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鏡の世界の迷子の旅路 無断転載

399名無しさん:2018/03/05(月) 00:27:36
「お姉ちゃん、急にどうしたの?」
「恭也さんと対等になるんが大変なんは当然やないですか」
「私達が力をつけてる間に恭也だって強くなるだろうから何年掛かるか見当も付かないよね?」
「そうだね。
 20発以上の誘導弾を躱せること自体も異常だと思うけど、普通の人ならどんなに頑張ったって離れた所から目で追えなくなる様なスピードで移動するなんて自力では絶対出来ないもん」
「オリンピック選手かて無理やで。
 私的にはエスパーか思うほどの読心術の方が厄介やな。面と向かってなくても、魔法の種類や仕掛ける位置とタイミングで何を狙ってるか予想出来るってどんだけやねん」
「そうだよね。
 恭也って本当に魔法の存在を知って1ヶ月位なの?
 効果範囲や威力そのものだけじゃなくて魔法の余波や余剰の光や砂埃まで普通に戦術に組み込んでるなんておかしいよ」
「一応、『魔法が発動するまでに恭也君が近づけないロングレンジから撃てて、恭也君の回避距離以上に広い効果範囲の魔法』って言うのが今の恭也君に有効な攻撃なんだけど…、いつの日か、その弱点すら克服しそうだよね」
「それって、私が魔法の高速処理や並列処理が出来るようになる言うんと同じレベルの無理難題のはずやねんけどなぁ…、ホントにいつの間にか克服してそうやなぁ」
「あはは、そうだね。
 でも、どっちかって言うと魔法の特性の裏をピンポイントで突く様な変則的な方法とか、誰も思いつかないか思いついても馬鹿馬鹿しくて実行しないような奇抜な方法とかで対処しそうじゃない?」
『ああ、有りそう有りそう』
「…信頼、されてるなぁ」

 それは本当に信頼か?という無粋なツッコミを入れる者はこの場には居なかった。
 それより、美由希はありのままの不破恭也を受け入れている少女達に感心さえしていた。
 フェイトは兎も角、地球では御伽噺でしか存在しない『魔法』という力に順応しているなのはやはやてではあるが、3人とも特に異常な感性をしている訳ではない。だから、事件の最中に恭也の異常性を垣間見たという話は聞いていたので、何処かしらに彼に対する恐怖心があるのではないかと美由希なりに心配していたのだ。
 だが、少なくとも美由希が見る限り彼に対して壁を作っている様子は無く、普通に年頃の(と表現するには早熟な気もするが)娘らしく憧れ、慕っているようだ。
 二刀流という特殊な剣術を習っていたためにクラスメイトから忌避された経験を持つ美由希としては羨ましいくらいだ。
 こんな良い子達だから無茶を通すのだろうか?
 そんな考えが美由希の脳裏を過ぎり、それなら仕方がないか、と納得してしまう。


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