[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
| |
【いわゆる渋谷の大交差点】ハロウィン
1
:
群集
:2015/10/06(火) 20:07:11
【場所】
ハロウィンの渋谷大交差点
【スレッド内時間】
10/31の18時〜11/1の5時
10/31はハロウィン。
ケルト人にとっての一年の終わりであり、夏の終わりであるこの日は、日本に伝来して巨大な仮装イベントとなった。
渋谷はセンター街中が人でごった返し、カフェもダイナーも夜中まで営業している。
町を行きかう人々は幽霊やモンスターのコスプレするものあり、また只のマンガなどのキャラのコスプレの人もあり。
小競り合いやケンカも発生するが、一応ハロウィンの人々が群れている範囲は、
アントリオン及び依頼を受けたリンケイによって警備されている。
【入室可能者】
誰でも
【ロール傾向】
日常、ギャグ、小競り合い程度の戦闘。
2
:
町の風景featuringセクシーアイドルグループ
:2015/10/06(火) 21:17:18
【入室しました】
「ハッピーハロウィーン!」
町のそこかしこで声がする。
ゾンビや、ナースや、スケルトンや
有名ゲームキャラや、アニメキャラや、
とにかくさまざまなコスプレでごった返す渋谷交差点、そしてセンター街。
交差点が人でいっぱいになる、そのちょっと前。
一応歩行者天国になっているそこに、アントリオンの誘導で車がやってきた。
大きなコンボイが渋谷のロードサイドに留まる。
コンテナのサイドが空く。
テレビでもちょこちょこと出ているセクシー亜人アイドルグループがドライアイスのなか、徐々にその姿を交差点に向けて表しだす。
「「「「「「はっぴ〜はろうぃ〜〜ん!」」」」」」
有名人というのは人を集める。
青年誌のグラビアを飾ってる彼女たちが声を出すだけで、気づいた人々は流れになってコンボイの横に集まる。
スレンダーからグラマーまで6人。十代後半くらいから二十代前半までで。
赤錆猫獣人、虎獣人、黒豹人、ホルスタイン人、柴犬人
すべて人間寄りの姿で、大体人間世界でいうファンタジーマンガのようなもので。
実際の女性に耳と尻尾などに獣のパーツが在るという感じ。
それぞれ、その動物の毛皮側のビキニ姿である。
「えーじゃあね、コール&レスポンスね。行きましょうか。」
司会の売出し中のお笑い芸人コンビが横から声をかける。
「トリックORで、トリートといってもらおかー?」
「「「「「「とりっくおあー?」」」」」」
\ とりーとーーー! /
芸人コンビからお菓子のカゴを受け取ったガールズは、かごの中身を掴んで集まった人々に投げる。
なお姉御の貫録で堂々と投げているのが虎の人。
明るく元気なのが柴犬の人。
ワルい色気があるのが黒豹の人。
アイドルとしてスタンダードで元気がよくガーリーなのが猫の人。
あざとエロいのが牛の人。ゆいいつぽっちゃりぎみかつ乳牛にふさわしい体格なので以下略。
『え〜〜〜い!』
遠心力をつけて中身をばらまく牛の人。
当然牛柄ビキニの胸は盛大に揺れるのであり、遠心力ついてるからお察しであり、
当然カメラはそこにフォーカスするのであり、
なおその映像はワンセグや動画サイトで生中継だからスマホで見られるのであった。
コンボイの外にだんだんと人が増えてくる。
今宵はハロウィン。
町中がパーティーになる夜が、これから始まる。
【退出しました】
3
:
町の風景featuringセクシーアイドルグループ
:2015/10/06(火) 21:18:31
【追伸】
なおホルスタインの人は色白黒髪であり
黒豹の人の膚は浅黒い。
4
:
山田五郎
:2015/10/12(月) 23:32:03
渋谷大交差点の中を
素浪人が通っている。
長髪で、ちょっと目が隠れかけている。
着物の色は墨色で、白木の鞘の日本刀を持っている。
ちゃんと草履をはいている。
身長は結構ある。
彼のまわりでは、ハッピーハロウィーンの声がそこかしこで上がっている。
みんなテンションが上がりまくっている。
ウェーイ!とか
ハイ!ハイ!ハイハイハイハイ!とかコールしている大学生の横を通ったとき
(いやあ、駐屯地の隊で決めたんだが。)
「あっ!」
(ノリで流されてこれだよ。)
思案しながらふらついている素浪人姿に大学生の一人が寄ってきて
こんにゃくを差し出す。
「おねがいします!これ!斬ってください!」
「五●門だー!」「●ェ門だー!」
等と騒ぐから彼も苦笑いする。
一歩下がる。
「道を開けてくれぬか」
彼を知るものなら声があるだろう
「参る」
切っ先一閃。こんにゃく両断。
男がこれを見ていた。
「つまらぬものを斬ってしまった」
「副隊t」
「お前らのせいだからな!」
素浪人は笑いながら赤木隊の隊員に言った。
素浪人は山田五郎であった。
隊員のコスプレはバイオハザ★ド的なゾンビだった。
「特殊メイクレベルだな…凝ってるなお前…・」
5
:
東雲京子
:2015/10/14(水) 01:07:52
『入室しました』
「お?」
こんにゃくを両断していく様を、遠巻きに見ていた女が一人。
長い黒髪を肩から流して、その手には先端に飾りの付いたステッキ。
黒と赤を基調としたゴシック調のドレスを身にまとい、
胸元と素足を曝す女の身長は女性にしてはずば抜けて高いが、
その姿は完全に童話で見かける女王のそれだ。
「女王様!」「女王様だ!」「踏んでください!」
「踏むのはいやだなー」
同じようにこんにゃく両断を見ていた若者の声には、
ステッキの先端でぺちぺちと頬を叩いて応えてやった。
(私だって可愛い格好したかったけど、似合わないんだなこれが)
今は高身長が憎い。内心毒づきつつも、
「五●門とゾンビの邂逅…」
素浪人とゾンビが笑いあっているその様子に、
興味本位で東雲はスマホを向けてバシャバシャとシャッターを切った。
他にもスマホを構える者はいたが、その姿は身長のせいでいやに目立っている。
「五●門格好良いなぁ…こっち向いてー!」
正面からもその姿を残しておこうと、ステッキを振りながら声を掛けた。
6
:
山田五郎@五●門
:2015/10/15(木) 00:34:51
「だって山田さん祭りじゃないですか。ビッグサイトにも行けないし。仮装やるなら今しかないっすよ!」
「あーっ、そうか、お前オタクだったなあ…。ま、ゆるす!今日はオフだ!弾けろ!」
2045年現在、1980年代に発生したオタクという言葉は、だいぶ一般的な使われ方までしていた。
バン!と山田はゾンビの肩を叩く。腕力が強いため、頭部にゾンビが乗せていた「はがれおちた頭皮についた頭髪」のカツラがハサッ…と堕ちた。
骸骨の部分まできっちり作り込んであり、天晴な出来のコスである。
「じゃ、山田副隊長!行きます!」
敬礼するゾンビ。
「華々しく散れ!」
そう言って送り出す山田。
その一幕が女王様の眼前で繰り広げられる。
>京子
頬を軽く撃たれてもなんか嬉しそうな若者である。
こっち向いてと言われれば、山田は振り向くだろう。
「女性(にょしょう)か…拙者女は苦手でござる。」
山田、入っている。
五●門に入っている。
やや雑に刀を持っているが、いつも刀を仕事で使っていたため、たたずまいが板についてしまっている。
おっ、山田は息をのんだ。
大きい。
山田とほぼ同じ。180cm前後の身の丈。
体格で洋物系のコスチュームを着れていた。
顔が十人前、ということは山田の意識には入らない。
恵まれた体格のため、何となくキレのある女性に見えたのである。
京子も相当鍛えている人物のため、日ごろから運動している体の質感もそうさせた。
本人のかわいさ嗜好には気が付いていない。
「ハッピーハロウィン!
