当に最後だからね?」

P「ありがとう…本当にありがとう…」

6 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 03:18:42 ID:r7NkCHI.0

マストレ「P殿無事か」

P「俺トレさん呼んでって言ったよね?」

杏「まだ誰も呼んでないけど」

マストレ「予言にP殿が危機だと出たのでな、助けに来たぞ」

P「ならとりあえず止血を」

マストレ「ほら特製スタドリだ」

P「マストレさん何度も言いますがそれはソーマじゃないんです」

マストレ「うちの家系はこれ一つでどんな怪我も病気も治してきたぞ」

P「それはマストレさん一家の自然治癒力の高さです」

マストレ「予言にもこれで大丈夫と出ている」

P「仕事も容姿も完璧なのに中身これだもんなぁ」

マストレ「なんだ口説いてるのか?」

P「いえ世の中ははままならないなって」

マストレ「何?!ママにならないかだと!?良いだろうお前をパパに」

杏「とりあえず人来たからいいよね。んじゃまたねー」

P「じょ、冗談じゃ」



清良「大丈夫ですかPさん」


マストレ「む」

P「終わりか………これで……これで」


清良「……」スッ

P「」

清良「出血は多いですが傷は大したことありませんね」

清良「一応消毒して包帯を巻いておきます」

P「ごめんなさい清良さん貴女が一番まともだった」


清良「Pさん?まさか打ち所が……」

P「いえ何でもないんです」

清良「私が誰か分かりますか?」

P「うちのアイドルの…」

清良「Pさんは私が居ないと生きてイケない体で」

P「記憶の改ざんはやめて下さい」

清良「夜な夜な私に座薬を入れてくれとせがんできて……」

P「嘘だッ!!」

清良「味の確認はしないんですか?」

P「手に負えねえ」

7 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 03:20:13 ID:r7NkCHI.0

マストレ「嘘は良くないぞ!P殿に本当に必要なのはスタドリだ」

P「あながち間違いじゃないけど現実突きつけるのもやめて」

P「むしろ忘れて生きたかった」

マストレ「それならスタドリの原液を飲むといい。前世の記憶まで吹っ飛ぶぞ」

P「俺は普段から劇物を摂取してたんですか?」

マストレ「まあそうなるな」


P「……だました……」

P「今まで……ぼくを……」

P「ぼくを…………」

P「よく………もよくもぼくを………」チラッ


マストレ「本当に申し訳ない」



P「よくもぼくをォ!!だましたなァ!!」


P「よくもだましたアアアア!!だましてくれたなアアアアア!!」



ちひろ「うるせー!!」ドボッ

P「ごふぁっ!?」


ちひろ「何を騒いでるんですかPさん!他の方に迷惑でしょう」

P「でたな諸悪の根源…!」

8 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 03:22:13 ID:r7NkCHI.0

ちひろ「知ってますかPさん?毒は薬にもなるんですよ」

P「成分表に何も書いてない奴が言っていい台詞じゃねえ!」

