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鏡の世界の迷子の旅路 無断転載

367名無しさん:2018/02/24(土) 21:57:30
「まあ、いい。
 それより、そろそろお暇させて貰う。なのはの家に挨拶に行きたいんでな」
『挨拶!?』
「!?
 ど、どうした?フェイト、はやて。
 急に戻ってきたと思ったら大声を出して」
「私、ずっとここに…、あ、そんな事より、なのはのご両親に挨拶に行くって、ほ、ホントに?」
「その積もりだが、どうしてそんなに驚いてるんだ?」
「恭也さん、もう…なのはちゃんに決めてしまったの?」
「…決める?」
「はやて、仕方ないよ。
 なのは、可愛いし、優しくて強いもの。
 事件中も凄く恭也を支えてたんだ」
「…そう、か」
「ううむ、ここまで理解出来ないと流石に寂しいものがあるんだが、ちゃんと伝わってないだけじゃないよな?
 念のために言い直しておくが、俺の事を説明しに行くんだぞ?」
「え、恭也の?」
「え〜と、お父さんとの関係とか、そういう事?」
「ああ。
 と言うか、他に何があるんだ?」

 確かに正常な判断が出来れば、小学生の男子が小学生の女の子の両親に『娘さんと結婚させて下さい』などとは言わない事くらい判りそうなものだ。
 言ったとしても普通は子供の言葉として本気にされないだろう。…相手が恭也の場合、外見と言動からして微妙なところだが。
 2人もトリップの方向性が違っていたら、流石に結びつけたりしなかったと信じたいところである。

「あ、あはは、そうやなぁ、他にあらへんやんなぁフェイトちゃん」
「そ、そうだよね。あはは、勘違いしちゃった」
「だから、どう勘違い出来るんだ?」
「ま、まあまあ、ええやん。それよりすぐ行くん?」
「先方の都合に合わせるさ。
 今は仕事中だろうから、夜か後日になるかもしれんな。
 喫茶店なら夕食前には閉店するかな?
 なのはに電話してみるか」
「あ、なのはちゃんなら今日、本局で会ったよ」
「本局?」
「うん。
 レイジングハートの調整や言うてたな。
 あ、そろそろ帰ってくる時間かな?」
「そうなのか?
 なら電話してみるか。
 …フェイトはどうする?」
「え?どうって…」
「元々、暇だったから俺についてきただけだろう?
 このままはやての家で遊んで行くか?」
「恭也はどうするの?」
「さっき言った通り、話が出来るのは早くても今夜だろうが、大した面識もないのに団欒の時間を割いて貰うという頼み事を電話越しに話すのも失礼だろうからな。
 店の混まない時間に直接頼みに行く積もりだ」
「そっか。
 はやてはどうするの?」
「私は特に用事も無いし、フェイトちゃんが遊んでってくれるなら歓迎するよ?」
「いっそのこと、はやてちゃんも一緒に遊びに行ってきたらどうです?」
「へ?」
「検査ばかりだったから体は平気でも気疲れしてるでしょう?
 家の事はやっておきますから、気晴らしに外出するのも良いんじゃないですか?」
「え、でも…」
「主はやて、シャマルの言う通り家の事は我々に任せて頂いて構いません。
 羽を伸ばしてきて下さい」

 シグナムの口添えにはやてが視線を転じると、ヴィータが微笑み返し、ザフィーラも頷いてくれた。
 はやても気疲れを感じていたのは確かなので、有り難く家族の好意に甘える事にした。


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