いやあ。見事だなあ。しっかりドレスが体で着れてる。大したもんだ!
山田と言います。よろしくお願いします。」
なお、ゾンビ隊員の声も相当大きいため、
山田副隊長の声はちょっと聞こえていたかもしれない。
7
:
東雲京子
:2015/10/16(金) 00:57:20
バシャバシャとシャッターを切っていた東雲のスマホは、
地に着いた頭髪とその奥で骸骨が垣間見えているところを収めていた。
「すごい、凝ってるなぁ…あれきっと自前なんだろうなー」
自分を含めこの日のためだけに用意したぺらっぺらなコスプレでなく、
しっかり作り込んである出来の良さに感心する。思わず口から感想がこぼれるほど。
離れていったゾンビを視線で見送ってから、
振り向いてくれた五●門と距離を詰め、角度を変えながら何度も堂に入ったその立ち姿を収めた。
持ち方が多少雑でも、東雲も刀を持つ者としてそれが素人のものか熟練者のものかは分かる。
端正な顔立ちで細身、その上刀の扱いも堪能とくれば衣装も相俟ってそれは絵になる構図だった。
数枚異なるカットで撮ってからスマホをポケットへとしまい、
「褒めて下さってありがとうございます、山田副隊長!」
ゾンビとのやりとりはばっちり聞こえていた。
それを主張するように階級名を加えて呼ぶ。
「本当はもっと可愛い格好がしたかったんですが、いかんせんこの身長だと…」
はは…と苦笑いを浮かべてから、それより、と切り返し、
「副隊長さんすっごくお似合いですよね、こんにゃく切ったところも見てました。
格好良かったです、持ってるのがこれじゃなかったら、ご指導願いたいくらい…!」
これ、と言いながらステッキをひらひらと振った。
少々興奮気味に捲し立てたのは、先程の立ち姿の影響だ。
8
:
山田五郎@五●門
:2015/10/16(金) 20:36:11
山田も、東雲の立ち居から武道の気配を感じてはいたが、今日はそれはそれ。
「いやあ…参ったなあ。一応オフなんだが、聞こえていたのか。」
口調とは別にカラッとした表情であった。
「まあ本当に副隊長なんだが、隊員じゃないんだから。」
山田、両腕を組んで、首を鳴らした。
身長については、個人の努力ではどうしようもできないものでもある。
ゆえに聞くだけにとどめた。
絶賛されると山田は恥ずかしくなる。褒められて増長して、痛い目を見たこともあったからだ。
上には上がいる。武の道は果てしがない。照れ一分、謙遜九分で
「まあ、刃物を使うのは仕事上しょうがないんだ。ボーダーズだし…。
任務もあるからいつもとはいかないが、剣術の指南は別にかまわない。
君のやる気があれば、だが。」
ステッキをひらひらと振る彼女の所作を見て、ふとステッキを詫びを言って受け取る。
「仮装用のステッキなら、実戦には使えないだろうが。」
短い棒として理解すれば、それは武家が使う鋼の簪や茶道具にも通じる。
「急所を最速で衝けば…十分だと思う。」
ふ、と風を切る音がする。
「今日はオフだし、アントリオンも十分警備に出ているはず。仕事柄つい。失礼しました。」
山田が詫びた時、杖の先端が京子の鎖骨の境目に触れる。
「山田五郎。笹塚駐屯地の者です。」
希にテレビでボーダーズの任務について説明をすることもあるし、
ミリタリー情報誌に顔を出すこともあった。リンケイならもしかすると知っているかもしれない。
本人はオフということもあり、角や圧のない一般人のような物腰だった。
写真を撮られていた事には頓着していない。SNSに放流しても大丈夫だろう。
9
:
東雲京子@女王
:2015/10/17(土) 00:49:13
「ふふ。ゾンビの方、声大きかったのでよく聞こえました。
副隊長さんってちょっと呼んでみたくてつい。山田さん、にしときますね」
くすくすと笑いながら、だが呼び方は改める。
「あぁ、なるほど。だから―――…ん?」
ボーダーズだと聞けばその階級にも先程の立ち振る舞いにも納得がいく。
だが同時に妙な既視感を覚えた。その顔にはどこか見覚えがある。
しかし『あの、どこかで会った事ありますか?』なんて、
今どきナンパですら中々聞かない台詞を言えるはずもなく。
疑念を抱えつつも、求めに応じて山田にステッキを手渡す。
衝きの動きには一切の無駄がなく、それが歴戦の兵士のそれであることを示していた。
周囲から見れば和服にステッキという異色の組み合わせで魔法浪人五●門な絵面だとしても、
所作ひとつひとつを凝視していた東雲の目にはそれは知覚されず、ほう、と感嘆の息を吐いた。
「山田さんが持つと、ステッキが警棒に見えますね…。私は――」
とん、と肌に触れたステッキを受け取ると、手首をくるりくるりと回し先端で円を描いた。
指先からじわりと細い水流が生まれ、それはステッキに沿うようにして螺旋を描きながら先端を目指していき、
辿り着けば東雲はステッキを回す手を止めた。
同時に、しゅう、と小気味の良い音を立てて水流は水蒸気へと変わって空気に溶けた。
「――こういうのも使うので、どうにも頼りがちで。
ただ使えなくなった時のためにも鍛錬はしっかりしておきたくて。
山田さんの気が向いた時にでもぜひ、お願いします」
軽く頭を下げるのも忘れない。
『山田五郎』『笹塚駐屯地』
フルネームと所属を名乗られてそこで、既視感の正体に気付いた。
「山田五郎さん――…あの、この前テレビ出てませんでした?情報番組にボーダーズ絡みの解説かなにかで」
言いたいことがあれやこれやと湧いてしまって、東雲は名乗ることもすっかり忘れていた。
ばっちり撮った写真の存在ですら、テレビで見たことのある人物かもしれないという疑惑の前で今は霞んでいる。
10
:
山田五郎
:2015/10/17(土) 15:54:25
京子が見える現象を山田は目で追った。
なるほど、魔術だ。
「念じれば現実が動くってやつか。僕は人間なんで、それはさっぱりだな。念じても脂汗しか出ない。」
本当にそうなのだ。
人間はマナを感知、関与する能力がない。
そのため、魔術を使うことができない。
いつみても、無いところから物が顕れる魔術というのは不思議なものだ。
震災前には無かった現実の一つである。
山田は、やはり魔術を見るとやや物珍しさを感じてしまう。
