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ここだけ能力者達の物語投下所part1

5名無しさん:2017/05/10(水) 10:04:06
【作品名】鬼になった理由
【元スレ名】ここだけ世界の境界線
【注意事項】現在の境界線の設定と異なる部分があると思います。

歳桃園太郎ーー彼が生まれた世界は、妖怪が世を乱し、人々がそれと戦いを繰り広げている世界だった。彼の両親は、この世界ではなかなかの実力を持った妖怪退治屋で、式神を扱う能力が高く評価されていた。だが、この妖怪退治が忙しいらしく、園太郎の面倒は式神達に任せる事が多かった。そのため、園太郎と両親はあまり仲がよくなかった。
やがて、園太郎の妹雛子が誕生する。だからといって、妖怪退治を疎かにする訳にはいかず、雛子の面倒もやはり式神任せが多かった。
数年たってもそれは変わらないが

雛子「お父さんもお母さんも、私達より妖怪退治の方が大切なのかな……」

園太郎「きっとそうだよ。だけど、僕は違う。僕も父さんから、式神の使い方は習っているし、いずれ妖怪退治をすることになるだろうけど……僕は絶対に雛子の事を式神に任せっきりにしたりしないよ。ずっと雛子の側にいるから。」

雛子「ありがとう、お兄ちゃん。」

そのぶん雛子と園太郎の仲は良かった。


雛子が11歳になる頃。雛子の身体に変化が起こる。

雛子「う……ああ……」

まるで鬼の腕のような形へと変化した雛子の右腕。それはなんの前触れもなく起こったのだ。直ぐ様医者を呼ぶ両親。

医者「鬼化症候群ですな……」

【鬼化症候群】とは、身体の一部が鬼の様な化け物のものに変化してしまう病で、変化した部分は暴走を始める。そして、徐々に身体を蝕んでいき、やがて人では無くなってしまうという不治の病だ。原因は不明だが、医者は退治した妖怪の呪いの可能性が高いと言う。

父「つまり、雛子はもう助からないと……」

医者「残念ですが……」

園太郎「嘘だ……嘘だ……雛子が助からないなんて……人ではなくなるなんて……」

それは、雛子と仲がよかった園太郎にとっては、受け入れ難い事実であった。

父「……園太郎、残念だが雛子はもう」

園太郎「そんな筈は無い!」

母「仕方の無いことなのよ……」

園太郎「どうして……どうしてそんな事言えるんだ!!」

そんな園太郎に対する両親の対応は、あまりに冷たいものだった。雛子を入院させたその後も、見舞いなど殆ど行かずに以前と変わらない仕事優先の生活を続けるほどだ。

園太郎「僕は諦めない……ずっと雛子の側にいるって誓ったんだ……」

だが、園太郎だけは違った。

園太郎「何かあるはずだ……不治の病と言っても、治す方法が見つかっていないだけなんだ……」

雛子を助ける方法を探し、園太郎は歩き出す。


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