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仮投下スレ
838
:
New Game
◆WqZH3L6gH6
:2017/02/20(月) 06:54:25 ID:PrdeHxpA0
絵里は愉しげなアザゼルを淡々と横目で見ていたが、頭を小さく下げ、夏凛の側に戻った。
セルティは肩を竦めながら疲労を感じつつもアザゼルに本題を切り出す。
『何でセレクターを集めるって言い出したんだ?』
アザゼルは鼻で笑い切り返す。
「腕の立つセレクターのみが繭の元へ行けると言う話ではないのか?」
それはセルティにも聞かされたこと。だが緑子は静かに反論する。
「正確には3回勝って、尚且つセレクターそれぞれの条件を達成して初めて夢幻少女になれるんだよ」
「?!」
『それと何でセレクターを……』
「待て、俺の推測が多くが外れているとでも言いたいのか……」
事態を察したアザゼルが声を荒げる。
緑子は悲しげに首を縦に振り肯定する。
「っ……」
「タマが特別なルリグかどうかは僕には解らなかったけど、ただセレクターが所持するだけでは駄目なんだよ
上手く進化させられないと繭には到底届かないと思う」
「セレクターを2人以上集めるのは……」
「セレクター1人と素人1人の組み合わせでも、バトル自体は突入できるんだ。
るう子はそうだったと聞いたしね」
アザゼルは先程自らを出し抜いた浦添伊緒奈―ウリスの顔を思い浮かべて顔をひきつらせる。
ウリスはただ脱出しようと動いただけ。
「タマヨリヒメはそんな事を言わなかったぞ」
「? 僕の知ってるタマは好戦的でニャアとしか喋れなかった前ならいざしらず、今なら率先して教えてくれそうだけど」
アザゼルは思い出した。ファバロとのやり取りで知った主催の罠―時間軸の違いを。
タマヨリヒメは自分を騙していたのか?とアザゼルは混乱から呻いた。
――そう言えば
セルティはるう子とタマの再会時の時を思い出す。
嬉しがるタマに戸惑ったように何とか笑顔を浮かべるるう子。
それは2人が別々の時間から来たからこその混乱ではなかっただろうか。
「……るう子が言っていたわ、もし繭の元に行けるなら見つけたい友達がいるって」
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