ちひろ「はぁ……書いてありますよ、ちゃんと」

P「嘘だよッ!!!!」

P「俺はちゃんと隅々まで確認した…けどそんなの一文字も…!」


ちひろ「外箱に」

P「バラ売りしてんじゃねえよ!!」


マストレ「P殿、そろそろ仕事に行かなくていいのか?」

P「それを言うならマストレさんと清良さんもオフじゃないですよね?」

P「助けて貰っておいてなんですが何してんですか」

清良「愛美ちゃんが任せろって」

P「確か今回の仕事って現場監督女性……土下座で済むかなぁ」

マストレ「ルキトレにもそろそろ現場で経験を積ませようかと思ってな」

P「報酬減らすからな」

マストレ「それを決めるのはちひろ殿だ」

ちひろ「あ、今回の分はルキさんに払っておきました」

P「おい守銭奴この扱いの差はなんだ」

マストレ「私はそれで構わんぞ」

ちひろ「それじゃお仕置きがてらPさんの給料から天引きしときますね」

P「訴えるぞ」


pi「『くそっ、いつか殺すっ……』」pi「『おい守銭奴』」


ちひろ「証拠を持つ私と持たざる者Pさん…裁判官はどっちを信じるでしょうか、試してみます?」

P「ノー、マム」

ちひろ「Pさんからのポケットマネーって言ったらルキさん泣いて喜んでたんですけど」

ちひろ「それでも撤回するって言うなら良いですよ」

P「ノー!マム!!」

ちひろ「やったねPちゃん!フラグが増えるよ!」

P「寿命が減ったよ」

マストレ「P殿、手を出すのは構わんが……わかっているな?」

P「イエスマム」


清良「ダメですからね?」

P「イエスマムッ!!」


ちひろ「それじゃあPさん早くアイドルを集めてきてください」

ちひろ「少なくとも30人以上だそうです」

P「うちのアイドル全員集めても足りないんですけど」

ちひろ「所属してるアイドルは無しですからねIAありますし」

P「もぅマヂ無理……」

9 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 03:26:17 ID:r7NkCHI.0

P「30人って……そう簡単に見つかるわけないだろ……」

P「俺がどれだけ苦労して現所属アイドルたちを見つけて口説いて育て上げたかも知らずに…」

P「IA狙えるくらい育ったかと思ったらみんな変になっちゃうし……」

P「偉い人には現場の苦労なんかわからんのですよ……!」ブツブツ


子ども「お母さん、あの人誰と喋ってるの?」

母親「こらっ見ちゃいけませんッ!」


P「………………はぁ」



ツインテールの女子高生「―――」

眉毛の太い女子高生「――――――!」

ツインテールの少女「――――」カンラカンラ

P「」

P(今時珍しいリアクションの豊かさに異性を全く意識していないような飾らない太眉、天然パーマ気味の長髪をアレンジ・シニヨンでまとめ厭味ったらしくない自然な可愛さは溢れんばかり)

P(もう一方の娘は少し派手目なダウナーギャル系…周りの娘より少し大人びた儚げな印象とその雰囲気に似合わぬギャルファッション、そして隣の太眉娘の純粋さが彼女を自然で年相応な笑顔にさせている)

P(このコントラストはもはや黄金比ふつくしい……!)



