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【企画立案】オリスタ会議室【イベント進行】

575名無しのスタンド使い:2023/10/31(火) 21:18:36 ID:0gF7rWOM0
「―――っ?!クソ!またかよぉぉぉぉぉぉおおおおおお!!!!」

 同じ日に二度繰り返される理不尽な不運。ヒグマに襲われていようとも、冷静に立ち回っていた高校生も流石に感情を爆発させた。辛うじて近くの木に捕まって転倒こそしてないが状況は最悪過ぎる。
 かかさず〈MJS〉は高校生とヒグマの間に割って入り、宙に浮かぶ両手を対角に引き延ばすと、ヒグマと同じくらいのサイズはある巨大なガラスを具現化する。その時、姿を見せずにいた伏兵が茂みから飛び出ててきた。

「キィコェェェェェェェェェェェェェェェェエエエエエエエエエエエエッ!!!!」

 耳をつんざくような喧しい奇声をあげながら〈アライグマのスタンド〉は右腕の鎌を〈MJS〉の脇腹に突き立てようとする。高校生と〈MJS〉の周りを旋回していたガラスの衛星はヒグマの強襲で既に使いきっている。ガラスの防壁でヒグマの猛襲を凌ごうとする高校生の一瞬の隙を突こうするが……殺人鬼は獲物の意図を見誤ってしまった。
〈MJS〉は具現化した巨大なガラス板を片手を使い上空に押し上げながら放り投げると、自由になったもう片方の手を力強く握りしめながら、襲いかかる〈アライグマのスタンド〉の頭部に渾身の裏拳をぶち当てて吹き飛ばす。さらに迫りくるヒグマに対して蹴りの連打をお見舞いする。
 友人の死、自分自身に迫りくる生命の危機、リスクを減らす逃げの思考をかなぐり捨てた生死を賭けた直接対決、その全て経て高校生の精神力が成長してもなお〈MJS〉のパワーではヒグマを一瞬足止めするのがやっとだが……その一瞬で十分。

 無数の蹴撃を受けてもまるでダメージを受けていないヒグマは、そのまま〈MJS〉を強引に押し退けて前進しようとするが……上空から落下してきたガラス板のギロチンに避ける間も無く胴体を真っ二つに切断される。ヒグマを屠ったガラス板は地面に接触するや否や悲鳴あげながら粉々に砕け散った。

〈MJS〉の真骨頂はガラス板の具現化、本体の高校生が逆境に立ち向かいながら精神的に成長した結果、具現化するガラスの強度をより強固なものとなり、一瞬ではあるがガラスを操作する能力射程も劇的に伸びたのだ。

 偽物とはいえ大自然の暴威の権化を退けた高校生は思わず安堵の笑みを浮かべた時―――高校生の腹部にいつの間にか忍び寄っていたトカゲ、そのファスナーのついた背中は、ナイフを握りしめた筋肉質な腕により突き破ぶられる。

 スリラー映画〈ソウ〉の黒幕よりもずっと獲物の近くに潜み込み、高校生の一挙一動を一番の特等席で観察していた殺人鬼は、自身のスタンドのように喧しい声を出すことなく、高校生の喉元にナイフを突き立てようとする。ここまで懐に入られてしまっては〈MJS〉で防ぐ事も間に合わず―――

 グサリ


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