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鏡の世界の迷子の旅路 無断転載

352小閑者:2018/01/14(日) 11:07:40
 恭也とアルフが順にシャワーを浴び終わる頃には、フェイトを散々突いて満足したリンディが朝食の準備を済ませ、ダウンしていたフェイトも辛うじて復活を果たしていた。
 いくらか赤味を残した顔のままフェイトが配膳を手伝っていると、リビングに転送ポートの起動音が響き、直ぐにポートの設置されている奥の部屋からエイミィが姿を現した。

「おはようございまーす」
「おはよう、エイミィ」
「おはようございます、リミエッタさん。
 どこかの螺子が緩んでるように見えますが、徹夜明けですか?」
「あはは、一晩貫徹した位で緩んだりしないって」
「それもそうですね。失礼しました、普段も変わりありませんでしたね」
「そうでしょう、そうでしょう。
 …ん?緩んでるってところを訂正してくれないって事は…?」
「ちょうど朝食の準備が整ったところですよ」
「ちょっと待って、私にとって凄く大事な話の途中だよ!?」
「何を言ってるんですか。一日の始まりは朝食から。
 身体が資本なんですから食事を蔑ろにしてどうするんです。
 徹夜明けで螺子が脱落してるんですか?」
「そ、そんなことないよ!
 うん、朝ごはんは大事だよね!」

 取り繕うように食卓に着くエイミィに3人の生温い視線が集まる。
 普段であれば『脱落するって事は、緩んでるのが前提なの!?』くらいの返しは出来ただろうから、徹夜の影響は少なからずあるのだろう。
 仕掛けた本人と気付いていないアルフがエイミィに合わせて合掌したのを見て、3人も慌てて手を合わせて唱和する。

『頂きます』




 こうして、賑やかに、そしてこれから『いつも通り』と言われるようになる朝が始まった。


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