P「ちょっといいかな?私はこう言う者なんだけど」スッ

ツインテールの少女「はぁ…ナンパも勧誘もお断り……って346!?」パシ


P「単刀直入に言うとアイドルやってみないか?」

眉毛の太い少女「346っ?!す、すげえ大手じゃんッ!加蓮アイドルになれんのか!?」

P「もちろん君も一緒に」スッ

眉毛の太い少女「は、はァ!?な、なんであたしがアイドルなんて…っ!てゆーか無理に決まってんだろ!」

眉毛の太い少女「べ、べつに可愛いカッコとか…興味ねぇ…し。きっ、興味ねぇからな!ホントだからなっ!!」


加蓮「ちょっとまってよ、アンタが本当に346の人って証明できんの?」

加蓮「ついて行ったらAV撮影でしたーとか冗談じゃないんだけど」

眉毛の太い少女「Aぶッ?!」

P「もちろん今すぐなんて言わないし、なんならご両親同伴で来てくれても構わないよ」

加蓮「ふーん……まぁ信用はしていいみたいだね」

加蓮「あ、あたしは加蓮、北条加蓮」

加蓮「それで不用意にもアタシの名前を呼んだのが神谷奈緒」

奈緒「あっ!ご、ごめん……」


P「俺は346プロのプロデューサー、Pって呼んでくれていいよ」

加蓮「でもアタシ特訓とか練習とか下積みとか努力とか気合いとか根性とか、なんかそーゆーキャラじゃないんだよね」

加蓮「体力ないし。それでもいい?ダメぇ?」

P「うーん……まぁどのアイドルもレッスンはきちんとしてるからな」

P「でもあの双葉杏でさえやる気にさせるトレーナー付きだから安心しろ」


奈緒「ふ、双葉杏!?あのニートアイドルも直に見られるのか!?」

P「見られるどころか同僚だぞ?他にも城ヶ崎姉妹とか高垣楓とか……」

P「名前呼びで一緒にご飯誘われたり」

奈緒「おおおおっ………!!」

P「しかも全員俺が見つけて俺が育てた」

奈緒「す、すげえッほんとにすげえ人だったんだな!!」

P「こんなに褒められたのいつ振りだろう……みんな当たり前みたいになってきてんだよね……涙でそう」


「なんでそこで私の名前出さないの?」

10 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 03:28:46 ID:r7NkCHI.0

P「おはようございます渋谷さん」

凛「なんで敬語?」

P「お仕事中ですので」

凛「ふーん、まぁいいけど……」

凛「こんなとこで何してんの?ナンパ?」

P「先ほどから仕事と……」


奈緒「しッ渋谷凛?!本物!?すげえっ!握手してくださいっ!あとサインも!!」バッ

凛「同い年くらいでしょ?敬語はよしてよ」ギュッ

凛「それにこれからは同じプロジェクトのメンバーになるんだし」


奈緒「へっ?」

加蓮「同じプロジェクトって……」

凛「まだ話してないの?」

P「今から話そうとしてたんですが……」

凛「敬語止めてくれない?同居までしてるのに」

P「要らぬ誤解を生むのはやめてください」

凛「だったら敬語止めてよ」

P「お前も角材で殴打するのやめろよ」

凛「常習犯みたいに言わないでよ、あれが初めてじゃん」

P「突発的ならそれはそれで怖いわ」


加蓮「ねえ漫才してないで説明してくれない?」

奈緒「ていうか人集まってきてるって!」


ザワザワ アレ?シブヤリンジャネ? ウソ-! シュラバカナ? ザワザワ



P「仕方ない、移動しよう。時間ある?」

加蓮「アタシも奈緒も遊びに行こうとしてたところだから大丈夫」

P「それじゃ事務所に案内する」

P「あと凛、なんでこんなとこに居るのかも聞かせてもらうからな」

凛「直接体に聞く気でしょ、エロ同人みたいに!」

P「仮にそうなったとして大人組ときらりに何されるか……」

凛「愛は障害が大きいほど燃えるものだよ」

P「あらゆる意味でプロダクションが炎上するわ」

11 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 03:33:35 ID:r7NkCHI.0
【事務所】


ちひろ「やるじゃないですかPさん、女子高生を同時に二人もなんて」

P「お前もかチヒータス」

ちひろ「一文字もあってませんけど」

ちひろ「とりあえずお二人には私の方からプロジェクトの説明と契約書の確認をしておきますね」


P「さて凛、なんであんなとこに居た」

凛「気分転換」

P「……お前レッスンは」

凛「ルキトレさんが先に限界きちゃったから早めに上がった」

P「マストレさん間に合わなかったか」

凛「二人同時にスカウト成功させたんだから遠からずレベルも上がるだろうし」

凛「私もアイドル集め手伝ってあげる」

P「気遣いはありがたいんだけど凛が居ると絶対ややこしくなるからいいや」

凛「AVの勧誘と思われるよりはましだと思うけど」


P「…………はぁ」


ちひろ「あ、それとPさん志希ちゃんが探してましたよ」

ちひろ「なんでも面白いものができたからラボに来てくれって」

12 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 03:34:56 ID:r7NkCHI.0
【事務所内】