最近の若い世代はそうではないようだ。
「やっぱり、魔法使いがステッキを使うと絵になるな。リアリティもある。
見たところ水術を使う様だけど、特異なジャンルはあるのか?」
それは自分が剣士だから刀を持つ所作にリアリティがあるのと全く同じことだった。
また魔術にも興味が向く。
「魔術を封じられたら大変だから、君のいうことは本当にそうだよ。気が向いたらおいで。」
その時、山田について何か京子が思い出したようだ。
「ああ、出たよ。時々メディア対応をやることがあるんだが、そのどれかじゃないかな。
確かに笹塚駐屯地の者だよ。いや、恥ずかしいものがあるな。」
何しろ、基本的にカメラの前では真顔で一貫してしまう人間であった。
それはテレビが求める軍人らしいかもしれないが、本人としては直したい行動だった。
「僕らとしてもできるだけボーダーズの事は知ってもらいたいんで、まあテレビに出ることもあるんだ。
自衛隊みたいなもんだ。」
たまに特撮映画の撮影協力とか考証協力とかやってるみたい。
11
:
東雲京子@女王
:2015/10/17(土) 23:59:49
「水の操作と氷結が得意です。あとは治癒かな。
水滴を凍らせてそれを散弾銃のようにすることも出来るんですが、」
ステッキを山田に向けて、視認しやすいようにゆっくりと突き出していく。
突きの動きに合わせて先程同じように水を這わせた。
先端まで辿り着いた時それは、ステッキの長さを伸ばす形でなだらかな山型の氷塊へと変化する。
氷の先端がとん、と軽く山田の肩に触れるだろう。
「私は対象に手で触れている方が扱いやすいので、こういうやり方が多いですね。」
そしてステッキを下ろして、再度蒸発させ霧散させた。
相手の予想するタイミングからずらして、不意を衝くという単純なものだ。
武術に長ける山田であれば、それが実戦でどう使われるのか容易に想像がつくだろう。
おいで、との言葉にはありがとうございますと再度小さく頭を下げて返した。
「あぁ、やっぱり。私リンケイなものでそういうニュースや雑誌は結構目を通してるんですが、
テレビで見た印象よりもずっと雰囲気が柔らかいからすぐに分かりませんでした。
でも実物の方が格好良いですねぇ…あ、もちろんテレビ用の方もきりっとしてて素敵ですが」
何やら恥ずかしげな山田をよそに、以前若干興奮気味のままに東雲は改めて彼の身体つきを見た。
格好良い、と口にする理由はどちらかというと、その顔よりも山田の筋肉や身体つきの方が大きい。
ボディビルのような魅せる筋肉に興味はなく、実用的な筋肉が東雲は好みであった。
隠す様子もないその視線はちょっと怪しさを醸しているかもしれない。
12
:
山田五郎@五●門
:2015/10/18(日) 22:38:18
山田は京子の魔術を見ていた。
なるほど、術でリーチが変わる。
思えば、魔術を使うからといって、別に運動ができないわけでもないのだ。
山田の目はステッキの先に移り、京子の体格もあり、その使い方が腑に落ちる。
「なるほど、これは攪乱されるな…。」
図った間合いが役に立たなくなるのだ。
「体術と組み合わせるとなかなか厄介だな。勉強になった。」
近接戦闘におけるリーチはほとんど変わらないのが通例だが、
魔術によって継ぎ足すことは確かに可能なのだ。
見たところ、彼女は亜人的な外見の特徴がない。
(吸血鬼か何かのハーフだな…)
山田はおよその見当をつけた。
山田テレビ出演の件。
「あぁ、それか。いやあ、それなんだけどね。
本番になるとなかなか笑えなくてね。
無理に笑うより真顔で軍人らしくしていればまとまりやすいじゃないか。」
確かにテレビではきりっとしているんだけれど、それは結果論というもの。
実は真顔になる癖がなおらないことを自分なりに対策した結果、ああなっただけらしい。
ところで視線を感じる。
山田、どう答えるべきかしばらく逡巡して
(バスに貼られている週刊誌の宣伝を見た女性の気持ちがわかる…)
「いやあ…君の趣味は判ったんだけど、それだったらウチの若い隊員の方がいいんじゃないかなぁ…
僕はほら、もういい年だから…。」
40代なんだよという戸惑いが言外ににじんでいる。
山田五郎はオスとして肉体美をうまいこと活用しよう、と思ったことがない人間で。
13
:
東雲京子@女王
:2015/10/19(月) 01:06:35
「愛想笑いが苦手なんて、ちょっとかわいいですね。
確かに真面目で堅実そうな軍人に見えましたけど」
笑えない。でもそれはそれで軍人っぽいからいい。
そんな経緯があるとは知らなった視聴者側、くすくすと控えめな笑いが漏れた。
「良い筋肉に老いも若いもないですから」
いい歳、と言った山田の言葉を反射的に一蹴した。
きりっとした真面目な表情と声色で。
「あぁ、いや、ごめんなさい。いい身体してるなぁって思っただけなんです。
もちろん若い隊員の方も素敵なんでしょうけど、男性は年齢を重ねても味があっていいなぁって…
テレビ見てるだけじゃ気付かなかったなぁ…」
山田の様子を察知して慌てて謝罪を述べる。困らせるのは本意ではない。本意ではないが、つい。
年齢が逆だったらビンタのひとつやふたつされていてもおかしくない。
いやぁいいもん見れた…と心の声を口から漏らした後、
(いやこれじゃ困らせっぱなしになっちゃうじゃない…!――…あ、)
「そうだ、さっきの写真。結構よく撮れてたんですがお送りしましょうか」
スマホを取り出して五●門のショットを表示し、山田に見やすいように差し出した。
14
:
東雲京子@女王
:2015/10/19(月) 01:15:21
(修正:年齢が逆→性別が逆)
15
:
ライラ@赤ずきん
:2015/10/19(月) 01:40:53
『参加しました』
実に実にハロウィンムードあふれる渋谷交差点。
人混みの中を機嫌良さ気にスキップ気味に歩くのは、赤いフードケープに赤いミニスカート、白いふわっとしたエプロンドレスに身を包んだ金髪ウィッグの娘である。
腕にかけた、蓋付きの大きな籠を揺らしながら、道行く仮装した人達を楽し気に観察するのであった。
「いやー、いいねぇ、こういう祭な雰囲気!
