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◆grqZWuW4dcと◆MU.DuagW1U

72和泉守兼定 ◆grqZWuW4dc:2018/07/18(水) 14:04:05
>>71
(顕現してすぐに一口目の玩具として扱われる二口目は、全てにおいて一口目よりも劣る)
(かつては多少の資源を得るために二口目だけで編成された部隊の出陣もあったようだが、今ではそんな機会を得ることもなく)
(練度などとは縁遠い肉体は疲労困憊していて)
(意識が戻るころには部屋はすっかりいつも通りの気配に包まれている)
(一口目が居た時間が夢か何かのようだ)
(衣擦れの音、蜂須賀の匂い)
(少し眉を顰めて目をこすりながら寝返りを打ち、身を起こそうとする)
(腕も治っている)
……
(瞼の下に眼球があるのもわかる。だが)
…部屋、えらく暗ェな
(墨を溶いたような中に一際濃い影の輪郭を淡い光が描き出している)
蜂須賀、か?
(今までのように白く朧げな視界とは違う、目を眇めて近づいても一向に蜂須賀の表情は見えず)
(瞬いて集中すると険のある表情になりつつ、懸命に目を凝らす)
(…見えねえ…「おれ」に潰されたのが効いたか)
(もう夜更けだと言う蜂須賀の嘘に力を抜いて、促されるままに横になる)
…そうか。寝過ごしちまったな
(心配させまいとしているのだろう)
(柔らかく覆いかぶさる唇から水を受け取り、喉を潤し)
(そのまま離れようとする髪に指を差し込むと、指の間をサラサラと流れていく感触を愛おしみ)
(蜂須賀が身を起こしても指に絡んだままの毛先に口付ける)
(もう一度眠ってしまおうと目を閉じれば)
(鮮やかに焼きついた蜂須賀の痴態が浮かんで)
(とっさに手を出して、まだすぐそこに居た蜂須賀の着物を掴む)
(小刻みに震えるのが伝わってきて、そっと引き寄せようとし)


【(器の底のカラメルを意地汚く匙で掬っていた手を止めて)】
【ああ、いいぜ。19日な】


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