志希「全マテリアル投入からのー、大実験♪夢のポーション発明は、THEアルケミストこと志希ちゃんに託されたー! 」

P「それで今度は何をやらかした」

志希「開口一番失礼だね」

志希「まあいいや。志希ちゃんからキミにこれをプレゼントしよう」

P「なにこれ?」

志希「志希ちゃん特製の薬ー、そうだなーハァハァスルⅠと名付けよう!」

P「名前からして嫌な予感しかしないんだけど」

志希「一嗅ぎできらりちゃんを圧倒する力が手に入るよ、一時的にだけどね」

P「スタドリの原液じゃねえか!」

志希「でも効果が切れた後に副作用があってねー」

志希「しばらく動けなくなっちゃうみたいな?」

P「副作用どっちだよそれ」

志希「そんなの使う人が決めるものなのだよ」

P「絶対使いどころ間違ってるからな」

P「……まぁあいつらに渡さなかったことだけは一応誉めてやる」

志希「にゃーはっはっは!照れるなー♪じゃあ次はもっとすごいの作っちゃうよー」

P「話が微妙にかみ合ってなくてPちゃん悲しい」



【事務所】


P「フー」ギシッ

P「今日の所はこれくらいでいいかな」ガタッ

P「……帰ろう」

凛「それじゃ一緒に帰ろうか」

P「そうだな夜道は危ないし途中まで送ろう」

凛「どこか寄り道するの?」

P「お前の家にな」

13 ◆Mk13FBtie.:2017/08/22(火) 03:37:26 ID:r7NkCHI.0
【都内某所】

P「ここからなら歩いても帰れるだろ」

凛「酷いよ置き去りにする気?」

P「歩いて五分もしないだろうが」

凛「だったらちゃんと玄関まで送ってよ」

P「お前の両親生暖かい目で見てくるから断る」

凛「やったね両親公認だよ結納いつにする?」

P「うちの両親は公認してないからなぁ」

凛「後で一緒にあいさつに行こうか」

P「実家の住所までばれたら俺はどこに行けばいいんだ?」

凛「みんな知ってるよ?」

P「事態は思ってたよりも深刻だった……!」


P「ほら親御さん心配するから早く帰れ」

凛「もうしょうがないな今日だけだからね?」

P「家には毎日帰れよ…」



【????】

仮面をつけたサンタ「メリークリスマス!凛!Pからのメッセージを伝えるね!」

仮面サンタ「『102号室で待ってるよ』だってサ!覚えた?」

凛「もう一度!!どこのホテル!?」

仮面サンタ「凛ちゃん!あんなかわいい婚約者がいてうらやましいなぁ…」

凛「いやだからどこのホテル?というかアンタ誰なの?」

仮面サンタ「それじゃまた!」タッタッタッタ

凛「……なんだったんだろ」



【自宅玄関前】


P「……鍵が開いてることにも驚かなくなった」ガチャ

P「ただいまー」トスッ


シーン


P「ん?誰も居ないのか」スタスタ


P「……味噌汁」カタッズズッ

P「……まゆだな、部屋は荒れてないしトイレか?」


「」スッ


P「な?!お前ッ」


「…………」


P「ま、まて話せばわかるッ!おいちょッ」



P「ぬわーーーーっっ!!」

14 ◆EnIWVv30CI:2017/08/27(日) 09:40:32 ID:0jsQT2UU0
【病室】


凛「………P」


医者「残念ですが…」

凛「どうしてこんなことになっちゃったんだろう」

凛「…あの時無理にでも私がついて行くべきだった」


ちひろ「……凛ちゃん」ポン

凛「……」

医者「手は尽くしましたが、こればかりはどうにも……」




「あの……」


P「申し訳ありませんがご説明をお願いできますか?」