何よりお酒飲んでても大して怪しまれないのがいい!」
実はこの上機嫌っぷり、既にワイン一本開けての事だったりする。
いつもは外見のせいで色々気にするけれど、今日は色んな人が色んな恰好をする日。
さして疑われる事も無く楽しめるのは、実にいい事だ!
そんな中、なんとも決まった女王様と、なにやら和風な装いの人を発見。
面白い組み合わせに目を奪われながら進んで居れば、その近くを通る時に、段差に思い切り躓いてしまった。
どしゃー! がらがら!
すっぽぬけた籠から、拳銃やら手榴弾やらナイフやらが転がり落ちて派手な音を立てる。
「うわわ、しまったあ!」
体勢を崩しただけですんだ自分は、何とか倒れない様に踏ん張ってから、それらを拾い集めようと奔走する。
なお、外見こそ完全に本物で素材も本物に近いが、銃はそもそも弾が出ない仕組み、爆弾もナイフも攻撃性能の欠片も無い作り物だ。
16
:
山田五郎
:2015/10/19(月) 18:35:17
>京子
むしろ察せられていることで余計に恐縮するというアレ。
「あっ、いや、いやいや(略)」
というところにいいタイミングでさっきの撮影画像が出て
「おっ。本当だ。」
確かによく撮れている。暗いと言えば暗いけれど、街灯がしっかりついている。
手振れも割と少なくピントもあっていた。
「僕じゃないみたいだなあ…いや僕か。寧ろ五●門に見えるな、著作権大丈夫かな……
いや、ありがとう。仮装してきた甲斐が…」
その時。
>ライラ
耳に落下の音が引っ掛かった。
振り返る。
小学生女児…に見える。
女児が転んで物を落としたのかと見れば、
年長者としてはすぐに動いて落ちたものを拾い集めるのを手伝いだす。
(銃?榴弾?いや、偽物か…)
本職のボーダーズのため、よく見るとわかる。これは本物そっくりのいわゆるプロップではないだろうか。
拾い集めた物どもを返そうと、ライラに近づいていくと、酒のにおいがするような。
「ダメじゃないか!子…」
と言いかけて言葉を飲み込む。
ハロウィンの夜に酒を飲んで歩き回れる場合、
それはハーフリングなどの亜人の、しかも成人の可能性がある。
「んなに小道具を落として。」
口調もふつうのテンションまで落ちる。
「結構この辺段差あるからね。」
実際、センター街や交差点周辺の舗装はちょっと粗いところもある。
17
:
東雲京子@女王
:2015/10/21(水) 00:12:33
「ふふ、ぜひご家族に…」
結局、写真は送れずじまいだった。
派手な音に反射的に視線を向ければ、赤ずきんをした少女。
彼女がわたわたと拾い集めるものを視認して、血の気が引いた。
反射的に指先で空中に文字を書き連ねて大量の水を生成、
(いやでも拾ってるってことは、ピンを抜いたわけじゃない…か)
しかけてそれを、ダイアモンドダストの発生に書き換えた。
空中に細氷が舞って、空気に溶けていく。
周囲の人間には街灯に照らされてちらっと見えたかも知れない。
東雲が拾うのを手伝おうとした時には、粗方山田が拾い終えた後だった。
小規模リンケイ会社の所属ではそれが作りものだとは見抜くことは出来ず、
怪訝な目で山田が少女にそれらを返そうとしていたのを眺め、
(…あ、小道具か。なるほど。)
警戒心を解き、たた、と小走りで寄っていくと鼻につく酒の香り。
「…おばあさんに持っていくワインを飲んじゃったのかな?
怪我はしてない?大丈夫?」
前屈みになって、彼女の足や手を確認。
わざわざ屈まなくても確認は出来たが、この身長差では少々威圧感を与えそうだったので少しでも減らす意味も込めて。
「しかし過激派な赤ずきんちゃんだね…」
まさか籠の中が手榴弾と銃なんて、狼どころか猟師も真っ青だろう。
18
:
ライラ@赤ずきん
:2015/10/21(水) 22:31:52
あわわ、あわわと拾い集めていれば、先程の和風な人が手伝ってくれた。
ぺこぺこと頭を下げならが一個一個拾っていけば、落した物は直ぐに集まった。
それでも、子、と言うニュアンスを聞いた時に、ほんの一瞬だけ目付きに殺気が宿ったりもしたけれど、大丈夫です、すぐに戻りましたよ!
「いやあ、ごめんなさい、ちょっとお二人に見惚れちゃって!
あ、改めてありがとう、拾ってもらえて助かりました!」
せっかく手作りしたのに、失くしちゃったら切ないし、なんて眉尻を下げながら笑みを浮かべた。
和風の人の後ろから、今度は女王様が近付いてきて、身を案じる言葉を貰えれば、そちらにもペコペコと平謝りして。
「大丈夫そうでした、心配かけちゃってごめんなさい!
いやぁ、おばあちゃんにあげるには、ちょっと良いワインだったもんで、こう、くいーっとっ。」
くいー、の手の動きは、グラスのそれでは無くボトルのそれだったけれども。
過激派、という言葉には、はて、とばかりに瞬いた。
「あれ、大昔に居たっていう狩人じゃなかったっけ、赤ずきんちゃん。
たしか赤いずきんも獲物の返り血を浴びて赤くなったとか聞いたんだけど……。」
豪快な勘違いをしている赤ずきん@重武装。
それはともかく。
二人の格好を改めてじっくり見ると、ほれぼれとした吐息。
「……二人とも、素敵ですねぇ、かっこいいな〜。」
せっかく二人と言葉を交わしているのだから、一直線に感動を伝えてみたり。
19
:
山田五郎
:2015/10/22(木) 00:35:15
>京子
「魔界らしいな。洒落てる。」
ひと段落してちょっと笑う山田。
電燈の下を舞う時ならぬダイヤモンドダストに和む。
さっきは、とりあえず考えるより先に体が動いていた。
危険を見定める軍人としてはいささか軽率であったかもしれない。
「いやあ…見た目の型番の割には落ち方がおかしいな、と思ってね。」
まあ小道具でよかった。」
ミリタリーグッズをちょこちょこ拾う五○門というのも妙ではあった。
何しろ、毎日実際の軍装をあきるほど見ているのであった。
本物らしからぬ微妙なところが、却って際立って見えてしまうのだった。
とはいえ、ではリンケイによく普及したものを全部知っているかといえばそうではなく、
山田にも知らないものはたくさんあるのだった。
「写真は」
着物の内懐から名刺を出して渡す。
これはプライベート用アドレスを書いたものだった。
「こっちのアドレスまで送ってくれれば大丈夫だ。」
さっきのつぶやきを聞いたのだった。
>ライラ
(殺気?)
