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仮投下スレ

785タイトル未定 ◆WqZH3L6gH6:2016/09/15(木) 05:45:09 ID:zUQ.LMKE0

調べれば発見した血だまりの周囲には目立たないが、移動痕と見れる少量の血痕が見つかった。
それを辿ることにする。


「見つけた」


駅前の掲示板の影にそれらは隠されるように安置されていた。
半日前に発見した眠り姫の両断死体とやや小柄な少女の首なし死体が一つ。
そしてそれぞれの遺体の脇に置かれた2枚の白カードと1枚の黒カード。
遺体を移動させた者の意図は人道的なものであるのは神威にも理解はできた。


「……」


次に彼が興味を持ったのは白カード。それぞれには死亡者の顔が映し出されている。
人道的な理由ではないにしろ一度は纏流子の魔の手から助けた少女。
眠り姫の無残な死体に対し哀れみや憤り、嘲りなど自分を揺るがすほどの情は湧かない。
ただどういう人物だったのかというちょっとした好奇心は湧いていた。
それは妹へのささやかでひねくれた対抗心から来たもの。


神威は番傘とは別の支給品を神楽が一度目に止めていたのは知っている。
軽く調べただけで遊具品と判断し、それ以降使おうとしなかったのも。
彼はそれを推測できたからこそ、そっち方面では一歩先を行ってやろうかとぼんやりとでも思った。
骨組みか、殻のみになったバカ兄貴の意地にかけて。


神威は白カードを2枚拾い上げると、黒カードにも手を伸ばす。
黒カードを元に戻すとそれは動物を模したポーチだった。彼はそれは置いていく事にした。
もう1枚はついでだが、眠り姫の白カードがあれば他の参加者から情報を聞き出すには充分かと思ったから。


「そう言えば」


参加者の事を知っているのは何も他参加者や主催のみとは限らない。
人並みの知能を持った支給品なら知っていてもおかしくはないはず。
神威は遺体から離れると神楽の形見の黒カードを変化させる。
その黒カードにもう血は付いていなかった。

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「あっ待って。そこに誰かいるみたいだよ」

DIOの館へ走る神威は神楽の支給品であった青のルリグ――ミルルンに呼び止められた。
彼は速度を落とすと、指さされた方向へと向かう。
横切る風景は超常の力を用いた戦闘痕が散見される。ミルルンは驚嘆の声を小さくあげた。


「墓標か……」


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