ちひろ「あなたは昨夜自宅で何者かに襲われ、何らかの要因で記憶を失ってしまったそうです」

P「記憶喪失……」

ちひろ「お医者様が言うには頭部に強い衝撃を受けたか……」

ちひろ「何か精神を守るため本能的に記憶を封印してしまった、だそうです」

ちひろ「痣や傷が全く見当たらなかったのでおそらくは後者でしょう」

P「………」


ちひろ「私は千川ちひろ、あなたの同僚です」

ちひろ「あなたは346プロのプロデューサー、Pさんと呼ばれています」

P「私がプロデューサーですか?」

ちひろ「トップアイドルを何人も育て上げた敏腕Pさんだったんですよ?」

P「そ、想像もできませんね」


ちひろ「………申し訳ありませんが、それでもPさんにはすぐに働いて貰わなければいけません」

ちひろ「私も最大限のバックアップをしますので……」

P「ちょっと待ってください!そんなのできるわけないじゃないですか!」

P「常識的に考えて記憶喪失の人間を働かせようなんてまともじゃ」

ちひろ「今はそんなことを言ってる場合じゃないんです」

P「そんなことって…!」

ちひろ「無理は重々承知しています…ですが」

ちひろ「……今回のIAだけは逃すわけにはいかないんです」

ちひろ「お願いしますPさん」

P「………」

15 ◆EnIWVv30CI:2017/08/27(日) 09:42:40 ID:0jsQT2UU0


凛「私も手伝うから」

P「あなたは……」

凛「私はアンタの担当アイドル……」

P「そういえば何か」

凛「将来を約束した相手だよ」

P「」


ちひろ「凛ちゃん」

凛「もう実家に挨拶も済ませたし同居もしてる」

P「ちひろさん以前の私は一体なにを」

ちひろ「いやまあ一つも嘘は言ってないんですけど」

P「嘘だといってよ、ちっひィ」

凛「プロデューサーには義務があるよ。私をスカウトした…選んだ義務がね」

P「記憶失っても責任って追及されるんですか」

ちひろ「凛ちゃんそれで既成事実を得たとしてもきっと幸せな家庭は」

凛「さぁ、役所に届けよう!私たちのSTORY!」

ちひろ「法律的にまだ無理ですから、PさんのSTORYが終わっちゃいますよ」



【凛はPに子供の頃から今までのことを虚実ない交ぜにし時間を掛けて話した】



P「そうでしたか…あなたは私の幼なじみなのですね…それから…」

P「あの…つまり…私の事実上の婚約者…だったわけですね…」

P「ごめんなさい…あなたは親切だしとてもいい方だということはわかるのですが…」

P「本当にごめんなさい!正直なところ全く思い出せないんです!」

P「恋人の顔も覚えてないなんて…お腹立ちですよね?」


凛「当たりめぇだ」


P「本当にごめんなさい…」

ちひろ「今の全部嘘ですよ」

16 ◆EnIWVv30CI:2017/08/27(日) 09:46:22 ID:0jsQT2UU0

凛「言いがかりはやめてよ、本当のことも言ったじゃん」

ちひろ「凛ちゃんは正直ですね」

P「私は誰を信じればいいんですか?」

ちひろ「この世界で信じられるのはマニーだけですよ」

凛「可哀想な人」

ちひろ「あなたも大人になればわかります」

P「やめて、海外ドラマみたいな舌戦やめて!」


バンッ「Pさんッ!」


清良「目が覚めたんですね…!」ツカツカ

清良「良かった……」ギュ

P「あ、あのすいません記憶が…」

清良「聞いてます…でも例え記憶を失っても……」

清良「変わらないものもありますよね?」スッ


【婚約指輪】


P「」

凛「ぬかった準備して来るなんて……!」


清良(凛ちゃん…)