首筋がひりつく。一瞬だけだった。
(まあ、大丈夫だろう)
「いやあこちらこそ。赤ずきんよく似合ってますよ。あれ、なんか見たことあるな。」
ちょっと思案するおじさん。あれは確か7歳かそこら、近所のロードサイドの大型店に有った…
「ゲームでなんかそんなの見たことあるな。なんかそんな赤ずきん。狩人といえば狩人なんだが…まあ、大体あってる」
キャラの名前までは出てこない。そのゲーム自体も今からすれば40年ほど前であって、レトロゲームもいいところだった。
一応間違ってはいない。大体あってるという魔法の言葉で座を回す。大人の知恵。
「ホリデーですし、飲むのはしょうがないでしょう。まあ大人ですしお互いに気を付けて。」
そういえば自己紹介がまだであった。
「あちらの方にはもう名乗っているんですが、山田と言います。山田五郎。ボーダーズです。」
テレビで顔が出ていた山田五郎。
あるいはシシラギなどが見ているヒウィッターで「真顔ニキ」というネタとしてしばしば回覧される超真顔のボーダーズの画像の人。
彼はまさにその人だった。
「よろしくお願いします。」
20
:
東雲京子@女王
:2015/10/23(金) 00:42:07
>ライラ
赤ずきんの彼女から手作りと聞くと、目を白黒させながら口元を手で抑えた。
籠の中身と彼女の顔とを二度ほど視線で往復して。
「これ、貴女が手作りしたの…!?
私、山田さんが小道具だって言うまで本物だとばかり」
二人が拾ってなければ氷の塔を作ってるとこ、と苦笑い。
空中に放り上げる算段だったがそれも今となってはダイアモンドダストだ。
少しの間三人の周囲をはらはらと舞っていたが、話している内にいつの間にか消えていることだろう。
「お、結構イける口かな?こういう日はお酒が進むよねぇ、皆楽しそうだし」
彼女のくいーっとした動作には、同じ動作で応える。
この子見かけの割に酒豪だな…。東雲は酒飲みの気配を察知していた。
「ふふ、ありがとう。恥ずかしいな。赤ずきんちゃんも可愛いよ。
返り血に染まった狩人にはとても見えない…」
外見を見る限りでは。籠の中身を見れば納得なのだけど。
>山田
「山田さんが気付いてくださって良かったです。
やっぱり見てるところも量も違いますねぇ」
餅は餅屋ならぬミリタリーグッズは軍人ということだ。
勿論精通しているリンケイもいるのだろうが、東雲はそうではなかった。
渡された名刺を受け取り、さっくりアドレスを確認してからポケットへ。
「任せてください。ばっちり素材を生かした加工を施してお送りします。」
ぐっと親指を立てつつ、にっこり笑った。
「…あの、ちなみにヒウィッターに載せても大丈夫ですか?」
駄目元で、控えめに聞く。
山田がライラへ自己紹介しているのを見て、はた、と一時停止。
>山田、ライラ
「…申し遅れました、東雲京子です。リンケイやってます。」
それぞれに頭を下げて自己紹介。
今の今まで名乗るのをすっかり忘れていたものだから、
山田に対しては深めに下げた。
21
:
ライラ@赤ずきん
:2015/10/25(日) 01:28:00
>山田五郎
拾ってもらったブツ達を、ひーふーみーと数えながら籠に戻していき。
指さし確認もふんふん。
「……よし、全部ある! ありがとうございました、手伝ってもらっちゃって!
え、本当ですか? 嬉しい! ……え。
ゲームキャラ?」
ぺこりと頭を下げて、しっかりお礼。
続いて似合うと言ってもらえれば、お酒のせいか照れのせいか、頬を染めながらにっこり笑顔。
しかし、これがいわゆる赤ずきんちゃん、という物だと思っていたので、ゲームキャラと聞かされれば、鳩が豆鉄砲を食らった様に目をまん丸くした。
「はい〜、飲みすぎ注意ですね! 一度自分の限界を知りたいとは常々思ってはいるんだけどー…。」
如何せん気持ち良くなる位で、いくら飲んでもまともに酔わない。
つまり今のテンションは素面とさして変わらないと言う事で。
「とと、これはご丁寧に!
……あああ、知ってる、知ってますよ真顔の山田さん!
あっとこれは失礼しました、私、発明家やってます、ライラと言います。
ご家族へのプレゼントに小さなオルゴールから、いざゆかん決戦兵器まで、なんでも屋「お気に召すまま」、をよろしくお願いします!」
自己紹介ついでに、いつも通り宣伝も交えておいた。
>東雲京子
「えへへ、そうやって驚いてくれると、作った甲斐があるよ!
ちなみに素材や作り方はまんまなんですよ〜、作動する仕組みを抜いてあるだけだから!」
驚いてくれた彼女に対して、腰に手を当ててドヤ顏だ。
氷の塔と聞いてしまえば、一転して申し訳なさそうに、ごめんなさい、と苦笑い。
それでも、キラキラと綺麗なダイアモンドダストが舞えば、ぱちぱちぱち、と無邪気に喜ぶのであった。
「そういうお姉さんもイケそうな雰囲気ですねぇ。 本当、雰囲気が良いといくらでもいけちゃって大変!」
同じ様な動作を返してくれるお姉さん、酒のみとしての同類の匂いを感じる。
これは良い仲間を得たか? 内心うきうきな赤ずきんである。
「へへ、女王様に褒めてもらえるなんて、恥ずかしいな〜。
ですよね、こんな可愛い服なのに!」
なお、もう一つの説として、返り血を浴びても目立たないから、と言う理由もあるらしい。
なんにしろ血みどろずきんである。
「あ、これはこれは! 東雲京子さん、リンケイさんなんですね!
改めまして、ライラです。
うちのお店、よくリンケイさんが来てくれるんですよ〜、よかったら是非!
注文くれれば特注で何でも作るので!」
ちなみに、ボーダーズやアントリオンの人達もこっそり来てくれたりする。
支給品より合った物が欲しいと言う人が大半だが、実際に使っているのかまでは分からない。
それはともかく、頭を下げ返し、自己紹介を。
ついでにポケットから名刺を取り出して、二人に渡しておこう。
『何でも発明家 ライラ・ライラック』
怪しめの肩書と妙にまるっとした字体の名前、店の場所のマップが書いてある物だ。
22
:
山田五郎
:2015/10/26(月) 13:35:21
>ALL
「そりゃあ祭りだからな。呑む奴にとって祭は呑む日だ。警察もちゃんと警備してるし、安心して飲める。」
店も潤う。いいことしかない。
うむ、と頷く。
>東雲
「まあ、本職だからなあ。微妙な違いが見えるというか。暮らしの役には立たないが。」
実際、兵器の見分けができても別に生活で得があるわけでもない。
「平和な方面だと本当に歩兵の能力ってのはさほど役に立たないんだ。しょうがないんだが…
(写真の)加工に、アップロード?別に問題ないよ。好きにしなさい。」
すでにテレビなどで多少面が割れており、SNSでも写真がいったんは拡散した山田である。
良識的な範囲なら特にとがめない。
東雲氏はリンケイである。
なるほど、鍛えているわけだ。彼は納得した。
片手で深い礼を制し、畏まらなくて構わないと示しながら。
>ライラ
「ああ、ゲームキャラでそんなのがあった。まあ古いやつだな。古すぎて思い出しきれないんだが。」
何しろ西暦2000年代前後のものである。
酒量の限界を知りたいなどと述べる彼女の態度に若干目を丸くする。
うわばみのようだ。こいつは酒が強い。
多分競り合ったら山田は負けるだろう。酒豪ではないのだ。
真顔の山田さん、と言われ、
名刺も受け取ると、礼儀をきちんとしなければと思った瞬間にうっかり真顔が完成。
目の前の山田=真顔の山田でQED。
「これは、大きく出たなあ…ゆりかごから墓場までそろうんじゃないか。」
ギフトから決戦兵器までとか。
本当にできるのか…?
