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鏡の世界の迷子の旅路 無断転載

339小閑者:2017/12/24(日) 17:49:11
「正面きって戦う分には対抗手段を幾つか考えていたんだが、正直、サポート役に徹してくる事も、それがこれほど厄介だとも想像してなかったな。
 誰か彼への対策は思いついたか?」
「恭也の戦闘スタイルからすれば、移動距離を全て範囲に収められるような広域攻撃か、回避・迎撃技能を上回るほどの飽和攻撃のどちらかだろうね。
 気付かれない攻撃や、反応速度を上回る高速攻撃は現実的とは思え難いな」
「流石に音速で動いている訳じゃないんだ。速射魔法を躱せるのは事前に何かしらの兆候を察知する手段を持ってるんだと思うんだが、どのみち何を判断基準にしているかをこの模擬戦内で見抜けるとは思わない方がいいだろうな。
 とは言え、広域攻撃も飽和攻撃も、準備に時間が掛かり過ぎる。シグナムやヴィータが傍観していてくれるはずが無いし、恭也に気付かれれば躊躇無く遁走されそうだ」
「ああ、キョーヤなら逃げるだろうね。意味が無いと思ったことには少しも執着しないからね」
「意味が無いかどうかは兎も角、恭也君なら態々自分に不利な選択はしないね。
 目的を達成する手段が他にあるなら、成功し易くて危険の少ない方法を選ぶよ」
「今回はサポート役って決めてるなら、シグナムかヴィータを追い詰めれば時間を稼ぐか直接助けるために恭也が攻撃に参加するかもしれないよ?」
「回りくどい気もするが、回避に専念されてる現状よりはマシになるかもしれないな」

 『Fランク魔導師を攻略する手段としてAAAランクを追い詰める』
 事情を知らない者が聞いたら冗談としても受け取って貰えそうに無い案だ。それでも、恭也のサポートとしての機能が万全に働いている状況は早い段階で崩しておきたかった。

「恭也以外のメンバーについては何か無いか?」
「気のせいか、僕にはシグナムとヴィータが連携した動きをとってるように見えないんだけど…。
 精々相手の行動圏内に侵入しない位置取りをしている程度じゃない?」
「ああ、僕にもそう見える。
 いくら騎士の戦いが一対一を旨としているとは言っても、互いの動きをまるで無視した戦い方なんて不自然過ぎる。これじゃあ事件当初よりも連携が杜撰じゃないか。
 シグナムやヴィータに一対一の戦いに専念させない積もりだったんだが、前提が覆されてはどうにもならない。
 何を考えてるんだか」
「そうなのかい?
 あたしはキョーヤばっかり追いかけてたから気付かなかったけど。
 あれ?フェイト、どうしていきなり不機嫌になってるんだい?」
「…別に、なってないよ」
「ふむ。
 フェイトとなのはが揃ってこうなったということは、これも恭也がらみか。
 何か気付いてるなら教えてくれ」
「なってないもん。
 …多分、シグナムもヴィータもサポート役を恭也に任せっきりにしてるだけだと思う」
「任せっきりって…
 シグナムにしろヴィータにしろ、恭也と共闘なんてしたことないだろ?
 蒐集についてもかなりぎりぎりまで恭也には伏せていたらしいから、八神家で生活している間もなかったんじゃないのか?」
「聞いたことはないけど、多分そうだと思う」
「それじゃあ、まともな連携なんて取れないじゃないか」
「関係ないよ。
 きっと、ヴィータちゃんかシグナムさんが『出来る?』って聞て、恭也君が『出来る』って答えたんだよ。なら、疑ったりしないよ」
「そ…そうか?」

 フェイトの意見はなのはの言葉で補足(?)されてもクロノ的にはかなり疑わしい内容だ。
 武人然としたシグナムは勿論、外見通り子供っぽさを残した言動の見られるヴィータですら、戦闘に関しては非常にシヴィアな判断を下す事は確認している。闇の書の守護騎士であり、歴戦の騎士である彼女たちにとっては至極当然の判断と言えるだろう。
 その判断基準が恭也に対してだけハードルが下がるなどとはクロノにはどうしても思えないのだ。

「あ、ひょっとしてシグナム達が恭也の言った事疑いもしないからヤキモチ焼いてたのかい?」
「な!?
 そ、そんなこと無いよ!」
「そうだよ!恭也君くらい強ければ誰だって疑ったりしないよ!」
「そうかなぁ。
 あたしが見た限りじゃ、あいつらはたとえフェイトやなのはが出来るって言ったとしても何度か様子を見てからしか信じないと思うけど」
「う…」


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