凛「!」

清良(お先に失礼しますね)ニッコリ

凛「」


清良「…Pさん、実はお腹に赤ちゃんも……」

P「」


凛「調べてみようかちょうど病院だし」

凛「なんなら私が手伝ってあげる」


ちひろ「清良さん、凛ちゃんそこまでにしてください」

ちひろ「記憶喪失のPさんじゃ胃に穴が開いちゃいますよ」

P「以前の私なら平気だったと?!」

ちひろ「前は物理的に穴空いたりしてましたよ」

P「またまたご冗談を」

ちひろ「いえこれは嘘じゃないです」

P「ちひろさん、先ほどの話お断りします」

ちひろ「あの流れから断るとか許されると思ってるんですか」

P「あの流れからどうしてこうなった」

ちひろ「私にもわからん」

17 ◆EnIWVv30CI:2017/08/27(日) 09:50:08 ID:0jsQT2UU0

ちひろ「凛ちゃん、ちょっといいかしら」

凛「何?今忙しいんだけど」

ちひろ「志希ちゃんが新しいアロマを試作したみたいなの」

凛「記憶障害を治す?」

ちひろ「トラウマを癒すって言った方が正しいかな」

ちひろ「受け取りに行ってくれないかしら?」

凛「なんで私?」

ちひろ「私はPさんとこれからのことを相談しないといけないし清良さんもお仕事の合間を縫ってきてくれたみたいでね」

ちひろ「凛ちゃんは今日レッスンだけでしょう?」

凛「……まぁ仕方ないか」

凛「清良さんのことちゃんと見張っておいてね」

ちひろ「安心して清良さんもPさんもまだまだ現役で働いて貰わなくちゃ」

凛「じゃあすぐ戻るからねP」

P「あ、ああ行ってらっしゃい」



【実験室】


志希「お、早いね。これが試作トキメモZだよー」

凛「うん、渡しておくよ」

凛「……例の品は?」

志希「ふふ〜もちろんできてるよー♪名付けてホレビンC!」

凛「ふふっこれで……」


志希「そっちも約束のブツを渡してもらおうかー?」

凛「はいはいちゃんと用意してあるよ」スッ

志希「ありがとー!なかなか手に入らなかったから助かるよー☆」

凛「お互い良い取引ができたみたいで良かったよ」

凛「それで志希はお見舞い来ないの?」

志希「うーん徹夜で研究してたから眠くなっちゃった」

志希「ふぁ…。志希ちゃんは寝てから行くよー……」

凛「そう、じゃあまたね」

志希「いってらっしゃーい」

18 ◆EnIWVv30CI:2017/09/12(火) 22:57:25 ID:7DCVl0Ns0
【????】

仮面をつけたサンタ「また会ったね、凛ちゃん!」

凛「アンタは……」

サンタ「102号室は見つかったかい?」

凛「………Pの病室はそこじゃないけど」

サンタ「その様子じゃまだみたいだねヒントは「裏庭」だよ」

サンタ「じゃ私は先に行ってPとパーティーの準備をしてるよ今夜は盛り上がろうゼ!」

凛「ちょっと待ってよアンタPが襲われたのと何か関係あるんじゃっ!」

サンタ「メリークリスマス!」タッタッタッタッ

凛「あっちょっと、………また逃げられた」


【病室】

清良「ごめんなさいPさん、もう少しこうして居たかったんですけど次のお仕事が……」

P「あっ、すいません。気にせず行ってきて下さい」

清良「はい、行ってきます。帰ったらまたお話ししましょうね」

P「ええ、楽しみにしてます」

清良「………ちひろさん、もうこのままでもいいんじゃないでしょうか」

ちひろ「社交辞令じゃないですかね」

清良「顔に入れて欲しいって書いてあった気がしたんですけど」

ちひろ「ちょうどいいから頭見てもらったらどうですか?」

清良「そうですね幸せボケしちゃってるかもしれません」

ちひろ「そんな生やさしい物じゃないと思いますけど」

清良「それじゃあ行ってきます」

ちひろ「はい、いってらっしゃい」



ちひろ「それじゃこっちも雇用契約の再確認を」

P「お断りしますって言いましたよね?」

ちひろ「許されるわけないと言ったはずですが」

P「そんなのおかしいでしょ!弁護士を呼べ!」

ちひろ「じゃあ聞きますけど、あなたは記憶を失った状態でどう生活していくつもりですか?」

P「それは……実家とかを頼って……」

ちひろ「どうしてこんな非常事態にご両親が居ないと思います?」

P「………………」


ちひろ「夫婦で世界一周旅行に行ってるからです」

P「思ってたより酷い理由に涙が出そう」

ちひろ「一応連絡してみましたけど出ませんでした」

P「追い打ちヤメロォッ!」

ちひろ「Pさんの携帯でも試したんですけど着信拒否されてるみたいですね」

P「死体を蹴るのは楽しいですか?」

ちひろ「まあかなり」

P「お前は人間じゃねえッ!」

ちひろ「記憶を失っても似たようなツッコミするんですね」

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