まさか…?
大人なので物腰は笑顔を伴い柔らかいが、売り込み文句だろうな、という理解。
「もしもの時はよろしく頼む。」
発注か…と山田はつぶやいている。
調理器具か…いや、うむ、とかとも。
「あっ、これはご丁寧に。」
二枚目の名刺ゲット。
文面チェック。
発明家で何でも屋。
「手広いんだなあ」
一回発注してみるか…と山田は考えていた。
「ライラ君、包丁とか作れるかな?」
>周辺
ハロウィンの夜はさらに更ける。
コスプレイヤーの数もさらに増えだした。
さらにテンションも上がっている。
日本人だけでなく、亜人もいるし、白人もいるし、黒人もいる。
東南アジア系の人もいる。
23
:
東雲京子@女王
:2015/10/28(水) 00:57:26
「賑やかになってきましたね」
ちらりと周囲を見渡して、ぽつり。
普段街中では出来ない格好に、開放的な気分になっているのだろうか。
それでもアントリオンやリンケイが警備してくれているおかげで、楽しげな声ばかりが響く。
>ライラ
「あぁ、すぐ見分けがつかないわけだ。
すごいね、対人だったらブラフに使えそう…」
改めて籠の中を覗き込んで、興味深げに眺めた。
落としたり手で持ってみて重さが確認出来なければ、外見は同じだ。
申し訳なさそうな顔には気にしないで、と笑って手をぱたぱたと横に振る。
「こっちに来たばっかりの頃、お酒を出すお店で働いてたことがあってね。
グラス割りすぎてクビになったけど…そこで結構飲んでたからお酒は好きなんだ。今度一緒にどう?」
おっさんよろしく盃をくいっと持ち上げる仕草でお誘いをしてみた。
「なんでも発明家…の、ライラちゃん」
受け取った名刺に目を通す。
女の子らしい丸みを帯びた字だ。かわいい。
刀は今のがだいぶ手に馴染んで来ているし、ううん。
いや、それよりも。
「…オルゴールがいけるなら、ライターとかもいける?
ちょっとやそっとの風にも負けないやつ」
>山田
「わ、ありがとうございます!
これだけばっちり五●門なんですもん、他の人にも見てもらわなきゃ勿体ない…」
失礼、と一言断ってからポケットからスマホを取り出し、
先程の写真に軽く加工を施してヒウィッターにアップした。
『これ私の胸だけに留めておけない。見て。五●門は渋谷に実在したんだよ。』と添えるのも忘れない。
真顔の、と気付く者がいれば時期にヒウィ―トが拡散される…かもしれない。
「山田さんとお話してるとなんだか背筋が伸びるんですよね。
威圧感があって緊張するーとかじゃないんですが、つい。」
ライラに対しては敬語が抜けているのに、山田に対してきっちり敬語を使ってしまうのもそのせいだ。
ふふ、とちょっと恥ずかしそうに笑った。
24
:
ライラ@赤ずきん
:2015/10/29(木) 21:22:28
「あはは、ハメを外しすぎない様にしないとね〜。」
周りも、自分も。
酒よりも雰囲気に飲まれて暴走してしまっては、せっかくの楽しい時間が台無しだ。
そう、辺りを見回しながら呟くのだった。
>山田太郎
「む〜ん、帰ったらしっかりしらべとこっと。
教えてくれてありがとうございました!」
情報をくれた山田さんには、しっかりとお辞儀しよう。
そんな相手が何故目を丸くしてるかなんて知りもせず、芸能人にあったかの様な顏で真顔を見ている。
「ゆりかごなら自動で揺れてくれる物や、墓場なら迎撃装置付きまで経験がありますよ!」
腰に手を当てながら、当然の様に売り込んだ。
自然な重心移動にくろうしました、としみじみ語り。
もしもの時は、には是非是非と良い笑顔。
「包丁、どの位がお好みです?
私、片親がドワーフなので鍛冶技術はそこそこなんですよ〜。
用途に合わせて特注になりますが、いかがでしょう?」
勿論、一本あれば何から何まで使える文字通りの万能包丁も可能、とかお仕事モードにて。
アフターサービスもばっちり、等と人差し指を立ててみて。
浪人姿に対して商売話をする赤ずきんの姿は、さながらマッチ売りの少女だろうか。
ハロウィンの夜に何をやっているのかと言われれば、めんぼくねぇ、と言うしかなくなるが気にしない。
>東雲京子
「実は元々、訓練とかの為に発注された奴の試作品でね!
ブラフくらいには使えるかも、良かったおひとついかが?」
覗き込む相手に差しだす姿は、女王様へのお使いの少女そのものだ。
ただし中身は硝煙くささを思わせるけれど。
「わ、そうなんだ、お姐さん結構ドジっこさんなんだね! ちょっとギャップ感じて可愛いなぁ。
おお、話わかりますね〜、是非是非ご一緒させて頂きたいな〜!」
手を振る様子を見れば、安堵の表情。
続く言葉には嬉々とした反応を見せた。飲み友達、ゲットだぜ!
「お、ライターですか。
えっと、ちょっとお待ちを。」
おもむろにエプロンドレスのポケットからスマホを取り出して、すいすい。
「あ、異界の火炎草の軸の在庫があるから、出来ますね!
これをライターの芯として使えば、酸素が途切れない限り決して消える事は無いと思います。
ただ、性質上形が、所謂ジッポ的なのになりますが〜。」
いかがでしょ? と提案を。
丁度、異界帰りのリンケイさんからお土産として頂いたばかりの物があったのだ。
確か、常に火を身にまとい、朽ちる事無く燃え続けるのだと言う。
「あ、でもわかるかも、山田さんを前にすると、気が引き締まる感じのオーラを感じる。
……と言うか京子さん! 私にも、私にも写真を……!!」
ついでにヒウィッターでお友達に! なんて堂々とスマホを振るのだった。
こちらもこちらで、京子さんに対しては既にフレンドリーな感じになっていた。
これも彼女の人徳のなせる業だろうか。
25
:
山田五郎@五●門
:2015/10/30(金) 23:12:34
>東雲
「それは、自分が多分あんまり遊んでる人じゃないからだろうなあ。」
遊び人だともっと空気が柔らかいんだと付け加えた。
「あまり気にしないでくれて構わないよ。大体オフじゃないか。」
ふと、スマホを取り出して画像のRT具合を見てみた。
「あっ。」
スマホを待機状態にしてしまった。
「娘の友達がリツイートしてたな。いやあ、平日になったらアレだな。」
娘が何を言うだろうか、大したことではないだろうが、ちょっと苦笑した。
>ライラ
「いやこちらこそ。」
本当に恐縮しないでください、と言いたげに制して。
「…それはもうゆりかごとか墓場ではなくて武器なのでは…?いや、かなりすごいんだが
…一応、ゆりかごから墓場までではあるな。一人でそれを設計して何とかできるっていうのは逸材じゃないのか‥?」
突っ込みつつ嘘ではないことに納得した山田。
>>包丁
あごに手を当てて考える山田。
親がドワーフなら豊かな鍛冶の素養がありそうだ。ちょっと真剣に考える。
「三徳包丁1、刺し身包丁1。そんなところか。未だ今あるものは使えるからいいんだが、
使えるうちに予備を選んでおきたい。」
いえ、ハロウィンにもかかわらず山田はマジで包丁を選んでいます。面目は気にしないでください。
おっ、と声が上がる。
山田、懐からスマホを出す。
娘からだ。
「はい。どうした?‥画像?…ちょっとまて」
娘から電話だ。と山田は言った。
「しばらく二人で話していてくれ。
…いや、変な画像じゃないだろう。真顔?ピース?お前、何」
失礼するよとジェスチャーで手を振って、いったん近所の街灯の下に移る。
問題の画像は、京子の画像ではなく、#真顔ニキ タグについてくる他人の画像だった。
真顔で部下のゾンビコスとダブルピースしている、男、山田41歳。
娘の友人曰くやべえwwwwwおかしくてたまんねwwwwwwwらしい。
「あれはかっこよかっただろ。今来てるやつ。」
京子さんの画像は好評の模様。
26
:
東雲京子@女王
:2015/11/03(火) 00:23:14
>ライラ
「じゃあありがたく…お代はライターに上乗せしておいてもらえるかな?
大手のリンケイとかが研修でこういうの使うんだろうね。いいなぁ…。」
差し出された手榴弾を目線の高さまで持ち上げて手で弄びつつ、
お金があるところは違うわ…と一瞬遠い目をした小規模リンケイ会社所属。
これが宝石なら、さながら献上物を品定めする悪役の女王である。
「こっちのガラスが繊細すぎるのがいけないと思うの!…あ、今はもう割らないから安心してね。
ライラちゃんはどういうお酒がお好き?なんでもいけちゃう?」
どこのお店がいいかなぁなんて早々にお店を脳内検索し始める酒飲み。
ライターの提案にはふんふんと軽く頷きながら話を聞いて。
「お、それはいいかも。火炎草ならオイル足す必要もないもんね。ぜひそれでお願いします。」
>山田
「ふにゃふにゃして柔らかい山田さんも見てみたいとこですけど…」
酒か、酒を飲ませばいいのか…?と一瞬悪だくみを思いついたが、
この年頃の人間の男性はあまり無茶な酒を飲まないことに気付いて。
口には出さなかったが、不穏な気配はちょっと漏れたかもしれない。ちょっと。
「本人からじゃなくって、娘さんのお友達からなんですね!
いいな、私もこんな誠実で優しいお父さん欲しかったなぁ…」
娘の友人が分かるという時点で、親子仲の良さが窺い知れる。
少々困った雰囲気を醸す山田を見て、その微笑ましくさにくすくすと口元を押さえて笑った。
「あ、いってらっしゃいませ」
電話のために少し離れていった山田の背を見送ってから。
>ライラ
電話中の山田の背を見ながら、ライラの隣にすすっと寄っていって、
視線の高さが合うように屈むとスマホをずずいと差し出した。
「これこれ、すっごく格好良くない!?完全に五●門じゃない!?」
写真は刀を構えてばっちりキマった山田…いやもう五●門そのものだ。実写版だ。
表示したのは自分のヒウィ―ト詳細の画面。今もRTの数が絶賛増加中。
「あ、これ私のIDだからフォローしてくれたら嬉しいな…!」
爪先でとんとんとIDを差す。
その時画面に指の腹が触れて、ヒウィッター内の検索タブが開いた。
今浮上したトレンド『#真顔ニキ』。そのままタップ。
「んんっ…!!!!!」
耐えきれず噴き出した。ライラにもばっちり見えただろう。
画面に表示されたのは、山田が電話で連絡を受けたゾンビと五●門のダブルピースの写真だった。
27
:
ライラ@赤ずきん
:2015/11/04(水) 23:49:19
>山田太郎
制されれば、一つにこりと笑って答え。
「あー、うん、まぁ武器ですよね!
逸材だなんて、これでも結構大きい問題抱えてるんですよ〜。
私が作った物は私しか直せませんし、逆に私が作った物以外を私は直せないんです。」
それが自称発明家たる所以で、見聞きした物を自分なりに再現するせいで、同じ様なのを作っても機構が全然違うとかある。
「ふんふん、了解しました。 持ち手と刃の部分一体で作るつもりですが、持ち手が木製がいいとか注文があったら遠慮なく言ってくださいね!」
いやしかし、真面目に考えている様子の相手、おおマジの様だ、これは腕が鳴ると言う物。
スマホに注文を打ち込んで、確定、後程見積もり送りますね、と続けて。
内容がOKならば作成開始となる。
その折、山田さんに掛かってくる電話、どうやら娘さんの様子?
「了解しました〜。 ……真顔ピース……?」
手を振って了承するけれど、続いた言葉に首を傾げた。
>東雲京子
「あ、これは差し上げますよ〜、試作品ですし〜。
お気に召したら改めて注文してくださいな!」
手に取った手榴弾は、爆発しない以外は本物とほぼかわらない物。
正規品には破裂音を搭載するつもりなので、その時は是非、などと宣伝トーク。
ああ、しかし何という絵になる女王様だろう、妙に平伏したくなってしまう。
「ああでも分かるかも。お洒落な所になっちゃうと、つまむだけで割れちゃいそうで……。
えへへ、それなら安心!
私? 私は日本酒かな〜、でもワインも好き、食べる物と合わせて美味しければもう、なんでもいけちゃう!」
実にのんべえな発言をする少女風貌の顏は、今にもとろけそうな笑顔を浮かべていた。
気を取り直して、ライターの件。
「はい、了解しました! じゃあこちらも見積もりを送りますね。
あ、本体側面に好きな意匠を掘る事できますが、何かご希望あります?」
そこは勿論サービスで! なおシンプルが好き、と言う事であえて掘らない方も多々。
お客様のお好み次第です。
……ふにゃやわな山田さんな辺りや、こんな父親欲しい、には大きく頷く娘である。
寄ってきてくれた京子さんが高さまで合わせてくれた事に感銘を受けつつ、覗き込む画面。
「なっ! これはもはやご本人……! やだカッコイイ……。」
むしろこれで実写版映画オファーとか来てもおかしくない!
映画会社の方どうですか、復刻再映画化とかどうですか!
見ている間にみるみる増えて行くRTにも納得だった。
「お、お、……はい、おっけー! フォローしたよ、よろしくね!」
指し示されたIDで検索すれば、出てきたアカウントをぽちっとフォロー。
やったね! 友達が増えたよ!
「ぶふぉ……!?!」
表示された瞬間、二人そろって噴き出した。
すごい、お祭りってすごい、真顔の人がこんな事に……!
笑いを堪えすぎて息も絶え絶えだ。
おもわず自分の所でも探したして、いいね(はぁと)を押しておいた。
28
:
山田五郎@五●門
:2015/11/12(木) 03:24:34
山田おじさんはしばらく電話で娘と応対していた。
かなり五●門ぽい画像のRTは順調に伸び、
RT元の京子のアカウントを、山田の娘の友達がフォローした。
制服きてクラスメイトとVサインしているアイコンだがプリクラっぽくはなく、さりとて業者というわけでもない感じのアイコンだった。
「うむ。娘の友達にカッコ良いと言われればそりゃ悪い気はしないよ?あっ。」
(「パパこの #真顔ニキ ってハッシュタグ。」)
「人の口に戸は立てられないっていうからなあ…すまん、学校で数日我慢してくれるか。」
(「うーん…じゃあ次の休日にヒカリエ行きたい!」)
「あー。うん。判った。すまないな。」
電話切る山田。
「いやぁーーー、こう、いかんなぁーーー。 真顔ニキ…」
頭を掻きながら人ごみをかき分けてくる #真顔ニキ
ハロウィンナイトでテンションが上がったウェイ系の女子大生が、
RTされてきた画像と同じ人をたまたま見つけたのを写メする。
”真顔じゃない #真顔ニキ”
という画像つきエントリがポストされた。
それはRTを経てわんこそばの如く、ライラと京子のタイムラインを流れていくのであった。
#ルパソ三世 #こんにゃく斬れないマン などのタグが尾ひれのようについている。
「いやあ、ウェブは怖いねぇ…。RTはお日柄もんとはいっても。」
一応ネット世代なのだが、そういうネットアイドル的ちやほやには慣れないものだ。
「どうした。噴きだして。」
察するものがあった山田おじさん。
スマホを取り出すと、自分のヒウィッターアカウントにアクセスする。
「大体ランチのことくらいしか僕は書かないからなあ…ん”っ”。」
自分で噴き出してしまった。これはヤバいやつだ。
なるほど!
真顔ニキの問題画像、チェック完了。
「君達、済まなかった!」
全力で陳謝する山田マン。
29
:
東雲京子@女王
:2015/11/15(日) 21:18:27
「そうだ、そしたら今度うちで飲みながら細かいことお話しようよ。
女子会しようそうしよう、酒のつまみならまかせて!」
注文品のこと。女子会と呼ぶには少々酒臭いが、料理には自信のある三十路手前。
すすいとライラのアカウントをフォローしつつ、名案と言わんばかりに明るい声で言った。
その間も#真顔ニキの発言はぐんぐん増えていく。
ついでに東雲が投稿した写真のRTもぐんぐん伸びて、フォロワーもちょこちょこ増えていた。
「はっ…JK…!」
新しく増えたフォロワーの中に、JK。業者臭もしない。
他は後で確認するとしてJKは即フォロー。筋肉も好きだけど可愛い女の子も好きです。
東雲が頬を緩ませつつ再び#真顔ニキハッシュタグの発言を眺めていると、
「ねぇ、これ今歩いてるところ撮ったやつじゃない?
真顔ニキの人気すっごいね…もうネットアイドル状態だよこれ…っふ、やっばい…!」
興奮気味にライラに見せたのは、ウェイ系女子大生が撮った写真だ。
ご丁寧に『真顔じゃない』とまで書いてあって、堪え切れずに再び噴き出した。
そこへ話題の本人が帰って来たものだから――
「おかえりなさい、大人気ですね…!折角ですし私たちとも写真撮ってくれませんか、」
――ちょっと悪戯心が芽生えてしまった。
「こういうポーズで」
スマホとステッキを脇に挟むと、東雲はウィンクしながら胸元に手でハートマークを作ってみせた。
ピースと同じくらい写真ではよくあるポーズだ……女子なら。それも十代の。
「ライラちゃんも見たいよね!…あ、ウィンクはしなくても大丈夫なので!」
ライラは確認せずともやってくれると信じて、応援を求める。
ついでに周りにわらわらいるノリの良さそうなウェイ系男子学生集団の一人に声を掛けて、
写真を撮ってもらえるように依頼してスマホをささっと手渡した。準備は万端である。
『真顔ニキー!』『女王様のお願いだって!』『可愛いのやって可愛いの!』と、
男子学生たちからの援護射撃も入った。
30
:
山田五郎
:2015/11/30(月) 23:09:44
※期間がある程度経過しましたので、レスをすすめます。申し訳なく。
>All
「そのよう、だなあ…」
ネットアイドルになっているおじさん。
真顔であってもなくてもネタになるとか修羅の道すぎる。パねえ。
「ああ、もういいよ、全然大丈夫だ。一枚も二枚も、大して変わりはしないからな…!」
何事もなかったかのように笑顔になっているが
微妙にほうれい線が引きつっている。
やはり、メンタルダメージはなくもないようだ。
しかし座持ちは大事である。大人になって自制である。
(難易度高いな…!?)
メイド喫茶か。
うちの娘か。
なおかつ周囲の盛り上がりと
ウェイウェイ煽る連中のせいで降りるに降りられない。
(レッドラインより恐ろしくなっている…!)
ゴクリ。
山田おじさんは戦慄した。死ぬわけではないがギリギリの選択を迫られるこの感じ。新兵の時を思い出して切なくなった。
40歳+1のおじさんが
ウィンクとハートマーク。
(助けてくれ…!)
否、現実は非情であった。
数秒後。
オーダーどうりのポーズを、ボーダーズ仕込みの無駄のない所作でキメるおじさんの姿があった。
ウィンクもハートも完備であった。
そしてその顔は真顔であった。
(たぶんライラさんも一緒にやっているはずだった。)
そこかしこからスマホのシャッター音が聞こえた。
明けて平日。
娘がクラスメイトから、父のクールなポーズ(婉曲)の載った画像を見せられて面白いことになったのは言うまでもなかった。
父はと言えば、やはりボーダーズの駐屯地に出勤するわけだが、まあこれもかなりおもしろいことになってしまった。
以後、「鬼の山田」から「真顔ハートマークの山田」と陰で呼ばれた、しばらくの間。
【退出しました】
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板